普段から万事屋に銀時とお妙の二人きりになる事は少なくなかった。
この日もそんな普段の様子と変わりなくお妙が万事屋に訪ねて来て、神楽が出掛けた後の万事屋で銀時とお妙の二人きりになった。
「銀さん、私これから此処を片づけようと思うんだけど」
にこやかな笑顔の裏に鬼の顔を隠しながら、お妙が指さしたのは箪笥の上。
無造作に置かれた箱やら本やらが山積みになっている。
銀時はチラッとそこに目をやると、目を細め露骨に嫌そうな顔をした。
「アレはなァ、意図的にああなってるワケであって、手を加えてしまったら俺のアーティスティックな作品が台無しに」
そこまで言い終えたと同時に、銀時はお妙からの鉄拳を喰らった。
思い切り殴られた為、銀時は体制を崩し尻餅をついた。
「痛ててて…あ、絶対これ奥歯三本くらい逝ったから」
殴られた頬をさすりながら銀時はお妙を見上げた。
お妙から見下ろされる威圧感でビクビクと脅える銀時。
「いいから手伝えこのニートが」
冷たい視線を送った後お妙は銀時に背を向け、箪笥を見上げた。
「台がないと届かないわね…あ、丁度いい所に踏み台が」
「え?俺?」
一連のコントを終え、お妙は箪笥の上を片づけ始めた。
低い台しかなかった為、お妙は台の上で背伸びをしながら片づけをしている。
「…危なっかしいなァ、オイ」
「そう思うんだったら、銀さんがやって下さいな」
今にも後ろにひっくり返りそうなお妙の真後ろで、銀時は腕を組んで突っ立っている。
怪我でもされたら慰謝料払えねェしな、と言い放ったが、心配の念からとった行動だ。
「…ん…あとちょっと……」
お妙は低い台の上でつま先立ちをして、フルフルと震えながら大きな本に手を伸ばした。
その本に手が届き持ち上げたお妙だったが、想定以上の重さに体制を崩し、そのまま後ろにひっくり返った。
「きゃあっ」「うおっ」
一方銀時の方はお妙の真後ろにはいたものの、テレビに熱中していた為事態に気づかずお妙と一緒にひっくり返った。
「痛たっ…銀さん大丈…夫……………」
「俺は平気だけどよォ、お妙は…」
二人の間にしばらくの沈黙が続いた。
その間、二人の視線は交わったまま。
銀時の上に折り重なる様に倒れ込んでいるお妙。
恋仲程はいかなくても、お互いに心の何処かで想い合っていた二人だ。
意識的にではなく、寧ろ必然的に。
どちらからともなく唇を重ねた。
躊躇いがちに唇を離した銀時が「悪ィ」と呟こうとしたが、意外にもそれはお妙の唇によって塞がれた。
銀時は驚いて目を見開いたが切なげな表情のお妙を見て、啄む様に口づけを交わした。
上体をお越してお互いの背中に手を回す。
ギュッと抱きしめたお妙の体は、一体何処からあの怪力が出るのだろうと不思議になるくらい小さく、華奢だった。
「………そろそろ片づけに戻ってくんない?」
「何でですか、無神経な人ね」
「…我慢出来なくなるから、だよ」
「………………」
自分の腕の中に、体を預けている女がいる。
それが好きな女なら尚更、男としては性的な欲求を持ってしまう。
しばらく黙って目を泳がせていたお妙が急に視線を自分に戻した為、銀時は日々の条件反射で両腕で受け身をとった。
「…我慢、しなきゃいいじゃない」
「はい?今なんと」
「…また言わせる気ですか…?」
お妙は強気な表情だったが、頬は赤く染まっていた。
銀時はそれを心底愛おしいと思い、フッと笑った。
和室で布団を敷きながら、何だか間抜けね、とお妙は恥ずかしそうに笑った。
布団の両脇に座り向かい合い、お互い目線を合わさず明後日の方向を向く。
気まずい雰囲気を破ったのは銀時のいつもの気の抜けた発言だった。
「なんかこう改まるとよォ…やりにくいもんだな」
「あら、私としては初めてなんだし、その場の雰囲気に流されてってのよりは全然いいわ」
銀時はこっちに来いと手招きしてお妙を隣に座らせると、何か言おうとしたお妙の唇を塞いだ。
「んっ…」
銀時はお妙の唇を割って舌を入れると、歯列をなぞるように押し入れていき、奥の方で縮こまっているお妙の舌を絡めとった。
「んふっ…はぁっ…んぅっ…」
お妙から漏れる苦しそうな吐息に、銀時は体の芯を熱くした。
一方お妙は初めて口内を犯され、今まで味わった事もないような幸せな快楽に酔いしれていた。
銀時はお妙の舌を吸い上げながら右手でお妙の首筋を撫で、段々と下に滑らせていく。
銀時の右手が胸の膨らみにたどり着いた時、お妙の体がビクンと強ばった。
「お妙?」
銀時が口を離しお妙を見ると、酷く不安気な表情を浮かべていた。
「…お前、大きさ気にしてんだろ?」
気にしたってどうせ最後にゃ俺に揉みほぐされちまうんだぜ?と銀時がからかうと、お妙はガツッと銀時の頭を殴った。
「暴力反対!っつーか気にしすぎだから。大きさ云々より誰の胸かってのが重要なの!」
ふざけながらも乙女心を鷲掴みするような言い回しに、お妙は耳まで赤く染めた。
銀時は再度お妙に口づけると、お妙の着物の帯を丁寧に解いていった。
纏っていた着物を全て剥がされ、お妙の白い肌が露わになる。
銀時はゴクンと唾を飲み込み、お妙の白い喉元に口づけた。
お妙の首筋から胸へと、赤い花を咲かせていく。
「…ぁんっ…」
チクッとするような小さな痛みと気持ち良さが混じり、お妙は小さく喘ぎ声をあげた。
銀時の唇が胸にたどり着くと、銀時は焦らすように突起の周りだけを舐め始めた。
「……ぁっ……んっ…………」
銀時の舌が突起に近づく度、お妙は切なげな声をあげる。
銀時は頃合いを見計らい、一気にお妙の胸の突起を吸い上げた。
「ぁああん!っ…あっ!…」
お妙は腰をビクッと浮かし、息を荒げた。
片方の胸は口内に、片方の胸は手のひらでこねくり回し、どんどんと自己主張を始める突起を時折指先で刺激した。
「ぃゃっ…あぁっ…」
「お前感度いいのな」
銀時がお妙の秘部に手を伸ばすと、そこはショーツの上からでも分かる程に湿っていた。
「大洪水が起きてますけど」
銀時がからかうように言うと、お妙は顔を真っ赤にした。
伏し目がちに恥ずかしがる姿は、普段のお妙からは想像も出来ない程に汐らしかった。
「お妙、可愛い」
銀時はお妙の頬に軽く口づけをして、ショーツの中に指を滑らせた。
「ひゃんっ!」
銀時は割れ目を軽くなぞり、指でそこを開くようにしてクリトリスを刺激した。
「ぁっああ!…あっ…ひゃああん!」
中指で擦るように刺激し続けると、お妙の秘部はヒクヒクと脈打ち始めた。
「まだイかせねーよ、俺はネチっこいのが売りだから」
銀時はクリトリスへの刺激を止め、今度は密壷に指を一本入れた。
「!!……ん…」
先ほどとはうって変わって、お妙は苦しそうな表情を浮かべた。
「痛ェか…?」
「痛、くは…ないけど…」
まだ男を受け入れた事のないお妙のソレは、十分に濡れているのに、銀時の指一本でキツいくらいだった。
銀時はゆっくりと指を出し入れして、時折内壁を擦った。
お妙の苦しそうな表情も段々と弛んできて、ついには体をビクンと揺らした。
「もう苦しくねェだろ?」
「ん…」
「そういう時は何て言うんだっけ?」
「………」
「気持ちいいって言うんですー!覚えときなさい」
銀時はお妙の秘部まで顔を運ぶと、舌で丁寧に刺激していった。
「ダメっ!汚な……はぁんっ…んぁ…あん…」
お妙の愛液はどんどんと溢れてくる。
銀時は熱く反り立った自身を取り出すとお妙に多い被さるような体制になって、お妙の秘部に自身をあてがった。
「…挿れます」
銀時の発言にお妙は状況を忘れて笑った。
「何です、急に改まって」
「いや、お前にはこれから壮絶な痛みに耐えて貰わなきゃいけねーからよォ…力抜けよ?」
銀時は自身をお妙の密壷に押し入れた。
「きゃああっ!!」
お妙は悲痛な声をあげ、苦痛に顔を歪ませた。
「痛ェか?痛ェよな、どうしよ…まだ全部入ってねーんだけど…」
お妙の目に溜まっていく涙を見て、銀時はオロオロと焦り始めた。
こういう時、男がしっかりしなくてはならない事ぐらい分かっているが、好きな女に痛い思いをさせているかと思と、銀時は気が気ではない。
「大、丈夫…全部挿れ…て?」
苦痛に耐えてでも尚銀時を受け入れようとしているお妙を見て、銀時は決心した。
「絶対気持ちよくさせてやるから、力抜いて、ちょっとだけ我慢してな?」
そう言うと銀時は躊躇せず、お妙を一気に奥まで貫いた。
「…っ!!」
銀時を気遣ってだろう、お妙は唇を噛み悲鳴を押し殺した。
カタカタと震えるお妙の体を銀時は抱きしめた。
どれくらいそうしていただろうか。
お妙の密壷は銀時自身を受け入れたようで、お妙の表情も次第に明るくなった。
「もう、大丈夫」
お妙がそう言ったのと同時に、銀時は腰を激しく動かした。
奥を突かれる度に出るお妙の愛嬌が銀時の動きを速めた。
「ああ!…ぁあっやぁっ…ぁっあっあっ…」
銀時はより奥まで突けるようにお妙の足を持ち上げた。
部屋中に性器と性器が擦れる音と、息づかいが響く。
「あっ…ぁああ!あっあっあっあっ…!!」
お妙が意識を失ったと同時に、お妙の胸に銀時も欲を吐き出した。
「………銀さん」
「何だよ」
「今日の事、だけど…」
情事の後、服を着てソファに向かい合って座る二人。
「あー、俺がお前の処女を奪った事か?」
バキッ!!
お妙の右フックで銀時はソファに沈んだ。
「もっと違う言い方出来ねェのか、テメェは!!」
銀時は薄れ逝く意識の中で、こう悟ったという。
俺は絶対尻に敷かれる、と。
FIN