季節は冬。
辺り一面美しい銀世界に包まれた温泉旅館・仙望郷。
そこでは人ならぬスタンド(幽霊)達が成仏できず行き場を失った霊を救うために働いている。
一年前の騒動で多くの従業員を失ってしまったが、今では新たに雇ったスタンド達で毎日が賑かであった。
その従業員の一人・レイ。
彼女は一年前の騒動で唯一成仏せずに残ったスタンドである。
その理由は女将であるお岩を独りにさせたくなかったためだが、もう一つ別の理由もあった。
ギン=坂田銀時。
かつて共に女将と仙望郷を救った男である。
彼女はその男に惚れていた。
彼が時折魅せる決意に満ちた眼差しと真っ直ぐした魂に。
――ギン……あの日以来…アンタのコトを考えたら…胸が痛くなるんだ……私、もう死んでいるのにね。
そんな中、従業員の男が彼女に呼び掛けた。
「お〜いレイ!女将がお呼びだぞ!」
何の用だろうとレイは女将の部屋へ入っていった。
「ああ、レイ。ちょっとしたニュースがあるんだ」
「?」
「来週、ギン達がここで一泊するそうだよ」
「ギン…が?!」
「ああ。ここには亡者しか居ないってのに……粋な奴らだよ。そういう訳だからアンタが接待してやんな」
「私が?!」
「そうさ。色々と迷惑かけただろ。それにさ…『背中を流してやりたい男』だろ?」
「…………ッ」
顔を紅潮させるレイ。
「そういう訳さ。さ、用は済んだよ。さっさと仕事に戻りな!」
――ギンが…来る…来週…って何を想像しているんだか私は。
一週間後、銀時が新八、神楽、お妙を連れてやってきた。
「ようこそ〜仙望郷の湯へ〜」
レイは女将の言う通り銀時達の接待をしたが、特に普段と変わったことは無かった。
「レイさんお久しぶりです!女将さんは元気ですか?」
「あ〜相変わらずきたねぇ旅館だなオイ」
「アラ。従業員の方達増えたのかしら」
「凄いアル〜前は見る事が出来なかったあんなものやこんなものが見えるアル〜!」
どうやら幽体離脱した影響でスタンドが見えるようになったようである。
レイはいつも通り部屋へ案内して、いつも通り食事を運び、いつも通りの仕事をした。
何一つ普段と変わらない。そんな一日が過ぎていく。
――結局何も出来なかった…でもこれでいいのよ。所詮、亡者の色恋なんて。
その時だった。
何故か霊体になっている銀時が飛び出してきたのだ。
「え?!一体どうしたのギン!」
「どうしたもこうしたもあるかァ!ザビエルだよ!あのハゲ俺が油断している内に肉体を奪っていったんだよ!」
ザビエル。
そういえば彼もまた成仏せずに残っていたのだった。
「お前も奴を捜すのを手伝ってくれ!このままじゃ何をされるのか分からねぇ!」
レイは銀時と共にザビエルを捜す事にした。
――ギンとふたりきり
二人の共同捜査は続いていた。
だが旅館のどこを捜してもザビエルを見つけることは出来なかった。
レイは相変わらず無表情であったが心の底ではかなり動揺していた。
――ギンとふたりきり……だめ!抑えるのよ!でも……耐えられないッッ!背中を流してやりたい?違うわよ。流されたいのよッ!!ギン…あぁもう!だめだめだめだめぇ!
「…ギン。ちょいと聞いていいかい?」
レイは会話をして心を落ち着かせようと思った。
「あ?なんだこんな時に」
「なんでわざわざこんなオンボロ旅館に来たのさ?温泉旅館なら他にいいところが沢山在るだろ?」
「知らねーよそんなの。お妙が言い出したんだよ。『古さが味になっていてイイし、女将さん達とも仲良くなれたじゃない』とよ。わかんねぇなぁ全く」
――やっぱり。別に私に会いたかった訳じゃなかったのね……当然よね
俯くレイ。
「あ゛!オイいたぞ!」
「え?あら、ホント!」
薄暗い廊下の奥にザビエルが居た。
逃さんぞとばかりにザビエルのもとへ駆け寄っていく二人。
が
パァンパァンパァン
ザビエルは二人の足元に火縄銃を撃ち込んだ。
すると床の底が抜けて二人は下へ落ちていった。
「うおわぁああああああ!!」
「キャアアアアアアアア!!」
ドグシャア!
二人が落ちた先はほの暗い地下室だった。
「いでで…クソあのハゲめ!…って何ィ!?」
「イタタ…あッ!?」
気付いたら銀時はレイに覆い被さる様な体勢になっていた。
二人は眼と眼が合って、暫く硬直していた。
――触れる……ギンも霊体だから…?
イカンイカンと我を取り戻した銀時は
「…す、済まねぇ!すぐに退く!」
と言って起き上がろうとした。
しかしレイはそれを阻止するがごとく銀時を抱き寄せた。
――もう限界ッ!!
「お、おい!な、なんの冗談だよ?!お前何を…」
予想外の行動に動揺する銀時。
そんな彼女の長く綺麗な黒髪からはほんのりと甘い香りがした。
「ギン…ずっとアンタにあいたかった…」
「…レイ?」
「ギン………好き」
彼女はその体勢のまま銀時の唇を奪った。
暫くの間二人の唇は重なったままであった。
しかしレイは舌を入れる勇気は無かった。
彼女はこれまで男性経験は愚か口付けもしたことが無かった。
勢い任せにやってみたものの、内心ビクビクと震えていた。
口付けを止めるレイ。
「…ごめんよギン。さっきの言葉は忘れてくれ…」
そう言ってレイは起き上がろうとしたが、銀時は彼女の身体を先程の体勢のように押し倒した。
「…ギン?」
「…俺もヤキが回ったみたいだ。スタンドなんかによ………」
今度は銀時がレイの唇を奪った。
舌を入れていた。
レイは自分の口内で蠢く物体の感触に恐怖感を抱いた。
しかしレイは抵抗しなかった。
それどころか自分のを銀時のに絡み合わせる様に動かしていた。
口内で二人の唾液がブレンドされる。
その状態のまま銀時はレイの着物を脱がせて、自身も浴衣を脱ぎ捨てた。
レイの肌は透き通るように白く妖艶で、その胸の先端部だけは綺麗な桜色を帯びている。
銀時は口付けを止めると、顔をレイの胸に近付けその先端部を舌で責め始めた。
「ひゃ…ッあ……あぁ…んぁ…ッンあぁ…」
舌が突起に触れる毎にレイの口から喘ぎ声が漏れる。全身をうねらせて悶絶している。
「ぎ…ギン…いや…よ……ぁあん…こ…こんな…ッあ」
たまらずに訴える彼女を無視して銀時は乳首にちゃぷちゃぷとむしゃぶりついている。
レイの乳首はあっという間に硬くなってしまった。
ピンピンになった先端部は穴の空いた天井へ向かって伸びている。
次に銀時はレイの胸を両手を使い搾乳するように揉みだした。
銀時の手中には心地好い弾力が拡がった。
どんな形に崩してもぷるんと元に戻る彼女の胸はとても揉み甲斐があった。
「んふぁ……あぁあん……ッんつぁ……」
――私……ずっとコレを望んでいたのね……とんだ淫乱だわ…もっとヤられたい…
銀時は左手の爪でレイの乳首をクニクニと弄びながら、右手を彼女の股に伸ばした。
「オイオイもうぐちゃぐちゃじゃねーか」
「み…みないでよ…」
レイの男勝りな口調はいつの間にか消えていた。
そんな彼女の弱々しい話し方に銀時は心底興奮した。
「ひょっとして…お前初めてか?」
「……うん」
小動物のようにコクリと頷くレイ。
銀時はニタリと笑った。
とても悪意の籠った笑みであった。
「そうか。最初はちょっと痛むぞ」
そう言うと銀時は中指を肉壷に押し込んだ。
そして中を抉る様に掻き回す。
「ぃ…イヤぁ!ぁああ!や…うぁああ!」
かつて無い痛みと快感に上体を反らしながら悶えるレイ。
銀時は構わず突っ込んだ中指をぐちょぐちょと蠢かせた。
レイの股から愛液が漏れ始める。
銀時はそんな彼女の苦痛に堪える表情を笑みを浮かべながら見下ろしている。
その姿はまるで悪魔のようである。
そして銀時は舌で左乳首、左手で右乳首、右手でクリトリスを同時に責めた。
人体の弱い部分を一斉に弄ばれるレイ。
もう彼女は正常な思考回路を保てなくなっている。
余りのキモチよさに全てがどうでもよくなってしまっていた。
「…ぁひゃん…ゥんン…ゃあ………うぁああ?!」
レイはうっかり秘部の力を緩めてしまい、盛大に潮吹きした。
床一杯に拡がる愛液。
びしょ濡れになる銀時の右手。
「おーおーこんなにお漏らししちゃって。とんだ変態スタンドだなおめーはよォ」
レイは今にも泣き出しそうであった。
しかし不思議と怒りや嫌悪感は込み上げてこなかった。
彼女は既に快感しか感じていなかった。
「さて、仕上げだな」
銀時は自身の黒く太く硬い肉棒を取り出した。
まるで自分の意思があるようにビクンッビクンッと動くソレはレイの視線を釘付けにした。
――すごい…おおきい…ギンの……おちんちん…
「コイツはとんだじゃじゃ馬だぜ。ゆっくりと入れていくからな」
レイの入り口は早くソレが欲しいと言うがごとく妖しく開いている。
鮮やかな桃色をしたそこから流れ垂れている蜜は涎のようである。
銀時はもう一人の自分を入り口に突き立ててゆっくりと――正確に――奥まで――――挿入した。
「ひゃ…あうッ?!」
処女膜を突き破り、亀頭が子宮口にあたると一端引き抜きまた入れる。
その単調な動作の速度は回を増すごとに速まっていった。
「んぁあん…ひゃふ……ッッい!ぎぃ…ん……ふぁ…ッあ…」
銀時はレイの肉の感触を存分に堪能していた。
膣は銀時のモノをある時は優しく包み、ある時キツく締め付けた。
ぢゅぷぢゅぷと音を発てながらレイの股から蜜が漏れだし、ふたりの大腿を伝わっていく。
「…ッ!まだだ!まだイカねぇぞ!」
とは言ったものの、銀時は射精を堪えるのに精一杯であった。
銀時は上体を起こし、無理を押して加速させる。
動作に合わせてレイの乳房はリズミカルに揺れる
「んンぁああ!……ぎぃ…ン……キモチ…ぃいよ……もっと…もっとぉ…っんああん!」
ふたりの絶頂は近かった。
銀時の性器からは少しずつ液が漏れだしていた。
既に床にはレイから漏れた蜜で大きな水溜まりができている。
銀時は絶叫する。
レイは悲鳴をあげる。
「ク…ソ!も…う限界…だァ!う…うおお?!」
「…あッ……いやぁああああああ?!!」
ドッパァー
遂に生殖細胞が飛び出した。
それは忽ちレイの体の中で拡がっていく。
「…ぎン…ぁ…っい……よ……」
「ハァ…ハァ……やべ…死にそ…」
二人はその場で力尽きた。
その後目覚めた二人は、何とかザビエルを捕まえて銀時の身体を奪い返すことを成功した。
「あ〜助かったぜ。ありがとな、レイ」
「あ、ああ。それじゃお休みなさい」
そう告げると、レイは自分の部屋へ帰っていった。
そして布団の中に潜り込んで先程銀時とした事を思い出していた。
――ギン………♪♪♪
―朝になる。
銀時達は既に帰る所であった。
「じゃあね。また来なよ!」
「こんな旅館二度と来ねーよ。じゃあな!」
別れの挨拶が終わると銀時達はバスへ乗り込んでいった。
バスはすぐに発車した。
地平線へと消えるバスをレイは何時までも見送っていた。
「♪〜」
「レイ、やけに嬉しそうじゃないか。なんか良いことでもあったのかい?」
「べ、べつに……さぁ仕事仕事!」
レイは頬を赤く染めて、女将から逃げるように旅館へと走っていった。