それはあまりに突然だった。
「銀ちゃん…お腹がグルグルするアル」
「ハ!?あれか、ウンコ行って来い。銀さんは忙しいんだ。いちいち報告してくんじゃねーよコノヤ」
「ち、違うアル!」
神楽が勢いよく訴えてきた。
「いつもみたいな感じじゃなくて…………!!」
「ちょ、な…」
銀時がしゃべっているのに、神楽は何かを思い出したかのようにはっとし、ドタドタ走り去って行ってしまった。
「…なんだ、やっぱりなんか変なモンでも食ってたのか」
呆れる銀時をよそに、神楽が向かった先はもちろん厠。
そこで、神楽は衝撃の光景を目の当たりにする。
パンツを下ろして見えた物は自分の下着を埋め尽くす赤。
一瞬で分かった、初潮がきてしまったのだ。
神楽は溜め息をついた。
「やっぱり…私もそろそろだと思ってたネ」
初潮がきたことについてはそんなに驚かなかったが、さて、ここからどうするものか。
ここに居るのは野郎2人。言ったところで役にたつはずがないし、なにより初潮がきた事を告げるのが乙女にとってどれだけ恥ずかしいか。
そんなことを考えているうちに、ボトっと血が一滴落ちる。
「うわあああ、どうしたらいいアルか…!」
この時神楽はもう半泣きだった。そんな状態の中で、最善の策を考える。
「そうだ…姉御!!」
急いでパンツを履き、厠から出て新八の所へ走る。
この時神楽は気づいていなかった。お気に入りのチャイナ服に赤いシミが浸食していることに…