手の上なら尊敬のキス。  
額の上なら友情のキス。  
頬の上なら厚意と満足感のキス。  
唇の上なら愛情のキス。  
まぶたの上なら憧憬のキス。  
掌の上なら懇願のキス。  
腕と首なら欲望のキス。  
 
さてそのほかは、みな狂気の沙汰。  
 
・  
・  
・  
 
 
 
ちゅく……じゅぶ……じゅるっ……くぷっ  
 
 
 窓から差し込む月明かりの光以外の照明が何もない部屋全体に  
淫猥な水音が規則正しく響きわたる。  
「んっ……んんっ、んむっ……」  
 ユカの赤い舌がちろちろと根元から先端まで丁寧に繰り返し舐め上げられていくたびに  
体中の熱という熱がどんどん『そこ』へ集中していくような感じが  
自分でもよくわかる。  
それに加えて、一生懸命俺の『モノ』をアイスキャンデーよろしく  
しゃぶっているユカの幼さが残る表情が俺の情欲を刺激していた。  
 
 
 初めて出会った頃はもちろん、ザウラーズとして一緒に死線を  
潜り抜けてきたあの頃に比べて、ユカは劇的に成長した。  
 胸もエリーやしのぶとまではいかないけど大きくなったし、  
体全体が丸みをおびてきて、どんどん女性らしくなってきている。  
さらに最近彼女の何気ない仕草や表情にドキリとさせられることが時々ある。  
 
 
(なんつーか……最近色っぽくなってきたよな)  
そう思いつつ、生唾をごくりと飲み込んで眺めていたら、  
「? どうしたの?金太くん」  
 ユカが奉仕を中断して上目遣いに俺の顔を見つめてくる。  
(!!!)  
 視線があったその刹那、心臓が止まるかと思った。  
俺を見つめるその瞳は、昔と変わらず純粋で無垢な輝きを放っている。  
「い、いや……なっ、なんでもない」  
 俺は早鐘のように加速していく心臓の鼓動を彼女に聞かれまいと、  
必死に愛想笑いを浮かべて答えた。  
 そんな俺に、ユカはきょとんとしつつも  
「……もっと気持ちよくしてあげるね」  
と、奉仕を再開する。  
 
 
じゅるっ、ちゅっちゅっ……ちゅぷ、じゅる……ぴちゃ……  
 
 
ユカの唇と舌から与えられてくる刺激に、俺は荒い息をつくばかりで  
もうずっと彼女のされるがままになっていた。  
「う……あ……ユカ……」  
「んん……はむっ」  
 ユカが俺の『モノ』を頭から銜え込み、頭を大きく動かし始めた。  
「うわっ!? ユ、ユカ?」  
 さっきのとはまた違う快感が俺の体に襲い掛かる。  
俺は思わずユカの頭を抱きかかえ、ベッドの上に倒れて込んでしまった。  
それでも彼女の『攻め』は止まらない。  
「んんっ! んぐ……んっんっんんっ!!」  
 じゅぷっじゅぷっと、さらにエロティックな響きの水音とともに、  
節くれだったオスの部分が、彼女の口から出たり入ったりしている。  
それはいつみても、あまりにも過激というか背徳的な光景であった。  
「あ……ふぁあ! そ、そんなはげし……うあっ!」  
 俺はというと、情けないことにユカの頭を抱えながらただ嬌声を上げることしか  
できなかった。  
大の男が自分より小柄な女の子にフェラされて、何もできずによがって  
いるなんて、それなんてエロゲーなんだよ?  
 
「んっ……んんんんっ!! んぷっ、んんっ!」  
 彼女の口の動きが激しくなっていき、刺激が増してくる。  
さらにユカはのどの奥まで深く飲み込んだ。  
「お、おい!?」  
 とまどう俺に、『大丈夫だよ』と目で答えるユカ。  
のどが壊れてもかまわないとばかりに、ズッズッと深く激しく動かしていく。  
「んぐっ! んんんんっ! んうぅん!」  
「あああっ!」  
 あまりの気持ちよさに全身ががくがくと震え、汗がだらだらと流れている。  
 と、ユカが右手を俺の胸元まで伸ばしてきた。  
「あうっ! ちょっ……そこはっ?」  
白い細い指が俺の左胸の乳首をつまみ、こりこりといじくり始める。  
 
『モノ』にダイレクトに伝わる刺激。  
そこから漏れる淫猥な水音が耳に与える刺激。  
乳首をこねくりまわす指の刺激。  
そして、俺の目に映る彼女の姿。  
視覚、聴覚、触覚。  
それらが俺をどんどん追い詰めていく。  
 
 もう限界だ。  
「で、出るっ……!!」  
俺の頭と視界が一瞬にして白くなる。  
と、同時に体の奥から熱い塊が一気に噴出していくのを感じた。  
「!!?」  
 『モノ』がびくっと脈を大きく打った刹那、勢いよく  
熱い白濁した精をユカの口の中に噴き出していった。  
「んん……んぐ……んん」  
 ユカは頬を赤く染め、うっとりとした表情でそれをごくっごくと  
旨そうに飲み干していく。  
 彼女の白い喉が上下に動き、唇から零れ落ちた白い雫がつーっと  
顎を伝って流れた。  
「けほっけほっ……ぷはっ」  
 ようやくユカがせきこみながら先端から口を離した。  
唇から白い糸がす……っと細く伸び、切れる。  
「おい、大丈夫か?」俺の問いかけに  
「うん、大丈夫だよ」  
 ユカはあっけらかんと満面の笑顔で答え、  
「ん……美味しい……」  
 唇から零れた白い雫を指ですくい、美味しそうに舐めあげる。  
その目は、熱にうかされたようにとろんとしている。  
「なぁユカ……いつもそれ飲んでて不味く……ないか?」  
「え? どうして?」  
「いや、だってそれって苦くて生臭くて不味いって聞いたしさ……」  
「全然そんなことないもん。  
 金太くんの、とっても美味しいよ?」  
 と、ユカはさも当然だとばかり答えた。  
「そっ、そっか……」  
 俺はただ苦笑いするしかなかった。  
 
「……………」  
 ユカが顔を赤らめ、もじもじしながら俺をじっと見つめている。  
「……もう入れてほしいのか?」  
 俺の問いに恥ずかしそうにこくんとうなずく。  
さっきの奉仕で感じたのか、彼女の秘所から愛蜜の雫がとろとろと流れて  
太ももを濡らしている。  
「でも……その前に」  
「ん?」  
「いつものようにユカの体中に……いっぱいキスしてほしいの……」  
 しばしの沈黙。  
「わかった」  
 その懇願に俺はうなずいた。  
 
「おいで、ユカ」  
 
 ちゅっ……ちゅっ……ちゅ……  
 
「あ……ふあ……んっ……」  
 白い肌に次々と朱色の痕をつけていくたびに、ユカが可愛いあえぎ声を漏らす。  
 
 自分で言うのもなんだが、俺は拳一や秀三みたいにベッドテクニックとか  
そういうものには疎い。  
せいぜい手で優しく愛撫したり、全身にキスしてやることぐらいしかできない。  
それでも、ユカはそれに文句をいうことは決してなかった。  
 
 俺はユカのあえぎ声をBGMに、彼女の体中に  
次々とキスの雨を降らしていく。  
それがいつも俺たちが繋がる前の儀式だ。  
 
 
小さな手の上。  
おでこの上。  
ピンクに染まった頬の上。  
熱い吐息をもらす唇の上。  
まぶたの上。  
掌の上。  
白い腕や首。  
 
そして……これから愛する彼女の秘所。  
 
 太ももについている愛蜜をキスでぬぐった俺は、薄桃色のクレバスにそっと口付けた。  
花びらを指で押し広げると、中から熱い愛蜜がじゅわっ……とあふれ出る。  
俺は何のためらいもなく、それを口で受け止め喉に流し込んだ。  
 
 
 
じゅる……ちゅる……ぴちゃ……じゅぷっ……  
 
 
(狂気の沙汰、か)  
 『キスの格言』とやらを生み出した劇作家にとって、  
胸や太もも……ましてや『あそこ』とかにキスするなんて  
よっぽど考えられないことだったのだろうか?  
 
 
 俺はそんなことをぼんやり考えながら、ユカのクレバスを舌で  
ゆっくりなぞっていく。  
「あふぅ……あぁん! きん……くぅん……」  
 ユカの小さな体がびくびくと小刻みに震え、弓なりにのけぞる。  
そんな彼女の反応がとっても愛おしく感じる。  
「ひぃん……あぁ……はぁ……んんんっ!!」  
 彼女の嬌声に反応して、欲望を吐き出したばかりで萎えていた俺の『モノ』が  
再び鎌首をもたげ始めた。  
 我がムスコながら回復力が早いもんだとあきれつつ、  
「ここも可愛がってやらなきゃ、な?」  
一旦クレバスから口を離し、小さく膨らんでいるピンク色の真珠にキスすると  
「ああん! ら、らめえぇ……ひゃあああん!!」  
ユカが大きくのけぞった。  
 さっきのお返しのつもりで、さらに真珠を強く吸って攻め続ける。  
 
 
とても……気持ちいい。  
もっと気持ちよくさせてやりたい。  
ユカにもっともっと気持ちよくなってもらいたい。  
いや、一緒に気持ちよくなりたい。  
 
   
「ああ……あっあああああん!!」  
 俺の頭を両手で押さえながら、ユカが体をがくがくっと大きく震わせ  
絶頂に達した。  
 
 
 はぁはぁと荒い息をついているユカの唇に軽くキスして、  
「入れるよ……力を抜いて」  
クレバスにいきり立った『モノ』をあてがい、  
なるべく痛がらせないようにとゆっくり中へと挿れていく。  
 充分濡れそぼったクレバスは何の抵抗もなく俺の『モノ』を受け入れ、  
ずぶずぶと飲み込んでいった。  
「んっ……ふあああぁぁっ!!」  
 くちゅぅと音を立てて完全に入ったその刹那、  
ユカが大声をあげ俺にしがみついてきた。  
「はぁ……はぁ……す、すっごくおっきい……よう……」  
「大丈夫だ……大丈夫、な?」  
 俺は泣きじゃくる子供をあやすかのごとく、  
彼女の頭を優しくなでて落ち着かせた。  
 
   
 体の火照りが勢いを増してくる。  
繋がった部分が熱くてとろけそうだ。  
 
 
 そろそろなじんできたころかな?  
「ユカ、もう動かしてもいいか?」  
「うん……いいよ」  
 俺の言葉にユカがこくんとうなずき、微笑む。  
視点が定まってないその目には涙が浮かんでいる。  
 
「じゃ……いくぞ」  
 俺はユカの小柄な体を抱きしめ、ゆっくり大きく腰を動かし始める。  
「ああっ! あんっ! くぅん!」  
 ユカも俺の動きに同調して、体を大きくスライドしていく。  
 
 
 すげえ……気持ちよすぎる。  
 
   
 俺たちの動きに、ベッドのスプリングがギシギシと軋みをあげる。  
肌と肌がぶつかりあう音と、粘り気のある液体が激しくかき回される  
水音がシンクロして部屋中に響く。  
 
 
「あはぁ、あぁん! きもち……いぃ!」  
「俺もきもちいいよ……ユカ」  
「もっと突いて……もっと激しくしてぇ……」  
「いいのか? 壊れちまうぞ?」  
「いいの……金太くんになら……ユカ壊されてもいい……の」  
 弱弱しく微笑むユカ。  
それを見た俺の頭の中で何かのスイッチが入った。  
「……じゃ、激しくするから、な?」  
 俺はユカの体を抱き起こして対面座位のポーズにすると、  
腰の動きのスピードを速めた。  
「あっあっ! あん! ふぁあっ!! ひぃぃん!!」  
 激しく突かれて、ユカが悲鳴を上げた。  
小ぶりな胸がプリンみたいにプルプル揺れている。  
 
「すき……だいすき……!」  
「おれも……だ」  
「ふああ……」  
 深く激しいキスを交わしながら、俺はユカの体の奥を強く突き上げていく。  
それに答えるかのごとく、ユカの中がこれでもかときつく締め付けてくる。  
 
 
「ダメぇ……イッちゃう……イッちゃう……」  
「ユカ、俺もそろそろイキそうだ……中にだしていいか?」  
「いいよ……イッても……ユカもイクから……」  
「ああ……一緒にイこうな……」  
 
 
 と、その直後、さっきフェラでイッた時とは比べ物にならない  
衝撃と電流が俺の体を駆け巡った。  
 
 
「ゆ……かっ……でるっ!!」  
「んんっ……ふああぁぁあああんん!!!!!」  
 二人の絶叫が部屋中に轟く。  
それと同時に、俺はユカの体内に勢いよく精を吐き出した。  
 
 
ビュクッ!ビュクッ! ビュルッ……ドクン……ドクン……!  
 
 
「くはぁ……ああ……」  
 射精の勢いはとまらず、なおも熱くて濃い欲望をユカの中に注ぎ込んでいく。  
かなりの量の白濁した液体が収まりきれずに、繋がった部分からあふれ出している。  
ユカはというと、荒い息をつきながら目をうるませて絶頂の余韻に酔いしれていた。  
半開きになった唇からよだれがとめどなく流れている。  
「……ユカ? 大丈夫か?」  
 心配になって聞いてみる。  
「う……あ……き……んたくん……?」  
「すまん……やりすぎたか?」  
「だい……じょうぶだよ……」  
 ユカがかすかに微笑む。  
よかった。壊れてしまったかと思ってしまった。  
 俺はほっとして、まだクレバスを貫いている『モノ』を引き抜こうとすると、  
 ユカが首を横に振って静止した。  
「だめ……まだ抜かないで……」  
「えっ?」  
「もう少し……もう少し金太くんと繋がっていたいの……」  
 涙があふれている目で俺を見つめて懇願するユカ。  
 
 俺は何も言わず、汗にまみれたユカの体をそっと優しく抱きしめた。  
 
   
(こ、腰が痛ぇ……)  
 あれから調子こいて3発ヤッてしまったせいか、さすがに腰に力が入らない。  
自分はともかく、ユカの肉体耐久値には本当に驚かされる。  
いくら久しぶりのデートだからって、どんだけ発情してたんだよ……。  
 
 ユカは今、俺の胸の上に頭をゴロンと乗せてスヤスヤと寝息を立てて眠っている。  
無防備というか、なんというか……その寝顔は穏やかで実に幸せそうだ。  
「ん……金太くん……すき……」  
 ユカが微笑みを浮かべて寝言をつぶやく。  
一体どんな夢を見ているのやら……。  
 
 
 ふいに脳裏に再び『キスの格言』のフレーズが蘇る。  
 
 
 
『さてそのほかは、みな狂気の沙汰』  
 
 
 
 その言葉のとおりなら……俺もユカも狂気の沙汰に堕ちているということか。  
確かにそのとおりかもしれない。  
お互い本能のままに繋がりあう悦びを知ってしまった今となっては。  
 
 
 
 ユカ……お前と一緒ならば堕ちるのも悪くはないな。  
 
 
 まどろむユカの頬に軽くキスして、俺も眠りに落ちた。  
 
<終わり>  
 

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