ピンポーン  
「――はーい、誰ですか―――?  
新聞ならいりませんよ――ってお嬢ちゃん!?」  
「よう!アル」  
 
マダオ(まるでだめなおっさん)こと長谷川泰三は突然の珍客に驚いた。  
「お嬢ちゃん、珍しいね。どうしたの?銀さんと新八君は?」  
「一人アルよ。邪魔するヨ。」  
返事をする間もなく、神楽は泰三のアパートに上がりこんできた。  
 
ここは泰三が借りているアパートで、泰三の部屋は2階にある。  
万事屋宅と泰三のアパートは割りと近い。  
銀時と泰三はまるでだめな大人同士気が合うのか、仲が良い。  
そのため、神楽は泰三の住んでいる部屋を知っていた。  
 
「狭いアルネ。」  
神楽は泰三の部屋を見るなりそう言った。  
確かに4畳一間にテレビやらテーブルやらが置いてあり、  
ふとんがひきっぱなしの状態はかなり狭い。どこに座ればよいのか。  
ひきっぱなしのふとんの前にテレビが置いてある。  
マダオがいつもどこに座ってどんな風に過ごしているのか  
容易に想像が出来、神楽はちょっと不憫で目頭が熱くなった。  
泰三は今でこそこんな生活だが、幕府の重鎮だった頃はかなりのエリートで  
住んでいる場所も江戸の高級住宅街の高層マンションだった  のに  
 
「ごめんね―、汚くて。そこらへんに座ってよ。」  
ふとんをたたみながら、泰三は急いで場所を作る。  
神楽はそこに座る。テレビ画面に目をやると、  
どこかの星で大流行したドラマ「冬のそな太」が再放送されていた。  
 
「マダオこんなの見てるアルか?いい年して。」  
「おじさんはね、この年だからこそ、こういった純愛が胸に響くんだよ。  
そな太の一途な思いがいいんだよ。」  
嫁に逃げられておいて純愛もへったくれもないだろ  
「マダオもこの眼鏡俳優のファンなのか?」  
「おじさんはこっちのヒロイン役の女優さんのファンだね。」  
テレビではヒロイン役の女優の泣き顔がアップになっていた。  
端正な顔立ちで清楚な雰囲気を持つ女優である。  
 
どこか お妙に似ていると思った。  
 
マダオ、お前もこうゆう大人の女性が好きカ。  
 
「ところでお嬢ちゃん、何か用があるんじゃないのかい?」  
「特に無いアル。暇だから来ただけよ。」  
「・・・そう。じゃぁ、一緒に冬そな見るかい?」  
「それはいいけど茶くらい出せヨ。」  
「あぁ、そうだね、ごめんごめん。」  
泰三は立ち上がって、冷蔵庫を開けている。  
 
泰三はいつでもサングラスをかけている。外はともかく  
家の中でテレビを見ている時もかけている理由がわからない。  
変なポリシーである。  
「はい、お嬢ちゃん。」  
泰三から受け取ったコップは、周りに水滴が付いていた。  
泰三が何を考えているのか、サングラスのせいで表情が  
読めない。  
しかし、泰三が神楽を女ではなく子供としてしか見ていないことは  
しっかりと伝わった。  
 
神楽のスイッチが入る。  
 
このまま押し倒してエッチするのはきっと簡単ネ。  でも  
マダオから押し倒してくるように仕向けるのも  
おもしろいアル。  
 
イク時の顔だけではなく 行為が終わった後  
罪悪感に苛まされるマダオの顔も見てみたい  
 
なぜか マダオに対しては  
少し意地悪な気持ちになってしまう。  
 
まるでだめなおっさん――長谷川泰三は困惑していた。  
 
まず一つ   
男やもめの小汚い部屋に一人の可憐な(外見)少女がいること  
二つ  
いつもはお団子頭で、子供っぽいチャイナ服なのに  
今日は髪を下ろしていて、やたらと丈が短いチャイナ服を  
着ていること  
三つ  
いつもは健康的な色気しか感じない元気娘から  
なんだか妙に艶かしさを感じてしまうこと  
 
泰三は神楽を家に入れたときから、変な気持ちにならぬよう  
必死に神楽を見ないようにした。  
しかし、いつもは隠されている神楽のすらりと伸びた  
白い足についつい目がいってしまう。  
 
泰三は嫁に逃げられてから、  
全く女っけが無かった。  
お金もないので、性欲は一人で処理をするしかない。  
いい年をして情けないと思う。しかも  
女っけが無いといっても、こんな少女にドキドキしているなんて。  
そな太に会わせる顔がない。  
必死で神楽のふとももから目を離し、テレビを見る。  
 
もし、このまま神楽に手を出してしまえば、  
まるでだめなおっさんどころかまるでだめな犯罪者になってしまう。  
マダオは必死でテレビに集中しようとした。  
 
しかし、若い娘の存在というのは   
それだけで男の部屋を淫猥な空間に変えてしまう。  
男はいくつになってもこんなシュチュエーションに  
胸が高揚してしまうものらしい。  
今テレビでやっているのが冬そなでよかった。  
ラブシーンばかりのドラマだったら、  
もっといたたまれない空気になっていただろう。  
 
「よいしょ アル。」  
神楽が横にたたんであったふとんを枕に  
横になった。リラックスしすぎだ。  
細く、白い足が泰三の前に にゅっと伸びてきた。  
 
泰三は必死でテレビに集中する。  
 
神楽はテーブルに置いてあった黒飴を口に入れた。  
ちろちろと赤い舌が小さな口からのぞく。  
 
泰三は必死で心の中で主題歌を繰り返す。  
 
「ん。」  
神楽が体をよじる。短いチャイナの丈から  
パンツが見えそうになる。  
 
泰三は心の中で泣いた。  
もう自分をごまかせないほど  
息子は十分反応してしまっていた。  
(お嬢ちゃんが帰ったら、何ですっきりしようか。)  
(この前銀さんからもらったビデオ、あれまだ見てないな。)  
(それともいつも使っているお気に入りの女優のがいいか。)  
この小さな少女に反応してしまったことを素直に認めて、  
泰三は神楽が帰った後どうやってこの高ぶった気持ちを処理するか  
それを考えた。  
 
「マダオ、これ奥さんアルか?」  
いつの間にか、神楽は立ち上がっていた。  
神楽が見ているのは、冷蔵庫の上に置いてある、ハツ―逃げた妻  
の写真だった。  
「あぁ、うん、そうだよ。」  
逃げられた妻の写真を飾っているということを知られ  
少し恥ずかしい気持ちになった。  
 
不意に――いきなり視界が明るくなった。  
目の前に神楽の顔がある。  
「!?」  
神楽は黙って泰三を見つめている。  
泰三は一瞬、神楽の容姿のあまりの可憐さに  
猥褻な感情を忘れた。  
公園や海で見たときには気付かなかった。  
 
髪の毛はさらさらとしていて、なおかつ艶がある。  
触ると きっとやわらかい。  
小さな顔をきれいな桃色が縁取っている。  
唇も薄いピンク色で少し不満げに尖らせているのが  
たまらなくかわいい形になっている。  
小造りなパーツの顔立ちだが、目だけは  
泰三が惹きこまれそうになるほどに 大きい。  
長く上を向いた睫毛が意志の強そうな瞳を、  
さらに強調している。 そして  
その目はどこか熱を帯びているかのように  
うるんでいた。  
 
泰三は昔、ハツにプレゼントした人形を思い出した。  
天人からこの国に渡来してきた、  
ふわふわとしたドレスを着た青い目の人形。  
神楽の、きめ細かい陶器のような肌を見ていると、  
神楽も作り物のように思えた。  
 
「泰三。」  
人形がしゃべる。  
今、名前を呼ばれた――・  
「ちゃんと、私を見てるアルか?」  
「あ・・・・。」  
神楽が、妻とだぶった。  
過去にもサングラスを取られ、そう言われたことがある。  
「あなた、サングラスしてたら、ちゃんと私を見てるかどうか、  
不安になるじゃない。二人の時は、はずして頂戴――」  
 
そうだ、そんな時もあったのだ。  
どうしようもなく、甘く切ない感情が泰三を襲う。  
神楽のサングラスを持つ小さな手を握る。  
温かい。  
泰三はくちづけをしようと顔を近づけた  
 
―――が、寸前のところで踏みとどまった。  
ぶんぶんぶんぶん   と猛烈に頭を振っている。  
(何やってんだ俺は―――――!こんないたいけな少女に  
何をしようと・・・・!冬そな気取りかあぁぁぁ!)  
「お・お嬢ちゃん、だめだ、帰った方がいい!!おじさん  
変な気分になるから、あ・危ないから、帰りなさい!」  
急いで神楽から離れる。  
  ふう、危ない、犯罪者になるところだった・・・・。  
 
「泰三、まるでだめなおっさん だけど  
    まるでだめな大人 じゃないアルね。」  
 
そう 本当にだめな男なら  神楽が部屋に入った瞬間に  
手を出してしまっていただろう。  
 
最初にあった意地の悪い気持ちは  
どこかへいってしまった。  
泰三の逃げた妻という人の写真を見ると、  
逆に泰三をなぐさめたいという気持ちが生まれた。  
サングラスを取った泰三の目は  
どこか怯えた目をしている。  
 
「泰三、大丈夫アル。私、もう大人ヨ。」  
そう、怖がらずに、触ってほしい。  
         感じてほしい。  
         挿れてほしい。  
あそこが熱い。  
 
泰三に近づく。  
「泰三、きっと、私の知らないこといっぱい  
知ってるアル。だから教えてほしいアルヨ。」  
  わたしの体に  
「気持ちいいこと 教えてヨ。」  
泰三の耳元で ささやいた。  
「――――――!」  
泰三は驚いた顔をした後に  
「・・いいよ。」  
男の顔になった。  
 
やっと 女として見てもらえたネ  
 
「ちゅ・・ちゅっ」  
泰三のキスは、新八のとはまるで違った。  
はじめは、上唇と下唇を軽く吸い  
舌先で軽く神楽の唇をなぞり それを繰り返す。  
じらされる感覚に、早く泰三の舌を自身の舌で味わいたくて  
神楽は思わず舌を伸ばす。  
それを見て、泰三は思わず笑ってしまった。  
神楽は顔が紅潮する。  
「お嬢ちゃんはかわいいね。自分の欲求を抑えようとしない。  
でも、そんなんじゃ、相手にリードされっ放しになるよ。」  
「・・じゃぁ、どうすればいいアルか?」  
あぐらをかいて座っている泰三の上に横座りをし、  
腰に、泰三の大きく起立したものを感じながら  
神楽は口を尖らせた。  
泰三の指はそんな神楽の唇をなぞっている。  
「こういう行為は駆け引きなんだよ。いや、男と女の間にあるのは  
駆け引きしかない。」  
「現実の駆け引きに負けた男が何言うアルか。」  
確かに説得力はない。  
「・・・・。してほしかったら、相手にしたいと思わせないと。」  
なるほど。  
「かぷ」  
神楽は、いきなり泰三の下唇を軽く噛んだ。  
 
「ちゅ・・ぷちゅ・ちゅぅ」  
そして舌でなぞり、吸い、やさしくついばむ。  
すると、泰三が舌を神楽の舌にからめてきた。  
「っんん・・・くちゅ・・くちゅっ・」  
泰三の舌はまるで生き物のようである。  
神楽の口の中を犯すそれは、泰三の意志を持って  
いやらしく動きまわる。  
舌を吸われ、口を塞がれ、息を吸おうとしても  
「ふぅっ・ん・・」  
鼻から甘い喘ぎ声が漏れるだけ。  
泰三の舌に支配されている――。  
その気が遠くなるような狂おしい感覚は  
神楽の下半身を蕩けさせた。  
 
「ぴちゃ・・・・」  
十分に神楽の腔内を味わってから、  
泰三は口を離した。神楽の口の周りは  
泰三と神楽の睡液で淫靡な光を放っている。  
つ・と神楽の口から睡液が一筋垂れた。  
 
これが 大人の キスアルか  
あまりの気持ちのよさに頭がぼーっとする。  
「くちゅ」  
「やぅっ!」  
泰三の指が神楽の秘部をいきなり責めた。  
卑猥な音がするほど そこは十分に濡れていた。  
 
「お嬢ちゃんは 呑み込みが早い。」  
そういって笑う  
    泰三の目も 溢れる情欲で濡れていた。  
 
「あっ・・・や・・ん・・んっ!」  
神楽の胸の先端をよく濡れた舌で責めながら  
なめらかな内太ももを撫でる。  
あそこを下着の上から指でいじると、  
布が重さを持つ程にぐっしょりと濡れていた。  
 
神楽が今身に付けているのは、白いパンツのみ。  
ブラジャーは元々着けていなかった。  
聞くと、「銀ちゃんお給料くれないから買えないネ。」  
とのことだ。  
全く銀さんは。  少々あきれる。  
 
やわらかく、手に吸い付いてくる胸もたまらないが、  
泰三の手はどうしても神楽の足に伸びてしまう。  
何度も何度も撫でる。  
 
(今まで こんな肌を持っている女に 出会ったことがない――)  
神楽の肌はとてもなめらかで、肉の付き方もちょうど良く、  
どこを押しても弾力性がある。  
(若いっていうのは素晴らしいことだ。)  
泰三はおっさんらしくおっさんみたいなことを思いながら、  
こんどは神楽の首筋を責めた。  
「あ・や・・もう・・なんか」  
「欲しい?」  
神楽は目でうなずいた。  
 
泰三は幸福感に包まれる。  
自分はもう40を超えている。  
もういいおっさんだ。しかもまるでだめなおっさんだ。  
こんなにかわいく、若い(推定13〜15)娘を  
抱けるなんて、ちょっと信じられない。  
しかし現実に神楽は泰三の体の下で、息を荒くしている。  
泰三のものを欲しがっているのだ。  
こうなったら 泰三の40数年間の経験で培ってきたもの  
全てをかけて 神楽の体に快楽を教えたい  
 
く ちゅ  
「ふあっっ!」  
泰三は自身を挿れる前に、中指を差し込んだ。  
中はすっかり濡れて、少し動かすだけでも  
卑猥な音が鳴る。  
くちゅくちゅ とわざと音を立てるように指を動かす。  
見ると、神楽の腰は我慢出来ないとばかりに、  
くねくねと自分から動きはじめていた。  
 
本当に自分の感情に正直な娘だ。  
もう少しじらしても良かったが、  
泰三自身がもう挿れたいという欲求に勝てなかった。  
指を抜き、下着を脱がす。  
「お嬢ちゃん、挿れるよ。」  
神楽が恥ずかしそうにうなずく。  
しかし   
泰三は神楽の足を大きく広げると、目を奪われてしまった。  
てらてらと愛液で濡れているそこは  
今まで見たどの女のものよりも  
綺麗だった  
 
濡れた陰毛は神楽の髪の色をもっともっと薄くした色で、  
ほとんどないといっていいほどの生え方だ。  
夜兎族は色素も薄ければ、毛も薄いらしい。  
性器そのものの色も、きれいな桃色をしている。  
 
こ・ここに挿れていいの?こんなマダオが?  
思わず躊躇してしまう。  
 
「?泰三?どうしたアルか?」  
「い・いや、ごめんね、あんまり綺麗で驚いた。」  
「! 恥ずかしいこと言うなヨ。  
――マダオの はあんまり黒くてびっくりしたネ。」  
神楽はふふふふといたずらっぽく笑った。  
 
くりゅ  
「やぁぁっ!」  
なまいきな口を聞いたお仕置きに、  
神楽の一番敏感な突起部分を指で押してやった。  
神楽の息がまた荒くなる。  
それを期に泰三はゆっくりと、神楽の中に腰を沈める。  
「はっぁっ・ん・・んんっ・・」  
中は温かく、ぬるぬると締め付けてくる。  
まるで薄い絹がぴったりと貼り付いているようだ。  
 
泰三は我慢出来ずに、腰を激しく動かし始める――   
 
 
 
「・・・・・・・・・・・・・。」  
「その顔は、長谷川さんよぉ、  
アンタ、うちの神楽に手ぇ出しただろ?」  
 
神楽が泰三の家を出ていった後、しばらくすると  
こんどは銀時と新八が家に訪れた。  
「神楽来なかった?」と聞くから  
「来た・・けど、冬そな見てすぐ帰った。」と思わず嘘をついてしまった。  
「セックスして帰ってったよ。」  
なんて、口が裂けても言えない。  
しかし  
「うおぃ!ちゃんと目を見て話せよ。手ぇ出したろ?」  
「ワタシ テ ダシテナイ。」  
「何でカタコトだよ!?それに手ぇ出してないなら、  
アンタなんで真っ直ぐ立ってねぇんだよ!!」  
泰三は腰を曲げたままの姿勢で立っていた。  
「だってあの娘すごいんだもん。」  
なんて、サングラスが割れても言えない。  
もし、あんな少女に手を出したことがばれたら、  
また一時のテンションに身を任せて身を滅ぼすことになる。  
 
「ふ〜ん・・・・。長谷川さん何回?」  
「4回。」  
思わず口がすべった。  
「4回!?アンタ40過ぎだろ!??連続で??  
っだよ、どいつもこいつも、みんなで銀さんを不能にする気?」  
なぜか銀時は頭を抱えて壁に崩れ落ちている。  
「?」  
「銀さん、あんたいちいち他人の回数聞いて  
自信無くすのやめて下さいよ。」  
「んだとコラ。ちょ、長谷川さん聞いてよ、  
この眼鏡こんな顔して七回だぜ、七回。」  
「ちょ、あんた 何暴露してんのぉおおおおお!!」  
? どういうこと?  
 
 
「はぁぁぁ。夜兎族にそんな習性がねー。」  
新八君から説明されてやっと理解した。  
「なるほど、だからいつもと様子が違ったんだな。」  
「多分、次にまた違う男性のところに行ったんだと思います。」  
新八は心配している様子だ。  
だが、  
「長谷川さん、どうだった?神楽の体。」  
「あぁ、さいこ・・って何聞いてんのぉおおお!?」  
「このエロ天パは無視して下さい。」  
「なんだよ、二人はさんざいい思いしておきながらよお。  
銀さんのけ者じゃんよおお。」  
銀時は部屋の隅で体育座りをしながらすねている。  
この人いくつだ?  
 
「長谷川さん、次にどこ行くか、  
神楽ちゃん何か言ってませんでした?」  
「いや・・・。」  
 
―――泰三、アリガト アル!  
     いい勉強になったし すごく   
         気持ちよかったヨ―――  
 
そう言って、笑顔で帰っていったのだ。  
「特に何も言ってなかったなぁ。」  
 
「そうですか・・・。神楽ちゃんの知ってる男って  
いったら後は――歌舞伎町の神楽ちゃんの遊び友達と  
桂さん、坂本さん、あと真選組の人たちくらいですか。」  
「神楽は、ヅラの住処なんて知らねーだろ。坂本も今は宇宙航海中だ。」  
「じゃぁ、二手に分かれますか。僕、歌舞伎町あたるんで、  
銀さんは真選組の方お願いしますよ。」  
「神楽ちゃんを探すのかい?」  
「はい。何かあったら困りますからね。」  
―――――――――。  
 
「ほら、銀さん、探しに行きますよ!」  
新八君にせっつかれて  
「うぁ――――い。」銀さんが立ち上がる。  
 
「新八君!・・確かに、このまま神楽ちゃんを放置しておくのは  
まずい と思う。」自分が言うのもなんだが  
 
   彼女は 男を狂わせる  
 
「わかりました・・。すみませんでした、お騒がせして。」  
 
二人を玄関先で見送る。  
「あと銀さん!  
    お嬢ちゃんに ブラジャー買ってやんなよぉ!」  
銀時の背中にそう声をかけると  
 
振り向いた銀時は なぜか ちょっと困ったような  
泣きそうな顔をしていた。  
 
 

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