神楽が万屋に帰るとお通が扉の前でぽつんと1人立っていた。  
「おお通じゃないアルか!何してるアル?」  
お通は神楽に気が付くとぺこりと一礼した。  
「あの・・・・今日はまたご相談にきたんです・・・」  
お通は弱々しく笑いながら話した。  
そんなお通が神楽の目に酷く扇情的に映った。  
「今日は銀ちゃん帰り遅いアル。中に入って待つヨロシ。」  
「あ、でも私実はもうそろそろ仕事に戻らなくてはいけないから・・」  
「あ、なら私に話すアル!銀ちゃんに伝えとくヨ」  
 
万屋の中に入った二人はソファーに向かい合って座った。  
「で?相談って何アル?銀ちゃんの片腕の私に話すアルよ。」  
お通は一瞬話すのをためらった様に視線を泳がしたが、ゆっくりと口を開いた。  
「あの・・・ストーカーが・・・いるみたいで・・」  
「うんうん」  
「それで・・・昨日いきなり襲われたんです」  
「うわあ、それは大変アル・・・・」  
「それで万屋の皆さんにストーカー退治をお願いしたいんですが・・・」  
お通は細い声で事態の大まかな流れをを話した。  
話しにくい内容なのだろうか、視線は下を向いたままである。  
「うん、わかったアル!銀ちゃんに伝えとくアルよ」  
「ありがとうございます・・・!」  
「で、ストーカーにどこまでやられたアルか?」  
神楽の目は輝いている。  
質問の内容に驚いたのか、お通は視線を神楽にあわせた。  
「・・・・」  
黙ったままのお通に痺れを切らしたのか、神楽がお通の横に座った。  
「お通はセックスしたことないアルか?」  
 
「な・・・なんで!?何でそんなこと聞くの・・・!?」  
「聞いちゃだめアルか?」  
神楽がきょとんと首をかしげる。  
その目はセックスという単語には程遠い純粋な少女の目に見える。  
「え、な、そんなことどうでもいいじゃな・・・ってキャァ!」  
神楽がお通の胸を掴んだ。  
「ふむふむ、そんな大きくないアル・・・彼氏に揉んでもらってないアルか?」  
「な、ないわよ・・・!まだエッチだってしたことないのに・・・!」  
お通のその言葉を聴いて神楽は思わず笑った。  
 
 

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