午後の稽古を終えて街を散歩していた九兵衛は、前方に門下の東城歩の背中を  
見かけて声をかけた。  
「東城ではないか、こんなところでなにをしている」  
「わ、若ッ!?」  
なにやら怪しげな店に入ろうとしていた東城がその声にギクリと背中を竦めた。  
「今日はロフトにカーテンのシャーとなるヤツを見にいくのではなかったのか」  
そう言って稽古を休んだ東城である。  
なぜこんな近場をうろうろしているのか。  
サボリなど、場合によっては鉄拳制裁を加えてやらねばならない。そう考えて  
九兵衛は隻眼を険しくつり上げた。  
そんな九兵衛の様子をみて、東城が慌てて目の前の店を指差しする。  
「え、ええ。いままさにそのロフトに入ろうとしているところですよ?」  
「――ほう、ここがロフトか。大人のオモチャ? 近頃のロフトは玩具なども  
取り揃えているのだな」  
「速ッ!」  
「コケシが多いな」  
「わ、若は入っちゃらめェェェ!!」  
ロフトというにはあまりにいかがわしすぎる店内を天然ボケな様子でうろつく  
九兵衛を、東城が慌てて制止しようとする。  
店のオヤジがそんなふたりをじろりと睨んで、すぐに視線を外した。  
「超強力媚薬『象コロリ』? 江戸に象など出るのか? 用途のわからぬモノ  
が多いな。カーテンのシャーとなるヤツはどこだ。僕も一緒にみてやろう」  
「し、品物にさわってはなりませぬ。若の清い手が穢れちゃうからッ」  
「超低摩擦ローション『乙女破りZ』。これなんかはどうだ。カーテンにつけ  
たらスベリがよくなりそうだぞ」  
そう言って九兵衛は瓶入りのローションを自信たっぷりに印籠のように掲げ  
てみせた。  
おそらく九兵衛の側にはただの品名のラベルしか見えていないのだろう。  
が、その裏面、東城の側には一糸まとわぬヌードモデルがローションでヌル  
ヌルになった状態で、かつ無修正でプリントされていていた。  
ちょうどそのカットされた首からうえに、九兵衛の顔がのって見えるアング  
ルなのである。  
思わずヌルヌルになった九兵衛の裸身を想像して、東城は鼻から血を噴いた。  
「――よろしい。買いましょう!」  
東城は興奮気味にローションを受け取り、レジに並んだ。  
九兵衛はその背中を見送ってから、ふと、足許の商品に目をとめた。  
両側に鷲の頭を模したコブがついた、長い棒状の品が九兵衛の足に触れたの  
である。  
その脇差ほどの長さの商品には、次のようなキャッチが書かれていた。  
 
『双頭の鷲』これで貴女にも男根が!  
 
「……ほう」  
九兵衛はそれを手に取ってしばし眺めた後、おもむろにレジに並んだ。  
先にレジで会計を済ませた東城が、九兵衛が手に持ったモノをみとめて絶叫  
をあげる。  
「わ、若ァァァア――――ッ!? なにするつもりですかアアァッ!!」  
「生やす」  
「イヤァァアッ!? そんなこと言い切っちゃらめえェェェッ!」  
壊れた東城に当身をあててあっさり気絶させると、九兵衛は買い物袋を手に、  
颯爽と屋敷にもどっていった。  
 
数刻後。  
「――なるほど、ここに入れて生やすのか」  
九兵衛は、生真面目に商品の取扱説明書を読んでふんふんと頷いていた。  
それは革のペニスバンドで砲身を腰に固定し、片側を自らの胎内に入れるこ  
とで安定させる機構のようだった。  
その理屈は理解できる。  
ただ、この巨大な子供の腕ほどもある棒状の物体は、彼女が胎内に入れるに  
は少し大きすぎる気がしていた。  
直径からして、もうダメそうなのである。  
「――本当に入るのかな?」  
入るとしてもかなり痛そうである。  
と、やや気が怯む。  
だが、そこで九兵衛は思い直した。  
反対側もおなじ大きさをしているのだ。  
男女の交わりでいうと女の側も、やはり同じようにこれを迎え入れることに  
なるのだろう。  
九兵衛はあることを想像して、覚悟を決めた。  
「お妙ちゃん、キミが耐えられるのなら、ボクだって耐えてみせる!」  
もうすっかりお妙に入れる気まんまんな九兵衛である。  
誰かが傍にいればもちろん、この暴挙を止めに入ったことだろう。  
だが、今、九兵衛は自室にひとりきりで、彼女の天然ボケにツッコミを入れ  
る存在が不足していた。  
もぞもぞと袴のなかに手をやってパンツを抜き取り、着実に自らにツッコミ  
を入れる準備をすすめる九兵衛(ぜんぜん上手くない)。  
それから九兵衛はまるで割腹自殺でもするように双頭のペニスバンドを逆手  
に持ってベッドのうえに正座をした。  
すうっと深呼吸をする。それから、  
「いくぞ……――フン!」  
まさに切腹の要領で突き入れようとするのだった。  
だが、角度的にも当然、挿入は難しかった。  
それでもさきっぽだけはちょっと入ったのだが、それだけで、泣きそうにな  
るぐらい痛かった。  
というか泣いていた。  
「……うぅ、お妙ちゃん。僕は……弱い」  
ダメなヤツだと自責する。そこで九兵衛はふと買い物袋のなかに目をやった。  
超低摩擦ローション『乙女破りZ』。その箱が袋からのぞいていたのだ。  
「そうか、これなら……」  
九兵衛はその瓶を手にとって、中の液体をたらりとペニスバンドに垂らして  
いった。  
もはやセルフバージンブレイクも時間の問題だった。  
 
「わ、若ァアアアアッ!?」  
ドドドドドドド、と柳生屋敷を飢えた野牛のように(ぜんぜん上手くない)駆  
け抜けた東城がスパァン! と部屋の襖をあけた時にはすでに遅かった。  
「い、痛ぁい……」  
うるうると目元いっぱいに涙をためた九兵衛がくったりとベッドに倒れ臥し  
てへっぴり腰になっていた。  
その袴の裾から、鷲の頭を模した――というよりはジャスタウェイそっくり  
な――ペニスバンドの頭がのぞいていた。  
それがまた、「こいつの処女はオレ様がもらったぜ!」と言わんばかりの勝ち  
誇った顔つきなのである。  
「い、イヤァァアアア!? 若の、若の大切な処女がジャスタウェイに!?」  
狂乱してその頭を抜き取ろうとする。  
だが、なにごとにも律儀な九兵衛はすでに革バンドを腰に装着してしまって  
いたので、もう簡単には抜けなかった。  
「ヌオオオオオオ! このジャスタウェイ風情がアアアア!?」  
「い、痛ぁいッ! ダメぇッ、東城ぉおッ」  
九兵衛が使用した『乙女破りZ』は思いのほか強力で、するりと一気に半分  
まで(つまり最後まで)入ってしまったのである。  
その深々と胎内に押し入ったジャスタウェイを興奮した東城に左右にかき回  
されて、九兵衛はベッドに臥して身も世もない悲鳴をあげた。  
そこに、  
「九ちゃん、久しぶり。遊びに来たわよ♪」  
お妙が入ってきたのである。  
お妙は目の前の光景――泣き叫ぶ九兵衛を押し倒した東城が、大切な幼馴染  
に巨大張り型を突き入れている(ように見える)――をみやって、  
「なにさらしとるんじゃァァア! ワレェェェェ!?」  
ゴリラ化して東城を張り飛ばした。  
それから、慌てて九兵衛に駈け寄る。  
「きゅ、九ちゃん! ――ひどい、いったい誰がこんなことを!?」  
犯人(と思しい人物)を自分で仕留めておいて、そんなことを言う。  
そんなお妙に向かって、  
「ち、違うんだ、お妙ちゃん。僕はお妙ちゃんと一つになるために、自分で  
……」  
「……え”っ」  
そこではじめて、双頭の意味に気がついたお妙である。  
九兵衛の腰から生えたモノをちらりとみやって、  
「――ひどい、いったい誰がこんなことを!?」  
編集しなおした。  
 
こんなものを入れられてはたまらない。  
九兵衛の腰から覘いたものは、乙女を震え上がらせるに十分な大きさを備え  
ていた。  
「わたし、犯人を捜してくるわ!」  
そう言ってくるりと反転したお妙の肩を掴んで、九兵衛がお妙をベッドに押  
し倒した。  
「きゅ、九ちゃん? ……――んぅうッ!?」  
驚いて見上げたところに、いきなり唇を被せられる。  
重なった唇から、なにか温かな液体が流れ込んできた。  
流し込まれるままに、お妙はついそれを飲み干してしまう。  
「……可愛い。お妙ちゃん、僕はもうずっと前から、キミとこうなりたかった  
んだ」  
「ど、どうしたの、九ちゃん、様子がヘンよ――」  
押し倒されたお妙が慌てふためいてふと横をみると、そこには二つの薬瓶が  
転がっていた。  
一つは『乙女破りZ』。もう一つの瓶には『象コロリ』とラベルが貼られて  
いた。  
説明書きには超強力媚薬と書かれている。  
「まさか、これを飲んだの、九ちゃん!?」  
「うん、あんまり痛かったから。コロリと逝けるのかと思って。……逝けな  
かったけど、やっと効いてきたみたい。……別の意味でイけそう……」  
とろりとした瞳で熱いと息を吐いてくる。  
その隻眼の瞳に至近距離で見つめられて、お妙もまたぽぅっとなってしまっ  
ていた。  
「ま、まさか、さっきわたしに飲ませたのって……」  
「うん、そう」  
「そ、そんなぁ」  
「大丈夫、お妙ちゃん。痛いのは最初だけだから。すぐに、腰が抜けるほど  
よくなるよ……」  
「だ、だめよ九ちゃん。わたしたち、女の子どうしなのよ!? ――んうぅッ」  
再び唇を重ねられ、ねっとりとした熱い舌で絡みつかれると、お妙はもうす  
っかり抵抗する気力を奪い取られてしまった。  
媚薬の効果がはやくも出始めているのだ。  
「きゅ、九ちゃぁん……」  
「お妙ちゃん……」  
股間にジャスタウェイを生やした九兵衛が、熱っぽい手つきでお妙の着物  
を左右にはだけさせていく。  
ぷるりと露になったお妙の小ぶりな双丘の先端を、九兵衛はぱくりとその  
まま口に咥えた。  
まっしろな太ももの付け根の草むらにも、そっと手を這わせる。  
「すごい、もう……とろとろだ」  
「そんなこと言わないでぇ……」  
はむはむと乳首を食んだ九兵衛がそう言うと、お妙は柄にもなく、真っ赤  
になってしまった。  
 
「痛くないように、念入りに塗っておこう」  
そういって全裸になった九兵衛が股間のジャスタウェイにローションを塗  
りこんでいくのを、同じく生まれたままの姿にされたお妙が熱を帯びた瞳  
でみあげていた。  
準備が整うと、九兵衛はお妙のうえにのしかかって、淫裂にぴたりとジャ  
スタウェイを合わせた。  
「お妙ちゃん……いくよッ!」  
「九ちゃん……ッ!」  
――スルン  
ローションまみれの挿入はやはり、驚くほどスムーズにいった。  
それでも、破瓜の痛みが完全に消えてなくなるわけではない。  
「くぅうッ!」  
割り開かれた足の先で、お妙の足の指がきゅうぅっと愛らしく握り締めら  
れる。  
だが、それが根元まで深々と埋まり合ったところで、ふたりはうっとりと  
見つめ合うのだ。破瓜の血が、ジャスタウェイを通じて交じり合っている。  
「……もう動いていいよ、九ちゃん」  
「……うん」  
重なり合う唇。  
ふたりの桃尻がやがてゆっくりと上下に揺れはじめた。  
ぬちゅ、ぬちゅ、ぬちゅ、と室内に淫らな水音が響き渡る。  
「ああっ、いいっ、いいよ、九ちゃんッ」  
「可愛いよ、お妙ちゃんッ。――んぅッ」  
互いに腰を打ちつけあいながら、ねっとりと舌を絡ませあう少女たち。  
その動きが徐々に激しく遠慮のないものになっていった。  
「はあっ、んはあッ、――もうくる、きちゃうよぅッ」  
「ぼ、ボクも……ッ」  
裸のまま昂ぶりに身を任せ、ぴったりと抱き合った身体を震わせ合う。  
絶頂が間近に迫ったその時、  
「こんなもん見せられて、我慢できるかァア!?」  
『キャアアアア!?』  
ノックアウトされていた東城がおもむろに回復して九兵衛に襲い掛かって  
きたのである。  
「な、と、東城!?」  
「わ、若ァアア!!」  
繋がったままのお妙に抱きつかれて身動きのとれない九兵衛の尻たぶを、  
東城がむにゅりと割り開いて、粗末な足軽級のイチモツをぴたりと菊の穴  
に押し当ててくる。  
そのままズプリと押し入られた。  
「――くはァアアン!?」  
胎内に二本の竿を打ち込まれる。未体験の衝撃に九兵衛がぶるぶるとふる  
える。  
「若、若ァ!!」  
「……あは、九ちゃん、可愛い♪」  
その姿がふたりの心に火をつけてしまったらしかった。  
ハッスルしたふたりに、前後から攻め立てられてしまう。  
「な、なんで僕が責められるんだよぅッ。――うアア、そこ、だめぇッ!」  
その夜、柳生屋敷に、九兵衛の愛らしい悲鳴が響き渡ったという。  
 
                           おしまい  
 

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