志村家の天井裏……かつてはネズミと野良猫が追いかけっこをし、今は亡き志村父が自販機で
タイトルも確認せず買ったエロ本を隠すのに使っていた狭い場所であるが、
ここ最近はストーカー三人衆(注:たった今命名)の絶好の隠れ場所となっていた。
「ちょっとなに……何なのよアレはっ」
さっちゃんは羽目板の隙間から覗く居間の光景に驚きの声を上げた。
「若……なんという破廉恥なことに手を染め……」
「おおおおおお妙さん……」
それに続き、東城、近藤も同じく驚嘆を言葉にした。
さっちゃん、近藤、東城のストーカー三人衆の見た光景、それは……。
「おいお妙、お前ぜってー屁ェこくんじゃねーぞっ!」
「あら銀さんこそ、どさくさに紛れてお尻触らないで下さいね」
「お妙ちゃん……足が震えているぞ……」
銀時、お妙、九兵衛の三人はいわゆるツイスターなるゲームの真っ最中だった。
ルーレットを回すのは九兵衛。色とりどりの丸が描かれたシートの上、お妙のお尻が銀時の顔の上、
つまりお妙が銀時を跨ぐような格好になっていた。
何故こんな事をしているかといえば、先日すまいるを訪れた将軍様(あっちは足軽)がまた来店する事となり、
今度はもうちょっと公平かつエッチなゲームをしようじゃないかという話しの流れでツイスターが選ばれた。
いわばその練習、ということなのだが。
天井裏。
「お妙さんはドサクサに紛れて銀さんに顔面騎乗するつもりなのよ……裾を捲り上げてね!
そしてこう言うに違いないわ……私のラブジュースはどう? 美味しいでしょ銀さん?
いちご牛乳より美味しいでしょ? ってね!」
「お妙さんはそんなこと言わないッッ! 万事屋の野郎がお妙さんの裾に顔を突っ込んで
こう言うに違いない……ああいやらしい雌の匂いがむんむんするぜ……
いつもこんないやらしい匂いをさせているのか……ってな!」
「そんな光景を若の目の前で……若はきっとそれに触発されてしまう……いつしか若のその手は
小さな胸を弄り、ハァハァと息を弾ませもう片方の手は足の間に……下着の上から指を滑らせ……
そして若は! 若はこう言うに違いない! 僕も……混ぜてくれないか……」
居間。
「もうこんなめんどくせえゲームなんか止めて、人生ゲームにすりゃいいだろうが」
「ダメよ、将軍様はくじ運がないのよ。人生ゲームなんてして御覧なさい、結果は火を見るより明らかよ」
「ドベは間違いないな……」
内心ドキドキしているお妙。
(銀さんにお尻の匂いをかがれたら……)
ちょっと鼻の穴が若干サブちゃん気味な銀時。
(俺って匂いフェチだったっけ……)
落ち着かない九兵衛。
(銀時、僕と代われ!!!!!! お妙ちゃんのお尻は僕のものだ!!!)
天井裏。
議論白熱の末、全員マッパになっていた。
「いいえ違うわ! お妙さんはこうするに違いないわ! 銀さんのモノを足でコキながら……
あら銀さんってSだSだって自分では言うけど、実はMッ気もあるのね、って!」
全裸のさっちゃんが仰向けの近藤のナニ(フルボッキ)を足でぐにぐにしながら、腰に手を当てて言う。
「お妙さんは足コキでも足袋をはいて足コキをする筈だ! 足袋の裏って結構気持ちいいからな!」
「こっちも足コキお願いしまーす!!!!」
近藤の隣で東城も全裸仰向けになっていた。
「ってかアンタのとこの若にはそれ付いてねえし!!!」
「若抜きでもお願いします!」
「それが本音かぁぁぁ!!!」
今日も志村家は平和だった。
(終わり)