神楽は畳の部屋で扇風機とクーラーをかけカーテンを締め切り  
ぐったりとしていた。  
「暑い……」  
異常気象にも程がある気温45度を超えていた。  
夜兎族でなくとも江戸の人々も今日はなるべく外に出ずにぐったり  
しているほどである。  
暑いと言ったところでその言葉に絡んでくるものは今はいない。  
神楽は日の光に弱いため、陽射しの強すぎる今日は家にいろと  
言われた。  
行く気があれば行くのだが、今日の万屋の仕事は角地に  
無断投棄されたゴミの処理であり、三人も手はいらない。  
よって、陽射しに負けて神楽は畳に俯せになっていた。  
ふと、万屋のドアが開く音がした。  
(銀ちゃんと新八、帰ってきたアルか)  
そう思ったがまだぐったりしていた。  
部屋の障子がスラッと開いた。  
首だけそちらに向けると、意外な人物が姿を現した。  
「いよう、チャイナ」  
この武装警察の制服の上着を片手に、汗をかいてシャツの胸元  
を緩めながら、沖田総悟が立っていた。  
「何の用アルか」  
「暑過ぎて日射病になりそうでい。涼ませてくれや」  
「銀ちゃんはいないアル」  
「わかってるよ。さっき見たぜ」「帰るヨロシ。お前を涼ませる冷気なんてないアル」  
 
「マジでバテてんのかい」  
沖田は神楽が転がっている横に胡座をかいた。  
「うっさい」  
神楽はごろりと沖田に背を向けた。  
「ほらよ」  
神楽の頭の横に、沖田がアイスの入ったコンビニ袋を置いた。  
ひんやりとした固い感触が頭に当たる。  
「アイスアルか」  
神楽は飛び起きた。  
「クーラー代でい」  
「お前にしては気が利くアルな」中身は氷菓子だった。  
クーラーがききづらいほどの暑さでふらふらだった神楽は飛び  
ついた。  
二人で氷菓子にがっつく。  
全部食べ終わったところで、神楽はハッとした。  
「本当に涼みにきただけアルか?」  
沖田が暗くニヤリと口元を緩めた。  
「そんなわけあるかよ」  
沖田は神楽を倒しその上に覆いかぶさる。  
「なあ、涼もうぜ」  
「お前がくっつくから暑いアル」  
「汗かくと体が自然に冷えるって、聞いたことねえかい」  
「ほんとアルか」  
「試そうぜ」  
沖田は神楽のチャイナ服の前を開く。  
白い胸の膨らみとピンク色の乳首が外気に触れる。  
神楽は一瞬、胸元だけ暑さが緩んで気が抜ける。  
 
沖田はさっさと神楽の服を脱がしていく。  
すぐに神楽は一糸纏わぬ姿にされた。  
神楽の腰を撫でながら沖田は言う。  
「あん時のケリつけようぜ、花見んときのクイズ」  
大分前に花見でクイズで、お互い揉み合っているうちに  
勝敗がわからなくなった。  
「さきにイった方が負けアル」  
「おうよ」  
 
沖田の腰が白い体に強く打ち付けられる。  
よほど溜まっていたのか、内蔵を揺らすような激しい勢いで  
挿入を繰り返す。  
ズン、ズッ、ズッ、ズル  
「はあ、あ」  
神楽も気持ち良さに腰を振る。互いに汗をかいており、体と体の擦れるときは汗でぬめったが、  
互いに局部の快感に、汗などどうでもよかった。  
「いいな、すげえ」  
「んあ、はあ」  
沖田は神楽の両足を開いてM字にさせ、なおもペニスを、  
柔らかくて締まる肉の中に挿入する。  
沖田の口から声が漏れる。  
「ああー…、気持ちいい」  
言いながらも挿入を休めることはない。  
神楽の両手は無造作に自身の肩の上に投げ出され、脚を開かされた  
ままの格好で快感を受けさせられる。  
「あっ、あっ、あん」  
神楽は腰を掴まれ、体を後ろにされる。  
そうして腰だけ掴まれ浮されて、膣にペニスを叩きつけられる。  
神楽は、目の前の畳を掴むように両腕で体を支える。  
 
繰り返し叩きつけられて、神楽はまたも声を出す。  
「あ、はあ」  
膣へのピストン運動を最奥て一旦止め、今度はぐりぐりと  
ペニスを膣にねじりこむ。  
「あああああ」  
「おら、早くイけよ」  
「お前…なんかで…そうそうイかないアル」  
「そうかい」  
さらにぐっと腰を押し込む。  
さっきとは別のところにぐりぐり〜とねじりこんだ。  
「あーっ」  
神楽の声が上がる。  
互いに腰を動かし合う。  
腰は逆さまになっているのに、神楽の秘所から愛液が放出される。  
「ようやくイったかよ…」  
神楽の体を畳の上に下ろす。  
沖田は神楽の尻の上にぶっかけてやるつもりだったが、  
腰を下ろした途端に赤黒く勃起して限界だったそれを、  
細い指でギュッと掴んだ。  
「おっ」  
思わず呻いて、沖田は神楽の顔に射精した。  
ぼんやりと惚けた顔や胸に、精が降り懸かる。  
神楽は、ペロリ、と口元の精子を舐めとって、にやりとした。  
「これで互角アルよ」  
「俺のが少しさきだろ」  
 
 
「またアイスでも買ってきてやるよ」  
そう言って、沖田は新撰組頓所に帰っていった。  
その部屋で、神楽はむくりと起き上がると、夕刻ということも  
あり、汗のためか動いた時ささやかに起きた風が涼しく感じた。  
 
 

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