レムスとは一体何者なのか。 
 振り返ってみれば、彼には怪しさを匂わせる点が幾つもあった。 
 
 まず、出会いからして怪しいといえば怪しかった。クレヴァニールが通りが 
かった道でレムスが行き倒れており、そのままなし崩し的にアルテン・シュヴァ 
ルト傭兵団の一員となって、そのクレヴァニールの弟分になって結びついたの 
は、偶然にしては出来すぎていた。 
 
 ディクセンが案内した遺跡で彼だけがその場を離れ、そして入れ替わるよう 
に現れたヴェスター。ヴェスターは、「報告を受けた」と言っていた……。そ 
して、ヴェスターの攻撃によって倒れたクレヴァニールが意識を取り戻すと、 
すでにレムスは死亡した全員の墓を作り終えていたところだった。雨ざらしに 
なっているクレヴァニールを助けもせずに、墓作りを優先させたのだ……。 
 その後、レジーナが活動していたのは周知の通りである。 
 
 デュルクハイム軍に捕らえられたクレヴァニールに、ルードヴィッヒが直々 
に面会し、クレヴァニールをラインファルツ基地に送り込んだのは、魔法とい 
う新戦力を使えるルイン・チャイルドを集めるためだけの目的だったのか。ル 
ードヴィッヒはその時点ですでにヴェスターと接触を持っている……。 
 さらに言うと、ラインファルツ基地には一時期、全てのエンジェリック・チャ 
イルドがいた。途中、ブリュンティールが離脱したが、クレヴァニールとフレー 
ネは収容所以降ずっと一緒だった。 
 
 また、魔石を製造していたというだけで壊滅させられたリボッカ村。村のす 
ぐそばの森で強力な魔物が出現したのは何故だろうか。より強い魔物がこの世 
に移ってくるためには、より大きなアウターズゲートが必要である。そんな召 
喚があれば、天使は嗅ぎつけて来るだろう。父親同然のディクセンと実姉に等 
しかったレジーナの故郷であるこの村が、天使によって壊滅させられるような 
ことがあれば、クレヴァニールの天使に対する想いはいかばかりになるか……。 
 
 収容所にクレヴァニールを単身救いに来たレムス。命がけの勇敢な行動だっ 
たが、それはエンジェリック・チャイルドであるクレヴァニールとフレーネが、 
天使滅殺に必要不可欠な存在だったからではないのか。以降、クレヴァニール 
とフレーネは、レムスの強い薦めもあり、行動を共にするようになる。 
 
 収容所を脱出してマーキュリアに辿り着いたのは、偶然が重なっただけなの 
か。マーキュレイは戦争を嫌う支配者に統治されていた上に、魔法に関して全 
く技術を持たない国であったため、ルイン・チャイルドが狙われる素地を持た 
なかった。そのお陰でクレヴァニールたちはここを基盤にして自由に活動する 
ことが出来、天使打倒の目的を達成できたのだ。トロックメアからの海流がマー 
キュレイに向かっているのは、その海で暮らす船乗りならば周知の事実である。 
実際に嵐に巻き込まれてマーキュレイに流れ着いたが、航海が順調であっても、 
レムスの目的地は何処であったのだろうか……。 
 
 こうして数々の出来事を並べてみると、まったく違ったレムスの姿が浮かび 
上がってくるようであった。 
 そう、彼は、実は他でもない、ヴェスターの手先だったのだ。 
 
 隠れ里からディクセンに連れられて逃げたクレヴァニールを、ヴェスターは 
探していた。クレヴァニールが対天使戦士であるためだ。ようやく見つけ出し、 
この貴重なエンジェリック・チャイルドを監視し、また天使滅殺へ誘導するた 
めに、レムスという最も適した人材を選び出して送り込んだのだ。 
 そしてそれは成功した。レムスは実に巧妙に動いた。レムスの真の姿も目的 
もまったく看過されることなく、エンジェリック・チャイルドたちはオリジナ 
ル天使をも倒し、ヴェスターの野望の妨げになる最大の存在が消えたのだ。 
 後は召喚術をさらに広めるだけであった。 
 だが、クレヴァニールたちが召喚術の真の意味を知ったと、レムスから報告 
を受けたヴェスターは、もう無価値な存在と切り捨てようとしていたクレヴァ 
ニールらの始末を決意した。出る杭は打たれる……。そして、その役目は、当 
然のようにレムスのところへ来た。 
 来るべき時が来た、とレムスは思った。 
(だけど、ただ殺るだけじゃつまらない。これで僕とクレヴァニールさんの蜜 
月も終わるのだから、そうなる前に女たちをいただいて、たっぷりと楽しんで 
やろう。どれも手放すには惜しい女たちだ……) 
 レムスはそう考えると、誰にも見せたことのない黒い笑みを浮かべた…… 
 
 
 そんなある日、突然マーキュレイから一夜のうちにして重要人物が一斉に姿 
を消し、同時に救国の英雄であるクレヴァニールが意識不明の重体を負う事件 
があった。マーキュリアに召喚術師が生まれるのを防いだその数日後である。 
姿が消えたのは男一人と女八人。うち一人はマーキュレイの支配者である王女 
アリシア、それ以外はクレヴァニールの周辺にいる救国の英雄たちだった。居 
なくなった誰もがその前夜は何事もなく就寝し、翌朝には全員のベッドがもぬ 
けの空になっていたのだ。 
 マーキュリアは上を下への大騒動になった。目の色を失った騎士団長ベイカー 
は、王国軍の大半をつぎ込んだ大々的な捜索隊を組織し、国を上げての捜索活 
動をした。広くない国である。それこそ草の根わけて、昼夜問わずに捜し続け 
られた。国内のみならず他国へも捜索の手は飛びた。戦争どころではなかった。 
 だが、行方不明者達の足取りは一向に掴めなかった。手がかりもほとんど残 
されておらず、事件は瞬く間に暗礁に乗り上げてしまった。 
 唯一、負傷したクレヴァニールが何か知っていないかという望みがあったが、 
彼は生死の境を彷徨い、ディラインの必死の治療にも関わらず何日も意識が戻 
らなかった。 
 一体、彼らはどこへ消えてしまったのか。 
 
 オーディネルから東に離れること三日ほどの森の中。ちょうどカフマーンの 
滝との中間地点ぐらいにあるその一帯は、モンスターが増えてきた以前から比 
較的危険な魔物が徘徊する無人地域だった。猟師も分け入らぬ天然の自然地帯 
で、道らしい道など勿論なく、鬱蒼と茂った森林が光の届かない闇を抱え、人 
間の社会とは無縁の時間が流れていた。そこにはただ自然の営みがあるだけで、 
それ以外の何かがあるとは到底思えなかった。 
 そんな森に埋もれるようにして、その遺跡はあった。 
 
 地中に半分以上が埋没しているため、周りの木々が倒れない限りは見つかり 
そうにもない古代の建造物は、悠久の歳月を経てきたのを物語るように、幾重 
もの堆積物に埋もれて静謐を極めていた。元は四角い建物のようだったが、何 
箇所か破壊されたような虚ろな孔の跡があり、よく見れば傾きもしていた。お 
そらく天使にでも破壊されてそのまま放棄され、やがて忘れ去られたのだろう。 
 一見、破壊後は時の刻みを失ったかのような遺跡だったが、おや、と思う箇 
所があった。外壁に一部分、地面を境目にして半楕円を描く大きな穴が空いて 
いるのだ。横になればタイタンでも通れそうな高さのその穴は、ただ空いてる 
だけでは他の破壊箇所と変わらなかったが、そこには銅製の重々しい板がはめ 
られていた。よく見ると片側に蝶番があり、地面には何度も擦った痕がある。 
ということは、これは板ではなく扉なのだろう。人間の手ではとても動かせそ 
うになさそうな巨大で重々しい門扉ではあったが。 
 だが、ひとつだけはっきりとしたことがある。この遺跡は今も使われている。 
 地面を擦った痕は、真新しかった。 
 
 
 話は数日前に遡る。失踪事件のあった夜。 
 アリシアは自分の名前を呼ぶ声を聞いたような気がして、眠りの暗い海から 
意識を浮かび上がらせた。 
「ん……」 
と、目を開けると、微笑みを浮かべたレムスが覗き込んでいた。 
(まだ夢を見ているのかしら……) 
「レムス……?」 
「おはよう。やっと起きたね、姉さん」 
「お、おはよう……」 
 アリシアは不思議そうに首をかしげた。確か王宮の寝室で眠りに就いたはず 
なのに、なんでレムスがいるんだろう……? 
 と、アリシアはそこで、自分がベッドではなく、変な形のイスにその身を横 
たえているのにようやく気付いた。 
 丸裸だった。 
「こ、これは!?」 
 驚きの悲鳴を上げるアリシア。 
 アリシアは知らなかったが、それは分娩台であった。背もたれから座部にか 
けてなだらかな波を描き、座り心地はよかったが、腕は背もたれの後ろに回さ 
れて縛り付けられ、脚は──脚はなんと、肘乗せならぬ脚乗せに乗せられて足 
首を固定され、惜しげもなく開脚されていた。秘所を覆い隠すものなど何もない。 
「レ、レムス、これは一体どういうことですか……ああ!?」 
 横を向くと、もっと信じられない光景が待っていた。 
 
 なんと、彼女と同じ形の台に乗って同じ格好をして、生々しい裸形を晒す女 
性が、他にも何人も横にずらりと並んでいたのである。左からメル、シドニー、 
マギー、レオナ、イライザ、フレーネの順にいた。アリシアは全員の名前は知 
らなかったが、顔だけは全て知っていた。アリシアが一番右端だった。 
 しかし、それだけではなかった。彼女たちの台の周りには、一人当たり何匹 
ものおそろしい化け物が取り付き、よってたかって彼女たちのからだを玩具の 
ように弄くり回していたのだ。 
 それは半獣半人の魔物で、その頭と脚は山羊であった。背丈はゆうに二メー 
トルを越え、逆らっても敵いそうにない隆々とした筋骨。そんな化け物が総勢 
で何十'95Cいるのだろうか。 
 アリシアの周りにもそれらはいたが、彼女に付いている魔物達はただ黙って 
見下ろしているだけであった。だが、不気味に濁った赤く光る目がいくつも自 
分の布きれ一枚まとってない体に注がれていると思うと、言い知れない恐怖が 
湧き上がる。 
「イヤッ、イヤッ、触らないで、そんなとこ触らないで!」 
「アアア、そんなに引っ張らないでぇ! おっぱい取れちゃう! おっぱい取 
れちゃう! そんなにおっぱい揉みしごかないでぇー!」 
「ひぎいぃぃ! アソコが、アソコが拡がるうぅ! 弄くらないでえぇぇ!」 
「ハアンッ、ハアアン、そんな、そんな汚いところを……ハウウウン! 助け 
て、いや、やめ、やめてくださいぃ! そんなトコ弄くられたら変になる、変 
になりますっ……!」 
 起き抜けの頭には知覚されなかった、女たちの悲鳴と哀願、泣き叫ぶ声や赦 
しを乞う声。部屋中に響き渡っていた。 
 
 ここが寝ていたはずの王宮ではないことはすぐに分かった。だが、この状況 
はアリシアの理解の限度を超えていた。混乱し、頭の中で理解不能とう文字が 
ぐるぐると回る。 
「な……な……なんですかこれは……!?」 
 レムスが困ったように、ポリポリと頬を掻いた。 
「えーと、まあ一言で言うと、ボクは裏切り者だったんだよ」 
「え……!?」 
 まったく飲み込めず、呆けたようにレムスを見つめるアリシア。 
 レムスは苦笑を浮かべた。 
「ボクはクレヴァニールさんの仲間になる前からヴェスター様に──ほら、あ 
の召喚術を教えていた人だよ。あの方に仕えていたんだ。ヴェスター様は実は 
異界の王の一人で、この世を乗っ取って魔物の世界にすることが目的なんだ。 
ボクはその秘密工作員ってわけさ」 
「な、なんですって!? う、うそ……なんで貴方が……」 
 そんな話は信じられなかった。レムスが魔物の手先? 魔物の世界にする? 
そんな、まさか── 
 レムスは周囲の魔物達を見回した。時折身体を揺すりながらじっと突っ立っ 
ている半獣半人らは、人間のレムスを襲う気配すらない。 
「彼らはディヘイといって、まあ見たとおりの種族のモンスターさ。人間の目 
からじゃ全然わかんないけど、彼らは種族の中でもとびきり優秀な奴らでね。 
彼らがいたから姉さん達を上手くさらうことが出来たんだ」 
「な……」絶句するアリシア。「う──うそですよね……?」 
「本当だよ」 
 
 肩をすくめるレムス。追い打ちをかけるように言った。 
「信じられないのも無理ないけど、それぐらいボクのスパイぶりは完璧だった 
みたいだね。ヴェスター様はその点、この世に二人とない役者を選んだと思う 
よ。ボクの使命は……何だったと思う?」双子の姉が力無く首を振ると、レム 
スはすっと目を細めて笑った。「それはね、エンジェリック・チャイルドを誘 
導して天使を倒させる事さ」 
「──!?」 
「見事成功したのは、姉さんも知っているとおり。オリジナル天使のアキエル 
が倒された瞬間はたまらなかったよ! そこに至る道しるべは、全てボクの誘 
導によるものだったんだからね。アハハハハハ!」 
 レムスは愉快で愉快でたまらない風に高笑した。レムスの笑い声は女たちの 
悲鳴の中に混じって響き、しばらく止むことがなかった。彼は本気で笑っていた。 
「天使の抹殺はヴェスター様に必要な事だった。この世界を乗っ取る最大の障 
害だったからね。奴さえいなくなれば、後に残るのはヴェスター様にとって容 
易く排除できる取るに足らない駒ばかり──のはずだった」 
「はず……だった……?」 
「そう。天使に代わる思わぬ邪魔が現れたんだ。これは姉さんも分かるんじゃ 
ないかな?」 
「クレヴァニールさん……ですか?」 
 
「その通り。さすがボクの姉さんだ。原因は、エンジェリック・チャイルドの 
一人で、アキエルとの戦いで死んだブリュンティールっていう男さ」レムスは 
思い出したらしく、嫌な表情になった。「あのキザ野郎、死に際に余計な一言 
を言って、最後までヴェスター様に楯突いたんだ。事態は思わぬ展開さ。おか 
げでヴェスター様はマーキュリアに召喚術を広め損ねたし。まあそんなに気に 
してない風だったけど、内心怒ってたね、あれは。直後、ボクにクレヴァニー 
ルの抹殺を命令してきた。天使を倒してもう用済みだったし。で、ボクはその 
尻馬に乗って、貴女たちを下さいって頼んだんだ。ヴェスター様は笑って許し 
てくれたよ。ああ見えて、いい上司なんだ。猪突猛進なクレヴァニールさんと 
違ってね。で、前々から考えていた計画を実行に移したってわけさ」 
 アリシアは呆然として、何も言えなかった。レムスが裏切り者……私たちを 
騙していた……私たちを──好きにしていい……!? 
 あまりの混乱に頭が真っ白になる。 
「一度に全員をさらうのには苦労したよ。最初は無茶かと思ったけど、いっぺ 
んにやらないと騒ぎが起こってやりにくくなるから、そうすると次のチャンス 
はいつになるか分からないし、やるならここにいる全員を集めようって思って 
たからね。ヴェスター様に彼らを借りて、後は創意工夫と入念な計画で。一晩 
のうちに何とか全員揃えられたよ。まあ、前々から考えてて、準備をこっそり 
進めてたのが大きかったけどね」 
「な、なんでこんな事を……!?」 
 アリシアはやっとそれだけ言えた。 
「それはおいおい分かってくるよ。一つだけハッキリしてるのは、姉さんたち 
はボク専用の肉奴隷に調教されるってことさ」 
 
「に、にく……奴……隷!!??」 
 一瞬、何のことだかわからなかった。だが、その言葉がいやらしい響きに満 
ちていることだけは分かった。 
「双子の姉だからって、姉さんも例外じゃないよ……むしろ、姉さんを一番の 
愛奴にしてあげるからね。姉さん達はボクだけの物になるんだ。誰にも渡さな 
い。ああ、姉さん……」 
 レムスは手を伸ばし、アリシアの頬、ついで髪を愛しそうにさすった。すべ 
すべで美しく透きとおった綺麗な素肌、最高級の白磁陶器よりもきめ細かな輝 
きを含んだ白銀の髪。アリシアが大人に成長したら、どれだけの恋慕をその一 
身に受ける美女になるだろうか。 
「綺麗だよ姉さん……」 
 そう言うと、レムスの手は髪から離れ、顔よりも下に移り──双つの豊かな 
膨らみの上まで来る。 
「あっ、そ、そこはダメ」 
 アリシアは悲鳴を上げて身をよじろうとしたが、拘束された身体はちっとも 
いうことを聞いてくれない。そして、レムスの熱のこもった腕の動きも止まる 
ことはなかった。無防備にさらけ出た双つの乳房を、両手の平で鷲掴みにする 
と、その乳肉をいやらしい指使いで揉みしだきはじめた。輝かんばかりの白い 
美乳が猥雑にこねり回されるのは、たまらなく淫靡な情景であった。 
 
「あは……あ……!」 
 指は吸い込まれるようにして、ムニュムニュと乳肉に埋まる。 
「あは……姉さんのおっぱい……なんて柔らかいんだ……」 
 レムスは昂奮してきた吐息をつくと、薔薇の蕾のような乳首を口にくわえ、 
舐め、吸い、噛んだ。 
「ああっ、はあああ!」アリシアの白い肌が朱に染まってゆく。「や、やめて 
レムス……私たちは血を分けた姉弟なのよ!? こ、こんな事を……」 
 アリシアは横を向いた。だが、そこも地獄の光景であった。アリシアが目覚 
める前から行われていたらしいおぞましい性辱淫戯が、今も果てしなく続き、 
女たちの被虐の悲鳴が止むことはなかった。 
 眠っていたアリシアは知らなかったが、他の女たちは先に起こされた後、ま 
ず媚薬を喉に流し込まれて無理矢理に性感を高められた。それから現在の性感 
マッサージが始まったのである。催淫効果のあるローションをたっぷりと塗ら 
れ、敏感になった全身のいたるところを何本もの魔物の手で愛撫された。魔物 
達は人間の女のからだの仕組みを知っているらしく、弱いポイントを探られて 
集中的に責められ、幾度も白い裸体がくねり悶えた。秘肉が望まぬ充血に疼き 
はじめ、陰唇の肉ビラや膨らんだ陰核を山羊頭の鼻先で擦られながらザラつい 
た長い舌で狂おしいぐらいに舐められたり吸われたりした。大小様々に並んだ 
乳房はどれも赤く腫れ上がるぐらいこねくり嬲られ、乳勃起を舐められるだけ 
で全身が甘く痺れるほど執拗に虐められた。まだ挿入もされてないというのに 
誰もが何度も何度も絶頂を強いられ、イかされてまくっていた。 
 
「ダメェ……ダメェ……! こんなのおぉ……! アハアアァッ!」 
 ディヘイの太い人差し指が器用にフレーネのクリトリスの包皮を剥いた瞬間、 
少女のしろいからだがビクンとはねる。 
「ダ、ダメェ……ヒャアアッ!」 
 新たなる悲鳴。ディヘイの厚ぼったい舌で剥き出しのクリトリスを舐められ 
たのだ。それだけでまたイッたらしく、フレーネはガクガクと腰を浮かせて瞳 
孔を収縮させた。まだ何者も侵入していない聖なる秘裂から、とめどもなく愛 
液が溢れ出すが、むしゃぶられるようにして一滴残らず舐め吸い取られ、その 
性器全体を吸引される感覚に悶えまくるフレーネ。 
 その隣では、イライザが両乳に執拗な責めを受けていた。二匹のディヘイが 
片方ずつ担当し、イライザの立派に成長しこぼれおちそうな豊乳を、まるでも 
ちのようにこねくり回し、こんもり盛り上がった乳輪を舐めなぞり、ぷっくり 
と膨れた乳勃起をしこったり吸ったりする。 
「ハウウウ……! イヤ、イヤァ、お乳ばっかり責めないでえぇ……! 感じ 
る、感じる、感じちゃうううッ! ヒァッ、ヤ、ヤアアッ! ま、またお乳だ 
けでイッちゃうう〜〜〜ッ!!」 
 レオナは犬歯を引っかけないようにバキュームフェラの練習をさせられなが 
ら、からだ中を荒々しくまさぐられていた。 
「フニャアアァ……お腹が……お腹が熱いにゃあ……」 
と、腰を物欲しそうにくねらせている。レオナの体の周りには、いくつものマ 
タタビが転がっていた。 
 
 マギーは唯一の性経験者のため、遠慮なく肉ビラを拡げられ、獣魔の太くご 
つごつした指をヴァギナに深く埋め込まれていた。三匹が一緒に、それぞれ一 
本ずつ、トライアングルのように刺し込んでいる。真ん中の淫魔がGスポット 
を激しく責めたてるうちに残りの二匹がその下をくぐって残りの肉襞を存分に 
擦り上げていた。これにはさしものマギーも理性をぐちゃぐちゃに掻き回わさ 
れ、性感に耐えきれずに腹から絞り出てくるような喘ぎ声を上げてすすり泣い 
ていた。 
「オッ、オッ、オウッ、オアウゥッ!──ダメェ、ダメエェ……! こんな、 
こんなのってえェッ……! ハウウッ、オオッ、オアアア〜〜〜!」 
 マギーがどんなに悶えようとも獣魔達の指の動きは途絶えることがなく、唯 
一止まるのは、マギーが激しいオルガズムを迎えて膣が締まる時だけだった。 
尋常ではない快感に痙攣するヴァギナ。ぐちゃぐちゃに突き回す指の間からは 
肉色の膣襞が覗き、まるで生き物のように旺盛に蠢動している。魔物の指の付 
け根までマギーの白い本気汁がしたたり、膣の奥までえぐられていることを示 
していた。今のマギーにはもはや、あの知的な風貌は微塵も残っていなかった。 
「グハァッ、ダメェ、クスリッ、クスリ効きすぎてえェッ!! またイグッ、イ 
グッ、イグウウウ!!!!」 
 マギーが白痴のように悶え叫び、また絶頂を迎える。 
 シャアアア──尿道から潮が吹いた。 
 
 シドニーはからだを裏返されて背もたれを抱く格好になり、キュッとよく引 
き締まった尻を突き出してのアヌス責めを受けていた。スラリと伸びた長い脚 
のために尻肉は高く持ち上がり、薄桃色の菊蕾がクッキリと覗いている。恥辱 
の浣腸洗浄から始まり、マッサージもアヌスを集中的に受け、まだ(いや、も 
う、と言うべきか)陵辱愛撫が始まってから数時間しか経ってないというのに、 
これまでまったくの未開発だったアヌスに、アナルビーズをずっぽり埋め込ま 
れるまでになっていた。そのアナルビーズは、一個一個はそれほどの大きさで 
はないが、長いのが特徴だった。媚薬で苦痛が快感に置き変えられてしまって 
いるからだでも、全部埋め込まれると先端が直腸の奥の曲がり角を圧迫する異 
様な苦しさを感じた。 
 シドニーは理知的な顔にいっぱい恐怖を浮かべ、必死に哀訴していた。 
「やめて……やめてください! こ、こんなのを一気に引き抜かれたら……!」 
 シドニーの高々と上がった尻肉がふるふると震えるたびに、グリップ部分が 
尻尾のように振れた。 
 その尻尾を、無情にもディヘイの手が掴み取る。 
 ぐっと力を入れ、 
 
 ヌリュ──ヌリュリュリュリュリュ── 
 
と、一気に引き抜かれはじめた。 
 
「ア"ア"──ア"──ア"ア"ア"ア"〜〜〜〜〜ッッッ!!!!」 
 言いようのないほど恐ろしい甘美な排泄感。 
 喉奥が覗き込めるぐらい口を開き、あのシドニーが出すとは想像できない嬌 
声が絞り出される。 
 腸液にまみれたビーズが一個出てくるたびに、菊蕾がめくり上がって腸肉が 
引きずり出され、 
「おしりひぃ! おしりがあはああぁ!」 
と、シドニーはまだ初体験すらしていないというのに、脚をガクガクと震わせ 
ながら、先に後ろの穴の快感に狂っていた。 
 そうしてアナルビーズが全部出されると、休む間もなく、次の一回り大きい 
ビーズが取り上げられ、たっぷりとローションを塗りたくられる……。 
 メルは問題ないと判断され、腕の縛めを解かれて上半身が自由になっていた。 
だが、その代わりに左右に立ったディヘイの魔羅を片手ずつでしごかされ、正 
面でも、彼女の胴をまたいだ獣魔の魔羅を口唇奉仕させられていた。 
「ウグ、ング、ング──ングウウウ!?」 
 達する寸前、正面のディヘイもメルの口から肉棒を引き抜き、三本の魔羅が 
メルの顔をいっせいに狙った。 
「イッ、イヤヤアアア!」 
 メルはなにをされるかわかり、必死に顔を背けて逃れようとしたが、後頭部 
をがっちり掴まれ、無理矢理正面を向かされる。 
 
 ドビュルルルルルルルルッッッ!!!! 
 ドビュッドビュッドビュウウウ!!!! 
 ドビュビュビューーーッッッ!!!! 
 
 三本同時の顔面発射。メルの目が、鼻が、頬が、夥しい獣液に溺れていく。 
 
「ウブウハアアァッ! お"ぼ、お"ぼれ"──!」 
 開いてしまった口にまだ射ち続いていたザーメンが注ぎ込まれ、あっという 
間に口の中も白濁液で溢れかえる。ゴボゴボと激しくむせび、その熱さと醜悪 
な臭いと味に悶え震えるメル。見えなくなった顔から精液がだらだらと垂れ落 
ち、折り曲げられた腹部に溜まっていった。 
 
 六者六様の魔淫悶絶地獄の様相に、アリシアの顔から血が引いていった。 
「どうだい?」レムスが面白がって言う。「彼ら、人間の女を嬲るのがとって 
も上手でしょ。ディヘイって、人間の世界では淫魔として有名みたいなんだ。 
人間の女をたぶらかすのが巧いんだって。彼らの種族は慢性的な雌不足の問題 
があって、人間の女を代用する事も多いそうなんだ。人間の女を孕ますことが 
できるわけさ」 
「ま、まさか……私たちを……」 
「いや? 姉さん達はあくまでボクの所有物だから。彼らにはこれが終わった 
ら、他に適当な女を自前で調達してもらうよ」 
 半分は本当で、半分は嘘だった。レムスはディヘイなどに彼女たちを差し出 
すつもりは毛頭ないが、肉体開発のためにこの淫魔達とさんざんセックスさせ 
るつもりであった。さすがに一人でこの人数を一から全て調教するのはしんど 
かったからだ。しかし、膣出しを禁止しようとしたらディヘイ達から不満が出 
た。まあバケモノの子を孕むのも面白いか、とレムスは方針を変え、一番最初 
の膣出しだけレムスがして、後はディヘイ達の好きなようにという事になった。 
奴らはきっと膣出ししまくるだろう。何人かは本当にバケモノの子を孕むかも 
しれない。 
 
 だが、今からそれを女たちに明かしてしまえば、強い拒否反応を起こして最 
初の儀式が難航する恐れがあった。 
「それよりも、ねえ、知ってる? 姉さん。姉さんがマーキュリアの男たちに 
どんな評判なのかを」 
「え……」 
 話題が急にまったく違うものに移ったことにアリシアは戸惑いを隠せなかっ 
たが、知りたくない、と言えば嘘になった。 
「たまに民衆の前に姿を見せるんでしょ? 姉さんは優しいから、マーキュレ 
イの民も姉さんを慕っていっぱい来るんだよね? でも、その中に集まった男 
たちが姉さんを眺めて、何を思ってるか知ってる? 男たちは皆、姉さんを見 
ながら熱望してるよ。姉さんの素顔を見たいって。素顔だけじゃない。あの野 
暮ったい王族の衣装なんか脱いで、下着も何も全部剥ぎ取って、姉さんの恥ず 
かしいところまでさらけ出されたはだかを見たいって」 
「う……うそ……! そ、そんな……!」 
 マーキュレイの男たちが、本心ではどろどろにまみれた欲望をアリシアに向 
けている──そんなはずはない、と、アリシアは強く心の中で否定した。 
 
「嘘じゃないさ。男たちの目は鋭いんだ。どんなに隠したって、姉さんが男心 
をくすぐる美少女であることなんててすぐに分かるのさ。そして、隠せば隠す 
だけ、男たちの妄想は逞しくなる。男たちは、姉さんを好色の目で舐め回すよ 
うに見て、姉さんの衣装の下に隠された、このいやらしく成長したからだを想 
像するんだ……」 
 
 レムスは乳肉嬲りを再開した。 
「ふあっ──ああっ……! や、やめてレムス──」 
 嬲り続けながら喋るレムス。 
 
「姉さんも想像してご覧よ。マーキュリア中の男たちが、姉さんのこのからだ 
を想像して、色んな妄想を巡らせるんだ……。マーキュリア一の憧れの存在。 
男たちの愛しき王女様。小さな国のマーキュリアで、姉さんがどれだけの人気 
者か知ってるかい? 男たちは、姉さんにすごく親密な感情を抱いてるんだ。 
姉さんを抱き寄せて、この綺麗なからだを舐めまわしたり、しゃぶったり、キ 
スをしたり……。姉さんの玉のような肌に指を這わせ、恋人のように撫で回し、 
姉さんが感じるままに愛撫したり……。それだけじゃない。妄想の中なら、王 
女である姉さんだって男たちの思いのままなんだ……。ねえ想像してみて。男 
たちの真ん中で、ほら、こんな風に」レムスは周りにいるディヘイ達を指し示 
した。「マーキュリアの男たちに囲まれて、彼らの熱く火照った手が、姉さん 
のはだかに無数に伸びてくるんだ……。大丈夫、ひどい事はしない。彼らは姉 
さんを敬愛してるんだ。姉さんに熱い想いを募らせてるんだ。男たちは姉さん 
のからだの気持ちいいところばかりを甘く愛撫してくれるよ。姉さんをとろけ 
るほど気持ちよくしてくれるんだ……」 
 
 レムスの口と手の動きはいつしか同調していた。 
 
 アリシアがレムスの言葉に吸い寄せられるようにして聞いていたのはいつ頃 
からだろうか。その声音が心地よいのは、血を分けた双子だからなのか。レム 
スの言葉を聞いてるうちに、心の壁が次第に薄まってゆき、アリシアは段々と 
変な気持ちになっていくのを感じていた。しかし、それが暗示のような台詞回 
しと乳房の愛撫から広がる快感の産物だと気が付くには、もうすでにレムスの 
言葉に耳を傾けすぎていた。 
 突っ立ったディヘイ達が、何だかマーキュリアの男たちのように見えてくる。 
彼らはじっと私を見つめている。私のからだを……。そこでアリシアは気付い 
た。彼らはただこちらを見ているわけではない。山羊頭についた赤く光る双眸 
は、なにも覆うもののない恥ずかしいアリシアのはだかを、上から下までねぶ 
るように見つめている……情熱的な視線で…… 
(私は……愛されている……?) 
 レムスは次第にとろんとしてきた双子の姉を観察すると、片方の乳房を解放 
し、空いた手をアリシアの下半身に伸ばしていった。 
 ノブレスのような美しいサーモンピンクがわずかに覗く麗しき秘密の花園の 
入り口に、双子の弟の細い指がそっと触れると、アリシアのからだがぴくりと 
揺れた。 
(あ……な……なに……?) 
 レムスは一方の手で胸を責めながら、同時にもう一方の手を蠢かし、甘い薫 
りに誘われてやって来た蜜蜂のように、花園の周りをなめらかにゆっくりと飛 
び回りはじめた。 
 
「は……あ……い、いや……レムス……何をするの……や、やめて……」 
 敏感なところを触られて意識が戻ったアリシアだったが、その言葉に籠めら 
れるべき力は、くらくらする頭と甘い感覚を耐えるための意志に回さなければ 
ならず、か細く泣くような声にしかならなかった。 
(や……な、なに……だ、だめ……) 
 
「気持ちいいでしょう姉さん。気持ちいいのは男たちが姉さんを好きだからな 
んだ。男たちは姉さんを愛してるんだ。男たちは姉さんのからだを甘く愛撫し 
てくれる。姉さんをとっても気持ちよくするんだ。だって姉さんは男たちの愛 
しき王女様なんだもの。男たちは姉さんをもっと好きになりたい。姉さんのか 
らだをいとおしく愛撫してもっと好きになりたい。姉さんのからだのさらに深 
くまで甘く愛撫したい。もっと好きになってもっと愛したい。姉さんのからだ 
は男たちにもっと甘く愛撫されていく。もっと気持ちよくなっていく。姉さん 
は愛されてるんだ。姉さんはたくさんの男たちに愛されるんだ。姉さんはマー 
キュリア中から愛されるんだ。たまらないでしょ。からだの隅々まで愛されて、 
どんどんと気持ちよくなっていく。姉さんはどんどん気持ちよくなっていく。 
これまで感じたこともない快感……すごく幸せで……すごくうっとりする……」 
 
 レムスの呪文のように低く抑揚のない言葉は、アリシアの頭の奥まで染み渡 
るように浸食していく。アリシアは再び、レムスの言葉の中にはまり込みはじ 
めてしまった。目に宿る意思の光が揺らめき、今にも消えそうに弱々しくなっ 
ていく。 
 
 ディヘイたちの影がゆらめいたように動き、アリシアに近付いてきた。マー 
キュレイの民……。私を支えてくれる立派な男たち……。私を尊んで……私を 
愛したいと思っている…… 
 
「男たちはもうたまらないんだ。姉さんのおっぱいやおまんこを愛するのがき 
もちよくて、どんどん夢中にむしゃぶりついてくる。それが姉さんもすごくき 
もちいい。男たちにおっぱいやおまんこを愛されてむしゃぶられるのがすごく 
きもちいい。姉さんのおっぱいやおまんこはもっともっと男たちにむしゃぶら 
れる。姉さんのおっぱいやおまんこはもっともっと男たちに愛される……」 
 
「あ……あぁ……」ぞくぞくと陶酔に浸るアリシア。「私を……私のおっぱい 
やおまんこをもっとあいして……」 
 男たちの影がアリシアのからだ中に触れてきた。熱い。情熱的に私のからだ 
を愛撫してくる。おっぱいやおまんこを優しく愛してくるいくつもの手。憧れ 
た目でアリシアを見るが、同時に情欲にまみれ、淫らにアリシアを愛してくる。 
でもとっても気持ちがいい── 
 アリシアは完全にはまった。もう、ここを見ていない。頬肉が気持ちよさそ 
うにゆるみ、うっすらと唇を開きながら、そのからだはレムスの甘い愛撫に正 
直に反応し、いやらしくくねっている。無意識のうちに空想の、いやレムスに 
植え付けられた妄想の中に入ってゆき、双子の言葉と同化していった。 
 
「そう、とってもきもちがいい。おっぱいやおまんこをあいされるのがとって 
もきもちがいい。男たちは姉さんのおっぱいやおまんこをもっともっとむしゃ 
ぶる。姉さんはもっともっときもちよくなる。男たちが姉さんのおっぱいやお 
まんこにもっともっとむしゃぶりつく。姉さんはもっともっときもちよくなる。 
きもちよくてなにも考えられない。なにも考えられずにもっともっとおっぱい 
やおまんこをあいされる。でもそれがもっともっときもちいいんだ。すごくき 
もちいい。もうなにも考えられない。男たちは姉さんのおっぱいやおまんこが 
もっともっと欲しい。姉さんをもっともっと愛したくてたまらない。姉さんも 
もっともっときもちよくなりたい。もっともっと男たちにあいされたい。だか 
ら男たちは姉さんを組み敷く。姉さんを組み敷きながらおっぱいやおまんこを 
むしゃぶる。男たちに組み敷かれながらおっぱいやおまんこをむしゃぶられる 
と、姉さんはもっともっときもちいい。姉さんは男たちにもっともっとあいさ 
れる。姉さんも男たちと一緒になってあいしあう。男たちももっともっと姉さ 
んのおっぱいやおまんこをあいしてくれる。姉さんもおっぱいやおまんこをあ 
いしてくれる男たちをあいする。きもちいい。すごくきもちいい。おっぱいや 
おまんこをあいされて、なにも考えられなくなるほどきもちいい。男たちにおっ 
ぱいやおまんこをいじくられるのがすごくきもちいい。男たちにおっぱいやお 
まんこをあいされるとなにも考えられないほどすごくきもちいい。あいしてい 
る。あいされてる。男たちに組み敷かれておっぱいやおまんこをあいされて、 
姉さんはすごくきもちいい……」 
 
 ついに男たちに組み敷かれたアリシアは、数え切れないほど彼らに抱かれ、 
愛され続けた。男たちが何人も何人も入れ替わり立ち替わりアリシアを抱き、 
愛し、そのからだにむしゃぶりつく。男たちにおっぱいやおまんこをさんざん 
に嬲られ、愛され、アリシアはよがり狂った。誰もが気持ちよさそうで、アリ 
シアもたまらなく気持ちよかった。男に組み敷かれるのはたまらなく気持ちよ 
かった。そうして大勢の男に次々と抱かれ、愛を注がれるのが気持ちよかった。 
「き……きもち……いい……きも……ち……いい……よう……もっと……もっ 
として……」 
「そう、きもちいいんだ。すごくきもちいいんだ。もっとしてほしい。もっと 
もっと男たちにおっぱいやおまんこをあいされてすごくきもちよくなりたい……」 
 アリシアの花園の秘奥から、蜜がとろとろと溢れてきていた。花園を飛び回っ 
ていた蜜蜂はいつのまにか二匹に増え、秘裂を割って大陰唇の内側に侵入して 
いた。淫らに充血した肉ビラを弄くり、こねくり、嬲り回し、初めは強張った 
ように固かった肉唇はすっかり上気してとろけるように柔らかくなっていた。 
包皮が剥けそうなほど膨れたクリトリスの可愛く顔を出した部分を、あまり強 
く刺激しないようにふわっと愛でるようにすると、アリシアの腰がうっとりし 
たように甘く打ち震える。胸もさんざんにもてあそばれていた。まだ十五だと 
いうのに見事なほど豊かに成長した双つの肉陵は、くっきりとしこり上がった 
乳勃起を頂き、嬲られるたびに妖しく上下し、淫虐の責めを悦び迎えているよ 
うであった。 
 レムスはさらに言葉責めを進めた。 
 
「男たちはもっともっと姉さんをあいしたいんだ。もっともっと姉さんのおっ 
ぱいやおまんこをむしゃぶりたいんだ。姉さんももっともっとあいされたい。 
男たちは姉さんの手足をひろげて組み敷いていく。いっぱいに組み敷いてゆく。 
姉さんはおっぱいやおまんこをいっぱいひろげられる。男たちにのしかかられ 
て組み敷かれてゆき、姉さんのおっぱいやおまんこはもっともっとあいされて 
いく。姉さんはからだのおくまでむしゃぶられてゆく。たくさんの男たちにの 
しかかられて、からだのおくのおくまでむしゃぶられてゆく。たくさんの男た 
ちが姉さんの手足をいっぱいにひろげる。姉さんはおっぱいやおまんこのおく 
のおくまであいされてゆく。男たちは姉さんのおっぱいやおまんこをなんども 
なんどもあいする。おくのおくまであいする。なんどもなんども姉さんをむしゃ 
ぶってゆく。姉さんはからだのおくのおくまで男たちにむしゃぶられ、おっぱ 
いやおまんこのおくのおくまであいされてゆく。男たちにいっぱいいっぱい組 
み敷かれ、姉さんはなんどもなんどものしかかられてゆく。男たちは姉さんの 
手足をいっぱいにひろげて、からだのおくのおくまであいしてゆく。姉さんは 
たくさんの男たちに組み敷かれてのしかかられて、いっぱいいっぱいあいされ 
る。たくさんの男たちに手足をいっぱいにひろげられて、いっぱいいっぱいあ 
いされる。男たちは姉さんのおくのおくまでむしゃぶる。おっぱいやおまんこ 
のおくのおくまでむしゃぶられていく。姉さんはたくさんの男たちにおくのお 
くまであいされて、いっぱいいっぱいきもちよくなる。男たちは姉さんのおっ 
ぱいやおまんこのおくのおくまでむさぼってゆく……」 
 
「は……あ……い……や……あ……あぁ……!」 
 からだが熱かった。特に下腹部が熱かった。男たちに愛されまくって、股の 
奥からズクズクととろけるような快感が絶え間なく湧き出ていた。男たちは飽 
くことなくアリシアを組み敷き続け、彼女の手足をいっぱいに広げてのしかか 
り、おっぱいやおまんこの奥の奥まで貪っていった。お腹の中が熱かった。子 
宮が熱かった。子宮がたっぷりと嬲られていた。アリシアは押し潰されそうな 
ほどに組み敷かれたまま、そうして奥の奥まで貪られてよがり狂っていった。 
子宮の奥の奥まで注がれた。アリシアは身動きがとれず、男たちに愛されるが 
ままによがり狂っていった。子宮の奥の奥まで飽くことなく貪られ、男たちの 
愛を注がれ続けた。終わりのない愛欲にまみれ、からだの隅々まで貪られなが 
ら、男たちのなすがままになっていた。男たちはアリシアの子宮の中にどんど 
んと愛を注ぎ込んでいき、アリシアは子宮の中が男たちの愛でいっぱいになる 
ほどに貪られ、その愛の海原で溺れるほど深い愛欲に耽った。子宮が熱くうね 
り、男たちの愛を貪った。 
 
 言葉の淫辱責めに打ち震え続けるアリシアの、秘腔の入り口付近を執拗に責 
めたてるレムス。処女膜を刺激しないよう深みまではまだ侵入せず、浅いとこ 
ろを二本の指で繰り返し嬲り尽くしてゆく。快感を感じているのかどうかは、 
すっかり忘我状態になったアリシアのとろけた顔を見れば充分だった。 
 処女だというのにこの濡れようは……と、レムスはニヤニヤと笑った。妄想 
の中であれば、障害など何もない。処女であっても精神の深いところまで犯さ 
れ、感じまくることができる。アリシアはその術中にすっかり嵌って、もう何 
も見えていないようだった。 
 
「姉さんはどんどんと組み敷かれる。どんどんのしかかられる。男たちはどん 
どんと姉さんを犯してゆく。姉さんは男たちの愛でどんどん犯されてゆく。奥 
の奥まで犯されていく。奥の奥まで愛されていく。たくさんの男たちが姉さん 
にのしかかりながら、姉さんの奥の奥まで犯していく。どんどん犯していく。 
姉さんは犯されてゆく。ぐちゃぐちゃになるまで姉さんは犯されてゆく。姉さ 
んはたくさんの男たちに組み敷かれながら、奥の奥まで犯されていく。姉さん 
はたくさんの男たちにのしかかられながら、奥の奥まで愛されていく。どろど 
ろになるまで犯されまくるんだ。姉さんは犯されていく。犯されていく。男た 
ちに犯されてゆく。犯されまくる。姉さんは犯されまくる。男たちに犯されま 
くっていく……」 
 
 指の動きを速めていくレムスに合わせ、アリシアの喘ぎ声も徐々に高まって 
ゆく。 
「ハウッ、ハア、ハアアッ、ハア、ハアウッ、ハアンン……!」 
 
「犯されまくる。犯されまくる。犯されまくる。犯されまくる。犯されまくる。 
 犯されまくる。犯されまくる。犯されまくる。犯されまくる。犯されまくる。 
 奥の奥の奥の奥まで犯されまくる──!!」 
 
 その瞬間、レムスの指が処女膜寸前までのめり込み、破らんほどに突き入れ 
られると、 
「アアアアンンンッッッ──〜〜〜〜〜ッッッ!!!!」 
 アリシアのからだは激しい絶頂を迎え、折れるぐらい弓なりに反りまくり、 
ビクンビクンと痙攣した。秘孔の入り口がギュウウと強烈に収縮し、レムスの 
指が千切られそうなぐらい締めつけられる。 
 妄想の中で、アリシアは男たちに、からだの奥の奥まで侵入され、嬲られ、 
貪られ、犯され抜かれた。子宮を犯され抜かれた。 
 無論それはあくまで観念的なものであり、アリシアはまだ処女でセックスの 
事も、子宮の認識や男たちの愛なども詳しくは知らなかったし、実際に男たち 
がどれぐらいの人数だったとか、どこでどんな風にどういう事をされたとかい 
うのは客観的に説明のできないものだった。だが、だからこそ心の深いところ 
まで犯されたような気分になったのである。 
 突き抜けるようなオルガズムではなく、全身が濃い泥沼にはまっていくよう 
な感覚であった。それでいて気持ちよかった。普段、王族として窮屈に振る舞 
わまければならない自分がどこまでも開放されていくようだった。 
「ア……ア……ア……ア……」 
 しばらくの間、アリシアはそんな絶頂状態でからだをしならせていると、や 
がて力が抜けるとともに台の上にのび、失神してしまった。 
 
                               (続く) 
 
 
 

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