草木も眠る丑三つ時、決まってこの万屋に忍び入る一つの影があった。  
その人影は天蓋を空けて銀時の寝ている和室に飛び降り、さっと音もなく着地した。  
「銀さーん、こんばんは」  
「おー……今夜もこの時間に来たか」  
くの一の猿飛あやめに起こされた銀時は、寝床から上半身だけ起こして小さなあくびをかいた。  
「じゃあ始めるか」  
「待って。少し汗をかいてきたから、先にシャワーを浴びせてくれない?」  
「ああ、構わねえよ。押入れの神楽、あと犬が起きないように台所を通っていけ」  
銀時の了承を経て、あやめは浴室に足を運んだ。  
忍者服を脱ぎ捨てると、豊かに盛り上がった乳房に柳のようにしなりそうなくびれ腰  
肉付きの良い白桃のような美尻が次々と顕わになっていく。  
そしてそれらは全て絹のように美しい白肌を備えている。  
大理石で出来た異国の女神像と例えるには、余りに肉感的で官能的な女体であった。  
脱いだ服にメガネを優しく包んで籠に入れ、彼女は浴室に入った。  
シャワーから流れる湯が、彼女の見事な長髪と整った肢体の汚れを洗い落としていく。  
 
すると背後にガラッと戸が開く音がした。身構えて振り返ると銀時である。  
彼は身に寸鉄も帯びず、裸になって浴室に入ってきた。  
「銀さん……どうしたの?」  
彼は黙って彼女に近づき、その水の滴った柔らかな体を逞しい腕の中に包み込む。  
「別にいいだろ」  
そのまま彼女の瑞々しい女体を、彼は弄び始める。  
「さっちゃんもそのつもりで来たんだし……」  
「待ち切れないほど、セックスしたいの?」  
あやめは満更でない顔で、銀時の顔を返り見る。  
「これで分かるだろう?」  
彼は隆々とした立派な逸物を、故意に彼女の柔尻に当て、軽く擦り付けた。  
「やだぁ、銀さんったら……」  
彼女は身を捩るも、進んで逃げようとはしない。尻肌から男の熱と硬さが直に伝わってきた。  
銀時の手が、豊かに実った彼女の妖しい乳房を優しく撫でさする。  
「歯は?」  
「磨いたわ。口内洗浄も完璧よ」  
「それは準備がいい事で……」  
「んっ……だって銀さん、納豆の匂いを取るだけで沢山キスしてくれるから……」  
銀時は早速彼女とキスを交わした。  
その深く長い口づけは、二人の仲がかなり進んでいる事を物語っている。  
 
「んっ……んむ……」  
あやめが舌絡め、相手と唾液を交換するのに夢中になる一方で  
銀時の手は乳肉弄りから離れ、股間に伸ばしていく。  
深い茂みを左右にかき分け、晒された桃色の秘境に、彼はそっと指を挿し入れた。  
「ああんっ……やん……っ!」  
彼の指は彼女の恥肉を慰め、刺激する。  
陰部から大腿へと垂れ落ちているのは、シャワーの雫だけではない。  
「どうする? ……ここで一回、しちゃう?」  
銀時は黙ってうなずき、彼女を湯の入った浴槽に入れ、そのまま自分も浸かった。  
溜まっていた多くの湯が浴槽外に溢れ落ちていく。  
「銀さん……」  
期待のこもった潤んだ瞳で見つめる彼女。  
それに答えるようにして、銀時は自身の肉兜を  
恥肉の門に当て、ズズとゆっくり侵入させていく。  
全て入った事を確認すると、彼は狭い浴槽で抜挿を開始した。  
一突一抜の度に水面は波立ち、あやめは深く甘い嬌声を吐く。  
「はあぁんっ……!」  
水面に半身を浮かべて揺れていた乳房を銀時は掌で掬った。  
可愛らしい乳頭を口で含みながら、彼は彼女の「女」を攻め立てる。  
波が浴槽にぶつかる音に混じる切なげな喘ぎが  
彼の「男」を刺激し、淫欲へと駆り立てていく。  
「銀さん、ダメぇ……! 声、我慢出来ない……っ!」  
「じゃあ口貸せ。俺もそろそろだから……」  
彼女の紅唇を銀時は自らの口で塞ぎつつ、膣内に精汁を吐いた。  
心地良い律動と共に、放出された子種が子宮へと吸われていく。  
逸物をスッと抜いた時、こぼれ落ちた精子が風呂の中に固まりとして無惨に漂っていた。  
「ああ、銀さんが折角射精してくれたのに、もったいないわ……」  
「今夜はこれからだろ。後で布団の中でたっぷりと可愛がってやるから  
その時全部受け止めればいい」  
それを聞くと彼女は童女のように無邪気な笑顔を浮かべて喜んだ。  
「うん、お願い」  
 
  #  #  #  
 
そもそも何故二人はこのような関係になったのか。その理由は数ヶ月前に遡る。  
(んっ……)  
早朝、銀時は股間に違和感を覚え、目が覚めた。  
寝ぼけ目蓋を擦ると布団が股間の部分だけ盛り上がっているのが映った。  
「やれやれ、こんな強い朝立ちは初めてだ」  
寝ぼけた頭でそう考えて、また寝ようとしたが、股間の違和感は拭えない。  
「ってそんな訳ねーよな。いくら朝立ちだからって  
 謙虚な俺の股間がこんなに盛り上がる訳が……」  
そう一人ごちて布団をめくる。  
すると見事な白肌の女尻が銀時の肉棒を咥え込み、激しく上下に動いていた。  
「何だこりゃあああ――っっ!」  
叫び声にピクっと反応し、それまで尻で隠れていた上半身がゆっくりと持ち上がる。  
透き通るような美しい髪をしたその佳人は、彼の知り合いの女忍者・猿飛あやめであった。  
彼女は眼鏡の位置を直しつつ、彼の方を向く。  
「あら、銀さん。起きていたの?」  
「お前何してんのおぉぉっ!?」  
何事もなかったかのように接する彼女に、彼は混乱を隠せなかった。  
かく言う彼女は少し頬を染めて銀時をじっと見つめる。  
「まあ、銀さんたら……女の子の口から全部説明させる気?」  
「そんな小さく恥らうようなシチュエーションじゃねえだろうが!  
 勝手に人の家、というか布団に潜り込んで何をしてたのかって聞いてんだよ!」  
「大した事じゃないわ。ちょっとしたTo LOVEる的なイベントよ」  
「To LOVEるに朝立ちチンコでハードファックするイベントなんてねえよっっ!」  
「銀さん知らないの? あの漫画はSQに移ってから、さらにはっちゃけてるのよ」  
「いくらはっちゃけててもねえよ、こんな事は! どんなダークネスだよ!」  
神楽が起きてきそうなので、それ以上大声を出すまいと銀時は黙った。  
そして何とか彼女から事情を聞き出す事に成功した。  
「数日前、私はある城に侵入し忍びの任務を果たしたの。  
任務の事は極秘条項だから言えないけど、問題はその後よ」  
彼女の話によると、その晩別の仕事上で敵対していた忍者と争う事になったらしい。  
その時彼女は不覚にも相手に隙を見せてしまい、八方手裏剣による手傷を負った。  
八方手裏剣の刃は数こそ多いものの鋭利な部分は短く、傷自体は浅くなり大した物にはならない。  
しかしそこは忍びの道、必殺のために当然刃には何らかの毒を塗っているはずだ。  
 
「わ、私が受けた毒は、き……『求色化鬼丹』という天人の作った丹薬を練り込んだ物だったの」  
求色化鬼丹という毒薬は劇毒であり、服薬した者は色情狂と化す。  
男なら体の精を全て放出するまで女を求めて、最後にはひと月と経たずに腎虚で死ぬ。  
女なら肉体がボロボロになるまで男の体を求め、精神が壊滅する羽目に陥る。  
手裏剣の持ち主である男忍者をあやめは川岸に追い詰め、すぐに解毒剤を要求した。  
しかしその男はあろう事か貴重な解毒剤を川に投げ捨て、自身も自刃して果てた。  
彼女は必死に探したが、見つかろうはずがない。  
暗闇の中を流れる川は先日の大雨で濁っていて、流れも速かった。  
彼女は師匠に当る人間に、解毒法を尋ねた。残念ながら彼も解毒薬の作り方を知らなかった。  
ただ女が服用した場合一つ抜け道があると彼はかつての女弟子に伝えた。  
それは心の底から恋慕している男と数ヶ月交わり、子を儲ければ治るというものだった。  
「なるほど。……で、俺に白羽の矢が立った訳か……」  
「んっ……ああっ……そ、そうなの……」  
あやめはこう説明している間中も耐えられずに秘唇を布越しに弄っている。  
その時の彼女の顔は艶やかでいて、酷く苦しそうに見えた。  
先ほど見せた茶目っ気とは裏腹に、彼女は危ない状況下に立たされていた。  
服毒して既に二週間が経とうとしている。  
いつ理性が壊れ、色キチガイになってもおかしくはなかった。  
「事情は分かった……手伝ってやるよ、治すのを」  
「えっ、銀さん」  
彼女は色良い返事に目を光らせた。  
「勘違いするなよ、美人がそんな情けない姿でいるのが見ていられないだけだ。  
 俺は苦しがっている女を放置しておく趣味は持ってない。  
 あと……俺は別にお前の事なんか何とも思っていないからな」  
「ええ」  
「オナホールみたいに扱うぞ。それでもいいな」  
「……。……うん、いいわ。お願いします」  
「よし。ほら、尻出せよ」  
銀時に言われてあやめは下着を脱ぎ捨て、四つん這いになって尻を向けた。  
尻は男受けする肉付きの良い大きな形で綺麗な肌だった。  
染みも黒子もない玉のような肌である。触ると絹でも触っているように心地良い。  
それでいて男の手を吸い付かせるような魔力を秘めていた。  
興味はないと言いつつも、極上の女体を前に据えれば反応するのが男の因果な所である。  
「じゃあ入れるぞ」  
「待って、銀さん」  
彼女は尻をモジモジと動かして、背後の銀時に言った。  
「アソコ……弄って欲しいの」  
「いや、要らねえだろ。さっきから馬鹿みたいに涎垂らしているじゃねーか」  
「でも……」  
「今日は眠いんだ。とにかく中だしすればいいんだろ。  
 早く済ませるぞ。さあ、マンコ開いて待っていろ。入れてやっから」  
「……分かったわ」  
彼女は残念そうにしょげながら、言われた通りにした。  
 
現れた美しい桜色の隠唇は、処女のような色とは裏腹に成熟した肉の花弁が花門から零れている。  
その形状は男を受け入れた事を物語っていた。  
非処女なら遠慮はいらないと、銀時は肉欲に任せて彼女の体を犯した。  
大きな尻は大変犯し甲斐のある上等の一品だった。  
「一体何人の男にカラダを任せたんだ? えっ、スケベなカラダをしやがって!」  
「あんっ……ぎ、銀さんと……お師匠様以外いないわ」  
「じゃあ、そのクソ師匠様にたっぷりと男を教えられたんだろ、この淫乱!」  
彼は彼女の尻をピシッと叩いた。子気味良い音が彼の嗜虐心を誘い、動きはさらに激しくなる。  
「いいな、出すぞっ!」  
彼は彼女の快楽も視野に入れず、ドクドクと膣内へ吐精した。  
あやめは、激しい情交の後やり捨てられた様子でぐったりとしている。  
「く……くの一になる女は皆、一度は男に抱かれるわ。特に処女は14、15……  
 早い娘は12歳になるとお師匠様が相手をなさって、……破瓜させるの」  
「とんだ狒々親父だな」  
傍で聞いていた銀時の言葉を聞き、彼女は首を横に振った。  
「違うわ。立派なくの一に育てるためよ。力の弱い女が男に勝つには、知略や色仕掛けが必要だから。  
 特に可愛い娘はその容貌を使って相手の男を落としたり、操ったり……殺したりさせられるわ。  
 そんな仕事は男を知らない体だと、上手くいかないから……」  
「……あんたは納得しているのかよ」  
彼女は少し寂しげな顔をする。  
「正直、よく分からないわ。ただ……私は、こんな生き方しか出来ないの。それだけよ、確かなのは」  
いつの間にかあやめは着替えを終え、窓辺に立っていた。  
「今日はありがとう、銀さん。また、よろしくね」  
彼女は風のように去っていった。  
彼は夜風にしばらく当たりながら、先ほどの意地の悪い扱いをした事を後悔していた。  
 
  #  #  #  
 
それからあやめはしばしば夜中に万屋に通い、性的な治療を受けた。  
情交二日目の晩に、彼女は銀時に背後から優しく抱きしめられた。  
いつもと様子が違う銀時に、彼女は動揺を隠せない。  
「銀さん、どうしたの……?」  
「何だ。こうされるのは嫌いか?」  
「……。ううん……いい」  
銀時は彼女の大振りで形の良い乳房を両手で時間をかけて揉みしだく。  
この乳房は何か特別な力でも持っているのだろうか。  
手が蕩けそうな柔らかく心地良い感触が、触る度に脳へと伝わってくる。  
「あんっ……」  
小さく勃起した乳首をそのままの姿勢で人差し指で弾き  
親指と人差し指で抓んで伸ばす度に、あやめは悦びの声を上げる。その様がたまらなく色っぽい。  
乳首弄りで堪らなくなった銀時は向き返り、彼女の乳首を吸い始めた。  
懐かしい味のするそれに、彼はすっかり夢中になった。  
「銀さん……まるで赤ちゃんみたい……」  
「仕方ないだろう、止まんないんだから!」  
「ううん、いいわ……もっと私のオッパイ、吸って……」  
甘噛みさせた口唇にも乳首の感触を味わわせると  
肉欲を誘う淡色の乳輪も彼は舌先でペロペロと舐めた。  
しかし近距離から見ると迫力のある見事な女の乳だ。  
(胸は……これぐらいでいいか)  
彼は手の甲で涎を拭い、眼前の彼女に股を開くように指示した。  
初々しい薄桃色と成熟した花弁の対照は、いつ見てもアンバランスなようでいて酷く魅力的だ。  
(いくぞ……)  
前回は碌に愛撫してやらなかった恥部へ、彼は舌を差し入れた。  
肉弁一枚一枚を丹念に舐め、時折皮を被った肉雛にキスをする。  
何とも味わい深い、濃厚なオンナの匂いがしきりに鼻腔を惑わせた。  
「ねぇ、銀さん……」  
「な、何だ。下手か……?」  
「ううん……私にも、舐めさせて欲しいの……」  
二人は互い形になって相手の性器を愛撫した。  
彼女の舌技は、彼が今まで経験した色町の女たちをも余裕で凌ぐものだった。  
これも師匠とやらの直伝なのだろうか。男の悦ぶ所を的確に探り当て、突いてくる。  
玉裏だろうと鈴口だろうと雁裏だろうと、躊躇せずに舐め回し、吸い、刺激した。  
(ううっ……)  
彼女が喉まで逸物を口に含んでいる時、彼は溜まらず低い唸り声を漏らして暴射した。  
彼女は嫌な顔一つせずに、その苦々しい精汁を全部飲み込んだ。  
「悪りィな……飲んでくれて」  
彼女は愛らしい笑みを浮かべて答える。  
「銀さんの出してくれた精液よ。美味しくないはずがないわ?」  
その夜、銀時は優しく彼女を抱いた。  
彼女は――薬の事もあるものの――心の底から喜んで身を委ねているようだ。  
元より男受けのする体だから、銀時の身も自然と奮い立つ。  
「一つ……お願いしていい?」  
熱い吐息の交わる中で、彼女は言った。  
「何だ?」  
「次来る時でいいから……、キスも、して欲しいの……」  
「……納豆臭さを取れば、いつでもしてやるよ」  
それを聞くと朱に染まった彼女の顔に、乙女のような満面の笑みが浮かんだ。  
 
  #  #  #  
 
あやめとの逢瀬を重ねるにつれて、銀時の心に憐憫とはまた違った感情が生まれた。  
最初は彼女の事など何とも思っていなかった彼だったが、肌を重なる度に  
男女の恋情を持つようになっていた。当初は新たに芽生えたこの気持ちに戸惑いを隠せなかったが  
達観した所のある彼の事だ。深く考えずに自然と受け入れた。  
彼女を抱く日は月一回で充分なのだが、彼女を愛らしく思い始めた彼は会える分だけ彼女を抱いた。  
その回数は当初の月一回から、二回三回と増えて、そのうち週三日と言う具合になった。  
「やっぱり肌を合わせねえと男と女は分からないものだな」  
銀時は情交の合間に一息ついて彼女の方を見ていた。  
あやめは艶やかな吐息を漏らしながら、未だ冷めやらぬ心地良い余韻に浸っている。  
彼は戯れに彼女の傍により、その巨きな乳房を撫で回した。  
「最初は面倒な女と思っていたが、いつの間にかあんたとこうして一緒にいる事が慰めになっている」  
「うれしい事言ってくれるのね、銀さん」  
彼女は上半身を起こし、潤んだ瞳を彼に向ける。  
「サディスティックに扱う時もいいけど、こんなに優しく抱いてくれる銀さんも素敵よ」  
銀時に抱きついた彼女は、少し躊躇いながら次の事を願い出た。  
「銀さん……最後にもう一度、してくれる?」  
「食いしん坊だな、あんた」  
銀時は小さく笑った。  
あやめは多少恥ずかしそうにしていたが、すぐに甘い仕草で擦り寄ってきた  
「ねぇ、お願い……」  
「日が昇るまで、まだ少しあるな……腰使い過ぎて、満足させられないかもしれないぞ」  
「じゃあ銀さんはそのまま座っていて。……私が動くから、ね?」  
銀時は胡座をかき、彼女はその上に跨がった。  
そして血潮の引いていない温かな肉茎を手にし、己の中に再度導いたのだ。  
「確かにちょっと柔らかくなっているかな。でも、充分楽しめそう」  
あやめは全身を使って送迎を開始した。  
男の芯を、彼女は甘く響く嬌声と妖しく蠢く花筒でとろけさせる。  
「ああっ、いい……! 気持ちいいのォ……!」  
 
「すっかりチンポの形を覚えたようだな、さっちゃん?」  
彼女の背中と尻を支えながら、銀時は語りかける。  
彼女は眼をトロンとさせながらそれに答えた。  
「んっ……、だって大好きな銀さんのオチンチンだもん。  
 一緒になると、もっと……銀さんが欲しくなるの……!」  
「さっちゃん……」  
彼は何か伝えようとしたが、口を噤んだ。まだ何か決めかねているようだった。  
その代わり、銀時は彼女の豊かな尻肉を両手で掴み、その女尻を激しく上下させる。  
「ああっ、銀さん……っ!」  
「どうだ、気持ちいいか?」  
「うん……っ! い、イキそう……っ!」  
「おいおい、もう終わりかい?」  
「さっきまで、ずっと我慢していたの……っ。  
 早く終わっちゃうと、はあァん……っ、嫌だから……!」  
「我慢はカラダに悪いぜ。いくなら思いきりイキな」  
「ダメぇ……っ、銀さんのイジワル!  
 私がもっと銀さんと繋がっていたいの、知っているくせに……」  
「また次来た時に、沢山抱いてやるよ。  
 マンコからチンポの感触が取れないくらい突きまくってやるから、な?」  
「本当!? きっと、きっとよ!  
 もっと私のオマンコに、銀さんのを覚えさせて……っ!  
 忘れられなくなるくらい愛して……っ!」  
動きはさらに激しくなっていく。二人は汗を掻いている事も忘れて、互いの淫欲を貪った。  
「くうっ……!」  
「ああんっ、イく! 銀さんのオチンチンでイくのォ……!」  
彼は袋の中のモノを全て彼女の子宮に放った。  
射精中の彼女はいじらしくも彼の体にずっとしがみついていた。  
荒く大きな吐息、胸板に伝わる乳房の波立ち、一滴まで絞り取らんとする痴穴……。  
彼もまた、彼女の虜になっていた。  
 
  #  #  #  
 
「銀さん……」  
大事な話があると聞き、銀時は万屋前に架かる橋の上に来た。  
ほのかに雪が視界にちらつく夕暮れ時のこの場所で、あやめは待っていた。  
「出来たか、とうとう……」  
彼女はコクと小さくうなずいた。  
その腹は数ヶ月前より膨らんでいて、彼の子を宿している事が見て取れる。  
「ええ。この子を産み落とせば、この淫欲の地獄から解放されるわ……」  
口ではそういうものの、彼女にとってこれまでの情交は地獄と呼ぶにはほど遠いものだった。  
むしろ、天が、神仏が彼女に与えた幸運と言えるのではなかろうか。  
「……これからどうするんだ?」  
寒空の中で彼は問うた。吐く息が白くなり、またうっすらと消えていく。  
「しばらく忍の仕事は出来ないわね。お腹、大きくなるから……。  
 でも、こんな事になったのに私、嬉しいの……」  
「……」  
「だって、大好きな銀さんに長い間抱かれて、その上赤ちゃんまでもらったんだから」  
「そうか……」  
「要件はそれだけ。今まで付き合ってくれて、ありがとう。迷惑だったでしょう?」  
「さっちゃん……」  
「でも凄く幸せだった。あんなに幸せな時間をくれて、ありがとう……それじゃあ、ね……」  
切ない声は最後に小さな涙声となっていた。  
「あのさ」  
去ろうとする彼女を、銀時はその手を握って留めた。  
白い息の中で告げた銀時のその言葉には、彼の決意の色があった。  
「お前さえ良ければ、……俺の所に来ないか?」  
思いがけない言葉に、あやめは振り返った。彼の顔は目と鼻の先にある。  
「銀さん……」  
「大体、仕事も出来ずに子供産むまで世話できるのかよ。  
 産まれたとしても、そのガキが父なし子だったらかわいそうじゃねえか」  
あやめはその場でじっと彼を見つめている。  
「こんないい加減な男で良かったら、残りの人生……付き合うぜ」  
彼女のまなじりに涙滴が溜まり、頬を静かに伝わって落ちていく。  
そんな彼女を銀時は優しく抱きしめた。  
 
  #  #  #  
 
「まさかあの男が所帯を持つなんてねえ……」  
いつもより早く通勤してきた新八に、お登勢は一階のスナックで世間話をしていた。  
話題は勿論、銀時の結婚である。公にはしていないものの、この歌舞伎町では  
彼が女くの一に惚れて身を固めると知った途端、何かの間違いだと思った。  
「浮き草のような男だったからね。女房をもらってくれれば、あたしの心配も少しは減るかね」  
家賃滞納のささやかな償いとして店の手伝いをしながら、新八はその話を聞いていた。  
「以前橋田嘉兵衛さんの孫が捨てられていた時あったじゃないですか。  
 あの時の乳児用玩具、まだありますか」  
「さあねえ、捨ててはいないと思うよ。あっても困るから、見つかったら全部銀時にやりな」  
仕事を終えて、彼は二階に上がっていく。  
神楽が起きていれば玩具を探すのを手伝わそうという腹だ。  
「おはよう、神楽ちゃん起きてる?」  
「おお、早いネ新八」  
神楽は少し開いている和室のふすまから向こう側にカメラを覗かせつつ、答えた。  
「あれっ、銀さんは?」  
神楽はシーィと人差し指を口につけ、静かにしろと合図する。  
何かと思い、新八は一緒にその隙間から様子を窺った。  
 
  #  #  #  
 
向こうの部屋の中で銀時とあやめは、仲良さげにまぐわっていた。  
「しかし妊娠すると女の胸って、本当に大きくなるもんだな……。元から結構な大きさだったのに」  
銀時は指腹で彼女の乳輪を面白そうになぞっている。  
「乳輪も随分大きくなったし……」  
「そうなの。色もピンクだったのに、少し濃くなって……何だか恥ずかしいわ」  
「何言ってるんだ。今の色もセクシーで好きだぜ。色気があって凄いそそる」  
「そ、そうかしら。嬉しい……」  
彼は乳輪ごと乳首を吸い、もう片方の乳房を空いた手で丹念に揉み上げる。  
乳首は彼の口内で舌に絡まれる度に、可憐にも身を固めて震える。  
出産を間近に控えているためか、先走った淡い乳汁が乳先から出始めていた。  
それが落ち着くと二人は互いの性器を弄び始めた。  
彼の玉幹は彼女の指の中で隆々と反り返り、彼女の花弁は  
彼の淫指により不断に流れる蜜汁を垂らしていく。  
「腹に子供がいるのに、母さんがこんなに濡らしていていいのかよ」  
「だって……銀さんの指、スゴくエッチなんだもん」  
「チンポ欲しくならないかい?」  
「欲しい、欲しいわ……。早く、頂戴……」  
銀時は彼女を横に寝かせて、背後から抱くようにして犯した。  
あやめの花筒は、いきり立った男の肉竿を優しく包み込み、しごき抜く。  
彼が突く度に、色の濃い両乳首からは甘く淫らな乳汁がにじみ出て彼女の巨乳を伝い落ちていく。  
「おー、さっきからさっちゃんの淫乱マンコ、だらだらと汁を垂らしてチンポに吸い付いてるぜ。  
 オッパイ飲んでいる赤ん坊みたいにな」  
あやめは頬を赤らめて、痴悦を味わっていた。  
銀時は彼女の巨きな妊婦腹を抱えるようにして  
徐々に抜挿を激しくさせ、膣内を性欲任せに蹂躙していく。  
 
  #  #  #  
 
「いいぜ、銀時〜〜! その体位でもう少しそのアマの足を広げてコッチに見せロ。  
 激しくヤるのもいいが、オッサンのようにねちっこい腰使いで攻め立てるのも忘れるナ!」  
「ちょっと神楽ちゃん、何普通に盗撮してるの!? 犯罪だよこれ!」  
神楽はカメラを一時止めて、先ほどから警告を促している新八の方を振り返った。  
「何言っているアル。これは犯罪ではないネ。報復と実益を兼ねたビジネスヨ」  
「何なの、実益はともかく報復って……」  
「あの天パ、私が寝ているのを無視してズコバコしているから寝不足で仕方ないアル。  
 最近は人がいない事を良い事に、昼間から交尾を始める始末……流石に菩薩のアタシも我慢の限界よ」  
「神楽ちゃんが菩薩かどうかはともかくとして……だからって盗撮していい理由には……」  
「新八」  
神楽は続ける。  
「アンタ童貞だからきっと知らないアルが、このビデオ……結構高く売れているアルヨ」  
「そ、そうなの? 確かにさっちゃんさんは美人だけど……」  
「妊婦AVは被写体が少ないからそれ自体が貴重ネ。  
 超がつく美人がボテ腹でセックスするAVなんてほとんど出回らない。  
 ましてハズレの多い素人モノや覗きモノならなおさら見つからないアルよ」  
彼女は懐から一枚の書類を取り出して、新八に見せた。  
「ちなみに何本か取っているビデオの今までの売り上げはコレね……」  
新八はその契約書を眺め見て仰天した。  
「……ええっ、こんなに!?」  
「そしてここふた月ばかりのビデオの値段は……」  
神楽の耳打ちを聞くにつれて彼の目の色も変わっていく。  
「……なるほど、確かにこれだけの値段で売れれば相当美味しい……  
 毎月ビフテキが食べられるよ」  
「発想が昭和ネ、新八。銀色に輝く白飯以上に美味い物なんてナイネ。  
 こっそり毎月米20キロ頼んでいるよ。  
 もう銀ちゃんが安値で買ってきた『怪しいお米』を食べなくて済むネ」  
「お金の使い方はともかく、安定した収入になるのなら僕も協力するよ」  
「ふふん、分かったアルか。だったらADの仕事ヨロシクある。  
 今はいちご牛乳が飲みたいアルよ」  
「はいっ、監督っ!」  
こうして新八も神楽の撮影に協力する運びとなった。  
 
  #  #  #  
 
「ああっ、銀さん……っ! だ、ダメよっ!」  
「何だい、さっちゃん。さっきまでチンポ欲しがっていたくせに?」  
「ああっ、……余り激しいと、お腹の子がびっくりしちゃうわ。  
 もっと、ゆっくり……してっ!」  
銀時の腰の動きは確かに妊娠前のものより速い。  
恐らく妊婦を犯すシチュエーションが彼の潜在的な嗜虐心をくすぐるのだろう。  
「それは無理だな。こんなエロい嫁さんを抱いて、ゆっくり味わえる男はいねえよ」  
「で、でも……」  
しばらく思案した後、銀時はニヤリと笑ってある提案をした。  
「そうかい……、じゃあこっちで楽しむっていうのは、どうだい?」  
銀時は愛液塗れの逸物を引き抜き、あやめの後門に濡れそぼった肉兜を擦り付ける。  
「お、お尻……?」  
「少し前に試しただろう。久し振りにやってみないか?」  
彼女はしばらく悩んでいたが、やがて小さくうなずいた。  
銀時は待っていたとばかりに肛肉を肉兜で押し広げ、太い肉幹を沈めていく。  
肛穴が根元まで飲み込んだのを確認すると、無遠慮に抜挿を再開する。  
「んっ……流石にローションなしじゃキツいか。……じゃあ早めに滑りを良くするか」  
彼は肛穴を浅く何度も突きまくり、早めの精汁をその穴に注ぎ込んだ。  
「ああっ、銀さんの精子……お尻に出てる……」  
「さ、これで少しは楽になるだろう。続けて欲しいか?」  
「ええ、いいわ。もっと、もっとお尻気持ちよくしてっ!」  
「ほら、さっちゃん。お尻じゃないだろ。  
 ダメだな、もう一回『ちゃんと』おねだりしてご覧」  
「は、はいぃ……」  
彼女は手で尻肉をグイと外側に寄せ、精汁をチロチロと  
漏らしている肛穴を見せつけながら、ねだった。  
「銀さん……。貴方のオチンポが欲しくてたまらずヒクヒクしている  
 私のスケベなケツマンコ、たっぷり可愛がってください……」  
満足した彼は淫語で催促する彼女を抱き  
再びその血熱のこもった淫欲の剣を陰茎焼けした肛穴へと挿入した。  
 
  #  #  #  
 
「銀ちゃん、ケツをこっちに向けるナ。  
 男のケツばかり写るAVは男の喘ぎがうるさいAVより萎えるネ」  
「ああっ、だめですよ銀さん。その寝転がり方だと局部が影で隠れてよく見えない」  
あれから新八と神楽の二人は、より商品価値の高い作品を生み出すため、目下の撮影に腐心している。  
「全く銀ちゃんは男優として魅せる気があるアルか」  
神楽はイチゴ牛乳をストローで飲みながら呟いている。  
「いや、ないでしょう。これ素人投稿ものだし」  
新八は構わずにカメラを回していた。  
すると、それまでぼんやりとしていた神楽の目が輝き出す。  
彼女は身を乗り出して、新八の頭に手をやる。  
「……おおっ、さっちゃんがイイ感じに喘ぎ声を上げ始めたアル!  
 いいぞメス豚、その調子だ。もっと淫欲にまみれた畜生になれ!」  
「監督、これは売れますよ」  
「おお、AD君もそう思うカネ!」  
二人の頭の中では、既に報酬受取り後の贅沢な食事・散財が繰り広げられている。  
「しかし、無修正って何というか……グロいなぁ……。これ、そのまま出すの?」  
「最初は業者に頼んで『スレスレモザイク』というものを入れて発売したネ。  
 でも少し知られるようになってから、裏ビデオの業者からオファーが来て  
 そっちにも色を見せているアル。実はあっちの方が金払い良くて、割高ネ」  
「ふうん。僕、女の人のアソコってもっと綺麗なものを想像していましたよ。  
 個人的にはやっぱり、モザイクの方がいいな」  
「……そんなんだからお前はメガネで童貞なんダヨ。  
 マジキモいアル。女に幻想持っちゃってサ」  
その言葉に、AD新八はカチンと来て、言い返す。  
「おい、童貞はともかくメガネは関係ないだろ、あばずれチャイナ!」  
神楽も口喧嘩では引けを取らない。  
「何ヲ――っ! ふたりエッチしか見た事ないような童貞にあばずれなんて言われたくないネ!」  
 
  #  #  #  
 
「ああっ……っ! んうっ……!」  
銀時が突き入れ、引き抜く度に、痴穴からは  
かき混ぜられた腸液と精汁が白い泡となって漏れ出てくる。  
「もっと突いて……っ! 私のイケないケツマンコに  
 銀さんの美味しいオチンチン……味わわせてっ!」  
肉欲任せに彼はあやめの不浄の穴を突いた。  
前門と違ってまだ陰茎の味を覚えたばかりの、年端も行かぬ子供のような淫穴だ。  
それでも締まり具合は前門とは違った良さを持つ名器だった。  
「ああん、銀さんイクっ! お尻エッチでイクゥ――っっ!!」  
銀時は最後とばかりに、腸奥に袋の中の精子を全て爆射した。  
まるでヨーグルトのように濃く重い精汁は、腸壁を白く染めていく。  
それと同時に、あやめも長々とした嬌声と共に花門から絶頂の蜜潮を噴き、飛沫を飛ばす。  
「ふぅ……」  
二人が快楽の余韻に浸っていると、隣の部屋から声が聞こえてくる。  
 
「だから何度も言ってるでしょう! お通ちゃんは他の女の子たちとは違うの!  
 天使なの!汚い部分なんてどこにもないし、アソコだって綺麗過ぎて光り輝いているの!」  
「はんっ! 笑わせんなヨ、この包茎メガネ。女は皆淫欲の上に皮と肉を纏った動物ネ。  
 新八の大事なお通ちゃんも、ちょっと教えればすぐチンポ欲しがるメスになるヨ。  
 今こうしている間にも、そのツンボだかチンポだかいうプロデューサーに  
 ハメられてヨガり声出しているに違いないネ!」  
「デタラメ言うな、この淫乱チャイナ! お通ちゃんはそんな娘じゃない!」  
「今の今までマンコ一つ目にしてなかった童貞が女を語るナ!  
 きっとその娘はプロデューサーに使われまくって肉ビラも溢れるくらい伸びきっているネ!  
 マン穴だって毎晩拡張されてビール瓶が余裕で入るかもしれないネ!」  
それからドタバタと慌ただしい音がして、終いにはふすまが倒れ  
機材と共に神楽と新八は二人の前に転がった。  
 

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