7月に入ってもう中旬が来て、梅雨明け独特の気温の差が目まぐるしいこの頃。  
 
ふと目が醒める。  
喉が渇いていて唾を飲み込んだら少し違和感を感じた。  
 
小さな布団の上。  
 
「……暑い……」  
 
しっかりと巻き付いた腕、絡めるように差し込まれた足、額にかかる寝息。  
互いの密着した素肌はじっとりと汗ばんでいた。  
神楽は小さくみじろぐ。  
 
「ん……」  
 
掠れた声がして銀時の重怠い瞳が開く。  
 
「どうした?トイレか?」  
 
僅かに緩んでいた腕、神楽の体を自分の体にぎゅっと抱き寄せ銀時は目を瞑る。  
 
「……暑いアル。」  
 
「俺はこれが良い」  
 
汗ばむ神楽のこめかみをチロチロと舐めると銀時は吐息だけで笑い、もぞもぞと神楽のネグリジェをはぐり柔らかな太股を撫で上げた。  
 
「やッ…」  
 
「ん〜?嫌?まだそんなこというの、神楽?」  
 
銀時の冷たい赤茶の瞳が神楽を見つめた。  
 
「……、あ、」  
 
鷹に射られた鼠のように神楽は言葉を失うと、無意識のうちに縋るように首を左右に降り出した。  
 
「ひッ、」  
 
薄絹は男の手により紙を裂くより容易く、破り取られる。  
 
「神楽こっち見ろ」  
 
こっちを見ろ、その言葉に素直に神楽は従う、でなければ酷く残酷なことをされるからだ。  
 
「……神楽の好きな人は?」  
「ぎ…ちゃ…」  
「ああ?」  
「銀、ちゃん…」  
 
もう幾度となく繰り返されて来た質問と決まった答え。そこに空虚な時間が流れていようが、今の神楽にそれを拒否することなど出来はしなかった。  
 
「可愛いなぁ、神楽は。銀さんこんなに可愛い神楽がいて本当に嬉しいよ、………本当に」  
「あっ、ぁ…」  
 
何も隠すものがない神楽の胸へと銀時の唇が滑る。  
 
「何?もう勃ってんのここ?」  
 
ふにふにとお菓子を摘むように親指と人差し指で苺色の乳首を摘むと銀時は好色な声で神楽を煽る。  
 
「やらしいんだー、そんなに俺とヤりたかったの?勿体ぶる起こし方しちゃって」  
「ッあ!」  
 
小さな乳首を銀時は力加減なしに引っ張りあげた。  
 
「い、痛…ッ」  
 
ただでさえ銀時の力は強いのに、加減もなしに敏感で皮膚の柔らかい乳首を引っ張られ神楽の目尻にうっすらと涙の膜が張る。  
 
「痛いぐらいがちょうどいいんじゃねぇの、お前には」  
 
痛い、の言葉に悦んだ銀時は指を離すと犬歯で無理な力が加えられた乳首を咥えた。  
弾力のあるそれを犬歯で強く上下左右に転がして神楽が痛みに耐え忍ぶ様を見てはへらへらと笑う。  
 
「そんなに欲しいなら、入れてやるよ。俺の全ては、神楽、お前のものだからな」  
 
汗で滑る背中を掻き抱かれて、情事の残骸が残る秘部に異常なまでの熱を持った怒張が押し付けられる。  
ぬるりと亀頭が先端にめり込んでいく。  
夜半に抱かれた際に注ぎ込まれた白濁の液が中から垂れドロリとそれを呑み込み奥へと誘導する。  
 
「んッ、やあッ……!!!んッ、あ、ぁ!!」  
「可愛い、ッ、声…俺、それに弱いわ」  
 
額を汗の筋が走る。  
 
「あぁ…ずっとこうやって繋がっていたい、神楽と」  
 
耳を揺さぶる低音に、体が硬直する。  
銀時のぬめる舌が唾液を絡んで、無理矢理口の中に差し込まれる。  
 
「んっ…!!」  
 
ジュクジュクと何か、まるで咀嚼するような仕草で、多量の唾液を送り込まれる。  
呑みたくない、気持ち悪いッ!だが、そんな神楽の気持ちに鼻を利かせたのか、銀時は背中に回した手で、神楽の肌を爪で引っ掻いた。  
呑み込まないなら、このまま肌を裂くぞとばかりに…。  
神楽は痛みから逃れるように、男の肉棒を秘部に埋め込まれたまま、喉を上下させ口内に溜まっている唾液を飲みこむ。  
胃の奥から込み上げる嘔吐感に足がシーツの上を滑る。  
三度目の嘔吐を耐えて、全て飲み干す。  
銀時は満足げな様子でそれを確認して、唇を離した。  
 
「喉乾いてただろ?よーし、じゃあ、次はこっちにたっぷり注いでやるからな」  
 
朦朧とした神楽の頬をペチペチと叩きながら、銀時は腰をぐいぐいと押し付ける。  
肉棒が柔壁を抉るように擦り付けられる。  
 
「あ、あぁッ、ん、…いッ、はぁ、ん…ッ」  
 
神楽の体の隅々を知り尽くした銀時による刺激は寸分の狂いもなく神楽を快楽の荒波に落とす。  
何かに縋るように差し伸べられた手を見て、銀時は神楽の瞳を覗き込む。  
だが、その視線が絡むことはなかった。  
神楽の瞳はきつく閉じられて、何か壮絶な拷問の痛みに耐えるかのように涙が幾重にも伝っていた。それが、銀時の心の奥にある、小さな傷跡を抉る。  
 
「ッ、こんなお前を見て、あいつは、ッ…ハッ、何て言うだろうな?」  
 
子宮口をグリグリと刺激しながら、銀時は神楽の耳に息を吹き込む。  
 
「ひッ!やぁあああ…ッ!ら、め、ッ、そんなのっ…!」  
 
大きく振動するように脈打つ肉棒に、神楽は嗚咽を洩らす。  
幾度となくされる種付けの前兆に絶望を味わう。  
 
「や、ひっ、あぁ、中はだめアル…ッ、あっ、やああぁ!!!!!」  
 
銀時の体が、寒さに粟立つように震える。  
そして唇を神楽の耳元に埋めて、恍惚の吐息を洩らす。  
 
「ん、あ…う、…いやぁ…」  
 
胎内に熱く迸る男の白濁の欲液が生々しく、神楽の足が攣ったように痙攣する。  
 
「…イッたの?俺に中出しされて?銀さんの精子が気持ちいいんだろ?淫乱が」  
 
まだ快楽に濡れる声に、地獄へと引きずり出される。  
違う、違う。  
 
「ッ、ちが、う…私は、ッ、そ…ご…総悟ぉ…ごめんな、さい…っ…違う…ちが、」  
 
違う。  
この体が憎い。  
心はこんなにも深く、あの人を思っているのに。  
 
体が穢れていく。  
私が私じゃなくなる。あの人の傍にいた、私は、もう、どこにもいない。  
 
 

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