深夜、自室の布団の中で安眠していた新八は突如激しく揺さぶられて現実に引き戻された。  
「な、何!?」  
「新ちゃん、起きて。姉が仕事から戻ってきたというのに、一人だけ寝ているなんて失礼だわ」  
新八が寝ぼけた眼で捕らえたのは、にっこりと可愛らしい笑みを浮かべて新八の胸倉を掴んでいるお妙の姿だった。  
「って、こんな時間に人を起こす方が失礼ですよ!!姉上……!うぷ…!酒クサッ!!」  
ザルで有名な妙には珍しいことだが、この日は完全に酔っ払っていた。キャバクラの客のウワバミ星人と飲み比べをしたのである。  
「新ちゃん?仕事から疲れて戻ってきた姉に対して、労いの言葉をかけるより前にクサイってどういうことかしら?」  
笑顔は崩さずに、お妙は新八の喉にかけた手に力を込める。  
「くッ…!くるし…ッ!…っ姉上エェェ!!労いの言葉をかけるより前にアンタが実の弟手にかけようとしてるよ!!」  
新八は脳にまわる酸素量が減っていくのを感じながら必死にツッコミを入れた。  
脳に酸素がまわらないのでツッコミにもキレが無い。  
あ、もうだめだ、コレ。さようなら、お通ちゃん。さようなら、万事屋のみんな…。  
新八が白目をむいて新たなる世界に旅立とうとしたその時、新八の体は弧を描いて畳の上に落下した。  
お妙が新八を突き飛ばして、布団の上によよと泣き崩れたのだった。  
「姉は仕事帰りで疲れているにもかかわらず、弟の為にお夜食まで作って上げたのに…あげたのに弟は…!弟は……!!」  
新八はゲホゲホとようやく吸えた酸素に噎せながら、一難去ってまた一難、姉の聞き捨てならない言葉に再び顔を青くした。  
 
「お仕事お疲れ様です、姉上…。お夜食までつくってくれたなんて、うれしいなあ…。  
 でも、夜中に食べるともたれるって言うから、明日の朝食に頂きますね…。  
 あ、姉上もお疲れでしょうから今日はもうおやすみになった方が…」  
「いいから黙って食えや、ゴルアァァ!!」  
新八が我が身に降りかかる恐怖を回避しようと、たどたどしく言葉を紡いでいる最中にお妙は彼の口の中に前衛的な物体を力技で詰め込んだ。  
「玉子焼き、今日は隠し味に白ワインを使ってみたの…大人の味よ」  
にっこりと、菩薩のような笑みを浮かべてはいるが、やっていることは悪鬼である。  
そもそもお妙がこのトリッキーな物体に混入させたものは白ワインなどではなく、ズブロッカなのであるが酔っ払っているお妙には同じことである。  
勿論アルコールを飛ばすなんてことはしていない。  
素面でつくった料理だって人の記憶を失わせる威力があるのに、こんな状態のお妙がつくった料理なんてチェルノブイリ以来の大惨事を引き起こすに違いない。  
新八は我が身に降りかかった災難を呪いながら気を失った。  
この後本当の災難に見舞われるのは自分ではなく、その姉だということは知らずに…。  
 
「…新ちゃん?こんなところで寝たら風邪を引くわ」  
菩薩の笑みを浮かべたまま、新八の意識を遠退かせた本人は新八を足でつついた。  
「…姉上?」  
掠れた声を出して新八が目を開ける。  
いつもと変わらない、駄目でキャラの薄い弟、に、見えたのだが。  
新八の瞳が鋭く光ると、素早くお妙の右足を掴んで掬い上げた。  
「きゃ…!?」  
ふいをつかれてバランスを崩したお妙は仰向けに倒れて頭を打った。  
何が起きたのか解らないお妙の上に足首を掴んだままの新八がのしかかる。  
お妙が見上げると、そこにはまるで知らない女を見るような冷たい目をした弟の顔があった。  
「し、新ちゃん…?」  
今まで見たこともない弟の変化にお妙はわずかに怯んだ。  
「どの足が人のこと蹴ってんですか」  
先ほどまで新八をつついていたお妙の足首を持ち上げる。  
着物の裾が乱れて足袋を履いただけのお妙の素足が太腿まで露になる。  
新八は直も足首から手を離さず、抵抗するお妙の足を押し開こうとする。  
 
不穏な空気を察したお妙は渾身の力で抵抗したが、新八は物ともせずに容易くお妙の両手を捕らえると、彼女をその着物の帯を使って縛り上げてしまった。  
そのまま柱に括り付けて身動きを封じる。  
圧倒的な力の差を見せ付けられて、お妙は愕然とした。  
いつもなら弟に負けることなどありえないのに。  
自分が酔っていることや先ほど頭を強打したことを差し引いても、目の前の人物は強かった。  
これは本当に自分の弟なのだろうか。  
「解きなさい、新ちゃん!!」  
精一杯いつものように振舞うが、声が震えてしまっている。  
知らない男といるような不安感がお妙を襲う。何をされるかわからない恐怖が全身を包む。  
「嫌ですよ…せっかくこんなにいい眺めなのに」  
新八はニヤニヤと笑いながら、嘗め回すような視線をお妙に送った。  
先ほどの揉み合いで妙の着物はすっかり乱れ、帯は解かれていた。  
開けた部分から覗く白いフリルの下着がお妙のスレンダーな体をより華奢な物に見せていた。  
「男」の露骨な視線に耐えられなくなったお妙は身を捩らせたが、両手を頭上で縛められているのでこれ以上はどうすることもできない。  
子供の頃はいつも自分の後にくっついてよたよた歩いていた弟。駄目で弱っちくて、でも優しくて正直な弟。  
その実の弟からこんな辱めを受けるなんて。  
お妙は屈辱と羞恥と失望で目の前が真っ赤に染まるのを感じた。  
弟の前では絶対だった自分がただの女にされてしまった気分だった  
 
唇をきゅっと噛み締めて顔を背けるお妙の顎を新八の指が捕らえる。  
「どうしたんですか、急に大人しくなっちゃって」  
鼻先2cmのところで嘲笑うコノ顔をおもいっきり撲ってやりたい。  
しかしどんなに力を込めてもままならない両手の自由。  
悔しさのあまり新八を睨みつけるお妙の瞳に涙が滲んだ。  
「そんな顔しないで下さいよ‥」  
ますます泣かせたくなる、と嘯いて新八はいきなりお妙のブラジャーをたくし上げた。  
「…ッ!!!」  
控えめな二つの膨らみと、その上にあるつんと立ち上がった淡いピンクの頂が露わになる。  
「ちょっ…本当にやめなさ…い…っんあ…ッ!!」  
お妙の体がまるで電流でも流れたかのように痙攣した。新八の唇がお妙の敏感な頂を甘噛みしたのである。  
「はは…随分とカンジやすいんですね…」  
新八は続けて舌で捏ね回したり強く吸ったりした。お妙の白い胸が新八の唾液で汚されてゆくたび、お妙の体は意思とは別に熱を帯びていく。  
お妙は新八に罵声の一つも浴びせてやりたかったが、今口を開くと淫らに喘いでしまいそうで、ただ唇を噛み締めて甘い疼きに耐えるしかなかった。  
「そんなに強く噛んだらダメですよ。唇が切れてしまう。」  
新八が再びお妙の顎を強引に捉らえると、きつく噛み締められた妙の唇を優しく嘗め上げた。  
驚いた妙の隙をついて新八の熱い舌がねじ込まれる。  
息も出来ぬ程の口付けに意識が遠退きそうになる。  
熱を増して疼く体は目の前の「男」に屈服しそうになるが、意識では「弟」相手に感じてしまう自分を必死に否定していた。  
 
新八は口付けはそのままに妙の股間に手を延ばした。  
「んんっ!!んーーーッ!!!」  
妙は唇を塞がれたまま、腰をくねらせ逃げようとする。が、新八の指はお構いなしに彼女の下着の上からワレ目に沿って擦り上げた。ゆっくりと。焦らす様に。  
妙は太腿を閉じて新八の動きを止めるつもりが、却って挟み込んで新八の手を強く感じてしまう。  
新八は絶えず楽しそうに妙の表情を伺いながら、指の動きをエスカレートさせてゆく。  
下着の隙間から指を滑り込ませて、潤った茂みの奥、蜜の溢れる泉の入り口までその指を差し込む。  
屈辱と羞恥。感じている自分への嫌悪と興奮。それらが熱い涙となってお妙の頬を伝う。  
「すごい。もうぬるぬるじゃないですか。こんなに濡らしてしまって…はしたない。」  
ようやく唇を離した新八が悪魔の笑みを浮かべて囁く。新八が出し入れを繰り返す指にはお妙の愛液がたっぷりと絡み付いている。  
「お願い、新ちゃん…ッ本当にもう…やめて…」  
お妙は泣きながら懇願した。  
「嘘を言ってはいけませんね…姉上のココは…早く欲しいって言ってますよ」  
そういうと、新八は徐に硬く反り返った自身を取り出した。  
「!!…だッ駄目よ、新ちゃん‥っそれだけは絶対にだめ!!」  
脅えて蒼い顔をした妙が悲鳴を上げるが、新八はうれしそうに笑う。  
顔は笑っているが新八の両手の力は凄まじかった。  
お妙の脚を大きく開かせると濡れて張り付く下着を一気に引き裂く。  
 
新八は口付けはそのままに妙の股間に手を延ばした。  
「んんっ!!んーーーッ!!!」  
妙は唇を塞がれたまま、腰をくねらせ逃げようとする。が、新八の指はお構いなしに彼女の下着の上からワレ目に沿って擦り上げた。ゆっくりと。焦らす様に。  
妙は太腿を閉じて新八の動きを止めるつもりが、却って挟み込んで新八の手を強く感じてしまう。  
新八は絶えず楽しそうに妙の表情を伺いながら、指の動きをエスカレートさせてゆく。  
下着の隙間から指を滑り込ませて、潤った茂みの奥、蜜の溢れる泉の入り口までその指を差し込む。  
屈辱と羞恥。感じている自分への嫌悪と興奮。それらが熱い涙となってお妙の頬を伝う。  
「すごい。もうぬるぬるじゃないですか。こんなに濡らしてしまって…はしたない。」  
ようやく唇を離した新八が悪魔の笑みを浮かべて囁く。  
新八が出し入れを繰り返す指にはお妙の愛液がたっぷりと絡み付いている。  
「お願い、新ちゃん…ッ本当にもう…やめて…」  
お妙は泣きながら懇願した。  
「嘘を言ってはいけませんね…姉上のココは…早く欲しいって言ってますよ」  
そういうと、新八は徐に硬く反り返った自身を取り出した。  
「!!…だッ駄目よ、新ちゃん‥っそれだけは絶対にだめ!!」  
脅えて蒼い顔をした妙が悲鳴を上げるが、新八はうれしそうに笑う。  
顔は笑っているが新八の両手の力は凄まじかった。  
お妙の脚を大きく開かせると濡れて張り付く下着を一気に引き裂く。  
 
「今気持ち良くして上げますからそんなに泣かないで下さい」  
「いやっ!嫌アァァーッ!!」  
お妙の絶望の悲鳴が響く中、新八の熱い猛りが無情にもお妙の秘唇に押し当てられる。  
そのまま新八はお妙の尻を持ち上げて下から容赦なく突き刺した。  
「‥‥ッ!!!‥ア‥ッか‥は‥ッ」  
予想外の質量に目を見開き声も出ないお妙。  
「…はぁ…ッ…熱くて溶かされそうですよ」  
首筋に新八の熱い息がかかると、お妙の全身にぞくぞくと快感が走る。  
「新‥ちゃ‥やめ‥はうぅんッ」  
ずりゅぐちゅうぅぅ‥っ  
突き刺さった男根がお妙の体重で秘肉の奥へとさらに深く進む。  
「姉上‥凄く締まってぬるぬるで‥素敵です」  
お妙は下半身を満たしていく快感に次第に心を奪われていく。  
「だめぇぇッ‥新ちゃんの‥おっきくて‥ふぅうんッ」  
「姉上の中も絡み付いてきて…こうやって揺らすとすっごく‥」  
気持ち良いです、と小刻みに新八が妙の体を突き上げる。  
お妙は既に快楽に溺れかけ、中で擦れあう甘美な味に我慢が利かず、自らも腰を淫らに揺らしていた。  
「あっうぅんッしんちゃあんッ‥いいっ…気持ちいいよぉ‥ッ」  
よだれを垂らしながらよがり始めた姉を新八はうれしそうに眺める。  
 
新八の腹の上で恍惚の表情を浮かべ身をくねらせるお妙は淫らな踊りを踊っているようにも見えた。  
「綺麗ですよ姉上‥すごく」  
そう言ってお妙を下から突き上げながらその白い肌を吸う。  
新八の唇が離れた箇所には赤い花が咲く。  
胸、首筋と花を咲かせて最後に耳朶を甘噛みする。  
びくんびくんとお妙が反応し、中で新八を締め付ける。  
「あふっ‥あっ…しんちゃ‥あうんッ‥もう‥ッ」  
お妙の限界が近いのを察して新八は腰の動きを速めた。  
新八の律動に合わせてお妙の小さな胸がぷるぷると震える。  
「あ…は…ッあああぁぁっっ!!!」  
お妙は大声で叫びながら達し、果てた。  
 
目覚めた妙は勢い良く飛び起きた。心臓がバクバクと音を立てている。  
周りを見回すといつもの自分の部屋である。きちんと寝巻きを着て、布団の上にいる。  
(今のは…夢?)  
しかし何と言う夢だろうか。実の弟を相手に淫らによがり狂うとは。  
そこまで欲求不満なのか自分は?と、考えつつ何気なく目をやった自分の手首に釘付けになる。  
(…縛られた…痕?)  
慌てて自分の胸元を開く。そこには幾つもの濃密な口づけの痕が…。  
真っ青になったお妙の後ろで勢い良く襖が開いた。  
「姉上!?」  
びっくうぅぅ!!と心臓を吐く勢いで驚いた妙は必死に寝巻きの前をかき合わせて後ろを振り向いた。  
「な、な、何!?」  
「?僕もう万事屋に行く時間ですから、先に出ますよ?後の戸締りお願いしますね!」  
そういい残して弟は出て行った。いつもの駄眼鏡の弟である。  
どうやら昨夜のことは何一つ覚えていない様子だが…。  
(い…言える訳ないわ!!)  
弟にあっさり負けて、犯されて、挙句よがりまくって失神した事など誰にも言えよう筈がない。  
お妙は次の生理が来るまで一人で戦々恐々としたという。  
勿論その間に新八が訳も解らずに虐待されていたのは言うまでもない。  
 
<了>  
 
 

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