「はっ…あん…あなたねぇ、いいか…好い加減にしなさいよ…」  
さっちゃんは頭を上げた。開けた前から形のよい胸が見え隠れし、呼吸をするたびに上がったり下がったりを繰り返している。下は何も身につけていない。腕や腿は朱く腫れ、うっすらと潤った秘所が月明かりに照らされて微かに光る。だが、床が軋むと同時にその光りは遮られた。  
 
 「何を言っているのかしら。」  
その人は手に持った鞭をピシッと鳴らした。月明かりに移った横顔は紛れも無く、恒道館道場の娘、志村妙であった。  
妙がさっちゃんに眼鏡をかけてやると、徐々に視界が晴れて、自分の置かれている状況がはっきりと理解できた。  
妙の家、縁側の柱にわざと外に見えるようにして縛り付けられている。膣の中には男性器を象った玩具が捩込められていて、身をよじらせるとくちゅっという嫌らしい音がした。  
 
「綺麗な胸ね。大きくて、ふっくらしてて…。」  
妙はさっちゃんの乳房に手をあててゆっくりと揉む。冷たい妙の手をの感触に思わず声がもれた。妙は襟元を広げ自らの乳房をさっちゃんにみせた。  
「みてごらんなさい。私ってばこんなに小さいの。」妙は笑顔を浮かべさっちゃんの乳首に舌をはわす。  
「だからあなたのお胸が…憎いのよ。」  
あっ…はぁんっ!妙の歯が乳首を噛んだとたん、さっちゃんはのけぞった。ぽたっと秘所から愛液が落ちて妙の足を濡らす。  
 
「あら、恥ずかしくないのかしら。こんな格好で縛られてるのに股ぐら濡らして…」  
そう、私は恥ずかしい。さっちゃんは思った。だが、こんな仕打ちを受けてもまだ体が性に疼く。  
時を遡れば2時間前。始末屋に仕事にカタをつけ、いつものように屋根を伝って帰っていたその途中、どこぞやの家の屋根が崩れものの見事に落ちた。そこが、妙の家だったのである。  
『お金がないなら償って頂戴。体で。』妙はそう言って美しく笑った。  
 
 「んっ、はっ、ああ…ん。」妙の手は下へ移動し、玩具を激しく上下に動かしている。さっちゃんの体は沸き上がる快感に小刻みに震えていた。  
「ずるいわよ。あなたばっかり気持ち良くなるなんて。アタシのお胸を嘗めなさい。」  
妙が耳元で囁く。睨み付けてみたものの、それはなんの抵抗にもならない。妙のそそり立った乳首に舌を延ばした。だが下から沸き上がる快感で上手く嘗めることができない。  
「まだほしいの?」  
返事を待たずに妙は玩具をいっそう激しく動かした。  
 
「私、もう…っ!!はぁん…」「悪い子ね…」  
まだ妙の口が動いたが、そこから先は聞こえなかった。震えてはひどくなら目の前が再び見えなくなり、果てた。  
「気持ち良かったかしら。」妙はまた笑う。艶やかでいてそして恐ろしい。  
「お気に召してくれてうれしいわ。ねぇ…  
銀さん。」  
……まさか…。  
さっちゃんの目の色が変わった。そして今の自分の姿を隠そうと身をよじったが、手足を縛られているために、無駄なあがきでしかなかった。  
 
「そんなところにいないで出てきなさいよ。」  
妙は雨戸の外へ向かって言った。間もなく、良く知る銀髪が忽然と姿を現した。坂田銀時その人だった。  
「いやぁ…銀さん!」  
さっちゃんは直ぐに目をそらす。  
「やだ、今更何を恥ずかしがっているのかしら。さっきまであんなに愉しんでいたのに。全て見てたんでしょ?銀さん?」  
妙が尋ねると銀さんは一瞬目を踊らせ、まぁ、と小さく答えた。  
「別に全部みるわけじゃなかったんだって。ただ新八のその…。」  
 
「新ちゃんを言い訳に?白々しい。今の銀さんが何を言っても嘘にしかなりませんよ。」  
妙は小さく笑うと、銀さんの下半身を指差した。一部分だけ熱をもち膨らんでいた。着物の裾が心なしか少し濡れている。  
「さぁさっちゃん、屋根の修理は銀さんがやってくれるそうよ。お代を払いなさい。」  
妙はさっちゃんの顎を掴み、無理矢理唇を重ねた。舌がひどく熱い。栗色の髪の向こうで銀さんがジッパーを下ろしているのが見えた。  
 
銀さんはさっちゃんの縄を解き、縁側の板張りに押し倒した。実は先程の妙との情事を目撃した間に一発抜いていたのたが、いざ淫らなさっちゃんを目の前にして、そんなことは忘れてしまったかのように、銀さんのモノは膨らんでいた。  
「おぃ、ぐちゅぐちゅじゃねぇか。」  
銀さんは玩具を取り出し、指を入れた。まだ膣の中は熱く、銀さんの指は次々と飲み込まれてゆく。  
「んっあぁ…銀さぁん…」  
銀さんの指にさっちゃんは身をのけぞらせた。  
 
「ボーってしてちゃいけないじゃないの。」  
妙は着物の裾をまくりあげ、秘所をさっちゃんの顔に押し付けた。  
「んぐっ…」  
息を止められたさっちゃんは小さく唸ったが、妙は容赦なく、グイグイと秘所おしつける。そうしている間に銀さんは指を引き抜き、入り口に宛うと、一気に突き上げた。  
「ああっ…!!」  
一瞬背中を電流が駆け巡ったような気がした。銀さんのモノが容赦なく膣内をかけまわす。  
「のってきたようね。恥らしい。」  
妙は静かに立ち上がった。  
 
「銀さん、私に考えがあるの。ちょっといいかしら。」妙は先程の玩具を取り出し、そして再びさっちゃんの手を背中で組ませて縛った。  
「なるほど。あんたいやらしいな。」  
銀さんは後からさっちゃんを付きながら、妙に言った。妙は笑顔を浮かべたまま、あなたほどじゃないわ、と返す。  
「さてさっちゃん。準備はいいかしら。」  
言い終わるか終わらないかで、妙はさっちゃんの菊門に玩具をあてがい、ゆっくりと沈めていった。  
「んっぁぁっ!いやっ、そこはだめぇぇ!」  
 
膣に関しては、さっちゃんはお庭番集でも鍛えられていたため人並み以上ではあった。だが、菊門に触れたことさえないために、はち切れそうなほど痛い。それに加え、銀さんのモノがさっちゃんの膣を容赦なく掻き回していた。  
痛みと快楽。  
この二つが激しく交ざりあい、重なりあう。こめかみを汗が流れていく。  
…限界だった。  
愛するひとの前で、こんな姿をさせた女の前で快楽に浸った姿をむざむざと晒すのか。理性と快感が格闘する。  
「もうだめぇ……っ!!」  
 
さっちゃんの視界が白くにごったかと思うと、瞬く間に意識は奈落の底へ落ちて行った。さっちゃんの体は小刻みに奮え、その振動が肌を通して銀さんに伝わる。銀さんは耐え切れずに、膣に性を放った。  
 
 
 「屋根ってどこが壊れてんだ?」  
銀さんは天井を仰ぎ見ていった。  
「穴なんてありませんよ。彼女は隣の家の納屋に落ちたんですから。」  
と、妙は微笑を崩すことなく、さらりと言った。  
完  
 

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