FIFTH 2DAY PRACTICE  
  『夜の出来事』  
 
今夜のベッドは少し狭い。アマレットと一緒だから。  
ぴったりと寄り添う無垢な温もりに、今度こそ絶対に守りぬこうと心から思う。  
 
【アマレット・ヴェルジネ】  
 リレの身体、とても柔らそう  
 指で、触っても…?  
 
溢れるばかりのこの愛を、他にどうすれば伝えられると言うのだろう。  
かつてアマレットが私にしてくれたように、今日は私からしてあげなければ。  
差し出されたしなやかな五指に指をからめて、  
優しく撫であげながら私はアマレットに身を寄せた。  
 
【リレ・ブラウ】  
 パジャマ越しだと分からない、よね…?  
 私、ぬ、脱ぐから、ア、ア、アマレットも、その…  
 
言い馴れない誘い言葉に声が上擦り、自分の顔が赤くなっていくのが分かる。  
アマレットは少し不思議そうに私を見つめたけれど、  
柔らかく微笑んでこくりと頷いてくれた。  
 
私はベッドの中で下着を降ろしながら、  
あの夜アマレットと交わした甘い睦言(むつごと)を、  
彼女の指がどういう動きで私を責めたかを、  
余すことなく思い起こしては反復していた。  
 
今から私がするのはもちろん恥ずかしいことだけれど、  
別に嫌とは思わないし、本当は少し期待してドキドキしているのだ。  
 
私たちはベッドに横になったまま上掛けを腰までまくり、  
お互い上半身を晒して向かい合う。  
月光に照らされたアマレットの素肌は無垢だけれど淫靡で  
ふたつの膨らみに桃色の蕾まではっきりと見えてしまっていた。  
 
【アマレット・ヴェルジネ】  
 優しい曲線…もう、触ってもいい?  
 
アマレットの口調はいつも通りだったけれど、まとわりつく視線が  
なんだか湿っぽく感じられて、自分の胸の膨らみを隠したくなる。  
このまま触れられてしまったら、彼女の指遣いに抗える気がしない。  
この前と同じように、私はされるがままになってしまうかも知れない。  
 
上掛けから覗くアマレットのお臍がゆっくりと息づいている。  
私の視線も、彼女と同じような湿り気を帯びているのだろうか。  
私はアマレットの問いには答えずに、その腰のくびれをそっと指でなぞった。  
 
【アマレット・ヴェルジネ】  
 ん…  
 
華奢な肢体がぴくりと身じろぎする。  
彼女はまだ知らなくても、私は既に知っている。  
アマレットは、わき腹に近いところがとても敏感なのだ。  
このまま指を這わせたら、私が責められるより先に  
彼女の魂をとろけさせてあげられるだろうか。  
 
【リレ・ブラウ】  
 アマレット…。愛してるわ…  
 もっともっと望むだけ深く愛してあげる…  
 一緒に触りっこ、しよう…?  
 
 
−TO BE CONTINUE−  
 

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