目を覚ますとお登勢は両手を手ぬぐいで拘束されていた。  
――ん、なんだってあたしゃはこんなメに合ってるんだィ?  
慌てて周囲を見渡すと、よく知った顔が彼女を見下ろしていた。  
「……キャサリン、こりゃアンタの仕業かい」  
「エエ、ソウデスヨ、お登勢サン」  
お登勢を見下ろしたキャサリンがニヤリと笑った。  
「……また金奪って逃げようってのかい? ――悪いことはいわない、  
止めておきな。アンタは自分で思ってるほど悪い娘じゃないよ」  
「イイエ、お登勢サン、ワタシ悪イ娘デス。……具体的にハ、コレグライ」  
キャサリンは拘束したお登勢の上にのしかかりながら、手にしたペニス  
バンドをペロリと舐めた。  
「な……ッ! なにしようってんだい、キャサリン!」  
「お登勢サン、ワタシ前からズット、アナタノコトガ……ッ!」  
「ちょ、お待ち、早まるんじゃないよ。――って、をィィィイ!?」  
「……フフ、ハイッチャッタ。お登勢サン、カワイイ……ッ!」  
「ちょ、むり、むりだって! あたしゃもう乾いちまって濡れないんだから!  
……おォおぅッ!?」  
「今夜は寝かせナイデスヨ、お登勢サン♪」  
そうしてふたりの夜は更けていった。  
                   完  

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