「夜はまだ長いわね」  
 嬉しそうな顔をするリアをみて思わず私も同じ気持ちになった。  
だってそうでしょ。こんな顔されたら……ね?  
でもこれに満足してちゃ駄目。  
「リア」  
 なに、と目で問いかけてくる。  
「今のキスはね、これから始まる行為の一部に過ぎないわ。言ってみれば食前酒。食事を  
美味しくさせるためのワインのようなものね」  
 リアは真摯に聞いている。いいことだ、何事においても。  
「でも食事には他にも欠かせないものがあるの。大前提としてね。なんだかわかる?」  
 彼女は少しだけ考えて口を開いた。  
「マナー?」  
 望んだとおりの答えを聞いて自分の意思とは無関係に手がリアの頭の上に。  
撫でてみる。  
気持ち良さそうにしていた。  
「そ。食事と同じようにえっちなことにもマナーがあるの」  
「えっちなこと?」  
 ……しまった。思わず。  
「そうよ。さっきまで、そしてこれからやることをえっち、っていうのよ」  
 仕方ない、もう開きなおろ。  
「えっち……えっち」  
 な、なんか繰り返し言われると変な気分。  
「じゃタズサ。えっちのマナー教えて」  
 ぅゎ。その上目遣いでそんなこと言わないでよ。  
「わかったわ。それじゃまずパンツ脱いで」  
イキナリ言われたら狂ってるとしか思えない発言にも、  
「ぬいだ」  
なんていうか、もすこし恥じらいを……さ?  
でもまだまだちょ……教育はこれからよね、うん。  
 さて本題。  
リアの恥毛は……少ないと思ったけどこれほどとはね。  
一本の線の上にまるで産毛程度。  
うーん、この子……  
「リア。ここの毛だけど手入れとかしてる?」  
「してない、あんまり気にしないから」  
 これでも別に構わないんだけどここは心を鬼にして。  
「お風呂場へ行きましょ」  
「でもさっき入ったばっかり」  
「いいの。先に行ってて」  
 私はあるものをとり執事の部屋へ向かった。  
あれだけいるんだし一人くらい持ってるわよね。  
 
 所望したものは見つかった。それも新品で。  
「普段の行いがいいからよねー」  
 言の葉とは裏腹に心の中で執事の一人に謝りつつお手洗いからお風呂場へ。  
……ホントよ?  
ま、ともかくさっき自分で練習したし大丈夫よね。  
 ふと時計をみると針が二つとも真上をみていた。  
ベッドの上からすでに三十分。  
やっばーむくれてるかも。  
ペースを上げてお風呂場へ。  
脱衣所のパンツなんて無視無視。……そんなのあとでも大丈夫。  
 
                 *  *  *  
 
「おそい」  
 案の定の能面。  
けどなーんか厭な雰囲気。  
水面から顔だけ出してこっちを見てる。  
流石に広いだけじゃなく浴槽まであるのよね、外国なのに。とびきりでっかいのが。  
曇り止めつきのこちらも特大の鏡。  
……羨ましいなぁ。  
それはともかくこのいじらしいリアを宥めなきゃ。  
「本当にごめんね。でもフォークとスプーンが食事に必要なようにこのマナーにも道具が  
いるの。それに手間取っちゃって」  
もう一度謝る。  
「いいけど」  
 やっぱり未だ機嫌が芳しくない。  
最近(というかつい数時間前から)彼女の心の機微が結構解るようになってきた。  
これも恋心? わかんないけど。  
「じゃ始めるわね。湯船から上がってバスタブの縁に腰掛けて」  
言われたとおりにする。素直。ホントどっかの誰かさんとは大違い。  
座ると私も対面になってマットに座して見上げる。  
「エッチのマナーの一つにね、下の毛は全部剃らなくちゃならないって決まりが有るの」  
 さっき確認したのもそのためね、と続ける。  
「これは必要最低限のマナーだから。これを間違えると恥をかくわよ」  
 もちろん他の人の前でこんなこと絶対ぜぇぇっったいさせないけど。  
「私のを見て……ほら」  
 そう言って足を開く。  
さっき剃ったばかりのツルツルの秘所が顔を出した。  
「……ほんとだ」  
 あぁぅ。見られてる、リアに! 私の恥ずかしいところをっ!  
「なにか……でてきた」  
「っっ!」  
急いで足を閉じる。  
「おしっこしたいの?」  
 ブンブン私は首を振る。もちろん横に決まってるっ。  
「我慢しなくていい。なんなら……」  
 皆まで言わせず私は声を被せた。  
「さ、はじめよっ!」  
 怪訝そうながらもリアの足は開き、その秘部は露わとなった。  
 
 右手にはカミソリ。左手にはクリーム。  
そしてやることは一つ。  
「怖くない?」  
「平気。信じてるから」  
と頼もしい返り言。  
「いくね」  
 剃毛といってもリアの場合大したことはない。  
秘所の上にちょこんとデコレーションされているだけだから数秒で終わる。  
そして実際すぐに終わった。  
湯に晒されて南国の夕焼けのように儚く優美なそこに傷でも付けたらどうしようかと不安  
になったりしたけれど……  
「もう終わり?」  
 頷くと彼女は「そう」とだけ言った。拍子抜けだったかな。  
「でも応急処置みたいなものだから。今度は一緒に全部の毛を抜きにいこうね」  
「うん」  
 
 
 
 
障害のなくなったリアのそこは私と同じ人であるとは到底思えぬ神々しさを纏っていた。  
これだけ足を広げても一本線だけなんて……  
「っゃひ!」  
驚倒の声を上げるリア。  
原因はモチロン私。っていうか無意識のうちに彼女のすじに沿って撫で上げてた。  
「ちょっと検査するね」  
 いったいなんの? と聞かれでもしたらどうするつもりだろ。  
だけど私の指は無意識に彼女のつぼみを開かんとしてた。  
──パンドラの気持ちがよく解るわね。  
私は今、神の造形物に手を出そうとしている。  
なんと愚かく浅ましいのだろう。  
しかしたとえ神意であろうと当今の私は止められないの。  
指に少しの力を加え  
──開いた。  
 
 そこは桃色の世界。  
ポツリと佇むその光景は桜よりも麗しい。  
まるで撫子。  
でも今まで私が見たものとは比べるのが烏滸がましい程に鮮やかで艶やかだった。  
「……綺麗」  
 語彙の貧困さが恨めしい。  
……私にはこの聖域を侵す権限は無いわね。  
あまりの美麗なこの撫子の花を侵略する気にはさらさらなれなかった。  
 だ・け・ど  
「──ひゃンっ」  
 マットの上に押し倒す。  
後ろにも花はあるのよ…………つぼみだけどね。  
「た、タズ……さァッ! そんな……と、こ……ひゥッ!」  
 彼女の後ろのつぼみを舐めながらそんな彼女の戸惑いの声を耳にしていた。  
「オードブルよ、リア。恋人同士はここを愛し合うのが一般的なの」  
「そ、そッ……ッゥ、なの?」  
 話してる間にも私の人差し指は後ろの穴を着実に捉えていく。  
「ホントはもっと太いのが入るんだけど、今日は初めてだし指だけで……ね?」  
「……わかった」  
 さすがに怖いのか肩には力が入り、両の手は拳を作っている。  
「大丈夫。怖くないよ」  
 だから抱きしめてあげる。  
見た目よりも遙かに小さく華奢な躰。  
っていうかこの子ホントに十九ッ?   
どう控えめに見てもローティーンにしか見えないし、下手すりゃ小学生よ?  
肌なんて赤んぼよ赤んぼッ!  
成人してるなんてとても思えないわ。  
自分の心臓の音が聞こえる。  
抱きしめただけでこんなになっちゃうなんて私も重傷だわ。  
「じゃ、いくわね」  
 返事を待たずに舌を挿れる。  
まずは弛緩させて濡らさなきゃ話になんないし。  
今だってギュウギュウに舌を締め付けてかなり痛い。  
「ひ、ァ……た、ズ……ぁぁアッ!!」  
「っ……」  
 息を呑む音。  
それには構わず私はリアの肛内を味わう。  
「ン……清潔ねり、ア、良い匂い。  
 はむ……ん、……んむ、にゅりュッ、んぐ……ピチュ、んヌ…………ッはぁ」  
 三十秒ほどダイブして一度口を離す。  
「まだちょっと固いわね。もうちょっとリラックスして頂戴」  
 困ったような顔でリアは対する。  
「そんなこといっても。……なんかむずむずして変な感じ」  
「さっきキスした時みたいな?」  
「……うん。そんな感じ」  
 それを聞いた私は内心小躍りしていた。  
これならかなり早く次に進めるかもね。  
でもひょっとしてリアって……かなりえっち?  
「大丈夫。それならキスと一緒ですぐに気持ちよくなるわ」  
「そう……かな」  
 きっとそうよ。  
 
 私は再び穴の中へと潜っていく。  
なんか海中を探索しているみたいね。  
私は世界で最も美しく淫靡な探求のため舌を進める。  
先ほどとは違い、押し広げるように肛内を舌で円を描くようにし、動かす。  
「っッ…………ぁァ…………はぁ、ん」  
 苦悶……ではない。  
先程よりも息は荒くなり、時折甘い声が響く。  
マットの上のリアは二回目にしてもう感じ始めていた。  
 すっごい順応性。  
流石は元女帝、リア・ガーネット・ジュイティエフ……かな。  
それに満足した私はさらに奥深くへと歩を進める。  
「んぐ……ジュルっ、ジュプ、にゅぷっ……ジュルルルルッ!!」  
 最後に腸内を思いっきり吸い上げる。  
「ッ! ッ……っッッ!!」  
 声を必死で我慢してる……ように見える。ひょっとしたら  
「ねえリア。恥ずかしがらなくていいよ。お尻の穴で気持ちよくなっちゃうのは当たり前  
のことなんだよ。みんなそうしてるんだから。  
だから我慢しないでもっとリアのエッチな声……聞かせて?」  
「でも……」  
 珍しく渋るリア。そっちがその気なら  
──三度潜水する。  
今度はこっちも本気でいくわよ。  
アナルに挿れた舌をもう一度旋回させて括約筋を弛緩させる。  
何回も何回もしつこいくらいに回して広げていく。  
軟らかくなったお肉に擦りつけるように今度は素早く激しく出し入れする。  
 ジュボニュプ、ニュップ、ビュジュプ、ビュクン  
「ッ! ッ……!!」  
 まだ我慢してる。恥ずかしがるなんてリアらしくもない。  
ま、そっちの方が燃えるけどね。  
 私の左手の指は禁断の楽園へと近づいていく。  
ただの人には近づくことのできぬ楽園。  
そこには神話の時代からの禁断の果実。  
薄皮一枚のその向こうに見果てぬ果実は存在する。  
私はその皮を剥き、空目でチラリ。そこには極々小さな淫核があった  
私は躊躇せず赤い果実を摘んだ。  
──途端  
 
「ひァァぁッッ!!」  
 甘い声がエコーを伴いお風呂場に響き渡る。  
でも止めてあげない。  
私は容赦なく舌を動かし左指を爪弾く。  
声のトーンは上がっていき顔はみるみる快楽の色に染まる。  
私もどんどんスピードを上げていく。  
あ、もうすぐイっちゃいそう。  
そう感じると私は限界ギリギリまで続け……  
──行為を止めた  
 
「ひ……ァ、んぅン……」  
絶頂寸前まで駆け上がっていたリアの精神は強制的にストップをかけられる。  
うわ、なんか体に悪そうね、コレ。  
彼女の口は開きっぱなしで切なそうな眼はこちらを見ていて、  
何を望んでいるかは一目で理解できた。  
「イかせて欲しい?」  
 返ってきたのは否定とも肯定ともとれぬ原始的な言葉。  
もうっ、ちゃんと言わなきゃ分かんないんだから!  
「どうなのリア?」  
 すると息も絶え絶えに  
「い、イか、せてよォ……タズサぁ」  
 ぁぁぁ、もぅッ、涙目がすごく可愛いっ。  
「分かったわ」  
 私は右の中指に唾液をたらした。  
「今からこの指をリアのお尻に挿れるけど初めてだしちょっと心配ね」  
 あれだけやっておいて何いってんだか。  
「だから念には念を入れてもう少し滑りをよくしたいの。どうすればいいか分かる?」  
 顔の近くへと指を持って行くと、頭を起こして咥えてきた。  
「ふふ、よっぽど早くして欲しいんだ」  
 それには答えず一心不乱に舐め続ける。  
っひァ、えっちな顔。  
「ねぇ、もっと舌を巻き付けるように舐めてぇ」  
 なんだか私も興奮してきた。  
サービスでリアの乳首を舐めてあげる。  
「ッアひぁぁっ!!」  
「ほぉら、休んじゃ駄目よ。もっと前後に頭を動かしてッ!」  
 いったい何の特訓なんだか。  
もうそろそろ良い塩梅かな。  
リアの眼も早くしてって叫んでるし。  
「はい。じゃあ最後にタップリ唾液を指に絡ませて」  
 多めにするために人差し指も入れてみる。備えあれば憂いなし。  
リアは口に溜まった液体を舌でもって私の指にたんと塗りたくった。  
 良くできました。  
ご褒美にキスしてあげる。凄く嬉しそうに舌を絡めてきた。  
「ん……ちゅるっ、んはぁ……んむ…………にゅぷ、くちゅ」  
 これくらいにしとかないと指の唾液が乾いちゃうわね。  
口を離すと中指をアナルにあてがい、ゆっくりと埋めていった。  
 
 三度にわたったほぐしのお蔭で固かったお肉は最高級に相応しい極上の柔らかさとなっ  
ていた。  
「ひァァッ、ぃァァッ……くぁァァ、にゃぁ、ふぁぁァァッっ!!」  
 一ミリメートル進ませるだけでリアは様々な色で音を奏でた。  
第二関節まで入ると私は彼女に向かって  
「さっきみたいにクリトリスも弄って欲しい?」  
 いつものクールさはなりを潜めて快楽の権化となったリアは、よだれを垂らし、痴態を  
披露しながら必死に頷く。  
「うん、タっ……ズサぁ。私の、クリ……トリ、ス弄ってぇっ!!」  
 それをきくと今度はアナルを弄っているのと同じ右手の親指の腹で陰核をこねた。  
「ッはぁぁァッッ!! いひァッぁぁ!」  
 狂ったがごとくオペラのように甘く高い叫び声をあげるリア。  
私は彼女にしなだりかかり、左指で右の乳首を、舌で左のそれを転がした。  
「ひ……ァ、んむ、ひぅン……ンひぁ、っっァ、ニゃぁァァッッ!」  
 オペラはハードロックに変貌していく。  
すかさずリアの胸へと吸い付く。  
ほんの僅かにふくらんでいる様が逆に色っぽい。というか淫靡。  
すると先程とは違う声が上がっておもしろい。  
感じすぎて全身これ性感帯と化しているようだ。  
アナルも良い具合に軟らかくそれでいてしっかりと締まっている。  
「ほら鏡を見て。リアすっごくえっちな顔してる」  
「やぁ、わ、たし……」  
「変態ね、全身責められてこんなにエッチなよだれを上からも下からも垂らしちゃって」  
「ち、がうもん。変態じゃな──ッアひぁぁっ!!」  
 リアの声がどんどん高くなっていく。  
さっきイキそびれたせいかもう限界が近いようだった。  
ついに言葉を失ったリアはかろうじて眼で私に今度こそイかせてと訴えかけてくる。  
 彼女を責めているすべての箇所の速度を上げる。  
彼女の唇を奪う。  
彼女がイク瞬間の顔を間近で見たかったから。  
ついには声にならない叫びを上げて  
 
「────!!」  
 彼女は深い深い絶頂へと到達した。  
 
                 *  *  *  
 
 
 そして彼女は目覚めた。  
服は着ている。  
ここはどこだろう。  
ベッドの中だと感触で判断する。  
いつも眠っているところだ。間違いはない。  
そして隣には……  
「起きた?」  
 愛する人。大好きな人。  
「びっくりしたわよ。いきなり気絶しちゃうんだもの。心配だったんだから」  
 少し申し訳ない気持ちになった。  
「ああ、気にしないで。長い間お風呂で待たせた私にも責任あるっぽいし」  
 表情を読んだのかタズサが答えた。  
「今日のはどうだった、って聞かなくても良いかな」  
 そんなことはない。なぜだか分からないが自分の口から言いたかった。そして言った。  
「そっか、良かった。……今日は遅いしもう寝ましょう。」  
 私は首を縦へと振った。  
「メインディッシュはまた明日……ね?」  
   
 私たちはお互い正面同士、抱き合いながら眠った。  
食前酒であるキスをしながら。  
 

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