「若……っあぁ…っ
とっても……素敵です…。
見てください……若の可愛らしいおマンコの中に、私のモノがこんなに深々と……刺さっていますよ」
―― きゅぷきゅぷに私のモノを締め付けて…、入り口からこんなに蜜を滴らせて……
そんなに気持ちイイですか、若? ――
耳元にかかる熱い息に、鳥肌が走る。
ああ、忌まわしい。おぞましい。
荒い息を吹きかける、この生き物が、心底、嫌いだ。
しかし、両の腕は広げられた状態で、竿の上に括られ、両膝裏にも別の物干し竿を当てられて、同様に固定されている。
膝丈まである濃紺の足袋以外は一糸纏わぬ姿で、九兵衛は二本の竿に括り付けられていた。
興奮のためか、悪寒のためか、彼女の乳房の先端で震える桃色は、硬く勃起して天井を向いていた。
白くて小さい、華奢な容姿の彼女の上には、対照的に長身で肩幅の広い、長髪の男が覆い被さっていた。
閉じたくとも閉じられない九兵衛の股の間に、男は腰を突き入れて、これ見よがしにぬらぬらと光る男根を出し入れしてくる。
彼女が喘ぐたび、男から振動を与えられるたびに、小ぶりな九兵衛の胸は、ふるふると震えた。
己の内部をいやらしく擦り上げる肉の感触に、九兵衛は眼帯で隠されていない方の目を顰めた。
九兵衛の両膝を縛っている竿を掴み上げて、男は乳房の辺りに彼女の膝を押し付けた。
折り曲げられた体が悲鳴をあげる。
肉に竿が食い込む。
屈辱的な体勢を強いられて、己の秘部を男の眼前に晒される。
男の肉茎を咥え込んだ膣口も、そこから垂れた淫液で濡れた菊門も、男からは丸見えだった。
けれど、何よりも九兵衛が耐えられないのは、やはり、自分の膣内を荒々しく犯している、この、汚らわしい肉の感触。
血管が浮き上がったグロテスクな肉の塊が、ぶぷっ、じゅぽっ、と音を立てながら、彼女の中を出入りしている。
九兵衛はただ、体を引きつらせて、この感覚に耐えるしかない己の現状を呪った。
男の腰使いに合わせて、漏れる自分の声に、どうしようもなく、嫌悪感を抱く。
「あんっはぁあんっひっあッああッ」
――――女の、声だ。
否定しようもない。
膣内を男の逸物でかき回されて、よがり声を上げ、股から欲情の証のように淫液を滴らせている―――これでは、只の牝だ。
九兵衛は己の意思とは裏腹に、己の内部が男の子種を絞り上げようと収縮するのを、悲しいほどに感じていた。
「はぁ…はぁっ、若…っ…私のチンポがそんなに美味しいですか…?
さっきから咥え込んで、ぴったり吸い付いてくるじゃないですか。
ねぇ、チンポ美味しいですか? 私のチンポ、もっと欲しいですか?」
早口でアホが何か言っている。
死ねばいいのに、この変態―――と、本気で思った。
けれど、この男がもたらす律動が、己の熱を鎮めてくれるのも、事実だった。
早く解放されたい。
男の拘束からも。己の中の嫌悪すべき牝の本能からも。
九兵衛は半ば自棄で言葉を紡いだ。
「ほしい……っ僕の…ぉまんこの中に…もっと…お…ちんちん…欲しぃっ」
男に突き上げられているせいで息が乱れ、九兵衛が己で思っているより、それは遥かに卑猥な声になった。
九兵衛の中を出入りする男の動きがさらに激しくなる。
摩擦で淫核が刺激されて、九兵衛もびくんびくんッと腰を震わせた。
一瞬、何もかもが真っ白に焼ききれるような感覚が、全身を襲った。
「あっあっいっ…若…わかっ、い、イキそうですっ、若っ」
硬く尖らせた男根で数回、九兵衛の膣壁を擦り上げると、男は素早く九兵衛から己を抜き去り、九兵衛の股の間を白く濁った粘液で汚した。
己の欲望を放った後も、男は九兵衛を解放してはくれなかった。
相変わらず、二本の竿で体を固定された九兵衛は、屈辱的な姿を男に晒していた。
男は白い粘液がかかった九兵衛の陰唇を押し開き、己の粘液を指に絡めては、彼女の淫核を執拗に捏ねくりまわした。
九兵衛は抑えきれずに、体を痙攣させて鳴いた。
「きゃぅっひゃふぅっんぁッぁッああんッッ」
「また、イッちゃいそうですか? 若?
クリトリスを弄られて、若のおまんこがヒクヒク言ってますよ。
私の精液を塗りたくられて、嬉しそうにしてますよ」
―― このまま、精液塗れの指をおまんこの中に、入れてみましょうか?
ぐちゃぐちゃに掻き回して、中にたっぷりと擦り付けて差し上げましょうか? ――
男の囁きに、九兵衛はゾッとした。
膣外射精されたと言っても、生の状態で性交しているのだ。
それだけでも妊娠の危険性は高いのに、これ以上、体の中に、余計なものを入れないでくれ――。
九兵衛の怯えた目を見て、男は細い目をさらに細めて笑った。
「若、だから言ったでしょう。
男を甘く見ていると、恐ろしい目に遭うのですよ」
東城……と九兵衛の唇が、男の名を呼ぶ形に動いたが、それは声にはならずに、喘ぎに掻き消された。
東城は、九兵衛にとって、家族だった。
彼は九兵衛が継ぐ柳生家の門弟であり、彼女の世話係である。
兄弟子であり、保護者であり、母のようにも、友のようにも感じていた。
家督を継ぐため、男として育てられた九兵衛の秘密を知る、数少ない人物の一人であったし、気の置けない仲間の一人だった。
そんな彼と九兵衛の関係が変わってしまったのは、いつからだったか。
それは一つの事件がきっかけだった。
妙の道場で借金取りとやりあって、幼い九兵衛は左目を失った。
父も祖父も、それは悲しんで九兵衛を心配してくれたけれど、東城の動揺はその二人をも上回っていた。
九兵衛の容態が回復してからも、東城は塞ぎこんだままだった。
彼女の護衛として、己の役目を果たせなかったことに、人一倍、自責の念を抱いているようだった。
九兵衛は己のせいで沈んでいる東城を申し訳なく思い、彼の部屋に足を運んだ。
「東城……お前は何も悪くない。
僕が弱かったからいけないんだ。僕はもっと強くなるよ。
男よりも、女よりも、誰よりも、強くなるんだ」
障子越しに、少女の声が固い意志を告げると、それまで沈んでいた年上の少年は、閉じていた戸を開いて、彼女を部屋に引き入れた。
久しぶりに東城の姿を見て、安堵の表情を浮かべた九兵衛は、次の瞬間、その顔を強張らせた。
彼女を見つめる東城の目は、別人のように冷たく、暗く淀んでいたからである。
「若……あなたは未だ、ご自分のことをご存知でない。
己の身、己の立っている位置を知らずして、どうして強くなどなれましょう」
――――私が教えて差し上げましょう。
東城はそう呟くと、幼い九兵衛を無理矢理に、裸に剥いた。
九兵衛は必死に抵抗したが、歳も体格も離れた男に、少女の九兵衛が適うわけもなく、あっけなく下着まで剥ぎ取られ、布団の上に組しかれてしまった。
身近な者の急変に、九兵衛はただならぬ恐怖を感じた。
しかし、彼女の中の動揺と迷いが、喉の中で助けを呼ぶ声を凍らせていた。
彼女が迷っているうちに、東城は彼女の着物の帯で、彼女の上半身を縛り上げた。
両腕を後ろ手に括られ、胸の下を両腕と共に縛り上げられる。
未だ、乳房と呼べる程の膨らみに達していない胸の肉に、帯が食い込む。
二つの淡い色の乳首が、ぴんと上を向いているのを認めて、東城はその愛らしい木の実を口に含んだ。
少年とも大人の女とも違う、少女の肌は柔らかく、新雪のように白く、敏感だった。
「あっくぅ…っゃっやめろっっとうじょ…っ」
縛られて、両手の自由を奪われ、体重をかけられ、押さえ込まれた九兵衛は、ただ東城に良いように弄ばれた。
ぴちゃぴちゃと音を立てて、東城の舌が九兵衛の乳首を蹂躙する。
時に強く、時に優しく、その唇で赤い実に吸い付き、歯を立て、指先で摘むと、九兵衛は鼻にかかった甘い声を漏らして、ぴくぴくと体を痙攣させた。
体を拘束され、裸に剥かれ、男の舌で敏感な箇所を弄られているうちに、九兵衛は抑えようのない興奮が、体を支配しつつあることを感じた。
「あふっふああッんッは…あ…ッ!」
「若……貴方は男よりも女よりも強くなると仰った……。
それでは、男とはどういうものか、女とはどういうものか、知らねばなりますまい」
ぐいっ、と、体が持ち上げられたかと思うと、鏡を御覧なさい、と言う東城の声が聞こえた。
九兵衛が顔をあげると、壁際の姿見に、全裸で上体を起こした自分と、それを背後で支える東城の姿が映っていた。
東城は背後から九兵衛の太腿に手を掛けると、がばっ、と九兵衛の股を大きく開かせた。
「な…っ! なにを…っ」
羞恥に顔を真っ赤に染める九兵衛に、東城は静かに囁いた。
「己を知るのですよ、若…。 強くなるのでしょう?」
東城は九兵衛の脚を己の脚で固定し、後ろから回した両手で、九兵衛の陰唇をめくりあげた。
「いやぁああっやだあっ」
無毛の、柔らかい肉を開くと、美しい桃色の秘肉が現れた。
「見てください、若……。今、私が摘んでいるのが大陰唇。内側に見えているのが小陰唇です。
若のはすごく綺麗なピンク色をしていますね。可愛らしくて、食べてしまいたいくらいです。
……そして、ここがクリトリスです 」
と、言いながら、東城は片手で九兵衛の陰唇を掻き分け、九兵衛にもよく見えるように、もう片方の手で敏感な肉の芽を撫で回した。
「んんぅッ…ゃっあッ…ぅ…ぁああッ」
男の指先が、肉の芽を擦り上げるたびに、びくっびくんっと、九兵衛の体は跳ねた。
初めての刺激は強烈で、彼女の全身は何度も電流が流れたようになった。
そして、その余韻は甘く尾を引いて、さらなる刺激を求める。
九兵衛は体の芯に火が灯ったように、熱くなっていくのを感じていた。
「若…いけませんよ、目を閉じては。 己の姿を御覧なさい。
クリトリスを私に弄られて、感じてしまっている、ご自分の姿を」
――――ここが気持ちイイのでしょう?
東城は九兵衛の首筋に頬を寄せて、耳元で彼女に囁きかけた。
背後から己を抱く、己とは違う体温がある。
以前は安心できたその存在が、今は何かおぞましいもののように感じる。
けれど、九兵衛が何よりもショックを受けたのは、そんなおぞましい存在に、体を弄ばれて、もっとしてほしい、と感じてしまう、己自身だった。
目を開けると、鏡の中の自分がはっきりと見えた。
はしたなく股を広げて、だらしなく涎を垂らして。
快楽からバラ色に頬を染めた己の顔は、今まで見たこともない―――淫蕩そのものだった。
「さあ、ご自分のおまんこを御覧なさい。
私がクリトリスを触るたびに、ヒクついている、この場所……。
ぬるぬるの液体が、先ほどから溢れ出して、若のお尻の穴にまで垂れてきていますね……。
これは、何の為だと思われますか?」
言いながら、東城は九兵衛の膣口に己の中指を潜り込ませる。
「はぅっ……あ…ッあ!」
初めて内部に侵入してきた異物感に、九兵衛の唇から、生理的な喘ぎが思わず発せられた。
ずにゅ…と音を立てて入り込んだ中指を折り曲げて、東城はそんな九兵衛に刺激を与え続ける。
クチュクチュという水音が、愛液と共に、忙しなく九兵衛の股間から溢れた。
「やぅっあ…っあぅ…ぃっや…ぁああッッ!!」
ある一点を擦りあげると、九兵衛の声は甘く掠れだす。
涙目になって頭を振る九兵衛に、東城は容赦なく、彼女の弱いところを攻め立てた。
ぢゅぐっじゅぷっじゅぷっ!と、音も愛液も量を増していく。
東城は硬くなり始めた己の股間を、小さな九兵衛の尻に押し付けながら、彼女の項や耳の付け根に唇を寄せた。
九兵衛の呼吸がどんどん速く、浅くなってゆく。
「やっ!だめ…っだめなのぉ…っ ヘン…っへんに、なっちゃ…ッッ」
九兵衛の中で、加速度的に膨らんでいく快感が、限界を迎えた。
「ぁああ――――ッッ!!!」
彼女は大きくその身を痙攣させると、体中の力が抜けてしまったかのように、東城の胸にもたれかかった。
初めて達した後も、九兵衛の体は余韻に浸るように、ぴくぴくと小刻みに震えた。
「……このように、若の体は気持ちが良いと、いやらしい液体を溢れさせ、
その液体で滑りを良くして、内側でもっと気持ちが良い事が出来るように、なっているのですよ」
東城は己の肉茎を取り出しながら、説明を続けた。
「そして、この気持ち良い行為は、男と女が子を成す為の営みなのです。
若のおまんこが今、こんなに濡れているのは、このように硬く猛ったペニスを受け入れる為なのです」
そう言って、九兵衛の眼前に晒された東城の逸物は、この上なく漲り、赤黒く、脈打っていた。
初めて目にするグロテスクな肉の塊に、九兵衛は顔を青くした。
「やだ……こんなの…入るわけない……」
「ご安心ください……初めは少々キツイかもしれませんが…
じき、気持ちよくなりますよ……」
東城はにっこりと笑うと、九兵衛の腿を軽々と持ち上げ、猛った己の肉の上に、九兵衛の秘唇をあてがった。
ぐぷっぬちゅぅっと音を立てて、東城の肉茎が九兵衛の秘肉の中にめり込んでゆく。
「ッッ!!! っぁあああッッ!! ひ…ッ あッ!! 」
喉首を仰け反らせて、九兵衛は己の内を押し開くように侵入してくる異物感に堪えた。
肉を裂く痛みと、己の奥まで満ちてゆく男の熱に、九兵衛は眼裏で火花が散るような錯覚を覚えた。
強い眩暈の中で、九兵衛が瞳を開けると、鏡の中に、男の逸物を根元まで受け入れた己の姿があった。
「若……若の膣内はとろとろで…すごく、気持ち良いです…。
ッは……すごい、締め付けですね……。若も、興奮しているのですね…。
こうして、女の内部は男から子種を搾り取ろうと、動くのですよ。
そして、私も若の中に子種を注ぎ込む為に、こうやって、動きます」
東城は、九兵衛の両腿を大きく開かせた状態のまま、徐に腰を突き上げた。
「あっ!あッあッあッ!!」
張り出した東城のカリの部分が、九兵衛の内襞を捲り上げる。
じゅっぷじゅっぷじゅっぷ…と、東城の腰の動きに合わせて、二人の結合部から音と蜜が溢れる。
鏡の中で大股を開き、淫らに愛液を垂れ流し、男根を何度も出し入れされる己の姿を見て、九兵衛は不思議な興奮を覚えた。
男の律動によってもたらされる、訳の分からない熱が体を支配してゆく。
九兵衛はその熱に体の奥まで支配されて、何度も理性を攫われそうになった。
必死に、沸き起こるその感覚と戦おうとするのだが、体は言うことを聞いてくれない。
「いや……っいやだっ…ぬい…抜いてぇっっ!!」
蜜壷を突かれる快感に目覚め始めた九兵衛は、己自身の変化が恐ろしくなって、哀願した。
ところが、東城は両手で九兵衛の小さな乳首をつまみ上げ、さらに突き上げる動きを激しくする。
九兵衛の、東城を咥え込む力が強くなる。
「わかっ…もう少しで、若の中に子種を抜いて差し上げますっ…くッ」
「抜く」の意味が違うのだろうが、九兵衛の肉の締め付けに夢中になっている東城は気がつかない。
九兵衛の小さな胸を掴み上げる男の右手は、徐々にその下に滑り出し、結合部分の上で紅く充血している敏感な突起を撫で始めた。
「あッあッあッああッッんんぅッッ!!!」
途端に九兵衛の体は大きく揺れだし、自ら快楽を貪るべく、妖しく腰をくねらせた。
――――だ、ダメだっ…僕は、誰よりも、強くならなくちゃ、いけないのに…っ
こんな……こんなことに、屈してしまうなんて…っ
しかし、九兵衛の体は、彼女の意思を裏切り続けた。
快楽と屈辱の涙で、彼女の頬はしとどに濡れた。
「気持ちよくて、堪らないのでしょう?
初めて男とまぐわったのに、もう腰を振っていらっしゃる……
若はそうとうな淫乱のようですな…」
耳に吹きかかる、東城の低い声と吐息に、九兵衛はいやいやと首を振った。
「ちが…っ違う…!! お…前なんか…っ…きらい…だ…ッッ!!」
精一杯の抵抗も、男は意に介さず、結合部はそのままに、九兵衛の肩を布団の上に押さえ込んだ。
尻だけを男に突き出し、四ツ這いの姿になる体勢だ。
そのまま男は動物を犯すように、九兵衛に腰を打ちつけた。
「どのお口がそんなことを仰るのでしょうかねぇ……
ほら、今もこんなに涎を滴らせて、私に吸い付いてきます…
それとも、若は嫌いな男に犯されて興奮するような、牝犬なのでしょうかねぇ… 」
男は乱暴に九兵衛の胸を鷲掴みながら、肉茎の抜き差しを繰り返した。
「はんっあァンッあんッあァッあァあああッ!!あうっぁぐぅっ!!!」
九兵衛は、もはや獣のように喘ぐことしか出来なかった。
擦れそうな意識の中で、誓いを立てたお妙の顔を思い浮かべながら、九兵衛は腹の中に男の欲望を受け入れた。
あの、忌まわしい一件があってからというもの、九兵衛はことあるごとに東城に犯された。
東城は、悔しければ強くなって御覧なさい、と九兵衛を嘲笑った。
心底、東城を憎いと思ったし、男というものも、女という、己の弱さをも嫌悪した。
若は弱い、男の恐ろしさを知りなさい、と、常に東城は九兵衛に言った。
胆を嘗める様な想いを胸に、修行の旅に出た。
男よりも女よりも、東城よりも強くなる為に。
そして、己は誰よりも強くなったと思って、帰ってきたのに。
あっけなく、隙をつかれて、九兵衛は今、二本の竿に繋がれている。
「若……解いて欲しかったら、私のペニスを綺麗にしてください……若のその、可愛らしい唇で」
体に精液をかけられ、散々、陵辱された後で、九兵衛は東城の逸物を口に含まされていた。
勿論、両手は使えないので、首と舌を精一杯動かして、男の逸物をしゃぶるしかない。
唇の裏側で亀頭を扱き上げて、鈴口に溜まった精液を舌で嘗め取る。
「わか…もっと全体的に綺麗にしてください…」
男が股間をさらに九兵衛に押し付けてくる。
もっと、もっとと、男の要求が激しくなると、男のモノは徐々に屹立し、硬さを取り戻し始める。
九兵衛は自分の愛液や男の精液でぬらぬらと光る男の逸物に、丁寧に舌を這わせた。
裏筋まで、舌を尖らせて、舌から嘗め上げてゆく。
九兵衛の舌と、苦しそうな吐息の熱に興奮したのか、東城はいきなり九兵衛の髪の毛を掴み上げ、彼女の喉の奥に己の雄を突き入れた。
「うぐぅっ!?ぐむ…っんふっ…んふむぅ…ッ!!」
喉の奥を無理矢理犯され、髪を掴み上げられ、苦しさと嘔吐感で九兵衛は涙を流した。
やがて、東城は小さく呻いて、腰を震わせると、九兵衛の咥内に勢い良く、己の欲望を解き放った。
流れ込んできた生臭い粘液に噎せて、九兵衛が口の中のものを吐き出すと、彼女の赤い舌の上から、どろりとした白濁が糸を引いて、彼女の小ぶりな乳房の間を伝い落ちていった。
「――――と、このように、毎晩、若は私に犯されているので、私の事が嫌いなのです。
因みに若が男に触れられるのを嫌うのは、男に触れられただけで、オマンコが疼くように私が調教しているからです」
「…って、そんなわけあるかァァァ!!!腐れ東城ォォォ!!!」
新八の目の前の湯飲みが吹っ飛んだ。
正確には、湯飲みが吹き飛ばされてきた東城に当たって、巻き添えになった、と言っていい。
恒道館の客間には、にこにこと茶を啜るお妙と、怒りで全身を漲らせた九兵衛と、茶を頭から被ってひっくり返った東城と、その惨状を前に、顔を引きつらせた新八が揃っていた。
先日のお詫び、と、茶菓子を持って恒道館を訪れた九兵衛と東城だったのだが、途中から東城が話を脱線させてしまい、今に至る。
「僕がお前を嫌いなのは、そうやって気持ちの悪いセクハラ妄想を垂れ流すからだ!!」
「嫌ですよ、若。 私にだって妄想と現実の区別くらい、ついています。
ジョークじゃないですか、ジョーク。
私が若にそんな淫らな想いを寄せるわけはないではないですが。
私は若が幼い頃から、若に対して、純粋に愛情を注いでまいりました。
ただ、最近、愛情と一緒に、別のモノも注ぎいれてみたいなーと思うだけで…… 」
「どこが純粋だァァァ!!!」
九兵衛に三段突きを食らわされている東城を見ながら、お妙はにこにこと言った。
「本当に、仲が良いのねぇ」
その発言を聞いて、九兵衛の顔が真っ青に引きつる。
大好きなお妙の前で、聞くだに身の毛もよだつ様な、気持ち悪い妄想を披露されただけでも殺してやりたいくらいなのに、あまつさえ、お妙にこんな誤解をされるなんて……。
九兵衛は半泣きになって、東城を睨みつけた。
「お前なんか、大っっ嫌いだァァァ!!!!」
<完>