『探し物は必要なときほど見つからない』  
 
「あ、はあぁ、んっ」  
「ほらぁ、こんなだらしない顔しちゃって。でも、お前のその顔、嫌いじゃないぜ」  
「からかうでない。早く、それを、わっちの・・・」  
 
 はっ、として月詠は目を覚ました。ある男と淫らな行為をしている、という夢を度々見るように  
なった。夢のような内容は夢だけではなく、実際にもしているのだが、最近は同じような内容ばか  
り見るようになった。  
 
「また、あんな夢を。いかん、早く寝なければ」  
 
 月詠は秘部に妙な違和感を感じた。股間辺りがおかしいので、手で触れてみると、ぬるっとした  
感触があった。そして、指先が秘芽に触れた瞬間、身体中に電流が走ったように感じてしまった。  
 
「何をしているのだ、わっちは。はぁ、こんなっ、んふっ」  
 
 月詠の指が秘唇に侵入して膣内をかき回す。膣内は愛液によって満たされ、やがて水音を立てる  
くらいになった。止めたいと思っていても、指がそれを許してはくれない。思えば思うほどに、指  
は速度を早めていく。  
 
「はぁっ、ああん、うぅ」  
 
 秘芽にも刺激を加えると、月詠は大きな喘ぎ声を出しそうになるが、日輪や晴太がいるので、必  
死に声が漏れるのをこらえた。指が抑えることなく、快楽の深淵へと彼女を誘う。脳内に思い浮か  
べる画像も、男が激しく責め立てていた。  
 
「もっと、もっと、わっちを責め、なんし」  
 
 やがて月詠は絶頂に達し、息も絶え絶えの状態になった。達した直後は気持ちよかったが、すぐ  
に虚無感が彼女の心を覆っていく。頭に浮かぶは、一人の男のことばかり。  
 
「銀時、会いたい」  
 
 月詠は自分の中で、銀時の存在が大きくなっていることを実感した。心と身体が銀時を欲して  
止まないこと。銀時とはここしばらく会っていない。会えない寂しさが、自分の中の銀時という  
存在を大きくしていったのだった。  
 
「月詠姉ぇ、起きなよ!朝ごはん出来てるから、早くおいでよ」  
「おお晴太、もう朝になりんしたか。すぐに行くから、先に行きなんし」  
「分かった。早く来てよ、母ちゃんも待ってるんだから」  
 
 そう言って、晴太は出て行った。いつの間にか眠っていたらしい。とはいえ、心のもやもやは  
消えることなく、燻っている。そして、日輪と晴太を加えた3人で、朝食を食べていた。食べ終わ  
った後に月詠は口を開いた。  
 
「今日は野暮用があってな。遅くなるやもしれぬ」  
「そうかい、分かったよ。気をつけて行くんだよ」  
「うむ。少ししてから出かける」  
 
 月詠が去った後、晴太が日輪に尋ねた。  
 
「何だろうね。月詠姉ぇの用事って」  
「おそらく、地上だろうね」  
「えっ、地上って銀さんとこ?だったら、おいらも行くよ!銀さんたちにも会いたいし」  
「止めときな、晴太。月詠は銀さんに用事があるのさ」  
「えっ、それって」  
「月詠は銀さんの事が好き、なんだろうね」  
 
 晴太が動揺して、叫ぼうとしたのを日輪はたしなめた。晴太は声のトーンを下げて話した。  
 
「月詠姉が銀さんの事を」  
「これは喋っちゃだめ。知らないフリしてるんだよ、二人が喋るときまで」  
「う、うん。喋らないよ」  
「いい事じゃないか。あの娘は女を捨てたと言ってたけど、万事屋のみんなといるときは、女の子  
の顔になって楽しそうにしている。晴太、お前も大きくなったら、好きな女を変えてしまうくらい  
のデカイ器量を持った男になるんだよ」  
「んな事言われても、おいら分かんないよ」  
「いずれ分かるさ」  
 
 月詠は身支度を済ませると、昼前にひのやを出た。会いに来たと知ったら、銀時はどんな顔を  
するのだろうか。それを考えると月詠の心は高揚した。地上へと上がり、そこからしばらく歩くと  
『万事屋銀ちゃん』の看板が見えてきた。階段を上がり、玄関前にやってきた月詠は何故か緊張  
していた。意を決して玄関を開けた。  
 しかし、中には誰もいなかった。辺りを見回してもいない。どこか近くにいるのだろうと、かぶ  
き町を探してはみたものの、銀時を見つけることは出来なかった。無理もない、あてもなく広いか  
ぶき町を探しても見つかるわけはなかった。時間は過ぎ、空にも夜の帳が下り始めた。  
   
「一体どこにおるんじゃ、あの男は。いつも暇そうなくせに、こういう時におらぬとは」  
 
 月詠は諦めて帰ろうとも思ったが、せっかく地上まで上がって会わずじまいというのは気分が  
悪い。少しでも会っておきたいという気持ちが、彼女を奮い立たせた。やがて、そんな月詠の気  
持ちを折らんとするように、空から雨がポツリポツリと降ってきた。  
 地下で暮らしている月詠にとって、雨に遭うのは何年ぶりのことだろうか。雨の雫が身体を伝  
い、月詠は自分は何をしているのだろうと考えた。  
 
(わっちは何をしているのだ。万事屋で待っていれば、いずれ戻ってきたのではないか。それに  
気付かぬとは、我ながら愚かなことだ。勝手に自分で盛り上がって、勝手に自分が残念がって  
勝手に自分が惨めになっているだけ。銀時はわっちを好いてはおらぬやもしれぬ。体を重ねても  
それだけのこと、何の意味もありんせん)  
 
 自分と銀時は体だけの関係、そんな考えが彼女の心を支配しはじめる。吉原で育ち、男と女の  
一夜限りの情事たちを見知ってきた月詠には、雨の冷たさと共に自分の心も冷たくなっていく気が  
した。今、自分がどこにいるかも分からない。あてもなく、かぶき町を歩いていくばかりだった。  
 その頃、月詠の探し人・銀時はというと、ラーメン店・北斗心軒にいた。少しばかり金銭に余裕  
が生まれたので、食べに来ていたというわけである。ラーメンをすすっていた銀時は、女店主の幾  
松に尋ねた。  
 
「おっ、味変わったんじゃないの?幾松さん」  
「どう?ご感想の方は」  
「うまいよ、これ。前に較べると、味に深みが増したっていうかさ」  
「そいつはどうも。お世辞言ってもおまけとかないからね」  
「いやいや本当だよ。お世辞とか言わない派だからね。ん、雨か」  
 
 雨音が店内にまで聞こえてくる。しばし、これを聞いていた銀時は幾松に尋ねた。  
 
「幾松さん、雨って好きかい?」  
「え、いきなりだねえ。うーん、そうだねえ。あたしは、嫌いだね。雨になると外で遊べないし。  
あと、店的には出前も大変だしね。まあ、出前自体は多くなるからいいんだけど。何ていうかさ  
憂鬱な気分にさせられるってのはあるかな」  
「なるほどね。それはあるよなあ、でもさ、俺は嫌いじゃないんだわ」  
「へぇ、それは意外だね。てっきり嫌いなんだろうと思ったんだけど」  
「俺もさ、泣きたいときとかある訳よ。雨に打たれながらだと、涙も泣き声もかき消してくれるし  
さ。心地いいんだよ、雨に打たれるってのもさ。ご馳走さん、また来るわ。ああ、幾松さん、傘  
貸してくんない?」  
「ああ、いいよ。次来た時に返してね」  
「あんがとさん。それじゃあ」  
 
 銀時が扉を開けたとき、桂小太郎と出くわした。  
 
「ヅラァ、お前もよく来るのか?」  
「ヅラじゃない桂だ。腹が減っているので、残念だがお前の相手は出来ぬぞ」  
「誰も相手してって頼んでないから。俺もお前の相手してらんないから。じゃあな」  
 
二人は別れて、桂はカウンター席に座った。  
 
「幾松殿、蕎麦を頼む。ああ、そうだ。腹が減っているのでな、チャーシューと煮卵をつけて」  
「蕎麦にチャーシューと煮卵って、あんた何かがおかしいって気づかない?」  
「あんたじゃない桂だ」  
 
 呆れかえってはいるものの、幾松は調理に取り掛かった。幾松は桂に話しかけた。  
 
「外の雨はどうだった?」  
「けっこう降っていた。雨を避けるようには来たものの、やはり濡れてしまった」  
「桂、さっき銀さんに雨は好きかって聞かれてさ」  
「銀時が、そんな事を」  
「あたしは嫌いだって言ったけど、銀さんは嫌いじゃないって」  
 
 桂はそれを聞いて、口許に微かな笑みをたたえた。調理を終えて、彼の元に蕎麦が置かれた。  
それを一口食べる。その後、一息ついたあとに桂は口を開いた。  
 
「なるほど。銀時らしい答えだな」  
「え、どうしてさ」  
「銀時とは昔からの知り合いでな。昔はあいつも泣きたいとき、忘れたいときがあったのだ。  
そんな時、あいつはよく雨の中にいた。全てとまではいかないが、雨が洗い流してくれるか  
らではなかろうか」  
「銀さんにも色々あるんだねえ」  
「ああ、色々とな」  
 
 万事屋へと戻る銀時の前に、一人の影が写った。傘も差さず、ずぶ濡れの状態だった。近づいて  
いくと、それは月詠だった。驚いた銀時は、彼女の元へ駆け寄った。  
 
「久しぶりじゃな」  
「久しぶりって、ずぶ濡れになってお前何してんだよ」  
「・・・見回りじゃ」  
「いやいや、ここかぶき町だから。ちゃんと真選組ってのが受け持ってるから。今のお前見たら  
不審人物としてしょっ引かれる可能性大だよ!」  
 
 問われた月詠は、しばしの沈黙の後、銀時に向かって歩き出す。銀時の手前で立ち止まった。  
 
「わっちは、お主に、銀時に会いに来たでありんす」  
 
 銀時は雨に濡れた月詠を見た。ぐっしょりと濡れてもなお、凛とした美しさを失わぬ彼女に対  
して、不謹慎ながらも水も滴るいい女という言葉が浮かんだ。月詠は下を向いて、雨に打たれる  
がままに任せている。  
 
「とにかく傘の中に入れ。風邪ひいちまうだろ」  
「雨に打たれながら考えていた。お主と出会って、体を重ねて、わっちはお主の事ばかり考える  
ようになった。お主に会わんがため、地上に上がったが会えずじまい。探してはみたものの、ア  
テがあるわけでなし。心苦しくて嫌なことを考えた。男と女には、体だけの関係もある。わっち  
とお主もそれなのかとな。だとすれば、惨めなものじゃ」  
「お、おい。それは」  
「お主に出会わねば良かったのか。さすれば、こんな思いをせずに済んだのかと」  
「そう思うのか?お前は」  
「お主らに会えたこと、後悔はしておらぬ。だが揺らぐのだ。会えぬ寂しさが、心をかき乱して  
いくのじゃ」  
「月詠、俺を見ろ。下向いてねえで、俺を見てみろよ」  
 
 月詠が上を向いて、銀時を見つめる。  
 
「来いよ。やっと会えたんだ。言いたいことあれば、言っちまえよ。我慢することないからよ」  
「銀、時」  
 
 月詠は引き寄せられるように、銀時の胸に歩み寄った。月詠の体を抱きとめた。銀時の胸の中  
で、月詠がすすり泣く声が聞こえた。  
 
「泣いてんのか?」  
「泣いてなどおらぬ」  
「泣いてもいいんだぜ、みーんな、雨がかき消してくれるから」  
「会えずにいて、寂しすぎて、夢にまでお主を見るようになってしもうた。女を捨てると言っても  
この体たらく、わっちはおかしくなったようじゃ」  
「いいや、捨てちゃいねえよ。そして、おかしくもないぜ。この世に生まれ落ちたときから、お前  
は女だということは消えない。捨てることができるなら、拾うこともできるはずだろ。だから、お  
かしくなっちゃいねえ。女を捨てたとか、自分ごまかすな。たまには、思うように振る舞ってもい  
いんじゃねえか」  
 
 銀時は自分を責めたくなった。月詠にこんな思いをさせていたことに対してだった。会う機会を  
自分から持つべきだったと後悔していた。  
 
「ほったらかしにして悪かった。俺のせいだな」  
「お主のせいではない。わっちが勝手に思っていたことでありんす」  
「水くせえこと言うな。お前を抱いたのも、いい加減な気持ちじゃないから。お前が好きだから  
抱いたんだよ」  
「わっちもじゃ。わっちも銀時が、好きじゃ」  
 
 月詠は銀時と唇を重ねた。彼女の思いを表すように激しい口付けだった。唇を離したあと、月  
詠は銀時に言った。  
 
「今宵は帰りとうない。お主と一緒にいたい」  
「なら、万事屋に行くか?神楽は新八の家に行ってて、明日まで帰ってこないから。服も乾かさ  
ないとな」  
 
 月詠は頭をコクンと縦に振った。銀時は月詠の肩を抱いて歩き始めた。しばらく、歩いていると  
月詠は銀時を離れて、先を歩き始めた。  
 
「おい、本当に風邪ひくぞ。傘の中に入れって」  
「もうとっくにずぶ濡れじゃ。万事屋までこのままでよい。今は雨が心地よいのじゃ」  
 
 月詠の後を、銀時はやれやれといった表情でついて行く。月詠は立ち止まって、銀時の方を振り  
返った。  
 
「銀時」  
「んあ、何だよ」  
「わっちは幸せ者じゃな。幸せすぎて怖いくらいじゃ」  
「そりゃあ良かった。形はどうあれ、人間は幸せって思えることが一番だ」  
 
やがて二人は万事屋にたどり着く。中に入ってから、銀時は月詠に言った。  
 
「服、乾かせよ。そっちに乾かすとこあるから。で、風呂があっちな。後から着替え持ってくわ」  
「うむ」  
 
 月詠が物干し場に消えて、銀時は部屋に戻って、しばらく物思いにふけっていた。しばらくすると  
月詠がやってきた。  
 
「早かったじゃないの。ゆっくり入ってないとさ、体が温まらないよ。って、月詠さん?」  
 
 一瞬、銀時は息を飲んだ。行燈の薄明かりから見える月詠は、前を銀時が貸してくれた着物で隠  
してはいたが、全裸の状態で彼の前に現れたからだ。  
 
「ちょ、ちょ、ちょっとぉ月詠さん。どうしたっての、雨に打たれすぎてどうにかなったんか?」  
「どうにもなってなどありんせん。わっちはまともじゃ。風呂には入っておらぬからな」  
「ばっ、馬鹿野郎。風邪をひくって、親切に何度も言ってんじゃねえか。大切なことだから、何回も  
言ってるよ。記憶をたどってみなんし」  
「心配無用じゃ。銀時に温めてもらうでな」  
「銀時に温めてもらう。それは良かった、って、んううううぅぅん?それってお前」  
 
 月詠はコクンと頷いた。  
 
「ああ。わっちを、抱いてほしい」  
「そんな事言われると、銀さんのジョイスティックが唸りを上げるよ。お前壊れちゃうよ?」  
「構わん。わっちも望むところじゃ。お主もわっちを欲しているのじゃろう?早く、わっちを抱き  
なんし」  
 
 月詠は布団の上に座って、銀時を待っている。銀時は自分の衣服を脱ぎ去り、月詠の元へ行った。  
月詠の着物を除けると、彼女の生まれたままの姿がそこにあった。銀時は衝動を抑えられずに、月  
詠を抱きしめた。雨で濡れた彼女の体は、まだ冷たかった。  
 
「冷たいな」  
「ならば、お主がわっちを抱いて温めればよい。わっちを熱く焦がすほど」  
 
銀時は月詠に口付けた。離しては重なり、重ねては離れる二人の唇。やがて、お互いの舌が絡み合  
い、音を立てて貪るように激しい口付けが続く。  
 
「月詠、舌を出してみ」  
「ん、こうか?」  
 
 伸ばした月詠の舌を、銀時は口内で吸い込んだ。月詠は戸惑ったが、自分の意識が飛んでしまいそ  
うになる。口を離したあと、銀時は月詠がポーッとした面持ちで自分を見つめていることに気付く。  
いつものクールな目線でなく、少し潤んだ目で自分が見つめられていると妙に気恥ずかしい。  
 
「可愛いじゃねえか。そんな顔で見つめられると。気持ちよかったのか?」  
「ふわふわして、自分じゃなくなるって思いんした」  
 
 銀時は月詠を横たえさせ、本格的に愛撫を開始する。唇から下に向かって、口付けて、舌を這わせ  
ていく。月詠と何度も交わっているので、どこが感じるか銀時には分かっていた。銀時の愛撫に月詠  
は艶やかな喘ぎ声で応えた。  
 
「ひゃあぁ、うっ、あんっ」  
「やあらしい声だな。俺、もっと興奮してしちゃいそうだわ」  
「は、あん!お主じゃから、こんなに乱れて」  
 
銀時の手が、ゆっくりと月詠の乳房を揉み上げる。豊かではあるが、張りがあって手に吸い付いて  
くるような心地よさがある。手からこぼれる柔らかな膨らみを、銀時は愛おしそうに揉みしだく。  
乳輪から舌を動かして、円を描くように舐めていく。頂点にある乳首を目指して舌を這わせる。  
 
「こうされると、もっといい声で啼くもんな」  
 
 銀時は乳首を軽く甘噛みする。月詠はピクッと、身を仰け反らした。その反応が嬉しくて、もう片  
方の乳首にも同じことをした。乳首は硬くなり、月詠の体はほんのりと紅潮していた。  
 
「はあぁん、んっ!銀時、おっぱいばかり、責めちゃ」  
「だってさ、お前のおっぱい気持ちいいんだもん。張りがあって、柔らかくて。責めると、すぐに  
感じちゃって。その時の月詠の顔見てると、銀さんギア上がっちゃうもの。気持ちよさそうだし」  
「・・・・・・っ!銀、時の、いじわるぅ」  
 
 この言葉に銀時は脳天から足先まで、何か得体はしれないけども衝撃が走った。  
 
(こいつ、天性の煽り属性持ちか?(こういうとき限定)たまんねえよぉ、こいつは)  
 
 銀時は下半身に向かって、舌を動かした。やがて、月詠の秘部にたどり着くと、まずは指で確か  
めてみる。銀時にまじまじと自分の秘部を見られてると思うと、月詠は恥ずかしい気持ちになる。  
愛液で溢れる月詠の秘部をかき分けて、秘芽を見つけた銀時はそれを擦りはじめた。  
 
「ぎん、あっ、ふぁぁぁ!」  
「弱いよなあ、ここを弄られるの」  
「弱くなどありんせん。ちょっと、ビクッとしただけじゃ」  
「まぁだ、そんな事言えるんだ。いつまで続くかな?」  
 
 そう言うと、銀時は秘芽への責めを強めた。吸い上げたり、舐めたりと、あの手この手で責め立  
てる。月詠はこみ上げてくる快感に酔いしれる。秘唇からはとめどなく愛液が溢れてくる。銀時は  
秘唇にも口付けをして、舌を膣内に入れ込んだ。  
 
「上と下の唇にもキスしてやったぜ。熱くなってきただろ?」  
「本当に次から次へといやらしい言葉を。ならば、わっちも下の棒にあいさつせねばな」  
 
月詠は銀時の肉棒をゆっくりと口内に咥えこんだ。銀時は月詠の口内の温かさに思わず身震いす  
る。さらに、同時に陰嚢をゆっくり揉み上げると硬度がさらに増した。銀時は放出しそうになるの  
を堪える。しかし、月詠はそれを知ってか知らずか、肉棒を深く口内に咥えて上下に頭を振った。  
 その動きに負けじと、銀時も秘唇に指を入れてかき回す。月詠は気持ちよさから、肉棒から口を  
離したりはしたが、すぐに咥えなおした。月詠の口内で銀時はついに耐え切れず射精した。月詠  
の口の中で、銀時の精液が溢れてくる。口から零れ落ちそうになるのを、月詠は手で受け止めた。  
手で掬い取った精液を再び口内に入れて、これを飲み干した。  
 
「はは、たくさん出してしまった」  
「本当に、たくさんの量じゃな。飲みきれぬわ、こんなには」  
「とかいっても、ちゃんと飲んでくれるとこはすげえよな」  
「お主が喜んでおるからの。で、まだ大丈夫じゃろう?お主が言う下の口では味わってはおらぬか  
らな」  
「うっわ、エロい〜、月詠エロい〜!」  
「わっちをかようにしたはお主でありんす。責任取りなんし」  
 
 ニヤリとして銀時は頷くと、ゆっくりと月詠の膣内に肉棒を挿入する。  
 
「きっついな。久々だからなあ、まっ、気長にやりますか」  
 
 銀時は無理をせず、一度引いてから再び挿入する動作を繰り返した。回を重ねる度に肉棒は膣  
内の中へと徐々に侵入していく。  
 
「ふあぁぁ、はんっ、あん!」  
「温かいなあ、お前のナカは。蕩けてしまいそうだ」  
「本当に蕩けてもらっては困る。こうして抱いてもらえなくなりんす」  
「ははっ、違いない。そうならないように頑張りますっと!」  
 
 肉棒が完全に膣内に包み込まれ、銀時はピストン運動を始めた。動くたびに月詠の乳房も揺れて  
いる。月詠はしがみつくように銀時を抱きしめる。銀時はこの状態のまま、月詠を引き起こすと座  
位の体勢に変わった。  
 
「おい、そんな締め付けんなって」  
「知らぬ!勝手にそうなっておるだけじゃ」  
 
 ズンズンと銀時は突き上げる。抱きしめたまま、月詠は銀時に噛み付くように唇を重ねる。必死に  
縋るようにして、自分を求める彼女に銀時は尋ねた。  
 
「どうかしたか?」  
「こうしてわっちは、銀時と抱き合っておる。わっちは幸せじゃ。じゃが、この幸せが零れ落ちそう  
に思えて。この幸せを知った上で、もしなくなったりしたら・・・わっちはそれが怖いんじゃ」  
「なくなりゃしねえよ。心配ご無用、ってな!」  
「はあぁ、ひぅん!」  
 
 突き上げを一段階強め、のけ反った月詠の乳房に銀時は吸い付いた。夢中になって乳房にむしゃ  
ぶりつく銀時の頭を抱きながら月詠は言った。  
 
「お主は赤ん坊でありんしたか?」  
「おっぱいの前では、男はみぃんな赤ん坊だよ!」  
「そうか。それは困ったな、こんな大きい赤ん坊がいるとは」  
「この赤ん坊はすごいよ、こんな芸当できないもの」  
「きゃっ、銀時、そんなこと」  
 
 銀時は乳房にかぶりつくと、口内で乳首を吸った。さらには舌で舐めるという芸当を見せた。  
銀時は自分の身を倒して、さらに突き上げる。月詠も負けじと腰を振って対抗する。月詠は銀  
時に折り重なる。互いの体温の温かさが気持ちいい。銀時も動き疲れたのか、ピストン運動の  
速度が遅くなった。  
 月詠は身を起こすと、体を上下させる。ゆっさゆっさと揺れる乳房を見ながら、銀時は月詠  
の動きに合わせて下から突いていく。  
 
「いっやあ、絶景だねえ。月詠のおっぱいが揺れて揺れて」  
「ふあぁ、あっ。まだじゃ」  
 
 月詠は銀時の胸に手をついて腰を回しながら、下の銀時を見下ろした。月詠の腰使いに度々  
果ててしまいそうになるが、堪えながら突き上げる。月詠は銀時の出そうなのを、堪えている  
表情が愛おしく思えた。この表情を見たいがために、腰のグラインドを強める。互いの吐息が  
部屋中に響き、二人の声がさらに欲情を燃え上がらせる。  
   
「銀時、わっちを下に」  
「お、おう」  
 
 繋がったまま、正常位の体勢に戻ってから、銀時は腰を振り続けた。肉と肉がぶつかり合う  
音が聞こえ、二人は絶頂の極みに近づいてきた。  
 
「つ、月詠。イッて、イッていいか?」  
「あ、ああ、よいぞ。わっちのナカに出し、なんし」  
 
 そう言ったのが早いか、銀時は月詠の膣内がキュッと締まるのを感じた。月詠も膣内で銀時の  
肉棒が一瞬、大きくなるのを感じていた。その後、大量の精液が流し込まれた。一度ではなく  
何度も銀時の肉棒から精液が射出される。月詠も自然と体がビクッビクッと痙攣を起こしていた。  
銀時は月詠の上にかぶさり、呼吸を整えていた。  
 
「いっぱい、わっちのナカにお主の精がおるな」  
「お前の下の口が搾り取っていったからな。今、締めちゃダメだからね。出したばっかで感じや  
すくなってっから」  
「ほう、こうか?」  
「ほあっ、月詠さん。ホント、勘弁してください」  
「ふふっ、これはいい事を知ったでありんすなあ」  
 
 しばらく二人は余韻を楽しんでいた。月詠はそのまま少しの間、眠っていた。次に起きると、側  
に銀時がいない。慌てて見回すと、窓に銀時はいた。  
 
「やっと起きたか。起こそうと思ったが、そうは出来ないくらい、いい寝顔だったからな。ちょっ  
とこっちへ来てみろよ」  
 
 着物を羽織って、月詠は銀時の側に行く。そこには、雨が上がって、満月が外を照らしていた。  
 
「雨上がりの夜空は本当にキレイでな。いつもより透き通って見えるんだぜ」  
「なるほど。確かにキレイな夜空じゃ。さっきまでの雨が嘘のようだな」  
「銀時」  
「ん?」  
「わっちは、幸せ者じゃ」  
 
 二人は並んで、夜空を見上げた。満天の空は見守るように照らし続けていた。  
   
 

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