鬼と兎  
 
市中見回りの最中、兎が転がっていた。  
本物の兎ではない。  
夜兎の少女だ。  
「おい、何寝転がってやがる。」  
ゲシッと蹴りを入れると目を擦りながら起き上がった。  
「ん?多串くんアルか。何か用ネ?」  
「何じゃねぇ。こんな所で寝られたら迷惑なんだよ。」  
神楽は女にしては盛大な欠伸をした。  
まだ眠いらしく焦点が合ってない。  
「銀髪野郎と眼鏡はどうした。」  
「…あんな奴等知らないアル!」  
成程、家出だな。  
土方は面倒そうに頭を掻いた。  
「おとなしく家に戻る気はないか?」  
「ないアル!」  
躊躇する事なく神楽は答えた。  
若い女が野宿なんて襲ってくださいと言ってるような物だ。  
土方は神楽を屯所に連れ帰る事にした。  
「おい、帰らねぇならついて来い。」  
「嫌アル!あのS野郎の近くになんて行きたくないヨ!」  
気付けば俺はこいつとラブホにいた。  
生憎と普通のホテルが満室だったのだ。  
受付の野郎がやけにニヤニヤしていた。  
「…シャワーでも浴びたらどうだ?」  
地面に寝転がっていたため神楽は汚れてしまっていた。  
やましい気持ちなんか微塵もなかった。  
「そうするアル。」  
神楽は恥じらいもなくその場で脱ぎ出した。  
「ちょ、待て!ここで脱ぐつもりか?」  
神楽はキョトンとした顔をした。  
「お前だって一応女だろうが!」  
言っててこっちが恥ずかしくなった。  
神楽が全裸になる前に脱衣所に押し込んだ。  
ったく世話かけさせるんじゃねぇよ。  
しばらくすると神楽が出て来た。  
「多串くん、上がったアルよ。」  
…全裸だった。  
「何で裸なんだ!」  
「細かい事気にしてたら負けアル。さっさと寝るネ。」  
土方はベッド上の神楽に馬乗りになる。  
動けないように押さえ付けながら。  
「多串くん、何のつもりアルか?」  
「うるせぇ。男の怖さを教えてやるよ。」  
強引に口付けて舌で口内を荒らす。  
苦しげに抗う姿はやけに扇情的だった。  
「ゃぁ…銀ちゃ…助け…。」  
パシンッと乾いた音が響いた。  
土方が神楽の頬を平手で張ったのだ。  
神楽は涙目で土方を見上げた。  
「今度、アイツの名前出したら容赦しねぇからな。」  
まだ未発達な胸を乱暴に揉む。  
「うぐっ…痛いアル!やめるネ!」  
涙目で言われても怖くない。  
余計に欲が煽られるだけだ。  
秘部に手を伸ばすと濡れていた。  
「びしょ濡れじゃねぇか。夜兎ってのは淫乱な種族だな。」  
にやりと笑って指を二本突き入れる。  
狭い入口は切れて出血していた。  
「いや…ぁっ…!」  
血で滑りやすくなった中を指で掻き回す。  
「んっ…ふぁ…ぁ。」  
「何だ?もう感じてんのか?」  
くちゅと音を立てて指が引き抜かれた。  
「俺のチンポでお前を女にしてやるよ。」  
土方は陰茎を取り出して神楽の穴に宛てる。  
「無理アル!そんなの入らないネ!」  
恐怖に引きつる神楽に構わず中へ侵入した。  
「ひっ…!いやぁぁっ…!」  
ブチブチッと中が切れていく感触。  
そこに神楽にとっての快感はない。  
「処女を失った気分はどうだ?」  
「最悪ヨ。こんな思いするくらいなら大人になりたくないネ。」  
土方はふっと笑って律動を開始した。  
 
「痛っ…やめるアル!入れたのならもう充分だろ!」  
「あ?入れただけで満足な訳ねぇだろ?もっと楽しませろや。」  
腰を回して子宮口を先端で擦る。  
血で滑りが良くなった内部は土方の陰茎を心地よく刺激した。  
「んっ…ふっ…。」  
小さな腰を掴み乱暴に揺さぶる。  
「あぁっ…嫌ヨ…。」  
じわじわと快感が高まり絶頂に近付く。  
「やっ…おちんちん大きくなったアル。」  
神楽は中の陰茎の様子がリアルに分かる。  
女としての本能が告げたのか逃げようとする動きが激しくなる。  
土方は腰を強く掴み神楽の中へ射精した。  
「やぁっ…中に何か入ってくるアル。」  
ビュッビュッと中へ流れ込む精液。  
全て受け止め切れず隙間から溢れた。  
土方は萎えた陰茎をズルリと引き抜いた。  
「飼ってる兎が家出中に妊娠したらアイツはどう思うだろうな。」  
ビクッと神楽は身体を震わせた。  
「にんしん…?」  
「男の精子をここに注がれたら妊娠するもんなんだよ。」  
知らなかったのか?と笑いながら土方は再び神楽に覆い被さる。  
鬼に掴まった兎はもう逃げられない。  
 
終  
 
 

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