薄暗い部屋に一組の少年少女。  
少女は裸(靴下は着用)で縛り上げられ両腕の自由を奪われていた。  
「股近づけんな気分悪い」  
無駄に豪奢な制服を着込んだ少年が少女の髪をつかみ自らの両足の間に顔を埋めさせる。  
「すぐにコレが欲しくてたまんないようになりやすぜ?」  
かわいらしい顔に似合わない下卑た笑みを浮かべて言った。  
「オマエバカカ?さっさと縄ほどくアル!!」  
少女は怒りを顕に喚いた。白い肌に食い込んだ縄と縄がすれた赤い痕が扇情的だ。  
「・・・とりあえず口でしてもらおうと思ってたけど食いちぎられかねない勢いだなぁ  
 しょうがねぇ・・・」  
下腹部をやんわりとなでながら次第に指先からさらに下へと這い進む。  
「やっ、どこ触ってるアル!この変態!!」  
「俺は自他共に認めるドSでさぁ。そんな煽るような事言われたら本気でいじめたくなっちまう」この男の笑顔は常にどす黒い。  
それなら―  
抵抗するのをやめてじっと耐えていればそのうち相手が興味を失うのではないかと神楽は考えた。  
こんなヤツに触られたところで嫌悪以外に感じるものがあるはずがないと  
「!?」  
不意に視界が閉ざされた。あのふざけたアイマスクをつけられたのだろう。  
好きにすればいい。相手が見えないほうが気が楽だ。  
「んっ」  
唇にやわらかい感触。まさか口付けられるとは思ってもいなかった。  
たっぷりと濡れた舌が唇を、歯列を、なぞり口腔を犯す。舌先と唇を吸い上げられるたび体に浮かぶほのかな熱を神楽は必死で否定した。  
「そろそろ頃合いかねぃ」  
独り言のように沖田が言った、その言葉の意味を神楽が理解するより早くそれまで足の付け根あたりを緩急をつけなぞっていた指が神楽の中心を貫いた。  
 
しまった。そう思った時にはもう遅かった。  
「ちょっコレっ目隠し外すアルううう!!」  
視界を奪われたことにより感覚は鋭敏になっていた。  
「俺を楽しませてくれれば考えてやりますぜ」  
「嫌アル!てめぇ、指っ抜きやがれ!!あ・・・んっ、やぁ・・・」  
威嚇する言葉もすでに蕩けた声色では沖田の嗜虐心をそそるだけだった。  
「そいつぁ出来ねえ相談だ」  
うっとりとそういった沖田の指は神楽の膣壁をくまなく探る。  
「凄ぇ狭い。絡み付いてきやすぜ。あぁ、でももう一本ぐらい入るかな」  
「ひっぅ」  
秘所を押し広げられる感覚に思わずちいさな悲鳴にも似た声が漏れた。  
指先がさらに奥を突き、かきまわす。否定しきれない熱はすでに全身へ広がり思考さえも奪っていく。  
「ガキの癖に濡らし過ぎじゃねぇかぃ?」  
耳元でささやかれ忘れていた嫌悪感と羞恥心で我に返る。  
「おまえもガキアル。ガキの癖にエロイ事が達者なんてろくな大人にならないネ」  
とっさに口答えするが呼吸は乱れ快楽の余韻でその声は甘ったるい。  
「そいつぁもしかして褒められてんのかねぇ」  
「軽蔑してるアル」  
「ふぅん」  
まあいいやと満足げに笑い指を最奥までねじ込む。  
「あぁっ!」  
膣内で指先が小刻みに揺れその揺れに呼応するように次第に甘い痺れが再び神楽の全身を侵しはじめた。  
「ぅあ・・・ふっ、やぁぁ・・・ん・・・」  
耐え切れず漏れる声を聞いて沖田は探りつくした神楽の膣内を乱暴にかき回し親指で陰核をこすった。その動きに合わせて神楽の体がビクリと揺れる。  
「そこっ、いじるのダメアル!やぁヨ・・・ひゃ、あぁんっ」  
首筋に唇を這わせ空いた手でちいさな胸の膨らみを撫でるとかわいらしい嬌声がボリュームをあげていった。陥没した乳首を無理やり捻り上げると挿入した指がきゅうと締め上げられしとどに蜜があふれた。  
 
「そうださっきのお願い聞いてやりますぜ」  
そういうと沖田は神楽の膣内からゆっくりと指を引き抜いた。しかし、これで終わりなどあろう筈がない。  
すでに快楽に痺れた体は熱くせめぎ合う理性も勢いを失っていた。  
(なにされるアルか?)  
不安からか、期待からか神楽はぼんやりとそう思った。  
 
目隠しがはずされて視界を取り戻した神楽の眼前に沖田の透明な粘液の絡みついた手のひらがかざされていた。  
「ほぉら、こんなにたらしてはしたねぇ」  
すでに火のついた神楽の体は羞恥さえもぼんやりとした快楽へ昇華させていく。  
「口、あけなせぇ」  
自らの淫液にまみれた指を口元にあてがわれた。  
数分前までの神楽であれば思いっきり噛み付いていただろう。しかし快楽に身をゆだねつつある少女の唇はゆっくりと開き無意識にではあるが小さな舌をのぞかせた。  
「つまらねぇな」  
「ぅんうっ!」  
思いのほか簡単に陥落してしまった神楽にいらだった沖田は乱暴に神楽の唇を割り指をねじ込んだ。  
「ほら、たっぷり味わうんですぜぃ。全部なめとるまで離さねぇからな」  
苦しげに指に舌を這わせる神楽の喉の奥まで指を突きいれながら沖田は至福の笑みを浮かべた。  
「あぁ、いい表情になってきた」  
「っこの、ヘンタイ!ドS!!」  
やっとの思いで口腔を開放された神楽が叫んだ。相変わらずその声は弱弱しい。  
「ほんとの事を改めて言われても困りやすぜ。…でも変態はお互い様かもしれねぇなあ。ほら」  
足を大きく持ち上げられ自身の秘所を見せ付けるようにされる。そこにはまた華奢な指が2本突き立てられていた。  
「後から後からあふれてきやがる。夜兎ってぇのは随分いやらしい作りの体なんだなぁ」  
「ちがうアル!そんな…っや、あぁああっ!!」  
散々なぶられたにもかかわらず神楽の体の熱は冷めるどころか焦れて熱くくすぶっていたようだ。ほんの少しの愛撫ではしたなく声を上げ、細い腰がいやらしくうごめいていた。  
「自分ばっかり気持ちよくなってんのは、ちぃとずるいんじゃねえかぃ」  
上着とシャツをはだけさせたベルトを引き抜いた沖田は自らの両足の間に神楽の顔を引き寄せた。  
「口ではずしてくだせぇ」  
 
「なっ」  
「ほら、早く」  
ベルトをしならせ床を鳴らし神楽を促す。本当なら神楽の白い肌を打ちたかったのだがそんなことをすれば今までの苦労が水の泡だ。楽しみは先にとっておくことにした。  
「うまく出来たらごほうび、あげやすぜぃ」  
「どうせエロいことダロ」  
「エロいごほうびは勿論ですがねぃ。酢昆布でもんまい棒でも好きなだけ奢りやすぜぃ」  
「マジでか!…わかったヨ。そのぐらいお茶づけさらさらネ!」  
単純である。しかもなんか軽く間違っている。とは言えいつもの様なやんちゃさはどこにもなくあどけないやり取りもどこか艶めかしい。  
たどたどしくボタンの上の布地を噛みはずそうとするがなかなかうまくいかない何度かがちりと歯がなった。  
やっとでぼたんを外しジッパーをくわえ引きおろす。これは案外簡単に外れた。  
薄い下着ごしに神楽がこれまで知らなかったにおいが仄かに立ち上る。思っていたほどいやなにおいじゃない。下腹の奥がざわりと疼いた。  
「そのまま咥えろぃ」  
硬く屹立した沖田のモノに布越しにふれる。なぜか先刻疼いた場所と胸の奥が熱く脈打った。  
布越しのまま全体を咥えこみ舌で輪郭をなぞる。呼吸をしようと一旦口を離すと沖田にさらに下へと促された。  
「下のほうもお願いしますぜぃ」  
いつの間にか沖田は下着(と靴下)以外のすべてを脱ぎ捨てていた。  
言われるままに神楽はその下の柔らかい双球を含む。軽く吸い上げるとふれてもいない自分の秘所からとろりと蜜が溢れるのを感じ神楽はさらに体を熱くした。  
「そろそろ直に舐めたくありやせんかぃ?」  
沖田も次第に呼吸が乱れ始めていたが、神楽には最早そんなことは気づく余裕もない。  
虚ろな目で沖田を見上げている様は完全にそれを欲していた。  
 
「んむっ」  
神楽のちいさな口には沖田のソレは納まりきらないようで先端を含みチロチロと舐めるのが精一杯だ。  
「ほらもっと気ぃ入れて舐めなせぇ」  
焦れた沖田が喉の奥まで陰茎を突き入れる。苦しげに眉を寄せる神楽にかまわず  
ベルトを右手に巻きつけ短く握り神楽の尻たぶを打った。  
「ぅぐうっ」  
反射的に口を閉じかけた神楽の歯が陰茎にあたり沖田の目の色が変わる。  
ベルトが数度しなり神楽の尻に背中に痕をつけていく。赤い瞳に涙を浮かべ憎憎しげに見上げる神楽に妙に穏やかな冷めた声が応えた。  
「歯ぁたてちゃあいけませんぜ。もっとひどい目にあいたいんですかぃ?」  
神楽の丸い瞳がさらに丸く見開かれこの男から逃れようと体をよじる。  
「んーっ!ん!うぐっぅ!」  
しかし両腕の自由を奪われているためにそれはかなわない。  
無遠慮に口腔内を味わいつくした後、陰茎が引き抜かれこぼれた唾液が神楽の胸を汚した。  
「さぁてこっからが文字通り本番でさぁ。あれ、まだ濡らしてるんですかぃ」  
しばらくの間放置されていたはずの神楽の陰部はふれずともそうとわかるほどに濡れていた。  
「ケツひっぱたかれて感じちまったんですかぃ?」  
からかうように言われ神楽は嫌々をするようにかぶりをふる。  
「こいつぁとんだ淫乱だ。なぁ、もう欲しくてしょうがねぇだろぃ。言ってみな、ほら」  
覗き込む顔を睨み返す。  
「オマエ、本っ当バカダロ」  
精一杯強気で言ったはずの言葉はかすれて上ずっていた。  
ひゅんっ  
またもベルトが舞い神楽の胸から腹にかけて3本の筋が走った。  
「きちんと言わないとお仕置きですぜ。だれのなにがほしいんですかぃ?」  
神楽の髪をつかみ引き寄せもう一度問う。答えなければ開放されない。この男からも、痺れるようなこの体の疼きからも。  
卑猥な単語を口にすることにためらいはない。神楽にとっては日頃他意なく普通に使う言葉だ。でも、今ここでこの男にそれを欲しいなどと言うことは屈辱以外の何者でもなかった。  
「・・・そーごのちんちんほしいアル」  
少しためらって、うつむきながら小さく答えた。  
 
「どこに?あぁここですかぃ?」  
神楽の背後から手を回し菊座をつつく。そこはすでにあふれた愛液でべっとりと湿っていてするりと沖田の指を受け入れた。  
「や・・・違うアル!!ダメェ!」  
「違うんですかい?じゃあ自分で欲しいところに入れてみなせぃ」  
尻穴をいじりながら神楽を膝の上に乗せる。  
「指、抜けョ・・・やっぁああんっ!」  
どうやら抜く気はないらしくさらに深く突き入れられた。  
「んっ」  
屹立したものの先端をあてがいゆっくりと腰を落とす。半分も入らないうちに内側から押し広げられる感覚に戸惑いためらっている神楽を沖田は思い切り良く下から突き上げた。  
「きゃあぅっ!」  
いきなり最奥まで突き入れられびくりと体を震わせる。そのまま脱力したようになった神楽を沖田は容赦なく攻め立てた。神楽の中は狭く後ろを突くたびひくひくと痙攣している。  
両足を持ち上げ動き易いように体勢を替え沖田は動きを早めた。何度か角度を替え神楽の内部を余すところなくこすり上げると吐息だけだった神楽の喘ぎがだらしのない雌のそれに変わっていった。  
やがて神楽の狭い膣がきゅうと締めつけを強める。沖田も限界が近かった。  
「はっあぁぁんぅ、やあぁぁ!!」  
体が跳ね上がるほど痙攣し神楽は達した。素早く陰茎を引き抜き快楽の余韻に惚けた神楽の顔にたっぷりと顔射する。口に先端を押し付け口内にも精液を注ぐ。  
驚いた神楽は正気を取り戻したらしく。不愉快そうに口の中の粘つく液体を沖田めがけて吐き出した。  
ひょいとよけて神楽の腕をつかむ。今にも噛み付いてきそうな目。こんなにいい反応をするおもちゃは他にはない。  
じっくりと調教してやろうと考えながら縄を解く。  
「おまえどんだけヘンタイなんだヨ!」  
憎し気に言い放ち殴りかかってくる神楽をかわしたその時、足元に脱ぎ捨てた衣服に足が絡み沖田はその場に倒れこんだ。  
「いってぇ・・・!?てめぇ!なにしやがんでぃ!!」  
これぞ好機といわんばかりに飛び掛った神楽は沖田の両腕を見る間に縛り上げにたりと笑った。  
「しかえしネ。覚悟ヨロシ?」  
 
了  
 

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