フェアリー「来たわよ!」  
デーモン 「退屈していたところだ…」  
リレ   「来たわね。私が召還したリレよ、よろしくね。あなた達にはこの地点に  
      留まってここを防衛して欲しいの」  
フェアリー「ちょっと!私は天使よ!何で悪魔と共同戦線張るのよ?」  
デーモン 「天使に助けを求めるなどあり得ん、こんな依頼は初めてだ…」  
リレ   「まぁまぁ…こんなのもいいじゃない、じゃあ私は最前線の方で  
      手一杯だから頼んだわ!」  
 
フェアリー「………」  
デーモン 「………」  
フェアリー「いい!?この悪魔!私に近寄らないで!絶対よ!」  
デーモン 「言われるまでもない…小便臭い天使のお守りはやらん」  
フェアリー「な、何ですって〜!今度言ったら許さないんだから!」  
デーモン 「うるさい天使だ…むん!」  
フェアリー「ちょっと!私を攻撃しようなんて…召還者の言うことを聞いてた?  
      ここを私達で守るように言われたでしょ!」  
デーモン 「愚かな天使が……後ろを見ろ」  
フェアリー「あ…ホルンクルス…?」  
デーモン 「別にお前もろとも始末しても良かったがな」  
フェアリー「……………」  
デーモン 「む?」  
フェアリー「………ま、まぁ、助かったわ……ありがとう」  
デーモン 「そうか」  
 
フェアリー「結構敵が通りかかるわね、ここ」  
デーモン 「うむ…しかし今は我々の召還者が勝勢だ、これでここは安心だろう」  
フェアリー「ねえ、思ったんだけど私達って結構いいコンビじゃない?」  
デーモン 「何?」  
フェアリー「相性のいい相手と悪い相手がちょうど逆でしょ、補完し合えるよね」  
デーモン 「まあそうだな…でもこの戦いが終わればそれもなくなる」  
フェアリー「……そうなんだよね」  
デーモン 「次会う時は敵かもしれんな」  
フェアリー「…それはちょっとヤダな……どうせ甘いとか思ってるんでしょ」  
デーモン 「それ以前に正気で言ってるとは思えん」  
フェアリー「はいはい、悪魔は相手の言うことなんか信用しないもんねー」  
デーモン 「そういうことだ」  
フェアリー「でも天使って…素直なんだよ、思ったことを正直に言うんだよ」  
デーモン 「…………」  
フェアリー「分かるよね、私の言いたいこと…」  
デーモン 「…ダメだな、口説きたくなるような女じゃないと傍には置かん」  
フェアリー「うわ、私は違うって間接的に言ってる?失礼しちゃうわね」  
デーモン 「いい線はいってる、もっと女を磨いてくるんだな」  
フェアリー「そう、じゃあ可能性はあるんだ…次はアンタを振り向かせてやるからね」  
デーモン 「そうか…ではこれを持っていろ」  
フェアリー「鬣?どうするの?」  
デーモン 「お前達は束になってることが多いから区別がつかん  
      それを持ってれば間違えて攻撃することもない」  
フェアリー「そう…少しは大事にしてくれるんだ…」  
デーモン 「お前はどうする?お前達から見れば悪魔は全部同じに見えるんだろう?」  
フェアリー「ううん、大丈夫!私がいいと決めた悪魔よ、もう覚えたよ」  
デーモン 「そうか…」  
フェアリー「それよりさ、もう時間も少ないでしょ?お願いがあるんだけど」  
デーモン 「何だ?」  
フェアリー「もっと傍に寄ってもいい?」  
デーモン 「いいだろう…」  
フェアリー「えへへ…………」  
 

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