単発で入ったバイトの給料が思いのほか良かった長谷川はたまにはパーッと…と使い道を思案した挙句  
電話の受話器を手に取りしばらく何事か考え次第に青ざめて結局それを元の位置に戻した。  
最近のデリ嬢はババアばっかりなのか、それとも足元を見られてるのか。碌な目にあってない事を思い出したのだ。  
特にこの間きたなんつたっけ…?アレはねーだろ。  
あれどっかのかーちゃんだもの。ババアのほうがましじゃねーの。  
かーちゃんは生物分類上かーちゃんであって女じゃねーもの。  
しかたなく長谷川は局長時代の行き付けの店まで足を伸ばすことにして財布を取りに戻る。  
その時、玄関先に来訪者があった。  
「マーダーオ!あーそーぼ!!」  
万事屋のとこのチャイナ娘だ。  
まるでだめなおっさん略してマダオ。そんな不名誉な名前で長谷川を呼ぶのはこの娘の他にいない。  
「あのねおじちゃんそんな暇じゃないの。つか、こんなオッサンと何して遊ぶつもり?  
 あやとりもUNOもしらねーしゲーム機なんて気の利いたもんうちにはないよ?」  
思いつく限りの子供の遊びをあげつらう。発想が貧困なのはオッサンだから仕方ない。  
「そんな子供っぽい遊びしないネ」  
いや、お嬢ちゃん十分子供だから…そう考えてはたと気付く、  
そんな子供がこんな時間に遊びに来るのはそもそも不自然だ。  
「お嬢ちゃんひとりかい?銀さんは?」  
「……知らないアル」  
「こんな時間にひとりで来たのかい?無用心だなぁ」  
「お前ごときに心配される筋合いないネ」  
銀時と喧嘩でもしたのだろうか。  
「ちょ、お嬢ちゃん!」  
勝手に玄関から上がりこみ居間へと進む小さな背を呼び止める。  
「神楽アル」  
「へ?」  
「レディーを呼ぶときはちゃんと名前で呼ぶヨロシ」  
「ああ、はいはい。いいから勝手に上がらないでって…ああもう」  
小さな背を追い居間へたどり着くと神楽はすでに腹ばいに寝転び肘を突いてテレビを見ていた。  
どうしよう。とりあえず帰るように説得してみようか。  
めんどくせぇ。何で俺んとこに来たんだ。  
万事屋の階下のスナックにでも行けば相談でも愚痴でも聞いてくれるババァがいるじゃないか。  
こんなオッサンの一人暮らしの家にきてもし俺がロリコンだったらどうすんだ。  
そもそもこんな時間に女の子ひとりで出歩かせるなんて銀時はなに考えてるんだなどと  
あてつけてみるが何の解決にもならない。  
そういえば銀時もひとり暮らしだ。年頃の女の子の居候なんて面倒なもん良く一緒に生活できるもんだ。  
などと変なところで感心してみた。  
俺はいまのこの状況ですら落ち着けないのに。  
 
とりあえずせんべいと茶を振る舞い少しはなれて座る。何か話したほうがいいのか?  
つけっぱなしのテレビのバラエティ番組を見ながらくすりともしない神楽を見ながら話題を模索したが、  
すぐに考えること自体放棄した。  
手持ち無沙汰なので茶をすすりタバコに火をつけると少し落ち着いた心持ちになり  
しばらく揺れる煙を眺めぼんやりとする。  
とすぐそばに人の気配を感じた。  
「!ど、どうしたの?お嬢ちゃん」  
「神楽だって言ってるアル」  
不機嫌そうな子供は長谷川のすぐ隣にひざを抱えるように座る。  
体の向きを変えると丈の短いワンピース型のチャイナ服の裾からその中身が見えそうで長谷川は目をそらした。  
子供には興味がないがそう言って片付けるには目の前の少女は少しばかり育ちすぎだ。  
少女らしい華奢な体にふっくらとし始めた体のラインが余計に色っぽい。  
無防備過ぎるのも無垢のなせる業か。  
って、ヤバイ。よっぽど欲求不満なのか俺。なに考えてんだ。  
そんな長谷川を知ってか知らずか神楽がさらに体を寄せてきた。  
「神楽ちゃん。帰りなさい。おじちゃん送ってあげるから」  
「駄目アル」  
遂に寄りかかる姿勢になった神楽がうつむく。  
「万事屋には今さっちゃんがいるネ」  
「いや別にいたっていいじゃ…え」  
もしかして銀時は今さっちゃんとよろしくやってて、それで神楽がここに来たのだろうか。  
だとしたら…ほんと銀さんなにやってんだ。  
それでは無下に帰れとはいえないじゃないか。  
面倒なことになったなぁ。  
2本目のタバコに火をつける。  
寄り添う神楽の体がふれた部分が暖かい。子供って体温高いんだっけ。などとどうでもいいことを考えた。  
気がつくといつの間にかほとんどフィルターだけになっていたタバコをもみ消し、ため息をつくと神楽の体が離れた。  
帰ってくれる気になったのかと楽観したが違った。  
 
「ちょっと!神楽ちゃん!?何ぃぃ?」  
膝枕の要領で長谷川の脚に頭を乗せ腰に腕を回した神楽が見上げている。  
心臓が強く脈打つ。目を合わせたことを盛大に後悔した。  
にやりと笑った神楽が長谷川の腹の辺りに近づく。  
「え。うわ!ちょ、神楽ちゃん!!やめ…」  
なにナニ何?なんなのぉぉぉ!ちょっと待った!落ち着け俺!つーか落ち着け!俺の下半身!  
変化しだしたそこにズボンの上から神楽の唇が振れる。  
小さな口が服地越しに陰茎を軽くくわえ込み左手がさらに下をさする。開いた右手で腰紐が解かれた。  
落ち着くどころか次第に猛っていく長谷川のモノを取り出し楽しそうに神楽は音を立ててそこに口付ける。  
「もうこんなにしてマダオ変態アルか?」  
「へんた…。あのね。やめなさいって。お嬢ちゃん!」  
制止を無視して神楽は舌を覗かせ陰茎を舐めあげつつ上目遣いで長谷川を見上げる。  
無理やりにでも止めさせるべきだと思ったがどう扱っていいものかわからない。  
人一倍丈夫な種族と聞いてはいるが見た目はふつうに女の子なので乱暴にするのは気が引ける。  
そんなことを悠長に考えてる間にも神楽は長谷川のモノを根元まで口に含み舌を絡みつかせてきた。  
いったいどこで覚えたものか達者な舌技に感心して思わず白い頬に手を添えた。  
「また一時のテンションで身を滅ぼすつもりアルか?このロリコン」  
「ロリコンじゃねーよ」  
誘っといて何言ってやがる。  
この様子なら初めてってわけではないのだろうなと勝手に解釈する。  
その気で来たんならまぁいいか。  
ごくりと生唾を飲んで腹を決めサングラスを外しテーブルの上に置く。  
神楽の体をぴったりと包むチャイナ服の上からわき腹を包み込むように撫でゆっくりと胸元まで右手を移動する。  
「やぁん…」  
むずがるように身をよじり長谷川の陰茎から口を離した神楽の腰をぐいと抱き寄せ左の胸にふれる。  
まだふくらみのわずかな胸の肉を中心に寄せるように手のひらで揉むと神楽は目を閉じてされるに任せた。  
それでも右手はすでに完全に勃起しきった陰茎を弱々しく握り緩慢なしぐさで扱き続けている。  
半開きの唇が唾液でしっとりと濡れていた。  
うわ、何かエロイよこの子。誰がこんなん仕込んだんだろう…やっぱり銀さんだろうか?  
ふとさっきまでの神楽のさびしげな表情を思い出す。  
「…銀さんに抱かれたかったんじゃないの?」  
たずねるとぴたりと神楽がうごきをとめる。図星のようだ。  
「別に…銀ちゃんなんてどうでもいいアル」  
そう言ってまた少し神楽がすねる。  
何でもいいけどめんどうはいやだなと思ったそのとき堰を切ったように神楽がまくし立てた。  
「私が先に銀ちゃんとしてたのにさっちゃんが邪魔しに来たアル。それで…じゃあ3人でやろうかって銀ちゃんが…  
 でも私はあんな変態M女と一緒なんていやアル!勝手によろしくやってればいいネ!!」  
それを聞いて長谷川はただため息をついた。  
 
だからって何で俺。  
つーか、銀さん何やってんだほんと、とあきれつつも銀時が少しうらやましかった。  
でもまあこれはちょっとラッキーかもしれんと考える自分が若干情けないがまあいい。  
どうせ女買いに行くとこだったんだし神楽は最早勝手に服を脱ぎ始めているし  
据え膳食わぬはなんとやら、だ。いや渡りに船、か?  
なんでもいいや。  
チャイナ服を脱ぎ捨て下着姿になったふくれっ面の神楽を改めて抱き寄せる。  
ブラを上にずらしむき出しにした乳房を両手で中央に寄せる様に揉む。  
「ん…こうゆうのが好みアルか?やっぱり変態ネ」  
くすくすと笑って神楽が言う。本能的にやってんだろうな。性質悪ぃ。  
「男はみんな変態なの」  
我ながら良くわからない言い訳である。  
まだ子供らしさの残るちいさな乳首を指先で押しつぶす。  
「きゃぁっぅ!くすぐったいアル!マダオ!やめろヨっ」  
身をすくめけらけらと笑い出した神楽の口を口付けでふさぐ。やわらかい神楽の舌はほんのり甘い。  
口内をまさぐるたびあふれ出す唾液を吸い嚥下する。  
唇を離すたび漏れる笑い声が吐息に変わるまでそうかからなかった。  
小ぶりな胸の頂点を交互に舐め唾液で湿らせもう一度指先でこねる。  
「ん…あぁ…はぁん」  
今度は快感を覚えたらしい神楽が小さく喘ぐのを確認して右胸を舌先と唇を使って愛撫しつつ  
左の胸の先端をさきに塗りつけた唾液で適度にすべらせ指で軽く何度もつまみあげる。  
ずり下がりそうなブラを神楽がもっとして欲しいと自分で引き上げている。  
ぷっくりと起き上がった両胸の先端を指と舌で押しつぶしてやると神楽の体が小さく跳ねた。  
「んあぁっぁ!」  
胸から下へ向かい通り道にちゅっと音を立て口付けながら移動する。  
途中神楽の背に右手をのばしブラのホックは外してやった。  
下腹部を通るとき神楽が髭がくすぐったいとまた笑った。  
神楽の体の中心にたどり着くとすでにそこはぬるく甘いにおいが充満していた。  
 
「っもういかげんにするネっ!」  
「うわっ」  
倒れた長谷川に馬乗りになった神楽が両足を大きく開き陰茎をがしっと音がするほど強く握り長谷川を見下ろし  
にやりと笑った。  
「マダオのチンポいただくアル」  
なんだそりゃ。と苦笑するのもつかの間。神楽が屹立した陰茎にゆっくりと腰を落としていった。  
神楽の表情がわずかに歪む。膣内は熱く。酷く狭い。  
「…はぁ…ぁ」  
両足を強張らせ肩で息をしながら長谷川の腰の上で動かなくなった神楽の小さな白い尻に手を伸ばす。  
「んっ…あ……っ」  
少女の尻はしっかりと弾力がありその皮膚は驚くほどに滑らかで手のひらに吸い付いてきた。  
思わず夢中になって時折円を描くように優しく揉みながら手のひらですりすりとなでさすりつつ  
それに答える様に神楽が小さくあげる声を聞いた。高い子供っぽい声。それが快楽に任せ喘いでいる。  
ゆるく腰を揺さぶりながらしばらく可愛らしい喘ぎ声に聞き入っていた。  
 
「そんなとこばっかりなでてオッサン臭いアル」  
「だって、オッサンだもの」  
非難がましくいわれ名残惜しいがいい加減しつこいかと思い手を離すと神楽が不服そうに眉根を寄せた。  
「もっとして欲しいんじゃないの?気持ちよかった?」  
気まぐれな少女の機嫌を伺って訊ねるといつもの小生意気な口ぶりで答えたその声はしかし  
吐息交じりで幼いなりに艶めいていた。  
「うるさいアル…いちいちそんなこと聞くなヨ…だからおまえはいつまでたってもマダオネ…」  
鼓動がはずむ。唐突に、愛おしさが募った。  
「きゃっん!!あっ、やぁああっ!!」  
3度ほど強く突き上げてやると神楽はその度高く声をあげ、そしてぐったりと倒れこんだ。  
長谷川の胸の上で神楽は呼吸を乱していて時折か細い喘ぎが聞こえる。  
華奢な背中に腕を回してくるりと体勢を入れ替え脚を高く持ち上げる。結合した部分が神楽からも見える筈だ。  
反応が気になり神楽の様子をうかがうと興味深げにまだ陰毛の生えそろわないそこを潤んだ虚ろな目で見つめていた。  
 
「挿入ってるの見える?」  
耳元に顔を近づけ囁く。  
また罵られるかと思ったが快楽に流された少女は実際の年齢よりももっと幼い印象の素直さで頷いた。  
「神楽ちゃんのどうなってる?」  
本当にオッサン臭ぇな、と思いながら調子に乗ってさらに囁きかける。  
「いっぱい拡がってるアル…マダオのが出たり入ったりして……あ、すごい、全部入ったネ…」  
そう言いながら神楽の膣の締め付けが強くなる。  
「やあぁん!奥っ、や!ヘンになるアルぅ」  
根元まで挿入れたままさらに腰を押し付け軽く揺らすと嫌々をしながら繋がった部分に手を伸ばしてきた。  
「やめてほしい?」  
今さらやめる気などさらさらないがそれは神楽も同じだろうと思う。案の定やめないで欲しいと懇願された。  
「止めちゃやーヨ…マダオのもっとちょうだい……」  
潤んだ目を細めて見つめながら途切れ途切れに神楽が言った。  
もっと、って…そんな可愛くねだられたら無理なんだけどぉぉ!  
しおらしい神楽の態度に全身が熱くなり今にも下半身が暴発してしまいそうだ。  
「じゃあ自分で動いて見せて」  
「うん…」  
躊躇なく細い腰がぎこちない仕草で揺れ始めた。  
つたない動きが呼び起こすわずかな刺激を耐えしのぐとほんの少し興奮の波が引いた。何とか持ち応えられそうだ。  
神楽はしばらくもぞもぞと体を動かしていたが思うようには出来なかったらしい。  
「うっんっ、ダメネ。マダオ、して、欲しいアル…」  
一層切ない様子を浮かべた目で神楽が見つめている。  
「神楽ちゃんすげぇかわいい」  
「っ、マダオっ…早くぅ。して…ぇ」  
両膝を持ち上げつつ小さな体に覆いかぶさるようにしてゆっくりと腰を前後させる。  
神楽の腕が長谷川の背に回り抱きしめてきた。  
「がんばった子にはご褒美だ」  
言いながら動きを早めると膣内がきつく締まり痛いほどに陰茎を締め付ける。  
背中に回った細い腕にも力が入る。小さな胸が押し付けられる感触が以外に心地よい。  
「ああっマダオっ!きもちいいアルっ!あっぁん…好きっ…マダオっ、好きぃいっあぁっ!」  
一際高く声を上げ神楽がしがみついた。あふれ出した愛液が生ぬるく内腿を濡らす。  
びくびくとうごめきながら僅かずつ締め付けが緩み始めた神楽の膣内から陰茎を引き抜いた。  
うっとりとした表情で横たわる神楽の体が余韻に震えている。  
長谷川は吐き出した白濁が神楽の下腹と内股を汚すのを見ながらつい今しがた絶頂の中で神楽の言ったことを思った。  
いくら睦言とはいえ好きだとか軽々しく口にするんもんじゃない。つーか俺の名前はマダオじゃねぇ。  
「どうしたアル?長谷川マダオ」  
「ほんとにマダオって名前みたいな気がしてくるから止めてくんない?そーうゆーの」  
「わかったヨ。泰三」  
思いがけず本名で呼ばれどきりとする。  
なんか…こう…いやいやいや、考えすぎだろ。…って何を?  
あぁ、もう。馬鹿馬鹿しい。鬱陶しい。  
思考がうまくまとまらない。  
神楽の体と自分の股間をティッシュで拭いタバコに手を伸ばす。指先が少し震えている。  
それを見てやっと自分の心情を悟ることが出来た。  
何で俺こんな動揺してんの?…これまだガキだぞ?  
そのガキにうっかり手を出したことはとっくに棚の上である。  
ロリコン、という言葉が浮かんでは必死に打ち消した。  
 
震えのとまらない指がタバコに届く前に神楽の手が長谷川を捕らえ自分を見るように促した。  
ふっくらとした瑞々しい唇が長谷川に近づき口にふれた。小さな舌が唇を舐める。  
思わずその舌を捕らえようと自らも舌を伸ばし唇を吸う。口付け合う水音だけが生活感しかない駄々広い部屋に響いた。  
しばらくして長谷川の腕をつかんでいた神楽の手が離れたので長谷川も唇を離した。  
が、もう一度口付けたくなり神楽を抱き寄せる。そのとき神楽も長谷川にふれた。  
「ちょ、どこさわってんのぉぉ?」  
再び硬さを取り戻し始めていた陰茎を握り神楽がいたずらっぽく笑っている。  
「なにまたおったててるネ。マダオの癖に」  
どうやらまだ抱かれ足りない様子の神楽を強く抱きしめ容赦なしに口付ける。  
もう若くねぇのにもう一回なんて出来るのか?一瞬よぎった不安は杞憂に終わった。  
 
数日後、万事屋から封書が届いた。表に請求書在中と判が押してある。  
何の言いがかりだと思いつつ中身を改めると確かに請求書が一通。  
そこには「次からは指名料とるからなコノヤロー」「マダオごめんばれたアル」という添え書きがあった。  
とんでもない金額が書き込まれているかと思ったが別にそんなことも無く。  
ご丁寧にも次回以降のためにと指名料まで提示してある。  
こちらは少々色が着いてるようだが驚くような額ではないことに変わりはない。  
突っ込みどころはたくさんあるのだがそんなことはどうでもよかった。  
長谷川はひとつ決意をし、きりりと前を向くとつぶやいた。  
「…バイト増やそう」  
 
(終)  
 

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