ー昼 万事屋内ー
椅子に座ってぼんやり外を眺めている銀時。
外では隣の建物が解体されていて、騒音が部屋の中に響いている。
「あー・・・、そーいやとなりのヘドロさんいたろ。花屋の。」
ジュル、ちゅぽっじゅぽ んっ んっ んっ・・・
「ついに追い出したらしいぜ、ばばあ共が切れて。ひどい時なんか裏の建物埋まってたしな花粉で。」
んっ んぐ・・・ ジュル、ちゅぽっじゅる んっ んっ んっ・・・
「先週の夜とかその辺りパトカー集まってて凄かったんだぜ。俺ここで見てて笑ってたけど。」
んっ んんっ・・・ じゅっ ジュル、んっ んっ んっ・・・
「あ、ちょっと噛んで。そーそーそれでさぁ、基本かまっ娘倶楽部のおっさん共対へドロさんなんだけど・・・。あ、」
部屋の中にやさしい風が吹いた。何かを目で追う銀時。
・・・・・・・?
「あ、そのまま続けて続けて。」
んっ んんっ じゅっ じゅっジュポ、んっ んぐっ んーっ・・・
「たまにばばぁがいい一撃決めんだよ。ヘドロさん結構ぐらついてたし。」
んっ んっ んっ・・・
「笑ったぜあいつらのフォーメーション。アイツラ夜の蝶じゃねーよ。夜のマンドリルとかそんなんだよ絶対。」
ちゅっ・・・ チュる じゅるる んぐ んっんっんっ・・・
「ヘドロさんも結構抵抗してたんだけどまさかあいつらパト・・・ うっ!出すぜ全部飲めよ!」
んんっー!!うぶっ・・・ んんーーーっ!
「ん・・・ふっー・・・、よかったぜ今日は。こぼさなかったしな。」
銀時に頭をなでられると、嬉しくなって頬が赤く染まる事をごまかすためか彼女はまだ銀時のいきり立っているそれを咥えた。
あむっ ちゅ・・・ちゅる、ちゅるる・・・
そんな彼女の頭にちょこんと何かが乗っているのが見える。
気になった銀時はそれを掴むとフッと笑う。
「見ろよホラこれ、さっきの風で飛んできた桜の花びら。・・・もう春だな、さっちゃん。」
ーーー了ーーー