松平の痴漢騒動がお咎めなしで解決したその日の夕方。  
エロメスに一人の面会人があった。  
独房から出されたエロメスが看守に連れられていったのは面会室でもなく取調室でもない窓のない変に厳重な作りをした部屋だった。  
そこでは整った顔立ちに鋭い目の青年がひとりいらだたしげにタバコをふかしていた。  
看守はその青年に恭しく敬礼しその場を後にした。  
「えぇとぉ。どちらさまですか?」  
エロメスは笑顔で小首をかしげて顔をのぞき込み猫耳をぴくぴくと動かした。これまで大概の男はこれで魅了されてきたが  
しかし目の前の男は剣呑な目つきをさらに細めてエロメスを睨みつけている。良く見ると見覚えのある制服だ。新撰組の隊長服。  
「うちのとっつぁんに随分恥かかせてくれたみたいじゃねーか」  
即座に思い至りエロメスはいささかあせった。  
「このあいだのおじさまの部下の方ですか?ごめんなさい。私ひどいことを…」  
がつん  
隊長服の男−土方は部屋の中央にあった机を蹴り飛ばした。  
泣く子も黙る武装警察真選組の副局長自ら上司である警察庁長官松平片栗粉虎をコケにした女盗賊を懲らしめにきたのだ。  
「あんまり男なめてんじゃねーぞ」  
続けてエロメスの頬をはる。  
がしゃんっ  
「きゃぁっ!痛いっ。いや…やめてください・・・くすん。ひどいことしないで…。怖い…」  
その場に尻もちをついたエロメスはぺたりと床に座る格好に体制を直し軽く握った両手の甲をまぶたにあて肩を揺らした。  
猫耳がちょこんとうなだれている。  
「嘘泣きすんじゃねぇ。バレバレなんだよ」  
一瞬しゃくりあげるような動きを止めたエロメスはちいさなこぶし越しにちらりと土方を見上げペロッと舌を出した。  
「てへっ」  
エロメスの胸元に蹴りが炸裂した。  
「がはっ」  
苦しむエロメスの襟首をつかみ引き起こす。  
「ごほっ…なにあなた。あんなエロオヤジのことで何むきになってんのォ?  
あのおじさん言ってたわよ。あなたたちのこと無能な部下だって」  
「いいてえ事はそれだけか」  
「さんざんあなた達の愚痴言ったあげくこんな小娘にだまされちゃって。警察庁だかなんだか知らないけど馬鹿面下げて何?  
あんなのただのスケベジジイじゃない!」  
がつん  
遠慮なしに頭を殴りつける。  
「それがてめぇの本性か?」  
「そうよ男ってちょっと可愛くて従順な振りすればすぐにだまされるのよね。おかしいったらないわ」  
「まだあるだろ」  
珍しく下卑た笑いを浮かべ土方は言った。  
「え?」  
「本性、見せてみろよ」  
土方はエロメスの腹に膝を打ち込んだ。  
倒れこむところを引き起こすと部屋の中央にあった机に押し倒し着物の袷を左右に開いた。形の良い胸があらわになる。  
ふるふると震える胸を乱暴に揉みしだく。  
「やっ。いやぁっっ!!ちょっと!こんなことしていいと思ってるの!!」  
睨み上げ抗議するエロメスを無視して帯に手をかける。  
「嫌だぁ!!嫌!離して!!」  
エロメスはじたばたと抵抗するが全く意味を成さかった。  
手早くはずされた帯が足元にぱさりと落ち肌蹴た着物から白く華奢な体が覗いた。  
ふっくらとした乳房と滑らかな尻のラインを引き立てる細い手足が  
冷めた視線をその体にそそぐ土方を必死に押し返そうとするがかなうはずもない。  
両足の間に無骨な手が滑り込み秘裂を割るようになでた。  
思わず漏れそうになる吐息を噛み殺しおびえた目で土方を見る。猫耳がくるりと後ろにまいている。  
このまま、この男に犯されるの?こんなところで?  
そう考えるとなぜか体の奥が熱く疼いた。陰毛の薄い秘裂がぴくりと反応する。  
いつもは事に及ぶ前に財布を抜き逃げ出すので案外エロメスの男性経験は浅かった。  
ずぶりと乱暴に差し込まれた指はまだ一本だけ。それでもエロメスの膣内はキツく土方の指にねっとりと絡み付いてくる。  
「・・・濡れてきてんじゃねーか。でもまだちいと、早いかな」  
おびえた表情のエロメスの顔をニヤニヤと覗き込み自らの着衣を解く。  
「まぁいいか」  
「ひぃっ!いやぁあああああ!」  
既に硬くなっていた自身をあてがい一気にねじ込んだ。  
 
狭い膣が押し広げられ進入されるのにともなって、膣肉がめりめりと音を立てているような気さえする。  
「いやっぁ!!いたいっ!」  
涙を流し叫ぶエロメスを意に介さず深く膣内をえぐり抽送を繰り返す。  
ひどく狭い内部にはすぐに愛液が濡れ溢れきつい締め付けとたっぷりの潤滑液に土方は満足そうに笑い残酷な宣告を吐いた。  
「なんだガバガバかと思ったが随分具合がいいじゃねぇか。これならうちの隊士共もたっぷり楽しめる」  
「!?」  
エロメスの目に絶望の色が浮かぶ。  
「何でっ・・・こんなことするの!?マスコミとかあんた達の上層とかに訴えるわよ!」  
エロメスの訴えに非情な微笑みを浮かべ土方は答えた。  
「やれるもんならな・・・」  
ふ、と押さえつけていた手が緩んだその次の瞬間右肩に激痛が走った。  
「きゃぁぁぁっああ!!」  
タバコの火を押し付けられたエロメスの内部がさらにきつく締まり土方はくっと低く呻いた。  
「ははっ。すっげぇ…。まだ抵抗するようなら次は顔だ」  
眼前にタバコの火を近づけ揺らす。  
「このことは他言無用でお願いしますよ?よそで余計なことしゃべりやがったら…わかるよなぁ?」  
「うっ、ううぅっ」  
声を上げて泣き出すエロメスの膣から抜け落ちるぎりぎりまで肉棒を引き抜き膣口付近をなぶる。  
エロメスの入り口はくちゅくちゅと音を立てて先端を飲み込み引き抜こうとすればきゅうと吸い付くようにすぼまった。  
ぷっくりとしたピンク色の淫核を押しつぶすように肉棒全体をこすり付けると次第にエロメスの細い腰が揺れはじめ喘ぐ声が漏れていた。  
「あぁっん。ゃあ…はぅっんっ」  
両手で包み込むように乳房を鷲掴みに揉みその頂点を乳輪ごと甘噛みし隆起した先端を歯でしごいた後  
舌でこねるように舐めたっぷりと唾液で濡らした。もう片方の乳首も同様に愛撫しつつすでに唾液まみれの乳頭を指先でもてあそぶ。  
次第に熱くなってきたのかエロメスの腰の動きがぎこちなく土方のモノを求めうごめいていた。  
「欲しくなったのか?」  
子供のようにうなずくエロメスの猫耳がぴくぴくと揺れている。その腰をゆっくりとなで下肢へとくだり指先で秘裂を押し広げた。  
「あんたの体名前どおりだな。愛を盗む怪盗キャッツイヤーだ?いい気になるんじゃねぇよ。ただのエロい雌猫じゃねぇか」  
愉悦と羞恥に顔どころか体までもほんのりと赤く染まり涙を浮かべながら、呼吸を乱し、ねだるようにエロメスは土方を見上げていた。  
 
「自分で広げてみせな」  
陰茎をエロメスの太ももや下腹部に擦り付けながらその唇を舐め下唇を軽く吸う。舌が唇を割り口内を犯した。  
「んっんんぅ」  
エロメスもそれに答えて舌を差し出しねっとりと絡ませ土方の舌を吸いながら白い細い指を自分の下肢へ滑らせていく。  
溢れた蜜でぬめるそこにたどり着いた指先が少し戸惑う。口付けが途絶え糸を引く唇を離した土方はエロメスの両足を持ち上げた。  
「どこに欲しいんだ?」  
「…ここに、おまんこに…ちんぽ下さい」  
恥ずかしいポーズを強いられたまま秘裂を自分で広げ淫猥なせりふでねだるエロメスのそこに一気に奥まで肉棒を突き入れた。  
ぱんっぱんっと音を立てて激しく腰を打ち付ける。  
「あぁっん!あー…っ、ひっああぁぁ」  
「きもちいいか?雌猫」  
だらだらと淫液をたらす肉壷はいやらしくうごめき更なる快楽を求め突かれるリズムに合わせてエロメスは自ら腰を使う。  
ひくつく肉壁が締めつける感触がたまらない。  
「きもちぃいっ…うそぉやだ。もぉイっちゃうぅぅ!…ひぃっ!!」  
唐突に土方は、体中を痙攣させてよがるエロメスの乳首を強く噛んだ。  
「勝手にイクんじゃねーよ。て、おいおい」  
「やあぁっぁああんっ。んー!!ふああぁぁぁーあっ!!!!…はっ、…あぁ。」  
ひときわ激しく痙攣し膣内がびくびくときつく収縮した後エロメスの体がぐったりと脱力する。  
「言ってるそばからなんだ?乳首かまれてイったのか?ほんっとエロいな雌猫」  
絶頂の余韻に浸る間を与えず土方は抽送を続ていた。  
「やっぁ!だめぇえ!!」  
「へぇ、まだ締まるんだな」  
イったばかりの敏感な膣内を激しい動きで蹂躙すると脱力したままのエロメスの膣内が再び痙攣し始めた。  
「ん、ふぅ…あああぁん」  
さらに腰の動きを早め脈打つ肉壁を堪能し絶頂が近づいた土方は痙攣し続ける膣から陰茎を引き抜きエロメスの顔に白濁を放った。  
そして深く息を吐くと、精を吐ききった陰茎を最早なすがままとなったエロメスの唇になすりつけ先端に残ったしずくを舐めとらせた。  
「さて、あとはうちの若いのにまかせるか。たっぷり可愛がってもらえよ」  
耳元で低くささやいて着衣を整える。  
エロメスは力なく体を投げ出しぼんやりと宙をながめていた。くちびるが呆けたように少しだけ開いている。  
薄く笑う土方はその髪をつかみ頭を壁に打ち付けた。  
「手を出した相手が悪かったな。ザーメンまみれで後悔すればいい」  
新しいタバコに火をつけ部屋を後にする。  
「あああああああぁぁぁあぁあっぁぁ!!」  
がしゃり。と大きな金属音が響いてドアが閉じたときたときエロメスの中で何かがはじけ堰を切ったように泣き叫んだ。  
しかし、ドアの向こうの男たちの下卑た期待に満ちた笑い声がだんだんと近づいてくるのを感じながらエロメスを襲った感情は絶望だけではなく。  
熱い淫猥な体液がエロメスの太ももをつたい冷たい床を濡らした。  
 
(終)  
 

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