ぼくの名前は楓。十二歳です。
ぼくは、やさしいお師匠さんと、無口だけど色々なことを知ってる守矢兄さんと、しっかり者で優しい雪姉さんと一緒に住んでいます。
本当のお父さんとお母さんはぼくにはいないけれど、みんながいてくれるからさびしくはありません。
みんなのおかげでぼくは毎日元気に幸せに暮らせています。
でも………、昨日の夜気になることができたんです。
ぼくが夜におしっこしたくなって起きると、守矢兄さんの部屋から物音と声がしてきました。
「っ……あっ、ぁあんっ……! 守矢ぁ、守矢ぁっ!!」
「……っ、雪っ……」
その声が気になって、そっとふすまをあけると、はだかの守矢兄さんと雪姉さんがお布団の上で体を擦りつけあってたんです。
雪姉さん、泣いてるの?
守矢兄さんは雪姉さんをいじめてるの?
でも雪姉さんは嫌そうな顔はしていませんでした。
それどころかとってもうれしそうで……ぼくにはわけがわかりませんでした。
守矢兄さんもお熱があるような顔をして、雪姉さんの上にうれしそうにかぶさっていました。
二人を見てたら、なんだか体が熱くなってきて、胸もどきどきしてきました。
怖いような、でもあれが何なのか知りたいような不思議な感じです……。
二人に直接聞くのがなんだか怖くて、ぼくは誰にも見つからないように静かに自分の部屋に戻りました。
おしっこのことをすっかり忘れてたぼくは、そのままおねしょしてしまい、今はその罰として庭のお掃除をしています。
雪姉さんと守矢兄さんはどこかに出かけたみたいです。本当はぼくも二人と一緒に出かけたったけど、罰なんだからしかたないよね……。
「ふむ、すっかりきれいになったようだな」
「あ、あの、お師匠様、昨日はごめんなさい……」
「楓はちゃんと反省してるんだから、これ以上きつく叱ったりはせんよ。庭掃除で疲れただろう? 雪と守矢と一緒に遊んでおいで」
「本当? ありがとう! お師匠様!!」
「暗くならないうちに帰ってくるんだぞ」
「うんっ!」
ちょっと厳しい時もあるけれど、すごく優しいお師匠様がぼくは大好きです。
お師匠様を困らせないように、これからはおねしょはしないようにしなくっちゃ。
ぼくは雪姉さんと守矢兄さんを探しに街に出ました。
でも……雪姉さんと守矢兄さんはどこにいるんだろう?
うーんと悩んでると頭の中に、まったく別のいい考えが浮かびました。
「そうだ! 昨日、守矢兄さんと雪姉さんがしていたことは一体なんだったのか、街の人に聞いてみよう」
守矢兄さんも雪姉さんもいない今がちょうど一番、聞きやすいと思ったぼくは早速誰かに聞くことにしました。
「あのー……すいませぇん!」
「なんやー?」
偶然目が合ってしまったのは、ぼくより小さい、りぼんをつけた女の子でした。
……こんな小さい子が知ってるとは思えません。
「う、ううん。何でもないよ」
「ほんまー?」
「うん、本当」
「えー、あやしいなぁ……」
女の子はじーっとぼくを見つめていました。そして次の瞬間ににやにやーっと笑い出しました。
「あーもしかしてぷろぽぉずする気やった? いややわぁ、まだ早いわぁー!」
「ぷ……ぽろ……?」
「困るわぁ!うちが可愛いのはわかるけど、うちまだ八歳なんよぉ? せめてあと五、六年待ってや!」
…………よくわからないけれど、どうやら話が通じないみたいです。
それどころか、このままここにいたら危険な気がします。
……逃げよう!!
「ご、ごめん。ぼく急ぐから」
「いつかうちもひかりおねいちゃんみたいなおとなのべっぴんさんに……って! もう帰ってまうの? あーんっ、つまらんわぁーっ!!」
心の中でごめんね、ごめんねといいながらぼくは必死で逃げました。
逃げた先では、派手な着物の大人の男の人と女の人がお酒を飲みながら笑っていました。
ど、どうしよう。こんなところにいるのがお師匠様に見つかったらいっぱい怒られちゃう。
「どうしたボウヤ? ボウヤも酒を飲みに来たのかい?」
男の人がはははと陽気に笑いながらぼくの頭をくしゃりと撫でました。
「ボウヤじゃなくて楓です。ぼくはまだ子供なのでお酒は飲みません。あ、あの、聞きたいことがあって来ました」
……この人なら教えてくれるかな?
「うんうん、それでボウヤはナニを教えてほしいって? 男と女のイロハかい? それとも女の子の悦ばせ方かい?」
「ちょっとちょっと、こんな小さい子になんてコト言ってるの。だめよボク、こんなおじさんに質問したら、賢い頭が一瞬でパーになっちゃうわよ」
「ひっでぇなぁ、それはねえんじゃねえかい? 俺が博識なのはあんたも知ってるだろう」
「どうだか。おまえさんが博識なのはあっち方面だけだろ? それでこのボクちゃんまで食べちゃおうなんて魂胆じゃないのかい?」
「おいおい、いくら俺が可愛い子が好きだからっておねーちゃんとボウヤの区別くらいつくさ」
「どうかしらねぇ。おまえさんならひょいっと食べちゃいそうだけど」
「そんなに飢えてるようにみえるなら、愛をちょうだいな」
「もぅ……調子いいんだから」
このままじゃ聞けなくなってしまいそうです。ぼくは勇気を出して聞いてみました。
「あっ、あの! 昨日の夜、守矢兄さんがはだかで、雪姉さんの上にかぶさってたんですけど、これってなんなんですか?」
「あらま……大当たりでやんの」
「…………あらら」
「なら話は早いか。ボウヤ、今からおにーさんとおねーちゃんで実演するけど見てみるかい? それとも混じってみるかい?」
「いっ、いっ、いいです!さよならっ!!」
とっさに怖くなって逃げちゃいました。
せっかく教えてくれるところを悪いけれど、この人はさっきの女の子よりずっとずっとずーっと危険な気がします!!!
「いいねぇ、なんだかんだいってウブだねぇ……あのまままっすぐに育ってほしいもんだ」
「そうねぇ、誰かさんのような飲んだくれの助平にはなってほしくないわねぇ」
「お、言ったなぁー?」
「はぁはぁはぁ……」
さっきのお兄さんから必死で逃げてきたので息が苦しいです。
早く誰かに聞かなくちゃと、周りを見回すと同じような綺麗な顔をした、お兄さんとお姉さん、そして頬に傷のあるお兄さんが歩いていました。
三人はとても仲が良さそうで、まるでぼくと、守矢兄さんと雪姉さんみたいです。
この人たちなら、守矢兄さんと雪姉さんがしていたことがなんなのか、ちゃんとわかるかな?
「あ、あのぅ……聞きたいことがあるんですけど」
「どうした? 迷子か?」
「ぼくは迷子じゃありません。どうしても聞きたいことがあるから大人のお兄さんとお姉さんに聞きました。」
「ん、なあに?」
「お布団の上で雪姉さんと守矢兄さんがはだかでだっこしあってたんだ」
「ぶっ……!」
「なっ……!」
「〜〜〜〜っ!」
「これって武術のお稽古ですか? それとも新しい遊びですか?」
「こ、これはだな…………そ、その、ああ、なんだ……」
お兄さんが口をもごもごさせています。同じお顔のお姉さんは、ほっぺたを真っ赤っかにして、下を向いています。
「だから、その……ああ、やっぱり説明しづらい。鷲塚、頼む!」
「えっ……」
頬に傷のあるお兄さんは名前を呼ばれてびっくりしていました。
そして何回か咳払いをして、深呼吸をしてからぼくの目をじっと見てこう言いました。
「それはだな、本当に好きな人同士が、もっともっとお互いを大好きになるためにするとっても大切な儀式なんだよ」
「へえ……」
ぼくはこくこくと頷きました。
「お兄さんたちはしてるんですか?」
「なっ、なななっ! 」
「っ……」
お姉さんと、傷のあるお兄さんは目を合わせると、耳までリンゴ色にして黙ってしまいました。
「――で、二人はしているのか?」
綺麗なお兄さんが少し怖い声で聞きました。
「ちょっ、兄上! 何を聞いているのです……。冗談がすぎるのではないですか?」
「冗談などではない、どうなんだと聞いているんだ!」
「そんな恥ずかしいことを、公衆の面前で言えるわけがないじゃないですか」
「っ、鷲塚ぁっ! 貴様うちの嫁入り前の香織によくも……」
「ま、まだ『した』とは言っておらぬぞ! 小次郎殿」
「『まだ』とはなんだ、『まだ』とは! これからする予定でもあるというのか!!」
ど、どうしよう。喧嘩になっちゃった。早く止めなくちゃ……
「うるさーいっ! 二人ともいい加減にしてっ!!」
お姉さんがそう叫ぶと喧嘩はぴったり止まりました。
「す、すまない香織。つい動揺して頭に血がのぼってしまったようだ……」
「拙者も大声で騒いだりして、誠に申し訳ない……」
「ごめんね、びっくりさせちゃって。うちの兄さんと慶一郎殿っていつもこうなの…………それでも私にとっては大切な人なんだ」
「なんだかぼくと守矢兄さんと雪姉さんみたい。……ぼくにとっても守矢兄さんと雪姉さんとお師匠様も大切な人なんだよ」
「……あなたも、本当に大切な人たちとずっと一緒にいられるといいね」
「うんっ!!」
香織と呼ばれたお姉さんは、顔は似てないけれど、怒った顔も、笑った顔もなんだか雪姉さんみたいだなあとぼくは思いました。
夕方になって、辺りが暗くなってきたのでぼくはそのまま香織さんたちとは別れて家に帰りました。
兄さんと姉さんのしていることは大好きな人同士がもっと大好きになるためにすることだとわかったのはとてもためになりました。
でも、……ちょっとだけ不思議なことがあります。
大好きな人同士がすることなら、どうして守矢兄さんや雪姉さんはぼくと一緒にしてくれないんだろう?
ぼくが、本当の兄弟じゃないからかな?
ぼくは守矢兄さんのことも雪姉さんのこともとっても大好きだから、ぼくも仲間に入れてほしいです。
小次郎と呼ばれていたお兄さんが怒っていたのも、自分一人だけ仲間外れにされるのが嫌だったのかな、と思います。
寂しくて苦しくて、病気じゃないのに胸がつきんと痛くなりました。
「兄さん、姉さん……」
「なぁに? 楓」
夕ご飯のあとでぼくはさっきまでよりも大きな勇気を振り絞って二人に聞きました。
「兄さんと姉さんは今日も、昨日みたいなこと、二人でするの?」
「昨日みたいなって……!!」
「か、楓……あれを見ていたのか?」
「ごめんね、わざと見るつもりじゃなかったんだけど、見ていたら気になって……それで……街の人たちに聞いたら……それは『大好きな人同士がもっとお互いを大好きになるためにすること』だってわかって…………」
「楓……」
「ぼくは、兄さんと姉さんのことが好きだから……ぼくも一緒にしたい……ですっ……。兄さんと姉さんはっ、ぼくのことが、嫌いですか?」
「……嫌いなわけが……」
「仲間はずれは……いやだ……やだよぉ……ぼくだって姉さんと兄さんのこと、大好きなのにっ…………」
「楓……」
涙がぼろぼろこぼれました。
でも、ぼくだって守矢兄さんや雪姉さんと一緒にいたいし、二人のことが本当に大好きだから。
わかってほしくて仕方がなくて、ただひたすらわんわん泣いてしまいました。
「私たちも、楓のことが大好きよ。でもね、楓にはまだ早いと思って……」
「…………ほんとう……?」
「……ごめんね。傷つけたくないと思ってたのに、かえって辛い思いをさせちゃったね」
ぼくは首を横に振りました。二人がそんな風に思っていたなんて考えもしないで泣いちゃって、すごく自分が情けないです。
「楓。楓は後悔しないか?」
「……うん」
後悔なんて絶対にしません。大好きな兄さんと姉さんと一緒にいられるなら……。
「服、自分で脱げる?」
「う、うん。平気」
嬉しかったけど、やっぱりお風呂と着替え以外で服を脱ぐのは恥ずかしいです。
「…………」
「恥ずかしいか?」
「…………うん……でも大丈夫」
ぼくの体と、守矢兄さんと雪姉さんの体は少し違ってました。
守矢兄さんは背も高くて体つきもしっかりしていて、ぼくとは違っておちんちんのところに毛が生えてます。
雪姉さんは肌も白くて、胸もふっくらしていて柔らかそうで、すごく綺麗です。
「そんなに見られると恥ずかしいわ……」
雪姉さんが頬を赤くして照れくさそうに言いました。
「ご、ごめんね」
「ううん、楓が謝ることじゃないのよ」
「おいで」
「わっ!!」
布団の上に体を倒されて、ぼくはびっくりしました。
「兄さん……姉さん……」
嬉しいはずなのに、少し怖くなって目を閉じました。
「怖がらないでいいのよ、楓。私たち、楓が嫌がるようなことは絶対にしないから」
「ほんと……?」
「楓、僕たちの言うことが信用できないのか?」
大切な守矢兄さんと雪姉さんを信用できないわけがありません。
ぼくは頭を横に降りました。
「脚、ちゃんと開いて」
「こ、こう?」
脚が震えてるの、気づかれたかな。
「綺麗な色……」
「…………あっ……」
雪姉さんがぴちゃぴちゃとぼくのおちんちんをなめてきます。
舌の柔らかく湿った感触が、怖いくらい気持ちが良くて、思わず変な声が出ちゃいそうになります。
「声を我慢することはない」
守矢兄さんがそういいながら、ぼくの胸の先っぽをつまんできます。
「はぁぁっ、やっ……」
おちんちんがきゅうっ……と熱く、かたくなってきました。
これ、何?
ぼく、どうなっちゃうの?
怖い。怖いよ……。
「姉さんっ……もうなめないでぇっ……」
おちんちんだけじゃなくて体が、頭が、心臓が、全部熱くなってきて溶けちゃいそう。
これ以上触られたら本当にぼく、おかしくなっちゃう……。
それでも姉さんはやめようとせず、ぼくのおちんちんをちゅうっと吸ってきました。
「うあああぁっ!!」
ぼくの体がぴりりってなって、勝手にぴくって跳ねて……それから、それから……。
「あ……」
嘘……おもらししちゃった……。もうしないって決めたばかりなのに。
雪姉さんはぼくのおしっこをきれいになめとり、こくっ、と飲んでしまいました。
「姉さんっ、おしっこなめちゃだめ! おなか壊しちゃうよ!」
「これはね、おしっこじゃなくて楓の『大好き』って気持ちのしるしなのよ」
「しる……し……?」
「これから楓がもう少し大きくなったら、赤ちゃんの素にもなるのよ」
「へぇ……」
ぼくは早く大人になりたいと思いました。
赤ちゃんがうちにきたら、家族が増えてもっと楽しくなりそうだからです。
そうしたら赤ちゃんのことも大切にしたいな。
「楓、こっちに腰をあげてごらん」
「……ひゃ……」
守矢兄さんがぼくのお尻を、さっきの雪姉さんのようにぺろぺろとなめてきました。
お尻を守矢兄さんにぺろぺろされるのは、くすぐったくて変な感じです。
「やっ……」
突然守矢兄さんの長い指がぼくのお尻の中に入ってきて……少しだけ苦しくてぼくは布団に顔を埋めました。
指はどんどん増えてきて、苦しいはずなのに体がムズムズして仕方がありません。
「……っ、やぁぁっ……」
「……そろそろ、かな?」
「えっ、あっ!?」
指を一気に引き抜かれ、ぽーっとしてるぼくの目の前で、雪姉さんが自分の大切なところを指で開きながら、大人っぽい声で囁いてきます。
「楓、きて……」
「えっ、『きて』って……ぼくはこんな近くにいるよ?」
「違うの、そうじゃなくて、楓の……を、私の中に……入れてほしいの……」
「雪姉さんのここに……ぼくのを……?」
雪姉さんは静かに頷きました。
はじめて触れたそこは、蜂蜜のように甘くとろりとしていて、綺麗な桃色で、乱暴にしたら壊れちゃいそうでした。
雪姉さんがしたようにぺろぺろとなめてから、守矢兄さんがしたように指をそっといれると雪姉さんの体がひくんっ、と跳ねました。
「痛いの?姉さん……痛いの?」
「私は、平気だからっ……楓、お、お願いっ……楓の……をっ……ちょうだい……」
「うんっ……!」
ぼくのおちんちんを雪姉さんの大切な部分の中に、ゆっくりと沈めていきました。
「あっ、ああっ…………」
「んっ……!」
おちんちんが締め付けられて、少し苦しいけど、中にちゃんと入ったみたいです。
そのままぼくは、ふっくらした胸に顔を埋め、体と体を擦りつけあいました。
雪姉さんの中でくちゅくちゅ音がする度に、そこが水っぽくなっていっているような気がします。
はじめてだからあまりよくわからないし、うまくできているのかどうかもわからないけど、雪姉さんに気持ち良くなってほしかったんだ。
「やぁっ、あぁぁっ、かえ……で……、あぁんっ……」
いつもは綺麗な雪姉さんのことを、すごく可愛いと思いました。
「綺麗」じゃなくて「可愛い」なんて思うのははじめてかもしれません。
そうやって体を擦りつけあい、雪姉さんと重なっていると守矢兄さんが、おおきくなったおちんちんをぼくのお尻にぴったりとくっつけてきました。
「楓、こっちも気持ち良くしてあげるから……力抜いて」
「うぁぁっ……!!」
突然入ってきたおちんちんの痛みにぼくは、思わず声をあげました。
「やぁぁっ……」
大きくて熱くて、体が引き裂かれそうなくらい痛いけど、雪姉さんだってぼくと同じように痛いはずなんだから、泣いたりなんてできません。
「にいさっ……ねえ……さんっ」
ぼくは動きにあわせて、必死に腰を動かしました。
守矢兄さんから与えられる後ろの刺激と、雪姉さんの中の熱さと柔らかさにもう何も考えられなくなっちゃいそう。
動きはどんどん激しくなっていきます。
このまま熱で溶けて、混ざりあってひとつになっちゃえばいいのに。そうしたら、ずっとずっと一緒にいられるのに。
「好き、好きっ……大好きっ…………あっ……あああっ……!!」
「やぁぁ……んっ!」
「くっ……………!」湿った音と、恥ずかしくなっちゃうような声と、大好きな人たちのぬくもりの中、ぼくは頭の中が真っ白になりました。
雪姉さんや守矢兄さんも、同じ気持ちだったのかな?
だったら……すごく嬉しいな。
今日は久しぶりに三人で同じお布団で寝ることにしました。
守矢兄さんと雪姉さんがおやすみなさいの挨拶に、ぼくの頬にちゅっ、てしてくれます。
ぼくも兄さんと姉さんにちゅっ、ってしました。
「ねえ、今日は手を握って寝てもいい?」
「ええ。もちろんよ」
「……ああ」
「えへへっ……」
握った二人の手は大きくて、温かくて、すごく優しかったです。
兄さん、姉さん、大好きだよ。明日も、明後日も……これからもずっとずぅっと、ずーっといつまでも一緒に、幸せでいられますように。