ぴちゃぴちゃ、じゅるる…  
 
 
聞きなれない水音に、眠りから覚めた新八はゆっくりと閉じていた目を開ける。  
 
(あれ、電気つけたままだったっけ……)  
 
寝る前に確かに消したはずの電気スタンドが、なぜか今やわらかい光を放って部屋を幻想的に照らしている。  
 
(とにかく消さないと…つけっぱなしだとお金かかるし)  
 
気だるい体を起してスタンドへと向かおうとする新八だったが、突然自身の体を覆っている布団の中からくぐもった声が聞こえてきて思わず動きを止める。  
 
(ふっ、布団が膨らんでいるっ…!!)  
 
明らかに不自然に盛り上がった布団。新八がよほどのデブでもない限りここまで膨らむことはないだろう。そして新八はデブではない。さらに先ほどの水音に加え、今まで感じたことのない下半身の違和感が彼をより焦らせた。  
 
(だ、誰なんだ…?そして僕に何が起こっているんだ…!?)  
 
恐る恐る布団をめくる。そこには…  
 
「んっ…新八ィ、動いたらしゃぶりづらいアル」  
 
良く見知った、チャイナ服の少女の姿があった。それも新八のイチモツをひっつかんでいる。  
 
「なっ、何してんの神楽…ちゃん?」  
 
驚きすぎて眼が飛び出そうになった新八だったが、なにか(下半身とは別の)違和感を覚えて彼女をまじまじと見つめる。  
彼女が神楽であることは間違いない。ただ、いつもより少しだけ大人びた顔立ちで、いつもよりかなり深いスリットの入ったセクシーなチャイナ服。そして何より―――  
 
「…胸、どうしたの?」  
 
いつもより明らかに大きい、服からあふれんばかりの豊かな胸。  
 
「ふふっ、どうアルか新八ィ。私2年も修行してこんなにやらしーカラダになったヨ」  
「はい!?」  
 
2年という言葉にどうもデジャヴを覚え、つーかやらしー体になる修行ってどんな修行だよとツッコミたくなる新八だったが、神楽はそんなことはおかまいなしに新八に迫る。  
 
「ちょっ、ちょっとどうしちゃったの神楽ちゃん!?」  
「新八、私2年もお前の為に頑張ったネ。今度はお前が私の為に頑張る番ヨ」  
 
いつもの女らしさの欠片もないつるぺた神楽はどこにいったのか。妖艶な笑みをたたえながらゆっくりと新八に馬乗りになる神楽。  
 
「ちょっ、ちょっと待ってちょっと待って!!まだよく状況が…」  
「そんなもんどうでもいいアル。今を楽しめばいいヨロシ」  
 
言いながら新八の唇に吸いつく神楽。突然の事で思考が止まる新八の唇を、チャンスとばかりに舌でこじあけ口内を犯してゆく。  
歯列をゆっくりとなぞっていき、新八の舌に触れた瞬間にそれを絡め取る。しばらく彼の舌を吸ったあと、ちゅぽんと音を立てて解放すると、新八は真っ赤な顔でぼーっと神楽を見つめていた。  
どうやら力が入らないらしい。  
 
「あはっ、新八可愛い…♪」  
 
背筋がぞくぞくするのを感じた神楽は、本能の命じるままに服を脱ぎ捨てて、新八の着物もすべてはぎ取ってしまった。  
神楽がしゃぶっていた時からまったく萎えていない新八の剛直を見て舌なめずりをしながら、触れてもいないのに粘液であふれかえった彼女の秘所を新八に見せつける。  
 
「ほぉら新八ィ、もう私こんなネ…」  
 
粘度の高い粘液が新八の剛直にゆっくりと垂れていき、絡みついてゆく様を見つめながら新八はやっとのことで声を出す。  
 
「か、神楽…さん」  
「ん…?」  
「どうして、こんな…」  
「…お前が鈍いから。ただそれだけネ」  
「え…?」  
 
神楽の言葉の意図が理解できない鈍い新八をよそに、彼女は腰をより落として肉棒の先端をくちゅくちゅと秘所にすりつけ始めた。  
 
「ん…はぁ…あんっ」  
「か、神楽さ…」  
「もう我慢できないネ…さあ新八ィ、壊れるくらい、愛して……」  
 
なすりつける動きを止めて、柔肉の割れ目に先端をあてがう。そのままゆっくりと腰を落としていくと、新八の剛直は神楽の中にずぶずぶと飲み込まれていった。  
 
「んっ…はぁぁ…」  
「くっ…ああ…」  
 
どちらともなくあえぎ声が漏れる。新八のイチモツを全て咥えこんだ神楽は再び妖艶に微笑むと、体を上下に動かし始めた。  
 
「あんっ!んっ、んっ、んっ」  
「あぐっ、か、神楽、ちゃ……」  
 
奥まで剛直を咥えこんだまま腰を前後左右に回転させる。意外とでかい新八のイチモツは簡単に神楽の子宮口まで届き、ぐりぐりと圧迫した。  
 
「あっ、しんぱち、イイっ!!」  
 
子宮口に硬い肉を押し付けられる快感に味を占めた神楽は腰をさらに強く押し付けグラインドさせる。ぶぢゅっぶぢゅっと音を立てながら精液を欲する子宮口が亀頭を、膣が棒を締め上げ絡みつき、しごきあげる。  
 
「はっ、もっ、…んっあっあっあっ!!」  
 
限界が近づいてきた神楽は新八の頭を抱き寄せ強く胸に押し付ける。新八もすでにこの状況に対する疑問などどうでもよくなっており、  
今はただただ自分で感じてくれているこの愛しい少女にさびしい思いをさせたくないという一心で、必死に神楽の背中に手を回す。  
 
「しんぱちっ、スキって、スキって言ってっ…!!」  
「…好きだよ、神楽ちゃん…っ、今までもっ、これからも…っっ!!!」  
 
その声に幸せそうに笑った彼女はラストスパートとばかりに運動の速度を上げる。グラインドはいつの間にか上下運動に変わっており、ぢゅっぢゅっという膣が陰茎を吸い上げる音とパンパンという肉のぶつかる音が空間を支配していた。  
その音と互いの熱で二人はどんどん絶頂へと押し上げられていく。  
 
「あっ、もうっ、イっちゃっ…んああああああああっ!!!!」  
「〜〜〜っっ!!!」  
 
神楽の最奥へと突き立てられた肉棒は、彼を散々しごきあげた膣と子宮口に命じられるままに、大量の精液をその奥へと発射した。  
 
「はぁっ、はぁっ…あはっ…」  
 
崩れ落ちる神楽を支えることができず、新八は一緒になって布団に倒れこんだ。そんな新八を見て神楽は、満足そうに新八の頬をなでる。  
 
「新八…お前は、私のものアル…」  
 
新八の上でぐったりしたままの彼女は、新八の耳元で彼に言い聞かせるように囁く。  
 
「…いくらあの子でも、お前を譲るわけにはいかないネ…」  
「…?神楽ちゃん…?」  
・  
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・  
 
「それってどういう…あれ?」  
 
自分の声で目を覚ました新八は、ゆっくりと体を起こす。いつの間にか外では日が昇っていた。ゆっくりと周りを見渡すが特に変わったところは見られない。  
ついていたはずの電気スタンドは消えているし、自分の服も別に乱れたりしていなかった。変わったところといえば、己の股間のあたり。幼少時以来の湿った感覚。  
 
「ま、まさか……」  
 
恐る恐るトランクスを下げてみる。案の定彼のトランクスには精液がべっとりとついていた。  
 
「マジでか………」  
 
 
 
自分でも気付かないうちにそんなに欲求不満だったのかなと、洗面所でパンツを洗いながら新八は思わずがっくりと肩を落とす。  
 
「それにしても…妙にリアルな夢だったな……」  
 
神楽の吐息、熱、仕草。全て鮮明に思い出せる。思わず股間に熱を覚えた新八は前かがみの状態でぶんぶんと頭を振った。  
 
「じ、冗談じゃないよ。ただでさえ思春期ってだけで拒絶反応起こされてんのに、あんな夢見たなんて知られたら一生白い目で見られるに決まってる!」  
 
洗濯を終えて普段着に着替えた新八はちらりと部屋の時計を見やる。  
 
「10時か…1時間遅刻しちゃったな。まあいっか、どーせ仕事なんて来ないだろーし」  
 
そう呟きながら自室を出ようとがらりと襖をあけた新八の前にいたのは。  
 
「おせーんだよダメガネ!何やってたアルか!!」  
 
まぎれもなく、新八が夢で絡みあった少女であった。  
 
「かっ…かかかかぐっ……」  
「何焦ってるアルか。朝からこんな美少女に迎えに来てもらって、感激で言葉も出ないアルか?」  
 
心の準備ができてなくて固まる新八をしげしげと見つめてにやにやする神楽。  
 
「いいから早く来るヨロシ。…九ちゃんが待ってるアルよ。お前に用があるって」  
「…えっ、ああ。九兵衛さんが!?なんだろ…?」  
 
ようやく落ち着いた新八は、九兵衛に会うべく神楽とともに玄関へ急いだ。  
 
「やあ、おはよう新八くん。すまない神楽ちゃん、わざわざ呼んできてもらって」  
「別にこれくらいお安いご用アル」  
「おはようございます九兵衛さん。どうしたんですか?」  
 
恒道館の外で待っていた九兵衛と軽い挨拶を交わし、早速用件を聞いた。  
 
「いっいや、大したことじゃないんだが、最近その…もっと、女の子らしくしたほうがいいんじゃないかって思い始めて…」  
「九兵衛さんがですか!?」  
 
新八は思わず聞き返す。彼女の周りの者ではなく、彼女自身が女の子らしくしようと思うとは…珍しいこともあるものだ。  
 
「へ、変かな…?」  
「いやいやとんでもない!九兵衛さん基がいいからすぐ可愛くなれますよ」  
 
そう言われ頬を染めた九兵衛が恥ずかしそうに続きを話し出す。  
 
「でもうちの者は東条をはじめとして変態ばかりだし、お妙ちゃんは仕事で忙しいし…それでよかったら、君に服選びとか手伝ってもらいたいなって…ぶ、ぶしつけな頼みですまない!」  
「僕でよければ全然かまいませんよ。どうせ今日も仕事ないし」  
 
新八がさらりと答えると、九兵衛は嬉しそうに笑った。  
 
「私も行ってヨロシ?」  
 
そこに神楽がひょいと便乗する。  
 
「そうだね、神楽ちゃんもおしゃれしたい年頃だもんね…九兵衛さん、いいですか?」  
「あ、ああ。僕は全然…」  
「銀さんには言ってある?」  
「別に言わんでもいいネ。どーせ仕事来ないし」  
「ははっ、そうかもね。それじゃ行こうか」  
 
そう言って歩き出した新八の後ろをあわててついていく神楽と九兵衛。  
鼻歌なんか歌いながらのんきに歩いている彼は、後ろの二人がバチバチと火花を散らしていることに最後まで気付かなかった。  
 
 
 
(友達だからこそ)  
(負けられないネ)  
 
 
fin.  
 

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