深夜。草木も眠る丑三つ時。眠らない街・かぶき町において、いつ終わるとも知れぬ戦いに、眠れぬ時を過ごす男女がいた。  
銀色の癖毛を掻き毟り、寝巻き代わりの甚平を肌蹴させた若い男と、むっちりとした肉感の割りに、すらりとした長い手足と細い胴のくびれが魅力的な、赤ブチ眼鏡のナース服の女。  
両者は先ほどから、常人では捉えられぬ程の素早い身のこなしで攻防を続けていた。  
苛立った男が女に?みかかろうとするのだが、女はひらりと攻撃をかわし、すとん、と畳の上に着地する。  
男の狭い寝室で、敷かれた一組の布団をはさんで対峙すると、男はこめかみをピクピクと痙攣させて女に告げた。  
 
「だぁぁぁから!!  
てめ、いい加減にしないと、その腐った頭ぶっ飛ばしますよコノヤロー!!!」  
「ああん、ぶって♪ぶって♪   
銀さんに乱暴に扱われると思っただけで、頭がぶっ飛びそうに興奮するわ!!  
で・も、激しいプレイは今日はお・あ・ず・け☆  
銀さんが元気になったら、たっぷり愉しませてア・ゲ・ル♪ 」  
 
男はぜいぜいと肩で息をし、憔悴の色を濃くしているが、対する女の方は頬を赤らめ、若干、恍惚の表情すら浮かべている。  
形勢は男のほうに不利に働いていた。  
常日頃ならば、このメガネくの一など軽くあしらえるのだが、男は大粒の汗を浮かべ、ふらふらと立っているのも覚束ない様子なのである。  
いつもなら助け舟を出してくれる二人――新八と神楽の姿もない。  
それもそのはず。この男――坂田銀時が季節はずれのインフルエンザなどをこじらせた為、二人と一匹は万事屋から志村家に避難していたのだ。  
薬や食事、着替えの世話をしに来てはくれるが、それ以外は病原菌そのものの扱いで避けられる。  
現在、銀時はバイオハザード並みの隔離状態に置かれていた。  
冬は風邪に憧れていた神楽だったが、前回一緒に風邪を引いてからは懲りたのか、  
「夏風邪は馬鹿しか引かないてマミーが言ってたヨ! 馬鹿がうつるから私に近づかないで!!」  
と、蔑んだ視線を寄こすし、新八は甲斐甲斐しく世話をしてくれるかと思いきや、全身防護服を纏い、ピンセット伝いで食事や薬を渡す等の「軽くいじめ?」的な扱いをする始末だったのだ。  
とどめが、このくの一の「看病」と称したエキセントリックな夜這い――銀時本人にとっては、単なる嫌がらせ――で、実際、彼はかなりの極限状態にあった。精神的にも、体力的にも。  
 
「いいから普通に寝かせてくれよ!! 誰が一番銀さんの元気を奪ってると思ってんだコンチクショー!!  
 消えろ!! 死んでくれ!! 30円あげるから!!!」  
「うそ―――…………。  
 銀さんから私に初めてのプレゼントね!? 嬉しい!!!  
 この30円は額縁に入れて枕元に飾るね♪ それとも穴を開けてネックレスにしようかしら♪♪」  
「うおおおーい!!! 誰かマゾヒスティック村の長老を呼んで来い!!!   
この女に説教してやれるのは、もう長老しかいねぇよ!! もう銀さんお手上げだよ!!」  
「安心して、銀さん♪ さっちゃんを調教できるのは、銀さんだけなんだゾ☆」  
「うるせぇよ!! ばーか!!ばーか!!」  
 
高熱でふらふらの銀時にとって、この不毛なやり取りはHPの消耗が激しすぎた。  
足元の木刀を掴んで投げつけようとした途端、彼の視界はぐらりと揺れて、天と地が逆さまになった。  
敷かれた布団の上に仰向けに倒れたまま、どうにも起き上がれなくなってしまったのである。  
 
「ほらぁ☆ さっちゃんの言うことを聞いて、大人しくしてないからだゾ☆」  
 
てめ、誰のせいだと思ってるんだぁぁあ!!と、ツッコミたかったが、最早それすらも叶わなかった。  
銀時は声すら出せずに、自分を覗き込む女の顔を辛うじて見上げた。  
女は母親が我が子を寝かしつける時のような、満ち足りた顔で微笑んでいた。  
 
熱のせいで視界がおかしい為か、病気で弱っている為か、銀時はその笑顔を、素直に可愛いと感じた。  
いや、実際に彼女が美貌の持ち主であることは、以前から気づいていた。  
ただ、どうにも苛立たせるアプローチばかり繰り返してくるので、自然と、女というより単なる馬鹿としか扱えなくなっていただけで。  
顔は可愛いし、体つきもエロくて申し分ないし。  
若くて美人で自分に対して熱烈に求愛してくる女なんてのは、よく考えなくても「それなんてエロゲ?」と呼ばれるシチュエーションだし。  
 
―――あー、でっけぇ乳してやがんなぁ……。  
 
銀時はそれまでの攻防も忘れて、女の大きく隆起した乳房に、ぼんやりと視線を彷徨わせた。  
下から見上げる膨らみは、ナース服の袷をはち切らんばかりに押し上げている。  
短くタイトなスカートからは、むっちりとして触り心地の良さそうな白い太腿が覗いている。  
タイツを履いていない素足の白さから、衣服の下にある乳房の白さと柔らかさは容易く想像できた。  
内腿の奥からは匂い立つような女の色香が滲んでいる。  
どうしても無意識に、衣服の下のたわわな果実や、奥に潜む蜜を滴らせた肉の壺を想像してしまい、うっかり股間のセンサーが反応してしまいそうになる。  
そんな彼の心中を知ってか知らずか、細くしまった優美な脚は、ゆっくりとにじり寄ってきて、彼の腰の両側に膝を付いた。  
膝立ちで銀時の上に跨る姿勢である。  
女はその姿勢のまま、なにやらごそごそと、自分の胸元から小さな小瓶を取り出した。  
 
「銀さん、大丈夫よ! これは秘伝の薬なの。 これを飲めば、すぐ元気になるわ! 」  
 
言うと、白い歯を瓶の蓋に充て、かり、と音を響かせて、蓋を外した。  
ふわり、と甘い香りが瓶の口から漏れる。  
 
「可哀想な銀さん……。 今、元気にしてあげるね 」  
 
信用ならない怪しげな薬ではないのか、という疑問は、経験的に真っ先に思い浮かんだが、あえて銀時は抵抗しなかった。  
体力的にダルイ、というのもあったが、目の前の柔らかい肢体の持ち主に対して、珍しく気が緩みかけていた、というのもあった。  
銀時の顔のすぐ傍に、女は片手をついた。  
もう片方の手に握られた小瓶は、彼女の唇に運ばれ、銀時の目の前で、彼女は白い喉首を仰け反らせて、その瓶を呷った。  
女の柔らかい唇の端から、甘い雫が伝い、その首筋に垂れる。  
瓶を放し、空いた片方の手も、銀時の顔の傍につく。  
ゆっくりと、その腕に重心を移動させる。  
そして、妖艶なくの一は、その甘い香りの唇を銀時に近づけた。  
銀時は相変わらず、やる気の乏しい、感情の捉えづらい眼差しで、その一連の動きを見つめていた。  
唇と唇が重なる、ほんの数秒前に、女はそっと瞳を閉じた。  
代わりに男は薄く唇を開いて、女と唇を重ねると、女が送り込んでくる甘い液体を飲み干した。  
それは、彼の喉の奥に染み渡り、その余韻はいつまでも彼の頭の奥を痺れさせた。  
女が口に含んだ液体を移しおえても、薬とは思えぬ甘い香りに吸い寄せられて、男は貪る様にその舌を女の咥内に差し込んだ。  
そのまま、残る香り全てを舐め尽くすように、口内で舌をうねらせる。  
二つの柔らかい舌が、別の生き物のように口中で絡み合った。  
 
「んっふぅ……っむ……っぁ」  
 
口付けの切れ間に、女の吐息が漏れる。  
女は既に欲情しきったように、閉じていた瞳を切なそうに歪め、男を見つめていた。  
男は辛うじて動かせる首を伸ばし、女の口の端から垂れた液体をなぞる様に、舌先を女に這わせた。  
 
「あンっ…ぁあッッ……はぅ…っ」  
 
首筋を舐められて、女は大きく息を呑み、快楽に耐える表情を見せた。  
男の上で大きな尻が怪しく揺れ始めた。  
その腰が、びくんっと痙攣した後で、深く擦れた女の吐息が吐き出される。絡みつくように、ゆっくりと。  
薬の甘い味と、女の柔らかさに酔っていたようだった男は、そこで初めて、口の端をにいっと歪めて、意地悪く女に笑いかけた。  
「なぁ、もっとくれよ、元気になる薬。 まだ全然起き上がれねぇんですけど。 」  
確かに、その甘い香りの妙薬を口にしてから、話すのも億劫だった身体のだるさは薄まってきていた。  
たまには、さっちゃんでも役に立つじゃねぇか、と銀時が見直しかけた、その時だった。  
 
どくんっ  
 
銀時の心臓が、一層大きく脈打った。  
続いて、一気に体中の血が燃えていくような感覚が彼を襲った。  
動揺する彼の耳に、嬉しそうなさっちゃんの声が響く。  
 
「大丈夫よ。もう、銀さん起き上がれたみたい♪ 」  
 
気づくと、むくむくと身体の一部が起きだしている。  
 
――――いや、確かに銀さんの銀さんは起きてるけども!!   
ちょ、てか、さっきより身体動かなくなってきてるんですけど!!  
全身痺れた様に動かないんですけど!! 一部分を除いて!!  
 
快復しかけたと感じられたのは一瞬で、銀時は再び声を出すのも叶わない状態に戻った。  
それでいて頭は妙に冴えていて、高揚したようにも感じられた。  
身体の熱は反って増したように感じられ、硬変した肉のアンテナの感度は異常に良くなっていた。  
まさしく、体中の元気が一極集中したかのようだ。  
 
「銀さんのココ、元気良過ぎて窮屈そう…。 お外に出してア・ゲ・ル♪ 」  
 
さっちゃんは頬を染めながら、銀時の下穿きを膝まで一気に引き下げた。  
勢い良く天井を向いた肉茎が飛び出し、その隆々とそびえ立つモノにさっちゃんが瞳を輝かせる。  
 
「はぁぁあ……っ、素敵……っっ。  
こんなの見せられたら、早く突っ込んでほしくて、とろとろのお汁がぐちゅぐちゅに溢れちゃうぅっ。  
銀さんっ、お願いだから、この淫乱なメス豚の粘膜に、その逞しい肉棒を直接ぶち込んでっっ。  
はぁんッッ。黙って見つめないでぇ! 焦らして楽しむ気なの!? そうなのね!?」  
 
さっちゃんは一人で興奮して卑猥な言葉を叫び続け、一人で勝手に気持ちよくなっているようである。  
自らのパンティを足首まで引き下ろした姿で、くねくねとその身を捩じらせている。  
 
――――焦らすって、おま…… 見せ付けて黙るも何も、  
そもそも、てめぇが勝手に脱がせといて、てめえの薬のせいで話せなくなってんだろーがァァァ!!  
こっちの方が早く何とかしてほしいわァァァ!!!  
 
銀時は心の中で必死に突っ込んだが、声に出すことは叶わなかった。  
同じ薬を口に含んでいたわりに、さっちゃんの方は元気に動き回っている。  
忍の者だから幼い頃からの訓練で慣れているモノなのか、はたまた銀時の病の症状に合わないモノだっただけなのか。  
本来がどういった薬なのかは謎だが、用法なり用量なりが間違っているのは明白である。  
銀時は少しでも目の前の女を見直したことを後悔した。  
 
――――あーくそっ!! 早く突っ込ませろよ!!  
これじゃ、イキたくてもイケねぇじゃねーかァァァ!!!  
 
目の前の馬鹿くの一に対する呪詛の言葉はいくらでもあったが、当面は股間に起きた肉アンテナ感度異常問題を解決してもらいたかった。  
こうなると、どちらが焦らしているのか、どちらがSで、どちらがMなのか、謎である。  
さっちゃんは相変わらず、妄想に突っ走って、一人で恍惚としている。  
 
「はあぁんッ!! 銀さぁん…っ。 もうこれ以上焦らさないでぇぇ…っ!   
 言われた通りに、銀さんの目の前でおまんこ広げておねだりしてるのに、まだダメなの!?  
 ……はっっ!! 何!? またそんな目をして!!   
 今度はこのおまんこの中に指を入れて、オナニーしてみせろって言うのね!? そうなのね!?  
 そんな汚らしくて恥ずかしいこと…………!!   興奮するじゃないのォォォ!!!!  」  
 
――――だぁぁぁから、誰もそんな目してねえし、そんな命令してねぇじゃねぇかよォォォ!!!!  
    あーーっ見せつけんな!!! だぁああっっくそっっ!!!   
    目の前に挿入OKな女が腰振ってんのに、先っぽすら入れられないって、どんな罰ゲーム!?  
 
銀時の目の前で、さっちゃんは自らのふっくらとした大陰唇を押し広げ、赤く充血し、てらてらと蜜で光った肉穴の入り口を、その細い指で押し広げた。  
ひくひくと蠢く入り口にさっちゃんは白い指をつぷり、と差込み、前後に出し入れを始める。  
愛液を纏った指は根元まで差し込まれ、再び濃い愛液を纏って引き出された。  
感じるのか、臍から下の腰の揺れは徐々に激しくなり、出し入れされる指の動きは勢いを増し始める。  
甘く絡みつくさっちゃんの嬌声は銀時の耳を満たし、アンテナに更なる血を集めた。  
 
「指を増やせって言うのね!? 2本……、3本も!? ああん、壊れちゃうぅぅっっ!!」  
 
もはや、さっちゃんは銀時の方すら見ずに、オナニーに耽っている。  
ぉおーい、俺はここですよー。脳内銀さんより本物の銀さん使ってくださーい。指より気持ちいー自信あるんですけどー、と、お預け状態の銀時は心の中で訴えたが、もちろん伝わらない。  
ぱちゅんっぷじゅっっ、と、さっちゃんが銀時の上で激しくオナニーする音が部屋を満たしていく。  
さっちゃんが腰を振るたびに広がる淫靡な香りに、銀時の理性は既に擦り切れそうだった。  
例え擦り切れたとしても、全身の自由がままならないことに違いはないので、状況は変えられないのだが。  
苦しそうに銀時の眉が歪む。  
股間が熱を持って、火を噴きそうに滾っていた。  
早く開放されたいのに、責め苦のように焦らしの時間は続く。  
さっちゃんはそんな銀時の上で、淫らなダンスを踊り続け、ついには激しく全身を痙攣させて、自らの指で達した。  
 
「はあああぁぁぁあっっ!!! 銀さぁぁぁんっっっ!!!」  
 
深くイキ過ぎた為に、さっちゃんは虚ろな目をして、口からよだれを垂らし、局部から、ぷしゃぁッと潮を吹いた。  
快楽に溺れきったその表情は、銀時の性欲をなおさら刺激し、彼のSの血を騒がせた。  
 
――――あああっ。 後ろからケツぶったたきながら、ガンガンに嵌めてぇなチクショー。  
    呂律が回んなくなる迄よがらせて、イかせまくって、  
精液とまん汁と涎と涙で、全身ぐちゃぐちゃにしてやりてーわ。くそっっ。  
 
虚しく妄想だけが頭を過ぎるが、自称マゾのくの一は、一向に「ご主人様」の意向に沿ってくれそうにない。  
せめて右手だけでも動かせたら、己で己を慰める事も可能なのに、銀時は身体の熱を持て余したまま、生唾を飲み込むのがやっとという体だった。  
 
深く達して意識を飛ばしていたさっちゃんだったが、銀時の生唾を飲み込む音で再び意識を取り戻し、あわてて銀時に縋り付いた。  
 
「ああぁっっ。 ごめんなさい、銀さんッッ!!  
 銀さんの肉奴隷たる私が、銀さんの許可なく達してしまうなんてッッ!!  
 お仕置き!? お仕置きを受けなきゃ、許してくれないのね!!?」  
 
――――お仕置きって……、すっげぇ楽しそうなんですけど……  
てか、俺のこの扱いこそ、お仕置き状態なんですけど……  
 
やりきれなさに、普段から死んでいる目がさらに生気を失って、もはや屍のようになる銀時。  
しかし、その股間だけは生き生きと脈打ち、反り返り、死後硬直よりもカチカチに硬化している。  
先走りの汁で光った巨大なバベルの塔は、ぐったりとした本体とは対照的に、勇ましく怒張していた。  
さっちゃんはそんな銀時のバベルの塔をうっとりと眺め、そっと手を添えた。  
 
「お仕置きの手始めに、ご主人様のネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲のお掃除をさせていただきます」  
 
そう言うと、銀時のバベルの塔に自らの唾液を垂らす。  
そして、先走りと唾液でぬるぬるになったバベルの塔に、さっちゃんは親指と人差し指で輪をつくり、しゅぽしゅぽと上下にこすり始めた。  
 
「まず、丁寧にこすって、汚れを落としますね」  
 
――――あーー、コレだよ、コレ! 最初ッからこうしてくれよ!!  
 
ようやく与えられた刺激に、銀時は歓喜した。  
体の奥から湧き上がる快楽に、意識を集中する。  
柔らかい女の指は絶妙の強弱をつけて、銀時をこすり上げた。  
徐々に快感は成長し、気持ちよさが加速していく。  
銀時は、快感が膨らみきって弾け飛ぶまで、その動きを続けて欲しいと切望した。  
イかせてくれたら、なんでも言うことを聞きく!!と、頭の中で叫んだが、それは既にSよりもMの発想に近づいていることに、当の銀時は気づいていない。  
 
「筒の中もきちんとお掃除させていただきます」  
 
さっちゃんはそう言うと、銀時の亀頭を口の中に頬張り、舌先を鈴口の中に差し入れた。  
中で舌をそよがせつつ、唇で銀時の亀頭をしごきあげる。  
両手も休めずに、陰嚢をもみしだく。  
徐々にさっちゃんの頭が上下に激しく揺れだし、銀時は快感のあまり、歯を食いしばって苦悶の表情を浮かべた。  
 
――――あーっ! あと……もう少しで……い…く……っ!  
 
耳の中で盛大に脈打つ己の心音を聞きながら、アームストロング砲の発射の秒読みを開始していた、その時だった。  
突然、さっちゃんは銀時のバベルの塔から口と手を離した。  
すんでのところで止められて、銀時は悶絶した。  
 
「ごめんなさい、銀さんっっ!! こんなの全然お仕置きになってないわよねっ!  
 だって、普通に銀さんの極太フランクフルトを味わえるのは、ご褒美だもの!!!  
 私ったら、お仕置きされなきゃいけないのに、先にご褒美をいただいてしまうなんてっっ!!」  
 
――――だァァかァァらァァ!!   
これじゃあ俺がお仕置き状態だって、さっきから言っ……えてねぇけど、言いてぇなぁ!!!  
コンチクショーー!!!  
 
銀時は涙目になりながら、この責め苦に耐え忍んでいた。  
 
さっちゃんは、じゃあ、お仕置きやり直し!と言って、徐にナース服を脱ぎ始めた。  
その間、もちろん銀時は放置状態である。  
メガネくの一は、桃色に頬を染め、恥じらいの表情を浮かべながら、ゆっくり、ゆっくりと脱いでいく。  
 
「銀さんの前で、物凄く恥ずかしい格好を我慢しながら、ご奉仕させていただきます」  
 
――――全裸よか恥ずかしい事、既にやっちゃってるでしょぉーがっっ!!  
     今更、いらねーから!! そんな可愛らしい恥じらいとか!!  
     淫乱メス豚はメス豚らしく、獣のように犯してくれよ!!  
   
犯してくれとか思っているあたり、逆に銀時自身が調教されかかっているのだが、もちろん本人に自覚はない。  
さっちゃんは銀時の目の前で、遂に生まれたままの姿になった。  
成熟した女のからだは、まさに今が食べごろといった艶やかさで、銀時を誘惑した。  
巨乳なのに垂れていない、若く瑞々しい乳房は、その先で桃色に色づいている乳輪から乳首の突起まで、完璧といっていいほど美しかった。  
きゅ、とくぼんだヘソは可愛らしかったし、くびれた腰の細さからは信じられないほど、白く丸い尻の肉は、豊かで大きく、けれど形よく切れ上がっていた。  
長い手足や腿の張りやすべらかさ。ふっくらした恥丘に生えた薄めのアンダーヘアが、妙に艶かしく見えた。  
さっちゃんはモジモジと太もも同士を擦り合わせて、恥ずかしそうに立っていたが、しゅるり、と、音をさせると、目にも留まらぬ早業で、一本の赤い縄を取り出した。  
全裸の状態で、どこから!?という疑問を抱くより早く、今度は自分自身に縄を巻きつけ、あっという間に亀甲縛りの状態にしてしまう。  
剥き出しの乳房や陰部が、より強調される姿で、白いさっちゃんの肢体に巻きつく赤い縄は、痛々しくも煽情的だった。  
 
「はぁ…っんんっ……銀さんに恥ずかしいメス豚姿を見られてるぅ……っ!!  
 アソコがじゅくじゅくして感じちゃうぅっっ!!   
あんん…っっ!! お股からえっちなお汁が垂れてきちゃうぅぅっっ!!!」  
 
またしても、さっちゃんは一人でイってしまっている。  
――――また、このパターンんんん!!?? いい加減にしやがれ!!! コノヤロー!!!  
銀時は渾身の力を振り絞り、擦れた声をようやく絞り出した。  
 
「てめ……早く……ごほーし……しやがれ……ッ」  
やっとのことで絞り出された声はひどくしゃがれていたが、さっちゃんを現実に引き戻すには十分だった。  
「はぁぁい♪♪♪ 今、このトロトロのおまんこでご奉仕させていただきまぁす♪♪」  
 
さっちゃんはキラキラと瞳を輝かせて、器用にも、縛られた姿のまま、銀時の上に飛び乗った。  
そして、腰をゆする動きだけで、器用に銀時のバベルを己の膣内に沈めていく。  
たっぷり蜜を含んだ肉襞は、銀時を締め付けて離さなかった。  
特殊な訓練によるものか、生来の体質によるものなのか、さっちゃんは膣口と膣内と子宮口付近のそれぞれ三点がバラバラにうねり、強力に締め付ける肉壺の持ち主だった。  
深く接合した時点で、銀時はうっかり達してしまいそうになりかけたが、これだけ焦らされて、あっけなく達してしまうのも癪に障るので、必死に堪えた。  
愛液は洪水でも起こしたように溢れ出し、銀時をぬるぬると温かく包み込んだ。  
 
「ああっっ!!! 銀さんのおっきい波動砲でお腹いっぱいなのぉっっ!! 気持ちいぃのおっっ!!  
 はあああっっ!! だしてぇぇっっ!! 発射してェェ!!   
 銀さんのおちんぽみるくで、もっといっぱいにしてぇぇっっ!!!   
 好きなだけ出してぇぇっっ!! さっちゃんは銀さん専用の肉便器なのぉっっ!!」  
 
さっちゃんは念願の銀時とのセックスに興奮しきって、激しく腰を振りまくった。  
銀時は銀時で、大粒の汗を流しながら、動かない体で精一杯突き上げた。  
頭がおかしくなるのではないかと思えるほど、強烈な快感を何度も味わった。  
歯を剥き出して食いしばり、眉間のしわを深くしながら、息を熱くしていく。  
 
――――あーーっ!! ああぁあーーーっっ!!! もおーー駄目だっっっ!!!!  
 
やがて銀時は泣きそうな顔になりながら、限界を迎えた。  
焦らしに焦らされ続けた銀時の波動砲は、ようやくさっちゃんの膣奥に、大量発射された――筈だったのだが。  
とっくに絶頂に達している筈なのに、一滴として銀時の子種は発射される気配がなかった。  
と、いうのも、さっちゃんの膣の締め付けが、あまりにも強力になりすぎて、根元を締め付け、出口を塞いでしまったからで――。  
 
――――はぁああああ!!?? どうなってんだコレ!!!!  
 
「ああああっっ!!! いくぅぅ!! いっちゃうぅぅっっ!!   
銀さん大好きぃぃっっ!! 銀さんの特濃ザーメンたっぷり頂戴っっ!!!」  
 
――――頂戴っっ!!ぢゃねぇぇぇよ!! お前のせいでイけねーんだろぉーがっっ!!!  
 
銀時は、再び叫ぼうとトライしてみたが、セックスに体力を使いすぎて、一言も発することはできなかった。  
さっちゃんは何度絶頂に達してみても、膣内の締りが緩む気配はなく、銀時は快感を通り越して激痛を感じるようになっていた。  
それなのに、一向に波動砲は萎えず、銀時は脂汗を流し、呼吸するのもやっと、という瀕死の状態になっていった。  
しかし、汗でメガネの落ちかけた自己陶酔くの一は、脅威の精力で腰をうねらせ続ける。  
 
「あひぃんっ!! クリちゃんこすれて気持ちいいぃぃっっ!!!  
死ぬぅっ!! 気持ちよすぎて死んじゃうぅぅ!! 」  
 
――――死……死ぬ………30万あげるから…助けて……  
 
意識が飛びかけた銀時に追い討ちをかけるように、さっちゃんは銀時の唇に己の唇を重ねてきた。  
ただでさえ呼吸困難の上、熱烈なディープキスで口を塞がれて、銀時は完全に酸欠状態に陥った。  
 
「すき…っ大好きぃ……銀さん……」  
 
銀時が酸欠のあまり、真っ白に意識が遠のいていく瞬間、さっちゃんの膣内がびくびくと痙攣し、直後、長時間封じられてきた銀時の波動砲は炸裂した。  
 
 
――――あー…………すっげぇ……気持ちいい…………  
 
 
銀時はそのまま、気を失った。  
 
 
 
後日、死にかけた銀時は、それ以後、いつにもましてさっちゃんを避けるようになった。  
が、あの日のセックスを思い出すと、人知れず、ゾクゾクとマゾヒスティックな快感が背筋をを走るようになったという。  
 
 
<了>  
 
 

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