最後の授業が終わって、先生が教室から出ていった後、  
部活に出る者、帰宅部で家に帰る者がぞろぞろと出て行く。  
掃除当番の神楽が教室の片付けをしているところへ沖田が近づいてきた。  
「お、神楽ちゃん。真面目に掃除なんかやってんですかィ?」  
「あ、総悟。当たり前ダ、私は決められたことはちゃんとヤル」  
姐御肌でスタイル抜群の肉感的なお妙、  
天然ボケのキャラがおいしい美少女の神楽、  
そして清楚な美貌の中にどこか色気を感じさせるさっちゃん 。  
三年Z組の女子は三人ともレベルが高い、ということで注目を浴びていたが、  
お妙は近藤のガードが厳しいし、さっちゃんは熱烈な銀八ファンだということで、  
残された神楽 が男達の熱い視線を一身に受けることになったのは当然の結果といえた。  
その中でも一際アプローチの激しいのが、今神楽 の目の前に立っているこの沖田総悟だった。  
沖田が神楽 を狙っているというのは傍目にも明らかなのだが、  
神楽本人は気づいていないのかそれとも本気に受け取っていないのか、  
一向に相手にされていない、というのが沖田の悩みの種である。  
(やっぱここは力業で行くしかねェか。他にも狙ってる奴は多いんだし、  
 早くモノにしとかないと。他の奴に先越されちゃたまらない。)  
神楽の後姿を眺める沖田は剣呑な目つきになると、大きく息を吸い込んだ。  
「神楽ちゃん !」  
「何アルか!?」  
突然大声で名前を呼ばれて弾かれるように振り返った神楽 は、  
普段お目にかかったことのないような真剣な沖田の眼差しに出会った。  
「なぁ神楽ちゃん 、俺ァアンタが好きなんでさァ、俺と付き合いませんかィ?」  
「はあ!?」  
薄々沖田の気持ちには勘付いていたものの、今この場所でそれを伝えられるとは思っていなかった  
神楽が驚きの声をあげたのとほぼ同時に、  
教室のドアを壊さんばかりの勢いで土方と山崎が飛び込んでくる。  
 
「沖田さん、抜け駆けですよ!神楽 ちゃん、沖田さんなんかより俺と付き合って!」  
「山崎!?」  
「……神楽、俺と付き合え」  
「土方……(何で命令口調アルか?)」  
「ジャマしねェでください!神楽ちゃん、俺と付き合えばイイ思いしますぜ?絶対後悔させやせん!」  
「総悟……(イイ思いって……なんか目つきがやらしいアルヨ……)」  
三人の剣幕に圧されるように神楽はじりじりと後じさり、  
いつの間にかロッカーに背中を貼り付けるようにして立っていた。  
そんな神楽を取り囲むようにして、三人が更に詰め寄ってくる。  
「「「なぁ、誰を選ぶんだよ!?」」」  
声をそろえて詰め寄ってくる三人を、神楽はうろたえた表情で見上げた。  
別にこの三人の中の誰か一人と絶対に付き合わなくてはならないわけではないはずなのに、  
神楽を含めた四人とも、もはやそのことには気づいていなかった。  
「みんなの気持ちは嬉しいけど、私はみんな同じくらい好きだから選ぶなんて無理アル」  
かろうじて声を出した神楽の返答に、三人は互いの顔を睨み合った。  
自分以外の二人が退けば自分が神楽と付き合える、  
という思いは三人共通のもので、当然誰も退く気はない。  
互いに譲る気がないのを見て取った山崎が、ふと何かを思いついた、といった表情で口を開いた。  
「だったらさ、全員と付き合えばいいんじゃない?」  
「山崎、てめぇにしては冴えてるじゃねェですかィ」  
「……それでいい」  
「え?それって……?」  
山崎のとんでもない提案に沖田と土方が次々に同意する。  
驚きに言葉もない神楽の耳に、沖田の更にとんでもない提案が飛び込んできた。  
「じゃ、今日はお付き合い記念日っつーことでみんなで神楽ちゃんをいただきましょうや」  
「いいですね。もう俺達以外は誰も残ってないし」  
「ちっ……お前らと一緒ってのが気にくわねえが、まあいい」  
「ちょ、ちょっと……」  
 
さすがに身の危険を察知してとっさにドアに駆け寄ろうとした神楽の腕は、  
動きの素早い山崎にあっさりと捕らえられ、  
神楽の身体はそのまま山崎の腕の中へと引き寄せられてしまう。  
「あー、やっぱ神楽ちゃんは小さいなー。俺でもすっぽり包めちゃうもんな」  
「山崎、冗談はやめるアル」  
「冗談じゃないよ、本気だってば」  
山崎に耳元で低く囁かれ、神楽の背筋にぞくりと快感が走る。  
神楽がもう逃げ出せないのを確認した沖田は自分のロッカーを開け、  
中に入れておいた物を取り出した。  
「お二方、コレ使ってくだせぇ」  
机の上に置かれたそれは、コンドームとローションだった。それを見た土方が呆れたように口を開く。  
「総悟……お前いっつもこんなもん持ってのか?」  
「土方さん、男のタシナミってやつでさァ。アンタだってゴムくらい持ち歩いてんでしょう?」  
「でもさすがにローションは持ってねえ」  
「処女が相手だとこれがあった方が楽なんですぜ」  
「そりゃそうかもしれんが……」  
沖田がとある単語を洩らした時、それまで無言で二人のやり取りを聞いていた山崎が、  
不意に神楽をじーっと見つめてぼそりと声を洩らした。  
「……神楽ちゃん、初めて?」  
「……っ……(そんなこと訊くなアル!!)」  
山崎の質問に答えられずにいる神楽の顔色を観察して土方が結論を出す。  
「どうやら違うらしいな。ま、それならそれでローションは別の使い道もあるし、  
初めてじゃねぇ方がお互い楽しめるからな」  
「そうですねィ。ちょっと意外だったけど」  
「残念だなあ」  
「……(もういやアル!!)」  
いたたまれない気持ちになって神楽が俯くと、そんなことより、と、  
背後から神楽を抱きしめていた山崎がその耳たぶを甘噛みする。  
すっかり油断していた神楽は首を後ろにのけぞらせて甘い声をあげた。  
 
「んっ……」  
「神楽ちゃん、イイ声」  
耳元で囁きながらセーラーの裾から手を入れると、  
山崎はいとも簡単にブラジャーのホックを外し、直接胸を触りはじめる。  
山崎の器用に動く指先が乳首を指の腹で潰したり擦ったりするたびに、  
神楽の口からは切ない喘ぎ声が漏れた。  
「山……崎、お願い、ヤメロ……」  
「そんなにこわがらないでよ。俺達、神楽ちゃんが好きなだけなんだ」  
「せっかくなんだから楽しまなきゃ損ですぜ?」  
「優しくすっからよ」  
「そんな……いやアル!」  
まだ何かを言おうとする神楽の口を、土方が自分の唇で塞ぐ。  
顎を捕らえられて顔を逸らすことができないため、せめてもと唇を固く締めて舌の侵入を拒もうとする  
神楽のささやかな抵抗に、土方はにやりと笑うと神楽の両頬を指でぐっと押さえつけた。  
たまらず開いた唇の間に舌を潜らせ、食いしばっている歯と歯茎をねっとりと舐めあげる。  
その舌が神楽の上唇の裏側をなぞった時、神楽の身体が快感に震え、  
食いしばっていた歯に隙間が生じたのを土方は敏感に察した。  
すかさずその隙間に遠慮なく舌を差し込むと、神楽の舌を捕らえて貪るような接吻けを与える。  
息もつかせぬほどの接吻けに、神楽が気を失いそうだと思ったところでようやく土方の唇は離れていった。  
離れた唇はそのまま頬の上を滑り、耳の裏や首筋、鎖骨などにきつく吸い付いて、  
神楽の白い肌に赤い痕をいくつも残していく。  
一方の沖田は神楽の足元にひざまずくと、まずシューズと靴下を脱がせた。  
それからスカートと下着を一緒に引き下ろし、片足ずつ持ち上げて抜き取る。  
そうしてから、沖田は神楽の秘所を両手の親指でゆっくりと開いた。  
山崎と土方の愛撫で既に熱くなっていたその場所に冷たい外気が触れる。  
その温度差だけでも感じるようになっていた神楽は、微かに身を震わせた。  
「んっ……やめるアル…」  
「神楽ちゃん 、すげぇ濡れてますぜ」  
「イヤ……っ……」  
沖田の言葉に頬を染めた神楽は身をよじろうとしたものの、  
山崎が後ろからしっかり抱きかかえているためにそれもかなわず、羞恥に涙を流した。  
 
沖田が指で開いた部分にそっと舌を這わせる。  
優しくゆっくりと動く沖田の舌は、ぬるま湯につかっているような心地よさを生み出すが、  
意地悪く決定的な快感を与えてはくれず、神楽はもどかしさのあまりに自らその舌に腰をすりつけた。  
「やらしいなァ、神楽ちゃん。自分から擦りつけるなんて」  
「あ……っ……」  
沖田の指摘で自分の無意識の行動に気づかされた神楽が全身を桜色に染めて沖田を見下ろすと、  
同じように神楽を見上げた沖田と目が合う。  
その顔に浮かぶ確信犯的な笑いを見て、神楽は悟った。  
(コイツら…楽しんでやがる…)  
愕然とする神楽をにやにやしながら見下していた土方が、顎をしゃくって沖田に指図を出す。  
「おい総悟、神楽は物足りねぇってよ。もっと気合入れて奉仕してやれよ」  
「へィ」  
土方の指示を受け容れた沖田の舌は先ほどとは比べものにならない強さで神楽の秘所に押し当てられ、  
明確な意思をもって前後左右にクリトリスを舐め擦る。  
それと同時に土方が乳首を舐め転がすせいで、神楽の口からは甘い声がひっきりなしに洩れ出した。  
舐め嬲られてすっかり大きくなったクリトリスを沖田が強く吸うと、  
神楽は込み上げてくる快感を抑えることができずにそのまま達してしまう。  
「あっ……はぁぁあっ……」  
足に力が入らないため山崎に支えられながら何とか立っている状態で、  
なかば放心したように目を閉じた神楽は、唇を半開きにして速く浅い呼吸を繰り返した。  
その表情に山崎が微かに喉を鳴らす。  
「神楽ちゃんのその顔、すごいそそるなぁ……」  
「ああ、淫乱な顔してやがる」  
「もうそろそろこっちの方もいいんじゃねェですかィ?」  
その沖田の台詞と同時に、信じられない場所に与えられた生温かい刺激を感じて、  
神楽は一気に正気を取り戻した。  
 
「イヤっ!そこはっ…!」  
しかし、そんな神楽の言葉はあっさりと無視して沖田は神楽のアナルを舐め続ける。  
ゆっくりゆっくり周辺を舌でほぐし、時折様子を見るように舌先で中央をつつく沖田の動作に、  
神楽は懇願の声を振り絞った。  
「総悟……汚いから……お願いアル……」  
「大丈夫、心配しなくても神楽ちゃんのココ、綺麗ですぜ」  
 
神楽の訴えをあっさり無視し、沖田の愛撫の手は止まらない。  
ゆっくりと閉ざされていく神楽の瞼の隙間から、涙が溢れた。  
「イヤ、イヤ、イヤ……」  
一生懸命抵抗を試みようとする神楽に対して、土方と山崎が愛撫を再開した。  
それによって再び意識が朦朧としはじめた神楽のアナルは、  
沖田の丁寧な愛撫によって次第にほころびはじめ、  
唾液を乗せた沖田の舌をわずかずつながらも受け容れていく。  
かなり解れてきているその様子を見て、沖田は自分の中指にローションを落とすと、  
神楽の後ろの入口にあてがい、ゆっくりと中に埋めはじめた。  
アナルに触れたローションの冷たさに我に返った神楽は拒絶の声をあげようとしたが、  
その口から洩れたのは神楽の意に反する甘い喘ぎ声だった。  
「あ……んぁ……」  
「いい声だぜ、神楽。こっちも初めてじゃねぇんじゃねぇの?」  
「神楽ちゃん、結構淫乱だったんだな」  
「色っぽいですぜ」  
そんなことを言われて羞恥に頬を染めながらも、  
神楽は今までにないほどに感じている自分に気づいていた。  
後ろに入れられた指を抜き差しされるたびに湧き起こる排泄感に似た感覚は、  
神楽の体内でいつの間にか快感にすりかわっていき、  
前にも後ろにも挿入されている指の本数は二本三本と増やされ、  
もはや神楽は何も考えることはできなくなっていた。  
不意に膣から土方の指が抜かれたかと思うと、  
いつの間に準備していたのかゴムを装着した土方の雄が入口に押し当てられ、  
神楽は身を強張らせる。  
 
次の瞬間、土方の大きなモノが神楽の中に押し入ってきた。  
充分に濡らされた神楽の膣は、何の抵抗もなくそれを受け容れてしまう。  
「ああ……はぁっ……」  
「神楽の中、すげーいい」  
「土方さん、俺にも入れせてくだせェ」  
沖田の言葉にこくりと頷くと、土方は神楽と繋がったまま床に仰向けに転がった。  
沖田は自分のペニスに手早くゴムを装着すると、その上からたっぷりとローションを塗りつける。  
自分に尻を突き出す格好になっている神楽の腰を左手で支え、  
右手で神楽のアナルに自分のペニスをあてがうと、ゆっくり侵入を開始した。  
時間をかけて解しただけあって頭の部分はすんなりと入ってしまうように思えたが、  
本来受け入れるべき場所ではないそこを沖田のカリの部分が通過しようとした時、  
神楽は痛みに悲鳴をあげた。目の前が真っ赤になり、その中を無数の星がちらつく。  
「あああぁぁぁあっ!痛い、イタイ!!」  
その悲鳴を聞いた沖田は進む動きを止めたが、それでも抜こうとはしなかった。  
中途半端に亀頭を挿入したまま、背後から神楽の胸やクリトリスを愛撫し、  
何とか痛みから気を逸らさせようとする。  
そうしているうちに神楽の内側が沖田の大きさになじんで、痛みをあまり覚えなくなってきた。  
それを敏感に感じ取った沖田は再び腰を進め、神楽が痛がるたびに同じことを繰り返す。  
結局長い時間をかけて、神楽のアナルは沖田の猛々しい雄の象徴をすっぽりと根元まで銜え込んでしまった。  
沖田は上半身を倒して神楽の背中にぴったりとくっつけると、その耳に熱い息を吹きかける。  
「なぁ神楽ちゃん、全部入っちまいやしたね」  
「はーっ……あはぁっ……」  
壮絶な圧迫感と快感に神楽は返事をすることもできず、  
目を閉じたまま頭をのけぞらせて必死に酸素を求めた。  
額の生え際にしっとりと汗が浮かんでいるのがまた色っぽい。  
「すげェ締まるなァ……」  
「お互いに擦れて微妙にいい感じだろ?」  
神楽の膣壁と腸壁越しに互いの存在を認識しあう土方と沖田の会話が、  
ようやく会話として頭に入ってくるぐらいに神楽が落ち着いたのを見計らって、  
それまで待っていた山崎が声をかけた。  
「神楽ちゃん、俺のも舐めてくれる?」  
 
目の前に差し出されたペニスを神楽はためらうことなく口に含んだ。  
尿道口を割って舌先で突き、裏筋を舐めたあとに根元まで呑み込もうとするが、  
最大限に勃起したそれはさすがに全部は含みきれない。  
代わりに頬をすぼめて強く前後に唇でしごかれれば、あっという間に限界まで張り詰めて、  
山崎は上ずった声をあげた。  
「神楽ちゃん、すごく気持ちいいよ……顔にかけてもいい?」  
神楽が上気した顔で頷いていっそう激しく顔を動かすと、  
ほどなくして山崎は神楽の口からペニスを抜き取り、見上げてくる白い顔に白濁液を浴びせた。  
その間にも、土方と沖田が前後から神楽を責めたてる。  
いつしか神楽は意識を飛ばしていた。  
ようやく意識を取り戻した神楽 が目を開けると、  
心配そうに上から覗き込んでくる三人の顔がすぐそばにあった。  
神楽は床に肘をついて身を起こし、状況を認識しようと靄がかかったような頭に手をあてて周囲を見回した。  
三人は衣服をきちんと身に付け、神妙な顔つきで神楽 を見つめている。  
そして神楽自身も精液や自分の愛液によって汚れていたはずの顔と身体は、  
既に綺麗に清められ服まで着せられていた。  
まるで先ほどのことは全て夢だったのかと思わせるようなその状況に、神楽は言葉もない。  
「………………」  
「悪かったな。調子に乗って無理させすぎた」  
「神楽ちゃん、すいやせん」  
「身体、大丈夫?」  
(やっぱり、夢じゃなかったヨ…それにしても自分達でやっておいて大丈夫も何もあったものじゃないアル!)  
何も言わず、ただ自分達をじっと凝視している神楽の様子に、三人は目に見えてうろたえだした。  
実際のところはまだ意識が茫洋としていて返事ができずにいるだけなのだが、  
神楽に対して自分達がしたことを考えると、彼らには神楽が怒っているのだとしか思えなかったのだ。  
「悪かった。でも、遊びでやったわけじゃねーぞ」  
「イヤだったんならもうしやせん。…多分」  
「神楽 ちゃん、ごめんね。俺、神楽ちゃんに嫌われたくないよ」  
 
悪かった、と言いつつも開き直ったように胸を張る土方。  
謝罪の言葉のつもりなのかも知れないが、どう贔屓目に見ても偉そうな沖田。  
泣きつかんばかりにひたすら謝罪の言葉を繰り返す山崎。  
三者三様のその反応に、神楽は思わず笑い出してしまった。  
「あはははは!」  
「「「神楽(ちゃん)……?」」」  
怒っていると思っていた神楽がいきなり笑い出したことに、三人は同時にいぶかしげな声をあげる。  
自分を見つめる三対の視線に対して、神楽はたしなめるような口調で応えた。  
「本当に悪いと思ってるなら、次からはもっと手加減するアル」  
「「「次から……って……?」」」  
「私達、付き合うんダロ?」  
「「「えっ……(いいの?)!!」」」  
「これからどうぞヨロシクアル」  
神楽がいたずらっぽく笑いながらそう言うと、三人はその小さな身体を万感の想いを込めてそっと抱き締めた。  
(絶対俺だけに惚れさせてみせるぜ )  
(神楽ちゃん、いつか俺が一番だって言わせてみせるよ!)  
(こいつらには負けないですぜ。待っててくだせぇ、神楽ちゃん )  
今は仕方がないが、この先もずっと神楽を共有する形に甘んじているつもりはない  
三人の男達は、心の中で密かに誓っていた。  
神楽の肩口に埋めていた顔を上げると決意を固めた互いの視線がぶつかり合い、火花を散らす。  
(((考えてることはみんな同じか……油断ならねぇ……)))  
一方の神楽はそんな三人の水面下の攻防戦を知ることもなく、心の中で呟いていた。  
(みんなのこと同じくらい好きだし、選ぶのは無理アル、  
あえてひとりに絞らなくてもいいカ。……それに、イイ男をはべらすのも悪くないなァ)  
それぞれの胸のうちは本人しか知らないが、一番とんでもないのはもしかすると……。  
 
 

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