いつも真っ直ぐにただ1人だけを見つめて  
 
ただ1人だけを信じてついていく。  
 
守るためなら自分の命を投げ出す事も惜しまない。何も恐れない強い瞳を、密かに気に入っていた。  
決して自分に向けられる事はないと知りながら。  
 
「まーた子殿っ」  
「っひ!?」  
「色気の無い声でござるなぁ」  
「うるさいっス!あんた気配ないんスよ、何なんスかいきなり!」  
 
夜、会議も終わり自室に戻ろうと廊下を歩いていると、柔らかな金色と鮮やかな赤の色が目に入った。  
気配を消して後ろから近づき抱きしめると、当たり前のように怒って抵抗する。しかしすっぽりと収まってしまっうこの体格さでは、抵抗もただ虚しいだけだ。  
 
「また子殿は小さいでござるなぁ」  
「あんたがデカイだけっス!人の話し聞いてるんスか?ていうか離すっス!」  
「また子」  
「馴れ馴れしく呼ぶなっス。いい加減離せ!」  
「また子はいつまで追いかける気でござるか」  
「はぁ?何がっスか」  
「晋助を」  
 
そう言った瞬間、腕の中で抵抗していた体がぴくりと動きを止めた。  
その一瞬の隙を逃さない。  
「また子がどんなに側にいようと追いかけようと、晋助は決してまた子を見ないでござるよ」  
「っ何であんたにそんな事が分かるんスか!!」  
「なら一度でも晋助に優しくされた事があるか?晋助から声をかけられた事は?」  
「それ、は…そんなに無いっスけど…でも!」  
「『でもいつかは見てくれる』?また子がこの鬼兵隊に入って何年たつ?」  
 
 
 
350 名前:高←また前提万また 投稿日:2008/04/11(金) 23:48:09 ID:FLCY4X2i 
本当は晋助がまた子の事を気に入ってるのを知っている。気に入っていなければあんなに側にいる事を許しはしない。  
その事実に彼女だけが気づいていない。盲目ではあるが自惚れる事はない。そういう女なのだ。  
 
「慰めて欲しいでござるか?」  
「何を…っ!」  
 
最後まで答えを聞かず強引に手をひき、自室に引き込み乱暴に布団に投げ倒す。痛みに顔をしかめる彼女を労る事もなく、邪魔なサングラスを外し手首を押さえつけて覆い被さると物凄い剣幕で睨まれた。  
 
「怖い顔でござるな。可愛い顔が台無しでござるよ」  
「何考えてんスか、あんた」  
「何って慰めてやろうと思って」  
「余計なお世話っス!悪ふざけもいい加減にするっス!」  
「これが悪ふざけだと?これから何をされるか、分からない程子どもではなかろう」  
 
精一杯の力を込めて抵抗している腕を、やすやすと頭上にまとめて片手で押さえつける。  
じたばたと暴れる足を割り開き間に体を捩じ込ませると、膝蹴りが飛んできた。それを寸前で受けとめる。  
 
「危ないでござるな」  
「どっちが。バカな事やめてさっさと離すっス」  
「ここまできて止められると?また子こそ諦めたらどうか。力で敵わないと分かっておろう」  
 
少々乱暴に合わせを開くと形の良い大きな乳房が零れ出た。予想よりも大きな乳房に満足げにしゃぶりつきながら、白く細い足に手を這わせ下着を無理やり脱がせる。  
まだ濡れていない蜜口に指を差し込み親指でくりくりと淫核を弄ってやると、僅かにだが愛液が溢れはじめた。  
 
「嫌っ…離せ!!」  
 
尚も抵抗をやめない彼女に苛立ちを覚え乱暴に足を抱え上げ、カチャカチャとベルトを外し既に熱を持った自身を戸惑いなく一気に突き入れる。  
自分の下で苦痛に顔を歪め悲鳴にならない声をあげる彼女と、何かを突き破ったような感覚に思わず口元が弧を描く。  
 
「っ…――!!」  
「…あぁ、初めてでござったか」  
 
痛みに顔を歪めながら必死に呼吸を整えようとする彼女を見下ろし、さも意外だと言わんばかりに言う。  
大体予想はついていた。これほどの極上の体を持ちながら色気というものが感じられないのは、未だ男を知らないからだろうと。  
知っていて敢えて乱暴に扱った。そうすれば嫌でも忘れないだろう。  
 
「痛いでござるか?」  
「………っ」  
「すまなかった」  
 
切れてしまうのではないかと思うほど下唇を噛みしめて顔を背ける彼女の頬や首筋にそっと口付けて、押さえつけたままだった手首も解放してやる。力が入らないのか抵抗はされなかった。  
中途半端に脱がせた状態だった服を脱がせ柔らかな乳房を優しく揉みしだきながら、もう片方の乳房に舌を這わせ桜色の突起を舌でなぞると、段々と力が抜けていき小さく吐息が漏れる。  
自分も衣服を脱ぎ捨て、繋がる部分から愛液が溢れ出したのを見計らいゆっくりと腰を律動させると、先程よりも滑らかに動く。  
優しくしてやると緊張が抜けたのか、自身に絡み付きながら柔かく締め付け誘うようにひくつく膣内。そのあまりの良さに思わず息を詰めた。  
今まで抱いたどの女よりも断然イイ。そこらの男なら挿入しただけで達してしまうのではないかと思う程の名器だった。  
ぐちゅぐちゅと卑猥な水音を響かせながら徐々に律動のスピードを上げていくと、いつもとは違う甲高い甘ったるい声を漏らしはじめた。  
 
「あ…んっ、ふ…あぁ…ッ」  
「はっ…すごいでござるな、とても初めてとは思えぬ」  
「も、止め…あっん!ひあっ」  
「また子…また子っ…」  
「ぁっ、や…ッん!あんっ…晋、助…様…あぁっ!」  
 
白く汚れのない彼女の体に吸い付きいくつも痕をつけ、夢中になって貪っている最中に自分ではない名前を呼ばれ動きが止まる。  
固く目を瞑り背けていた顔を顎を掴んで無理矢理にこちらへ向かせると、普段からは想像も出来ない、涙を滲ませ少し怯えたような瞳が目に入った。かと思えばすぐに睨み付けるような強い瞳に変わる。  
背筋にぞくりと興奮が走る。  
 
「しっかり見ろ。今お主を抱いてるのは晋助ではなく拙者でござる」  
「っ……」  
「そんなに見たくないのなら目隠しでもするか?感度が増すとか」  
「…悪趣味」  
「また子が意地でも拙者を見たくないようだから提案してるんでござるよ。…あぁ、こんな方法もあったでござるな」  
 
繋がったまま腕を掴み体を反転させうつ伏せの状態にさせると、腰を持ち上げさせ突き出すような体勢をとらせる。  
 
「ひぁん!あ、」  
「これなら拙者の顔を見ないで済むであろう?」  
 
尻を掴み遠慮なく奥深くまで自身を突き入れる。室内に響くパンパンという肌と肌がぶつかる音と、彼女の甘ったるい声が興奮を煽った。止めどなく溢れる愛液が互いの腿を汚す。  
 
「あっぁん、んン…っああんっゃ…あ!」  
「また子は淫乱でござるな。初めてでこんなに濡らして、こんなに善がって」  
「あんっあ!んン…違、う…スッ…ひぁ!!」  
「好きでもない男に腰を振って」  
「!!」  
 
わざと傷付くような事を言うと、面白い程に体を強ばらせた。真っ直ぐ過ぎるが故に、好きでもない男に抱かれて善がる自分が許せないのだろう。その反応が可愛くて仕方ない。  
 
「そういえば、晋助はまた子を何と呼んでいたかな」  
「…?」  
「…来島」  
 
動きを止めて、後ろから覆い被さり耳元で囁く。晋助と声は違うが快楽に揺らぐ思考を惑わすには十分だろう。案の定ぴくりと体が反応した。  
そのままピストンを再開させ、動きにあわせて揺れる乳房を鷲掴み片方の手を繋がっている箇所に這わせる。繰り返し晋助の呼び方で名前を呼んでやると、違うと分かりながらも体は喜びきゅうきゅうと肉棒を締め付けた。  
 
「来島…イイんだろ?」  
「っその…呼び方、やめ……ひっ!はぁん、あっあっア!んン…ッ」  
 
「あっあっ!んッあぁン…気持、ちい…っ嫌ぁ!晋助様、晋助様ぁっ!!」  
「イケよ、来島」  
「やっ、違…晋助様じゃ、な…ああん!アっひぁ、あっ…も、ダメぇ!」  
 
びくびくと震える体と下肢の締め付けで限界が近い事を伝わり、自分も達する為に白く柔らかい体を強く抱き締めながら腰を大きく引き一気に突き入れる動きを繰り返す。  
ギリギリまで引き抜いて動きを止め、片方の肩を掴み無理矢理こちらを向かせると、この上なく優しい笑顔を浮かべて「また子」と囁いてやった。  
大きく見開かれた瞳を見つめながら噛みつくように深く口付ける。最後まで夢を見せてやる気なんてさらさら無い。一気に腰を突き入れ最奥に遠慮なく白濁を流し込んだ。  
 
「なん、で…」  
 
「何で、こんな事したんスか」  
 
背中を向けたまま、本当に分からないといったように彼女が言った。  
諦めたように大人しく腕の中に収まっているものの、決してこちらを見ようとはしない。  
体を手に入れても、心まで手にいれる事は出来ない。  
どんなに快楽に流されようと、最後まで彼女の心は晋助にあった。その真っ直ぐさに惹かれたのだから質が悪い。  
 
「好きだからでござるよ、また子が」  
 
細い首筋に顔を埋めて、これで終わりだと思っている彼女の体に手を這わせる。  
ぴくりと反応する体を横目に蜜口に手を添え指を差し込み、溢れてくる白濁に征服感を感じ口元が緩む。我ながら歪んだ性格だと心の中で笑った。  
 
差し込んだ指をくちゅくちゅと音を立たせながら出し入れさせ、もう片方の手で乳房を揉みしだくと、やっと此方を振り返り睨み付けてくる。  
その何も恐れない、何者にも屈しない強い瞳が好きだと思う。  
 
「また子は信じてくれないようだから」  
 
乳房を揉む手はそのままに、腿に手を添え片足を持ち上げ、熱を取り戻した自身をゆっくりと押し入れてやる。  
先程吐き出した白濁と彼女から溢れる蜜のお蔭ですんなりと入る事が出来た。  
小さく吐息を漏らし、声を漏らすまいと微かに震えながら快感に耐える彼女の体を強く抱きしめより奥深くまで突き入れる。  
 
「っあ…!!」  
「信じてくれるまで、体に訴えかける事にするでござるよ」  
 
 
 
心が手に入らないなら、自分を求めて止まない体にでもなってしまえばいい。時間ならたっぷりある。  
 
夜はまだ明けない。  
 
 

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