「むぅーーっ!」
猿ぐつわをされ、両手両足を後ろで縛られた神楽は芋虫のように蠢いた。
「へへー、チャイナ娘。力は強くても脳ミソはパーだなァ」
沖田は神楽の胸部を踏みつけ、逃れようとする神楽を見下ろし顔につばを吐いた。
「ふぐっ!」
「団子に釣られるなんてアホだぜィ。俺ら犬猿の仲だってのに、食い意地はった小娘が。
クスリに気付かずがっつくなんてなァ」
神楽は顔をしかめ、縄を引きちぎろうとするが力が入らない。人気のない、
打ち捨てられたぼろ屋に連れ込まれてしまった。
夕飯前、偶然会ったこの男が珍しく団子を奢ってくれると言った。不審に思いながらも
空腹に負けて食べてしまった迂闊さを神楽は呪った。
「ぐっ!」
「ほら、暴れると傷が付くぜィ?」
沖田は神楽の頭と髪を鷲掴みにし、腰にさしていた刀を抜いた。刀は一瞬のうちに
首に突きつけられ、神楽は息を呑む。沖田は怯えた神楽の様子ににやりと笑う。
首元から服を刀の先で切り裂いていった。
ぎりぎりと猿ぐつわを歯噛みする神楽に沖田は次第に充足感を覚える。
裂かれた先に見えた薄い胸元に馬鹿にしたように手を置いた。
「なーんにも無い、つまんねェ」
「うむぅっっ!」
わざと刃先をほんの少し肌にあて、胸から腹に細い傷を付ける。滲む血に、
しかめられた眉と恨みが込められた瞳に沖田は次第に興奮した。
ズボンのチャックを開け、勃ち上がりかけたモノを取り出す。驚愕に見開かれた目も
そのすぐ後背けられた顔もSの性質の沖田はたまらない。
「ほら、イイもんやるよ」
沖田は神楽の胴を跨ぐと、神楽の顔に向けて勢い良く小便をかけた。
「!!ぅッ!ぐゥ…!!」
神楽は眼をぎゅっと閉じ、口を一の字に引き結び今にも屈辱で泣き出しそうに見える顔で
小水を浴びている。髪の毛は額と頬に張り付き、顔の周りには土間に滲み切れなかった分が
小さな水溜りになっている。立ち上る独特のアンモニア臭、沖田は最後の一滴まで神楽の顔
めがけて引っ掛けてやりながら見下ろした。
「イイ眺めだなァ、おい」
薄く眼を開いた神楽が様子を窺うように見上げる。沖田は酷薄な笑みを浮かべ、
今度は神楽の腹の上に跨った。神楽は突然圧し掛かった重みにもがく。
それさえ楽しくて仕方がない沖田は、硬度が増しつつある男性器を神楽の柔らかな腹と胸に擦りつけた。
「っ!!」
顔を顰めた神楽はクスリの影響で力が出ず、跳ね除けることが出来ない。
ただ幼子のように左右に首を振り嫌がる。
「本当は無理矢理しゃぶらせてやりたいが、噛み切られても嫌なんでねィ」
沖田はそのまま神楽の身体に擦り付け、わざと付けたばかりの傷跡を指や男性器でなぞる。
痛みが走るたび眉を顰める神楽は嗜虐心をそそる。
脈打つほど勃ち上がった其れを沖田は再び神楽の顔に向けた。
「狙いはばっちりでさァ」
迸る白い粘液で神楽の顔を汚す。頬に瞼に髪に。べっとりと張り付く欲望を吐き出し、
沖田は神楽の上から身体をどけた。
直後、沖田は顔面が地面に付く勢いですっ転んだ。神楽が縛られた両足ごと横に振り、
沖田の脚を引っ掛けたのだ。
「……よくもやってくれたアルなぁこの糞ガキ!!!」
猿ぐつわを歯で噛み千切り、ぺっと吐き出すと両手両足の戒めも力任せに神楽は引き千切る。
沖田はうつ伏せの身体を反転させ、立ち上がろうとすると怒りを迸らせた神楽が仁王立ちしていた。
「えっ、クスリ切れんの早すぎ…」
「私は夜兎アル。そんじょそこらの奴と同じにしてもらったら困るんじゃボケが!!!」
だん、と神楽は沖田を蹴飛ばす。咄嗟に両腕で胸を庇ったため肋骨、もとい体は無事だが、
腕は無事ではすまなかった。
「ちょっ、腕折れっ…!!」
「乙女に与えた屈辱、許さないネ」
仰向けに倒れた沖田の肩を神楽は跨ぐ。先ほどまでと立場が逆転し、
神楽が恨みの篭もった目で沖田を見下ろした。
「え、ちょっと待てチャイナ娘…」
「待てないアル」
神楽はズボンとパンツを下ろす。沖田が、ちょっとラッキィ、と思ったのも束の間、
意地の悪い笑みを浮かべた神楽は沖田の顔めがけてじょろじょろと小便をかけたのだった。
合掌。