片栗粉に誘われ、キャバクラに連れて来られた土方。
接待の様な待遇で行った事は多々あるが、仕事後のプライベートな時間で出向く事はなかった為、あまり気乗りしていない。
自分の隣に座り、高いテンションでベラベラと喋り続けるキャバ嬢に苛々し始めた土方が、片栗粉の制止を聞かず席を立とうとした時
「あら、珍しい」
聞き覚えのある声が土方の耳を掠めた。
声の方に目を遣ると、華やかな桃色の着物に身を包んだお妙が立って居た。
「土方さんもこういう所に来るんですね」
「別に…」
土方は胸元から煙草を取り出し火を点け、その場に座り直す。
お妙は土方の隣に座っていたキャバ嬢に声を掛け席を立たせると、自らそこに腰掛けた。
「…何か用かよ」
「用?ただ仕事してるだけです。それに、エロ親父の隣に座るなら貴方の隣の方がいいもの」
しばらく沈黙が続き、それを破ったのはお妙だった。
「隣の方、上司なんでしょ?奢りなんでしょうし、お酒飲んだら?」
「…さっきメニュー見たけどよ、ここドンペリしかねーじゃねーか」
俺は焼酎か日本酒がいい、と土方は言った。
それを聞いたお妙がボーイを呼び耳打ちすると、ボーイは鬼嫁を持って来た。
「あんのかよ、他も」
「特別ですよ、私もこっちの方がいいし」
お妙はグラスに鬼嫁を注ぐと、勢い良く飲み干した。
「ぷはーっ。やっぱり鬼嫁が一番美味しいわ」
「お前未成年だろーが。何警官の前で飲酒してんだコラ」
「お前、じゃなくて妙です、お妙」
眉を釣り上げてお妙が凄んだ。
その迫力に土方はたじろいで言葉を失う。
「いいから貴方も飲みなさいな」
お妙は土方のグラスにたっぷりと鬼嫁を注ぎ、一気飲みを促す。
土方は半ば自棄でそれを飲み干した。
一度アルコールが入ってしまうと、体がどんどんとアルコールを欲していく。
土方はグラスに次々と注がれていく酒を豪快に喉に流し込んで行った。
「…ん…」
頭の痛みと吐き気に目を覚ますと、土方は見知らぬ和室に居た。
「…気持ち悪ィ…、つーか何処だ此処」
キャバクラに行って、お妙に会って、鬼嫁を一気飲みして。
そこまでの記憶はあるのにそこから先の記憶は途絶えていた。
「思い出せねェ…」
土方は上半身を起こし、髪をわしゃわしゃと掻き上げた。
「おはよーございまぁす」
陽気な声と共に目の前の襖が開き、目に映ったのは
「…お、妙…?」
いつものポニーテールではなく、髪を下ろし、薄い寝間着に身を包んだお妙がそこに居た。
月明かりを浴び佇む姿は妖艶で、土方の下腹部は少しだけ熱を持った。
「…何で俺、此処に…」
「松平さんに運んでもらったんれすよー」
…れす?
段々と近づいてくるお妙の顔を覗き込むと、目はトロンとして、頬は赤く染まっていた。
…こいつ、酔ってんのか?
「何か迷惑かけちまったみてェだな、すまねェ」
土方は軽く頭を下げ布団から出ようとしたのだが、それを止めたのはお妙の体重だった。
「なっ!?」
土方に覆い被さる様に倒れ込んで来たお妙。
土方がお妙を退けようとしたが、お妙は土方の手をキュッと掴んだ。
「…寂しいんです、父上がいなくなってから」
「…父上?」
「新ちゃんと、父上と三人川の字で眠って居たのに…」
もの悲しそうに語るお妙とは裏腹に、土方は必死に理性を保っていた。
薄い寝間着で体をピッタリと密着させているお妙。
柔らかい感触と甘い匂いに、土方はもう一度酔い返してしまいそうだ。
「降りろ」
「嫌、です。いいじゃないですか、一晩くらい…」
「お前なァ…俺は男だぞ?分かってんのか?」
「お前、じゃなくて、お妙…」
潤んだ目で土方をジッと見つめるお妙。
「…お妙」
「土方さん…」
それが合図だった。
土方はお妙を抱え上げて布団に組みしだき、吸いつくように唇を奪った。
お妙は、何だかよく分からない、といった表情を浮かべ、土方を見上げている。
土方はお妙の髪を撫でながら、何度も何度も唇を重ねた。
薄く開いたお妙の唇に舌を割れ入れ、歯列をなぞりながら口内を犯していく。
お妙の舌を絡めとり、吸い上げ、唇を甘噛みする。
「ん……ふぁっ……」
お妙から甘い吐息が漏れた。
「お妙…」
土方は唇を離し、肩で息をするお妙を見下ろした。
首筋にキスをしながらお妙の寝間着の帯を解いていく。
首筋に赤い痕が残ったのを確認し、土方はお妙の寝間着を開いた。
真っ白な肌に、薄い桃色の下着がよく映えている。
「お前、ガキかと思ってたけど…色っぽいな」
「…何言って……ひゃんっ!」
土方はお妙のブラをずりあげ、胸の突起を摘み上げた。
「やっ…やめ……ぁっあっ…」
片方の突起を吸い上げながら、土方はもう片方の胸を激しく揉みしだく。
手のひらにすっぽりと収まるお妙の胸はとても柔らかくて、土方はより興奮していく。
揉んでいた手を休め、今度は両方の突起を人差し指と中指に挟み、クリクリとこねる。
「んぁぁっ!はぁ…ん…」
お妙が腰を跳ね上げたのを見て、土方が小さく笑った。
「お前、感度いいんだな」
耳元でそう囁くと、お妙は顔を真っ赤にして視線をそらした。
土方は片手をお妙の腹に乗せ、肌を撫でながらゆっくりと下に運んでいく。
土方の手が秘部に近づくにつれ、お妙はどんどんと息を荒げていく。
土方の指がショーツの上からお妙の秘部を撫でた。
「ふぁあっ!!」
「…めちゃくちゃ濡れてるぜ?」
そこはショーツの上から触れたはずの土方の指を濡らす程に、愛液で溢れていた。