ある日鬼兵隊のアジトにまた子宛てに荷物が届いた。
何の変哲もない包装紙に包まれた箱は誰にも怪しまれることなくまた子の手に渡った。
部屋に戻ったまた子はドアに鍵をかけると早速箱を開けた。
「…おぉう」
驚愕と感嘆が入り交じった声が上がる。
箱の中に入ったそれは、男根を忠実に模った物いわゆるバイブである。
先日また子が自身で通販で注文した物だ。
(思ったよりリアルっスね〜。それにしても無事に届いてよかった。
他の奴ら…特に武市変態に見つかったらエラいことっス)
早速使ってみようとまた子は布団の上で着物を脱ぎ始めた。
たわわに揺れる乳房、張りのある尻、肉付きのいい太腿があらわになっていく。
「んっ」
胸を手のひらで包んで揉みしだくと
柔らかな乳肉が手の中で面白いように形を変える。
まだ幼い頃から性への好奇心で自分の体を弄ることはあった。
しかし今はその頃とは違う。
「あっ、晋助さまぁっ…」
高杉に心酔してからは彼のことを考えながら自身を愛撫するようになった。
高杉と体を重ねたことはなく、また子の片思いだ。
高杉にはこの国を壊すという悲願がある。
それまでは女など煩わしいだけだろうことはまた子も理解している。
だから今はいつか高杉に抱かれることを夢見て自分を慰めるしか出来ないのだ。
秘裂に指を這わせるととろりとした蜜が糸を引いた。
襞の中を掻き回し、敏感な肉芽を引っかくと全身に甘い痺れが走る。
しかし最近ではこれだけでは満足できなくなっていた。
また子は買ったばかりのバイブを手にとると口に含んだ。
目を閉じて高杉に奉仕しているのだと想像しながら舐める。
「ん、ちゅ、あふ…」
高杉に喜んでもらうためにフェラのテクニックは今から磨いておかなければならない。
亀頭の部分に吸い付いたり裏筋を舐めたりしながら十分に唾液を絡ませると、
バイブを物欲しげにひくつく膣口へ押し当て、ゆっくりと挿入していく。
「あぁっ…」
ズブズブとバイブは牝肉をかきわけて沈んでいく。
奥まで入り切るとまた子は荒い息を吐きながらスイッチを入れた。
中でバイブが振動を始める。
「ひぅっ!やぁ、あーっ!」
指で弄るのとは比較にならないほどの快感がまた子を貫いた。
バイブは蜜壷の中を好き勝手に暴れ回り、膣肉はその動きに合わせるように蠢く。
「晋助さまっ、気持ちいいっス…」
自分を貫いている高杉の姿を思い浮かべながらまた子は乱れた。
愛液が毛布に飛び散り体を捩る度に乳房がたぷたぷと揺れる。
やがてまた子にも限界が訪れた。
「――っ!」
ぶるっと一際大きく体を震わせまた子は達した。
バイブを引き抜くとそれは唾液と愛液が混ざっていやらしく光っている。
また子はぐったりと体を投げ出した。
自慰は最中は気持ちいいが終わった後が虚しい。
(早く晋助さまに抱かれる時が来るといいんスけどねぇ…)
それまで欲求不満はこのバイブで解消するしかなさそうだ。
また子はため息をつくと快楽の余韻に浸りながら目を閉じた。
(終)