白い背中が、沖田の腰の動きに合わせてがくがくと揺れる。  
上体を薄っぺらな布団にべしゃりと突っ伏して、腰だけ高々と上げた恥辱的なポーズで、霧江は時折引き攣るような嬌声を上げた。  
「もっとイイ声出せるだろィ」  
笑いをにじませた声に、霧江はわずかに首を曲げて、背後から貫く沖田を睨む。  
睨むと言ってもその目は情欲に濡れていて、沖田の劣情を煽るくらいの効果しかない。  
「…こっ…ぁ、殺、してやる…ッ」  
それでも搾り出された言葉に、沖田は満足そうに唇の端を釣り上げる。  
「へーえ」  
ぎりぎりまで引き抜いた自身を、一気に奥に突き込む。  
「っあああ!ん、ぅんっ」  
「上等じゃねぇか」  
楔を最奥にねじ込んだまま、腕を伸ばして、シーツと背中の間でつぶれていた乳房を揉みしだく。  
「ん、あっ、あ、」  
「また殺しに来いよ」  
「ほ、ほん、とに…殺してやる…」  
「楽しみに待ってやすぜィ」  
逢うたびに繰り返されるそれは、もはやただの睦言に過ぎなくなっていて、それでも霧江は沖田の命を狙うために彼の元を訪れるのだ。  
 
 
終。  
 

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