空を飛ぶ屋形船。その船の一室で一人の女は気を失っていた。  
 
「…ここは……?」  
女、沖田ミツバは目を覚ますと同時に呟いた。  
どうやら自分がどうして此処にいるのか分からないらしい。  
 
「やっとお目覚めか。クク」  
くつくつという笑い声と共に焦眼の男、高杉晋助が現れた。  
「起きねえからこのまま死んじまうかと思ったぜ」  
「…あなたは…?」  
ミツバは不安気に高杉を見た。  
「…どうして私はここにいるの?私、夜道を歩いていたはずなのに…」  
「まだ思い出せねーのか。よーく考えてみろ」  
ミツバは言われたとおり、夜道を歩いていた頃の記憶を探ってみた。  
 
そうだ。自分は散歩をしていた。そして、突然後ろに人が現れて…  
そのまま変な臭いの布を嗅がされて、そこからの記憶が無い。  
目が覚めたら、自分はここにいた。  
 
「…あなたがやったの?」  
「さァな。俺かもしれねーし、そうじゃないかもしれねえ」  
「ここはどこ?」  
「さァな」  
「どうして私はここにいるの?」  
「どうしてだろうなァ」  
先ほどと相も変わらず、くつくつと面白そうに高杉は答えた。  
その態度に普段は大らかなミツバだが、自分の置かれた状況が理解出来ず、顔には焦りの色が見えている。  
 
「じゃあ、」  
突然高杉がミツバに問う。  
「どうして俺達はお前さんをここに連れてきたと思う?沖田ミツバさんよ」  
「!!」  
ミツバは目を見開いた。  
 
どうして。どうして私の名前を…。この人は一体…?  
 
「どうして自分の名前を、って顔してるな」  
「……」  
「そりゃあ、知ってるにきまってんだろ。なんせ真選組の一番の関係者なんだからよォ」  
「!あなた…!!!」  
うすら笑みを浮かべて高杉はミツバを見る。  
刹那、ぞくり、とミツバは背筋が凍るのを感じた。  
 
ミツバの気持ちとは裏腹に高杉は話を続ける。  
 
「沖田ミツバ、真選組一番隊隊長、沖田総悟の実の姉。そして、真選組局長、近藤勲の昔からの親友」  
ミツバは黙って聞いていた。否、驚きのあまり何も発することが出来なかった。  
「更に…」  
高杉の笑みが濃くなった。  
「真選組副長、土方十四郎の想いび…」  
「やめて!!!!!!!!」  
今まで黙っていたミツバだったが、悲痛な表情で叫んだ。  
「私と十四郎さんはそんな関係じゃないわ」  
ミツバは泣きそうな顔で言った。  
 
―そう。私と十四郎さんはただのお友達…。あの人は私なんかを想ったりしない。  
自分だけが想っているならこの気持ちは我慢できる。  
それでいいのだ。そうでなきゃいけないのだ。  
ミツバは自分にそう言い聞かせた。  
 
「そんな関係じゃないわ…」  
ミツバはもう一度繰り返した。  
そんな彼女を見て、またニヤリと笑った。  
「お前らが、お互いどう想ってるかなんてな、見てればすぐに分かるんだよ」  
「!!」  
見ていた…?私たちのことを…!?  
 
ふと、ミツバは思い出した。  
そういえば、数日前、みんなのところへ差し入れを持っていった時に、十四郎さんが、誰かに見られている気がすると言っていた。  
そして、ここしばらく屯所には近づいたり、なるべく一人で出歩くなと言われた。  
 
「あなた…まさか…」  
「おいおい。今頃気付いたのかよ。土方も、俺に気付いてんなら送り迎えぐらいしろってんだ」  
つくづく甘ェ連中だな、と高杉は付け加えた。  
 
「あなたは…一体何がしたいの…?」  
自分を浚ったり、名前を知っていたり、挙句の果てには数日前から監視していたり。  
ミツバは高杉の行動が理解出来なかった。  
「まあまあ、ちょっと待て。いいか、沖田さんよォ。俺達は真選組の敵だ。  
…まあ、お前さんを浚う時点で味方なワケねーけどな」  
クク、と笑い、  
「さァてと、ここからが重要だ」  
 
高杉は笑みを浮かべたままミツバに一歩ずつ近づいていく。  
ミツバは言い様の無い恐怖を覚えた。  
「やっ…こ、こないで……」  
声色からもミツバの恐怖がうかがえるが、高杉はそんな彼女の訴えを無視して更に近づき、ミツバの目の前に屈み込んだ。  
「そう怯えんなって」  
にや、と妖しげに笑い、耳元に自身の顔を近づけた。そして、  
 
「俺ァお前さんが気に入ったんだよ」  
ぼそり、と彼は吐息混じりに囁いた。  
 
次の瞬間、高杉はミツバの耳たぶに噛み付いた。  
そして、噛み付いた所を舌でねっとりと舐め上げた。  
「…っ!」  
ミツバは突然の事に驚き、思わず突き飛ばしてしまった。  
「おお、いい反応じゃねえか」  
 
「な、何をするんですか…!」  
「言っただろ、俺はお前が気に入ったってな」  
高杉は悪びれる様子もなく、ニヤニヤと笑っていた。  
「だからって…どうしてあんな事を…!」  
「まだ分かんねーのか。だったら教えてやるよ」  
そしてミツバの着物に手を掛けた。  
「いやあっ…!やめて!!」  
ミツバは必死で叫んだが、高杉は非情な一言を浴びせた。  
「いいか。お前の反応次第であいつらが死ぬかもしんねえんだぜ?」  
「…そんな……!!」  
 
「正直な、最初はお前を殺すつもりだったんだよ。お前を殺して、あいつらの反応がどんなモンかと思うとゾクゾクした。  
だけど屯所でお前を見たときにゃ、そんな気失せた」  
そして高杉は続ける。  
「もう一度だけ言う。お前の反応次第で、あいつらは死ぬ事にもなる。それでもいいのか?え?」  
ミツバはふるふると頭を振った。  
「…それだけは、嫌…」  
「だったら…もう分かるだろ?」  
「……」  
自分がこれからどういう目に遭うか、分かっていたが、ミツバは何も答えなかった。  
正確には答える事が出来なかった。  
この男は、本気で自分の大切な人たちを手に掛けそうだ、と直感したからだ。  
ミツバは悲痛な表情で自身の顔を歪ませた。  
 
そんなミツバの表情を見て、高杉はニヤリと笑った。  
そしてそのまま彼女に口付け、口内に舌を入れた。  
歯列をなぞり、時には彼女の舌と自身の舌を絡め、溢れ出る唾液を吸った。  
「ふぅ…ん…」  
くちゅ、くちゅと猥らしい音が響く。  
ミツバも熱が上がってきたのか、声にならない声を発していた。  
そんなミツバを、高杉は満足気な表情で見た。  
そしてそのまま、ミツバの着物をはだけさせた。  
 
「…へェ」  
「やぁっ…み、みないでぇ…」  
ミツバは恥ずかしげに言った。自分の裸体などこれまで他人に見られたことがないから当然の事だ。  
しかし高杉は、ミツバの言葉に反するかのようにまじまじと見ていた。  
白くて絹のような肌、細いラインだが豊満な胸、中心に咲く桜色の突起、  
「やっぱお前さんは俺が見込んだだけはあるな」  
彼はそう言って、接吻をしていた唇を首に移した。  
「…あぁ…っ」  
ミツバは舌が首を這う度に、甘い吐息を吐いた。  
首筋を舐め、鎖骨を舐め、時には花を咲かせ、高杉の舌はとうとうミツバの胸に辿り着いた。  
 
「あぅ…んんっ」  
先ほどから高杉は執拗に胸への愛撫をしていた。  
片方の乳は手で全体を揉みしだき、かと思えば先端の突起を指でつまんだり、  
ミツバは初めての経験に強い反応を見せた。  
「良い反応すんじゃねぇか…。いいぜェ、もっと鳴けよ」  
そして先ほどよりも強く、先端を摘み、指でころころと転がした。  
「い、いたっ…!…ぁあっ!!」  
摘まれるのはとても痛かったが、その後のは正直気持ち良いと感じてしまっていた。  
「は、あぁん」  
高杉の手により、先端の突起は徐々に上を向いていく。  
そして、もう片方の乳房を自身の舌で舐め上げる。  
強い刺激に、ミツバはビクっと身体を強張らせた。  
しかし、舐めた本人にとってはそれすらも興奮材料となっていた。  
その反応を見た高杉は、わざとぴちゃぴちゃ、と音を立てて舐めた。  
「ん…っ、は、ぁん」  
全体をねっとりと舐め上げた後は、まるで赤子がするかのように豊満な乳房に吸い付いた。  
室内にちゅ、くちゅ、と音が響く。  
「はぁあっ!ぁあん!」  
ミツバは先ほど手でされたよりもはるかに強い刺激に戸惑いつつも、しかし、確実に感じていた。  
「あ、ああっ」  
「気持ち良いだろ?クク、さっきまでのお前さんは何処へやら」  
高杉はわざとミツバを挑発するような発言をした。  
それでもミツバは恥ずかしがるでも怒るでもなく、与え続けられる愛撫によって、官能的な表情を浮かべている。  
高杉も、乳房を吸うだけでは飽き足らず、先端を噛んだり、手と同じく舌で転がしたり、痕を残していたりしていた。  
「ぅう、ん、はあぁっ、あ、あぅ…」  
 
―こんなの…初めて…。でも、気持ち良い…。  
こうは思っていても、やはり土方らに対する後ろめたさは残っていた。  
高杉はそんなミツバの気持ちを読んだのか、下半身を覆っていた着物までも取り払った。  
「ああっ…いや」  
とうとうミツバの秘部を隠している物は、下着だけとなってしまった。  
乳房への愛撫で感じていたため、下着には大きな染みを作っていた。  
「随分と濡れてんじゃねえか。お前、意外と淫乱なんだな」  
クク、と高杉は笑う。  
 
「ち、ちが…っ、ん、んんんっ」  
高杉は、下着の上から指を這わせていた。  
「やぁっ!ぁああっ、あふ…」  
やはりこれも、ミツバにとっては初めての事だった。  
「オイオイ…。まだこれからが楽しみだってのに、このくらいでイッたりすんなよ?」  
半ば呆れつつも、まァ、こんな初々しい奴は逆に面白ェとミツバの反応を楽しんでいた。  
下着の染みは広がっていった。  
そして、ミツバの秘部がくちゅ、くちゅり、と音を立てるようになった。  
高杉は手を休めるでもなく、むしろ休むヒマを与えずに愛撫を続けていた。  
「あ、あ、はぁっ、ぁん」  
ミツバも更に熱を増していた。  
 
しかし、高杉は突然ミツバへの愛撫を止めた。  
「ぁあっ……ん、…?」  
ミツバは不思議でならなかった。  
さっきまであれほど自分を犯し続けていたのに、今になってやめるつもりなのか。  
これでやっとこの男から解放されるかもしれない。喜ばしいことなのに、何故かむず痒い気持ちもあった。  
「オイ。お前さんよぉ、どうだ、気持ち良かっただろ」  
「……」  
正直気持ち良かったので、何も言う事が出来なかった。  
「もっと素直に気持ち良いって言えばいいのに、なァ?」  
「どういうつもりですか…」  
「?」  
「さっきまであれほど……っ」  
「それとも、もっと欲しくなったとか?」  
ミツバが言い終える前に、高杉は口を割った。  
相変わらずニヤリ、と笑みを浮かべている。  
「ちっ…ちがう…」  
「まあまあ、そんな早まるなって。後でたくさん可愛がってやるからよ」  
「ちがう…!」  
ミツバは自分の気持ちを読まれているようで怖かった。  
だから否定をすることで、少しでもその思いを消そうとした。  
だがそんなミツバの発言も空しく、高杉はまた何かをしようとしている。  
―そして、  
「そろそろ俺も気持ち良くなりてェんだ」  
そう言うと高杉は懐から自分自身を取り出した。  
 
「やっ、いやあ…」  
高杉のソレは、はち切れんばかりに勃ち上がっている。  
あまりにグロテスクな光景に、ミツバは咳込んでしまった。  
「クク…淫乱な割に繊細じゃねぇか。まあいい」  
そして高杉は、今のミツバにとってはあまりに酷な事を言った。  
「おい。さっきも言ったよな?俺も気持ち良くなりてぇんだよ。…言ってる意味ぐらい、分かるよな?」  
そして男根をミツバの顔に近づけた。  
「…歯ァ立てンじゃねーぞ」  
少し低めの声で言った。先ほどの様子とは違って、逆らえば殺されてしまいそうな勢いだった。  
 
「おら、早くしろよ」  
なかなか口に含まないミツバに痺れを切らしたのか、高杉は彼女の前髪を引っ張り、半ば強制的に含ませた。  
「い、た…っんんっ!」  
先ほどの忠告が効いたのか、ミツバは歯を立てないよう丁寧に、男根を舐めている。  
「ん、んん…っちゅぅ…」  
そして両手を彼の根に伸ばした。  
「初めての割には上手いじゃねーか…」  
高杉は吐息混じりに答えた。  
初めは消極的なミツバだったが、次第にその行為に夢中になっていった。  
口全体でソレを咥え、舌を絡ませる。  
「ふ、む…っん、」  
くちゅ、と卑猥な水音が響く。  
そして手を使って男根を優しく撫で上げる。  
「…いいぜェ、その調子だ…っ」  
ミツバの愛撫により、高杉のソレは更に大きさと硬さを増していった。  
彼女の口からは唾液が垂れていた。  
高杉はニヤリと笑いながら、彼女を見下ろしていた。  
「いい眺めだな、沖田さんよォ」  
がしっと前髪を掴んでいた彼の手の力は弱くなり、代わりに彼女の柔らかい髪を撫でた。  
「はぁっ…ん、む…っ」  
「…っそろそろだな…」  
そう言うと高杉は自身をミツバの口から取り出し、己の精を放った。  
ミツバの顔、口、更に胸までもが白濁で汚れている。  
月明かりに照らされたその光景は、誰が見ても官能的、と言えるだろう。  
高杉も思わず笑みが濃くなった。  
「気持ちよかったぜ。お前さんなかなか上手じゃねーの」  
ミツバは肩で荒い呼吸をしていた。  
口からは唾液か精液か分からない液体がこぼれている。  
 
「…さて、次はお前さんの番だ。さっきよりももっと良くしてやるよ」  
そう言うと高杉はミツバの下着をずらし、彼女の秘部に直接手を伸ばす。  
「…ああっ!あぁん!」  
下着越しで触られたときとは比べ物にならないくらいの快感がミツバを襲う。  
「んっ!んぁっ…あ、あああっ」  
ぐちゅ、ぐちゅり、という音と共に、指は尚も動いている。  
そして彼女の陰核がぷくり、と立ち上がった。  
待ってましたと言わんばかりに、高杉はソレを摘む。  
「ひゃ…っ!!ああっ…あん!!」  
ミツバの身体が仰け反ったが、それは快楽から来る行動だろう。  
その証拠に愛液が、くちゃり…と溢れ出ている。  
高杉は秘部を撫でていた指をミツバの顔の前に持っていった。  
彼の指は、愛液でてろてろと光っている。  
「これ…全部お前のだぜ、クク」  
そう言って、彼はミツバに見せ付けるように指を舐めた。  
「い、やぁっ……!」  
ミツバの頬は、羞恥から更に紅に染まった。  
 
そして、高杉はミツバの下着を完全に取り払った。  
とうとうミツバは生まれたままの姿となってしまう。  
誰かに脱がされて、しかも全裸になるなど初めての事だったので、不安な表情が隠せずにいた。  
「そんな心配することじゃねーよ」  
その一言は、ミツバをなだめたのか、嘲笑したのか、どちらかは分からない。  
高杉はミツバの足に目をやった。秘部を隠している。  
「それより…その足、開けよ」  
顔は笑っているが、目が笑っていない。瞳の奥からは氷の様な冷たさを感じる。  
ミツバはびくっとして、一瞬躊躇ったが、ゆっくりと足を広げた。  
「そうそう、それでいいんだよ…」  
ミツバの秘部は露わになった。  
自身の髪と同じ、色素の薄い毛に覆われ、桜色の陰核がぷくり、と主張をしている。  
そして、先程の愛撫で、全体がてろてろと光っている。  
クク、と高杉は喉を鳴らし、しばらく秘部を眺めていた。  
触れられてもいないのに、蜜壺からは愛液が溢れ出ている。  
「お前…見られてるだけだってのに、濡れてるな」  
「ぁっ…ゃん……っ」  
愛液は太股にまで達していた。  
「俺としてはこのまま見てるのも悪くねぇが、まあいいだろう」  
そう言うと、高杉はミツバの太股にしゃぶりついた。  
「んっ!ああっ!!」  
ミツバの太股は肌に吸い付くような感触で、彼は面白がって所々に痕を残した。  
「あっ………うぅん…」  
そして秘部の周りを舌先でチロチロと舐め上げる。  
「ぁあっ……ゃあっ…!」  
むず痒い感覚に、ミツバはもっと、もっと、という気持ちが湧き上がっていた。  
高杉はそんなミツバの気持ちを知って、わざと秘部の周りや、太股を舐めていた。  
 
そしてしばらくして、ミツバが高杉を見る。  
「何か言いたげだな」  
楽しそうな顔で高杉は言った。  
 
「………て」  
「ん?聞こえねーよ」  
「……め、て」  
「もっとハッキリ言えよ…」  
ニヤニヤ、と笑みを浮かべながら言う。  
そしてしばらく黙った後、ミツバは秘部を手で広げながら  
「ちがう…そこじゃなくて…!ココ…、ココを舐めて…!」  
今にも泣き出しそうな顔で高杉に訴えた。  
 
「クク、本当に淫乱なんだな…お前」  
そう言って、高杉はミツバの秘部に口付ける。  
「ひゃぁっ…!!ぁああっ!ああんっ!!」  
ミツバも直接与えられる快楽に身をよじらせる。  
ぐちゅ、ぐちゅと厭らしい音が鳴り響く。  
そして彼女の桜色の肉芽を唇で挟み、先端を舐め上げた。  
「ああっ!ゃああっ……!!んっ!」  
ねっとりとした舌による愛撫はミツバの思考回路を停止させていた。  
 
―頭が、おかしくなりそう…  
 
高杉が舐め上げる度に、蜜壺からはじゅぶじゅぶ、と溢れんばかりの愛液が流れ出る。  
そして高杉は彼女の蜜壺に舌を伸ばす。  
「ぁああああっ……!!!あんっ…!!はぁあっ!」  
ミツバは本能のままに声を上げていた。  
彼は面白がって、わざとくちゅくちゅと音を鳴らして彼女の愛液を啜った。  
「ゃあああっ……!あぅ……!!!んんんっ!!」  
蜜壺からは吸い切れない程多くの愛液が流れ出ていた。  
 
そして、高杉はその中に舌を入れ、内部をこねくり回した。  
「あっああっ……!!あぁぁああんっ!!」  
ミツバは軽く達してしまった。  
 
「おいおい…まだイクには早いぜ」  
と言った後、再度ミツバの秘部に手を伸ばした。  
「ぁああっ…!」  
ミツバの内部に指を一本進入させる。  
高杉の唾液か、ミツバの愛液か、どちらか分からない液体が手の滑りを良くし、いとも簡単に内部に入った。  
ぐちゃぐちゃ、と掻き回し、反応の良い場所を探る。  
「クク、これならもう二本ぐらいはイケるか…」  
そう言うと、もう一本の指を進入させ、更にもう一本、合計三本が内部に入っている状態になった。  
そして三本がバラバラの箇所を探る。  
「ぁああああっ…!あん、んぁあっ!!」  
突然の刺激にミツバは腰を浮かばせた。  
「ここか…」  
高杉は反応の良い箇所を探り当てた。  
そして、執拗にそこばかりを刺激する。  
「ふぁ…ぁあああっ……!!!ん…んんんっ!!」  
与えられる強い刺激により、ミツバの目は虚ろになり、口は半開きで唾液が流れ出ている。  
高杉の自身は、先程精を放ったばかりだったが、再度熱を帯びていた。  
そして、ミツバの孔は何かを求めるように、ヒクヒクと蠢き始めていた。  
 
「クク、そろそろか…」  
そう言うと、ミツバの秘部から指を抜き、代わりに硬く、大きくなった自身を取り出した。  
「入れるぞ…」  
高杉は己の欲をミツバの孔にぶつけた。  
「ひゃぁああああっ!!あぁあっ……い、いたぁっ…!!!」  
十分慣らされたとはいえ、処女であるミツバにとっては激しい痛みを伴った。  
「我慢しろ、すぐにヨクなるからよ…」  
高杉はミツバの内部にぎゅう、ぎゅうと締め付けられ、えも言えない快楽に襲われた。  
 
―スゲエ締め付け…  
 
荒い息の中彼は、にた、と笑った。  
高杉が動くたびにミツバは悲鳴のような声を上げる。  
「あああああっ…あああんっ!!!!」  
そして次第にミツバも、自身の腰を動かしていく。  
二人が動く度に、結合部からは卑猥な水音が鳴り響く。  
「いいぜェ…お前の中…っ、スゲエ気持ち良い…」  
ミツバの耳元で囁く。  
「ぁああん…っ」  
ミツバの孔は更に高杉を締め付ける。  
 
ミツバは朦朧とする意識の中高杉を見た。  
黒い髪、鋭い瞳、まるで誰かさんにそっくりだ。  
否、ミツバにはそう見えてしまう。  
「……はぁっ…!」  
自分は長年想い続けている人と交わっているのだと思うと、今までよりもはるかに強い快楽が襲う。  
「…っ!!!!」  
急な締め付けに、高杉も驚いた。  
 
―コイツ…まだこんな締まるのかよ…っ  
…これじゃあ俺の方がおかしくなりそうだ。  
 
「と…しろ……さ、ん…」  
ミツバは無意識のうちに呟いた。  
その発言に、高杉は一瞬驚いた様な顔を見せたが、  
「…なるほどねェ」  
―虫唾が走る。といったような表情になった。  
そして、高杉の目の奥が光った。ような気がした。  
 
「はぁっ…!あぁああっ!とうし…ろう…さ」  
「うるせェよ」  
そう言って、高杉はミツバに口付けた。  
最初にした接吻よりも、深い、深い口付けだった。  
「んんっ……!!!ん…!」  
高杉は、ミツバに声を出す隙はおろか、息継ぎをする隙すらも与えなかった。  
ミツバの顔が次第に赤く染まっていく。  
「お前が今繋がってる相手は、俺なんだよ…っ」  
そう言うと更に激しく、自身を打ち付けた。  
「ぁあああああっ!!!!ふぁああ…ああんっ……!!!」  
先程から休みなく与え続けられる刺激に、ミツバの身体もそろそろ限界だった。  
 
高杉も、ミツバの締め付けにより、限界を迎えそうだった。  
「…くっ……!」  
「んあっ!!!あぁああっ……」  
そして、  
「そろそろ…出るぞっ…」  
そう言って、高杉は己の精を今度はミツバの胎内に発した。  
「んん……!はぁあっ…!!ああぁぁぁあああッ!!!!」  
ミツバも限界を向かえ、お互い、同時に達した。  
 
―ごめんね。ごめんなさい、みんな…。  
私、もうみんなの所へ帰れなくなっちゃった。  
 
薄れ行く意識の中、ミツバは何度も何度も、ごめんなさい、と繰り返していた。  
 
瞼を閉じると、大切な人たちの姿が浮かんだ。  
ああ、どうしてこんなことになったのだろう…  
そう思った後、ミツバの意識は完全に遠のいた。  
 
「上…!姉上!!」  
「ん……」  
ミツバが目を覚ますと、そこは自室だった。  
「姉上っ…!!」  
「…そーちゃん?」  
目の前には今にも泣き出しそうな総悟がいた。  
「私、どうして…」  
先程まで、見知らぬ屋形船で、見知らぬ男に抱かれていた。  
しかし目が覚めたら自室にいた、一体今までのことは何だったのか。  
「覚えていないのですか…?道で倒れていたんですよ…」  
総悟は心配そうに言った。  
「道で…倒れていた…?」  
信じられない、という表情でミツバは言った。  
「はい。幸い命に別状は無いみたいですが…でもボク、心配でした…っ」  
それじゃあ、今までの出来事は全て夢だったとでもいうのか…  
ミツバはまだ安定しない身体を起き上がらせると、秘部がズキリと痛むのを感じた。  
「だっ…だめです…!安静にしていないと…!」  
総悟は何としてでも姉を休ませたかった。  
「大丈夫よ…そーちゃん…ちょっと鏡が見たいだけ」  
秘部が痛むということは、先程までの行為は現実だということ。  
それならば、高杉によって付けられた痕があるはずだ、と思い、ミツバは鏡に向かった。  
「…………」  
「どうかしましたか?」  
「いいえ、何でもないわ。大丈夫よ、そーちゃん」  
 
痕はくっきりと首筋に残っていた。夢であるかもしれない、と少しでも抱いた希望は見事に打ち砕かれてしまった。  
―初めては十四郎さんが良かった…  
ミツバは不覚にもこう思った。  
しかし、涙は溢れてはこなかった。  
なぜなら、今こうして自分が生きており、帰って来れたからだ。  
そして総悟がいる、という事はみんなも大丈夫ということ。  
あの人は、どうして私を気に入ったのかは分からないけど、少なくとも約束は守ってくれたんだ。  
そう思うと、高杉への怨みの気持ちも無くなっていた。  
 
みんなが生きていればそれで良い。  
それで良いのだ。  
ミツバは自分にこう言い聞かせた。  
 
さっきのことは忘れよう。いや、忘れなければいけない。  
沈んだ顔をしていると、みんなに心配かけちゃうわ。  
「そーちゃん、私のことすき?」  
「…?ハイッ!!!!もちろんッス!!!」  
「ありがとう。私もよ。」  
ミツバは安心した顔で微笑んだ。つられて総悟も笑った。  
これでいいのだ。少なくとも私は大切な人たちから愛されている。  
みんなが悲しまなければ良い。自分は大丈夫。悲しくなんてない。  
私は幸せなのだから。  
忘れよう。忘れよう。忘れよう。忘れよう。忘れよう。忘れよう。忘れよう。  
ミツバは呪いのように繰り返した。  
 

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