さくらの顔は恥ずかしげに朱に染まり、僅かに緊張している様にも見える。  
どこまでが演技で何処までが本気なのか、そもそもこの人に本気なんてあるのか・・・等と思いつつも、  
自分に身体を開き、受け入れてくれようとしている彼女が愛しく思えて、  
不意に軽く唇を重ね―――  
 
「―――! あん・・・平井くんったら・・・あ、ああ! んっ! うぁ・・・あぁぁ!」  
 
ちゅく、と微かな音を立てて先端を秘裂にあてがうと、  
そこはぬるぬるに濡れて柔らかく温かくい感触で平井のモノを迎える。  
その感触に導かれるようにゆっくりと腰を沈めていこうとして、だが、肉槍の穂先はすぐに障壁に阻まれる。  
それが何なのか、経験はなくとも知識でわかる。  
 
「せん、ぱい・・・本当に・・・」  
「むー、信じてなかったなー? ・・・うん、そういうことだから、ね・・・優しく・・・お願いだよ・・・?」  
 
やはり、さくらの顔は少しだけ引き攣っている。  
“余裕”を演じようとして、演じきれていない・・・そんな表情を見せる彼女にこくんと一つ頷いて、  
少しずつ、僅かずつ腰に力を加え、肉の楔で未通の証に、穴を穿つ。  
 
「あ、あぁ・・・うく! ん、う・・・! ・・・っ!」  
 
みりみり、と無理矢理に引き裂くような感触と共に・・・平井の肉槍は、さくらの処女を貫く。  
貫き・・・破ってしまった生々しい感触に罪悪感のようなものを感じながらも、  
初めて体験する交わりの興奮とさくらの中の蕩けそうな感触に誘われ、己を膣内へと沈めてゆく。  
 
「んっ! あ、うぁあ・・・! い・・・っ! ひらい、く・・・っ! もっと、ゆっくり・・・!」  
 
テーブルに垂れる透明だったさくらの蜜に、赤い筋が混じる。  
キツく閉じた目尻に涙を浮かべ、弱々しい悲鳴のような声を上げる彼女は、  
これまでにさくらが見せたどの演技にも比べ様も無い程に、痛々しく、辛そうであった。  
だが・・・平井は、止まれない。  
寸前まで未通であったさくらの膣は狭く、更に鍛えられた腹筋のせいもあり、  
侵入した平井のモノを容赦なく締め付ける。  
にも関わらず、先ほどの愛撫で漏れ出した愛液は今なお止まる事を知らず、  
さくらを貫かんとする肉茎はぬるぬるとぬめる蜜まみれの秘肉の感触に呑まれ、  
抵抗も引っかかりも感じることなくずぶずぶと沈み込んでゆく。  
 
「いひ・・・! あ、んぁあっ! あ・・・ぐ! ひぎ・・・っうぁあ! いつ・・・いた・・・ぁあ!」  
 
だが、例え摩擦の痛みがさくら自身の潤滑油でいくら緩和されようとも、  
狭く細い未通の膣を硬い肉茎が押し広げる、引き裂くような痛みが消えはしないことは、  
さくらの声と表情から、平井にもよくわかる。  
だが、それでも・・・止まれなかった。  
 
「先輩・・・ごめん、でも、オレ・・・先輩のなか、気持ちよすぎて・・・ごめん・・・!」  
 
痛いくらいに締め付けて、まるで異物を排除しようとするかのような無数の襞の蠢きも、  
ぬめりをもった大量の蜜にまみれてしまえば呑み込んだ肉茎に対する緻密な愛撫にしか成り得ない。  
 
「ひぅ・・・! ん・・・く、ぅ・・・! いい・・・よ・・・、その、まま・・・あぐ!」  
 
己のモノを包み込み、溶かされてしまいそうな程に甘美なさくらの中の感触に、  
平井の本能は抵抗することなど出来ない。  
せめてゆっくりと・・・という思いも虚しく、ずぷずぷと彼女の膣内に肉槍を突き込んで―――  
やがて、全てをさくらの中に埋め込んだ。  
 
「っはぁ・・・全部、はいった・・・さくら、先輩・・・大丈夫・・・?」  
「っく・・・う・・・っ、は・・・ぁ・・・ぅ」  
 
ぎゅっと目を瞑ったまま涙を流し、明らかに痛みに耐えているその表情からは、  
少しも“大丈夫”な要素の欠片など見つけられはしない。  
なのに、そんなさくらの表情を目の当たりにしたというのに、  
彼女の膣内のもたらす快楽があまりにも甘美すぎて全く萎えることのない己自身の有り様に、  
平井は軽い自己嫌悪に陥る。  
 
「ひらい・・・くん・・・」  
「せ、先輩!? 大、丈夫、ですか?」  
「うふ、ふ・・・平井くん、たら・・・本当に、ブルマ、穿いたままで、しちゃうんだ、から・・・  
 全くもって・・・っく・・・ブルマ好き、だねぇ・・・」  
「え、いや、その・・・それは先輩が! って・・・」  
 
この人はこんなときでも、軽口を叩いて、余裕ぶろうとして・・・  
でも、今回ばかりはその表情が余りにも痛々しすぎて、正視に堪えなかった。  
それなのに・・・  
 
「どうしたの・・・? そのままじゃ、全然満足できないでしょ? 動いて・・・いいんだよ?」  
「んな・・・」  
「それとも、ちょっとでも、んく・・・動くと、でちゃい、そう、だったり・・・?  
 平井くんって、実は・・・っは・・・早ろ」  
「ちがいますよっ!」  
 
心配、というか罪悪感すら抱いているはずなのに、どうしてこう突っ込まされてしまうのか。  
すこし頭を抱えたい気分になりながらも、今は彼女を気遣うことを優先して、  
 
「だって、先輩、すごく痛そうで、辛そうで・・・そんなんで動かれたら、いくら先輩だって・・・」  
「あは・・・わたしのこと、心配してくれてるんだね・・・優しいなぁ、平井くんは・・・」  
 
痛みで歪んだ顔に痛みを浮かべたまま、さくらは嬉しそうに笑う。  
彼女の儚げな笑顔に思わず見入ってしまう平井に、彼女は言葉を続ける。  
 
「でも、いいんだよ・・・動いてくれて・・・  
 平井くん、気持ちよくなってくれたほうが、わたしも、嬉しいから・・・」  
「え・・・な、でも!」  
「ふふ、先輩で、部長を・・・みくびっちゃ、ダメ、だよ?  
 演技っていうのは、ね・・・っ、その、役柄に、なりきる、ことなの・・・」  
「・・・は?」  
「プロの役者さんなんかほら、泣いたり、笑ったり、自由自在、でしょ・・・?  
 その場面にいる、人物になりきって・・・その場面に即した感情を、自分のものにしちゃうから、  
 演技の中で、場面ごとに悲しくなって泣いて、嬉しくなって笑えるの。  
 だから、ね・・・これから、わたし・・・平井くんにされて、気持ちよくなるって、演技をするの。  
 平井くんに思い切り動かれて、それで、私は感じちゃって・・・悦んじゃうの・・・」  
 
身体の芯がぞくりと震えるような、淫らな言葉。  
だが、同時に・・・  
 
「で、でも、そんな・・・演技だなんて、そこまでして、無理させるのは・・・  
 なんていうか、さくら先輩の中、凄く、気持ちよくて・・・続き、したいけど、でも・・・!  
 そんなに、先輩に負担掛けるくらいなら・・・これで、もう、終わりに・・・」  
 
さくらに彼女自身を欺かせてまで自分ひとりが気持ちよくなることへの抵抗から来る、  
平井の偽り無き本音であった。  
 
「あの、もしオレを騙して入部させたことに引け目とかあるんだったら、  
 そんなのもう気にしてませんから! だから先輩、自分を騙してまで、こんなこと・・・!」  
「んー、それは・・・違うんだよね・・・  
 私が騙そうとしてるのは・・・って、騙すなんて人聞きの悪いこと、言っちゃだめー!  
 っつう! ん、ええと、ね・・・わたし・・・本当に、平井くんと・・・気持ちよく、なりたいんだよ・・・?」  
「え・・・で、でも・・・」  
「・・・無理矢理入部させちゃったのに、ちゃんとついて来てくれるきみと、  
 気持ちよく、なりたいなって・・・おかしいことじゃ、ないよね?  
 わたし、初めてだから・・・痛いけど、でも・・・気持ちいいって演技をすれば、  
 平井くんだって、気を使わないですむだろうし、だから・・・わたしの身体を、誤魔化しちゃおうって」  
 
それまで痛みに耐えるようにテーブルの縁をぎゅっと握っていた手を離し、  
さくらは彼女に覆い被さるようにしている後輩の背に手を回す。  
 
「だから・・・平井くんが、わたしとするの、イヤじゃなかったら・・・  
 このまま、してくれると・・・嬉しいな」  
 
元々、既にさくらの中に入っているモノはその感触に酔い痴れていて、  
もっと彼女の膣内を楽しみたくてたまらないのを、どうにか抑えているようなもの。  
そこにこんな台詞を持ってこられて、それでも慎ましく辞退できるほど、  
平井は我慢強くは出来ていない。  
もう、改めて確認を取ろうとも思わない。  
今日だけで何度“好きにしていい”と言われたことか。  
だからもう、彼女が求めるように、己自身が望むままに・・・  
 
「・・・んっ! あ、く・・・ぅ・・・んん! い、ひ・・・ぃ、よぉ・・・! あ、うん・・・っ」  
 
何も言わず、ゆっくりとさくらの中のモノを、引き抜くように動かし始める。  
 
「あ、か・・・! あ、っふ・・・! い、くぁ・・・ん! あ、あ・・・ん・・・っ」  
 
恐らくまだ苦痛しか感じないであろうさくらの、喘ぎに模した悲鳴とも嗚咽とも取れる声を聞きながら、  
カリを残して引き抜いた肉竿を、今度は同じ速度で彼女の中に埋め戻す。  
彼女が彼女自身を欺いてまで、自分と交わること、悦びを分かつことを求めてくれているのなら、  
平井に出来ることは求められるままに身体を動かすこと、そして感じたままの感想を、口にすることだけ。  
 
「先輩の、なか・・・すごい・・・気持ち、よすぎる・・・腰が、勝手に、動いちゃいますよ・・・」  
「っ、ふぁ・・・ほ、んとう・・・に? あ、うく! うれし、いな・・・わたし、も・・・っう!」  
 
彼女がまだ無理をしていることは、その声から明らかだった。  
それでも、さくらは痛みに耐えて平井のモノを受け入れ、  
平井は彼女の身体でより深い快楽を得たいという欲求を抑えて、ゆっくり、ゆっくりと抽送を続ける。  
 
「あぅ・・・んく・・・ぅ、あ、う! ん・・・っ、くぅ・・・ふぁ・・・い、い・・・っ、よ・・・ぉ」  
 
“いい”と言われても、言葉どおりに彼女が感じてなどいないことは明白。  
それでも苦しげに、切なげに顔を歪めながらもそんな言葉を紡ぐさくらはあまりにいじらしくて、  
もっと彼女を愛したい、もっと激しく彼女の中に突き込んで、掻き乱してしまいたい、と思ってしまう。  
そうでなくともさくらのソコはますます蜜にまみれ、  
ぬるぬるに濡れた襞の一つ一つが肉茎に絡み、締め付ける感触は平井が知る他のどんな感覚よりも甘美で、  
気を抜けば理性など簡単に溶かされてしまいそうに思える。  
そんなさくらの秘所に、じゅぷ、ぬぷ、と卑猥な水音を響かせながら肉茎を抜き差ししつつ、  
 
「せんぱ・・・いっ、ぅく・・・、先輩の、なか・・・ほんとに、気持ちよくて・・・  
 オレ・・・ダメです、先輩がまだ、痛いってわかってるのに、腰が・・・止まらないです・・・!」  
「ひう! ん・・・あ、ふ・・・そんなに、気持ち、いっ! いいんだね、んふ・・・嬉しい、な」  
 
さくらの身体が初めて受け入れた肉茎に慣れるのを待たずに、抽送のペースは少しずつ上がってしまう。  
彼女に対する罪悪感に苛まれながらも、一度上げてしまったペースを元に戻すことは不可能だった。  
 
「うく・・・ぅ、あ・・・ん! ね、ひら、い、くん・・・っ、わたしの、おっぱい、さわって・・・ぇ」  
「え・・・え?」  
「ね・・・あぐ! っう・・・さっき、みたく・・・気持ちよく、して欲しい、な・・・っん・・・」  
「あ、は、はいっ!」  
 
さくらに求められるままに身体を片手で支え、空いた手を彼女の身体の割に豊かな胸に被せる。  
平井の手にやや余る乳房全体を優しく揉み解し、薄桃色の乳輪に添って指を滑らせると、  
さくらは苦痛の表情のままに、ぴくんと身体を小さく揺らす。  
指先で先端の突起を擦ると身体の揺れがやや大きくなり、  
その突起を痛みを与えない程度にきゅっとつまむと、僅かに背を反らして敏感に反応する。  
 
「は・・・んっ! あく・・・ぅ・・・、ひら、い・・・くん・・・っ! あん・・・それ・・・い、い・・・」  
 
腰の動きを止めることなく敏感な胸を優しく責め立てると、  
それまでほとんど苦痛しか伝わってこなかったさくらの声に、僅かに艶が戻った気がする。  
挿入の直後には引き攣り血の気の引いた表情しか見せなかったさくらの顔にも、  
恥ずかしげな、悩ましげな、赤みの差した顔色が僅かに戻ったように見える。  
 
「ひぁ・・・! あ、んく! や、ん、そこ・・・ぉ、いつ・・・! あ、んん! っく・・・う!」  
 
まだまだ辛そうなのに変わりはないのだが、それでも少しずつ、少しずつ・・・  
さくらの声は甘い響きを帯びてくる。  
恐らく、それは演技なのだろう。  
だが、少なくとも今のさくらには演技をする余裕が出来たということ。  
 
「は・・・っ、さくら、先輩・・・、ちょっと、声が・・・えっちっぽく、なってきましたよ」  
「あ、ぅん・・・っ、もう・・・平井くんの、指が、えっちなせい、なんだから・・・っ」  
「じゃあ、ちゃんと、感じてくれているんですね・・・」  
「うん、でも・・・あん・・・もうちょっと、強くしても、んぅ・・・いいよ」  
 
強くして欲しいんですね、とは敢えて口に出さず、  
それまで優しくマッサージでもするかのようだった愛撫に、少しずつ力を加える。  
はっきりと弾力を感じるくらいに乳房を揉み捏ねて、  
既に尖っている乳首を指で挟むとコリコリとした感触が得られるくらいに強めに摘み上げる。  
 
「あ、そ、そう・・・あふ! ん・・・あく、ひぅ! あ・・・あぁ・・・ん! っく・・・、ひぁ、あ!」  
 
そんな平井の指戯にさくらは敏感に反応して、  
胸を弄る手指に力を込める度に、彼女の身体はびくんと跳ねて甲高い声を上げる。  
彼女は演技をする、と言った。  
だから、これはきっと演技のはず。  
だが、彼女自身が己の身体を欺くための演技であると聞いているにも関わらず、  
びくびくと震える肢体や艶やかさを増す声に、平井の劣情はいやがおうにもそそられてしまう。  
昂ぶる劣情は更なる快楽を求め、さくらと交わり合う感触をもっと強く味わおうとして、  
彼女に突き立てる肉槍の勢いを加速させる。  
 
「ふ・・・あ! あ、んぁあ! やめ・・・ひら、い、くんっ! そっちを、強くしちゃ、だめぇ!」  
 
当然、さくらは突然の蛮行とも言うべき行為に非難の声を上げる。  
だが、彼女に痛みを与えてしまったハズの行為に対して、  
彼女があげる声には思ったよりも苦痛の響きが感じられない。  
否、むしろ・・・  
 
「あれ・・・さくら先輩・・・もしかして、もう、あまり痛く、ない・・・?」  
「そ、そんなこと、あ、ぅうっ! ない、ないよっ! まだ、ジンジンするんだか・・・ら、あ、ふぁあ!」  
 
痛みを隠しても隠し切れない、痛切としか言えなかった彼女の声は、明らかにその質を変えている。  
今、平井の耳に届くのは、身体の奥から響いてくる快楽の疼きを必死で否定しようとする、  
悩ましげに喘ぐ少女の声。  
 
「先輩・・・声が変わってます・・・胸だけじゃなくて、あそこでも、感じてるみたい・・・」  
「なー! ちが、うぁあ! い、言ったでしょ! え、演技だよっ! こんな・・・あ、ふぁ!  
 はじめて、なのにっ! こんなに、されてぇ! いた、痛いに、ひぅ! きまって、あ、んぁあ!」  
 
もしこれが本当に演技だというなら、それは本当に大したものだと思う。  
少なくとも彼女自身の身体は騙せているようだし、何より・・・  
平井には、彼女が感じているようにしか思えないのだから。  
 
「先輩・・・本当は、気持ちよくなってきてるんでしょ?」  
「ち、違うよっ! あ、ひぁあ! い、っく! まだ、痛いんだ、からぁ! そんな、激しくしちゃ、だめぇ!」  
「でも、先輩の中・・・さっきまでと、なんかこう、絡みつき方が、違ってきてて・・・」  
「ひ、平井くんの、え、あ、あぅ! えっちっ! そんな、あん! ことっ、言っちゃ、いやぁ!」  
 
実際に平井が感じるさくらの中の感触は、さっきまでとは違うものになっていた。  
キツい締め付けは相変わらずだし、無数の襞は今も平井のモノを包み込んで絡み付いてくる。  
だが、さくらが痛がっていたときは、侵入した異物を排除しようとするかのような動き方だったのが、  
今はもっと深く受け容れよう、咥え込もうとして蠢いているかのようだ。  
その感触に誘われるように、平井は腰の動きを更に加速させ・・・  
 
「あ・・・やだ! だめ、だよぉっ! あ、んく・・・ふぁあ! ひぁ、やめ、はげしっ! あ、ふぁ!」  
 
ずちゅ、ぬちゅ、ぐぷ、ぢゅぷ・・・  
二人の交わる場所から規則的に響く水音は次第に大きくなり、  
同じタイミングで上がるさくらの悲鳴・・・いや、嬌声も、突き入れられる度に高く大きくなっていく。  
こうして彼女に覆い被さって秘所に肉茎を何度も突き入れて、切なげな嬌声を上げさせていると、  
改めて自分がこの子悪魔じみた先輩を支配しているかのような気がしてくる。  
愛撫の際にも何度かそう思い、その度に彼女の演技であったことを思い知らされてきた。  
だが、今回ばかりは違う―――間違いなくさくらは自分のモノで乱れている―――  
という思いは次第に強まり、やがて確信に変わる。  
そしてその思いは、  
“さくら先輩をもっと気持ちよくさせてあげたい”というポジティブな欲求と、  
“感じているのを必死に隠そうとしている先輩をめちゃくちゃに乱れさせたい”というネガティブな欲求を生み、  
二つの欲を同時に満たすべく、さくらの身体に更なる快楽を注ぎ込む。  
 
「ふ・・・ぁあ!? あ、や、な、んぁあ! やだ、なにっ!? ふぁ! ひらい、くんっ! ちょ、あぁあ!」  
 
初めはただ真っ直ぐに出し入れするだけだった肉茎を、  
さくらの膣壁の一部に擦りつけるようにしたり、  
突き込む角度を一突きごとに変えてみたり、  
何度か浅く突いてからいきなり深く突き込んでみたり、  
突き込むペースを不規則にしてみたり・・・  
 
「や! うぁあっ! あ、だめぇ! ひらいくっ、あ、ひぁ! なんか、ヘンだよおっ! や、あ! あぁあ!?」  
 
突然の、まるで自分を責め苛むモノが別のモノになってしまったかのような変化にさくらは困惑し、翻弄される。  
それまでも一突きごとに勢いを増す抽送に掻き立てられる快感を押し留めるのに必死だったが、  
すっかり痛みに慣れて敏感になってしまった膣内を不規則に、めちゃくちゃに掻き回す平井のモノは、  
快楽という名の甘美な毒をさくらの身体に染み込ませ、脊髄を伝い脳に至り、その心まで犯す。  
 
「ぃあ! あふ・・・っくう! ん、だめ、やめ・・・あ、うぁあ! もう、やぁ、だめだよおっ!」  
「っふ・・・でも先輩、ダメって言いながら、すごい・・・感じまくってるようにしか、見えないですよ」  
「んなぁあっ! ちが、違うーっ! あ、うくぅ! えんぎっ、演技なんだからっ! 感じて、なんか、んぁあ!」  
「ほ、本当ですか・・・? だとしたら、そろそろ声は、抑えて貰わないと・・・  
 先輩の声、よく通る、から・・・、はっ・・・っ、外まで、洩れちゃいます・・・よっ!」  
「え、あ・・・あ! だめ、それ・・・だめっ! ね、よわく、もっと、あふ! よわく、してぇ!」  
「それは、無理、ですよっ! だって、さくら先輩のなか、もう、凄くて・・・止められないです・・・っ」  
「な、なーっ! だめ、声、でちゃうのっ! 抑えられないよおっ! だから、あふ・・・ダメだよお!」  
 
 
快楽に心を犯されているのはさくらだけではない。  
キツく締まり絡みつく膣内に何度も何度も抜き差しされているモノは、  
さくらにとっては初めに痛みを、そして今は逆らい難い快楽を容赦なく注ぎ込む肉の凶器であるが、  
平井にとっては全身で最も敏感な器官なのだ。  
それを先輩の少女の肉襞に延々と擦りつけることで味わい続けた快楽で、彼の心も既に溶けかけている。  
さくらの中に突き込む度に射精感は確実に高まり、それを早く解放したくてたまらない。  
だから彼女の声が外に洩れるのがまずいとわかっていても、抽送を止めることなど不可能だった。  
 
「っく、この際、それも・・・いいかなっ、先輩には、あることないこと、たくさん大音量で広言されたしっ!  
 お返しに、先輩のえっちな声、学校中に聞いてもらうのも・・・」  
「や・・・だめ、ひぅ、うぁあっ! あんっ! いひ・・・! そんなの、だめ、だめだよー!」  
「は・・・っ、でも、オレ、加減なんてできないし、先輩も、声、抑えられないんだから、どうせ、すぐ・・・っ」  
「なー! そんな、ずるい、あ、やぁあ! あぅ、だめ、声、でちゃう! 止まらないよぉ!」  
 
もし本当にそんな声が学校中に響き渡ったら、  
恥ずかしいどころかさくらも平井も先生も含めて非常にまずいことになるのだが、  
そんなところまで考えを回す余裕は既にない。  
 
「くっ、は・・・っ、もう、隣の部室くらいには聞こえてますよっ! さあ、いつもの声で、喘いでくださいっ!」  
「あ、ふぁああ! もう、もう・・・っ! いいもんっ! いっちゃう、言っちゃうもんっ! あふ、うく! 」  
 
喘ぎ悶えながら、すぅ、と息を吸って―――  
 
「ひ、ひ・・・っ、ひらいくんはっ! ぶしつでっ、せんぱいにっ! ブルマをはかせたままっ、えっちし」  
「うわああああああ!」  
「んんん――――――――――――――――――!?」  
 
まさに学校中に響きかねないさくらの大音声は、  
際どいのか手遅れなのかギリギリのところでどうにか遮られる。  
・・・平井の唇にその口を塞がれることによって。  
 
「――――――っぷあ! ななな、なんてこと言ってくれてんですかっ!」  
「だって本当の」  
「本当だったらいいってモンじゃないでしょーが!」  
「でも、あぅ! ひらいくんが言ったんだよっ! 学校中に、ひらいくんとしてるときの声」  
「だぁあああああああ!」  
「んむ―――――――――!」  
 
もう、唇は外せない。  
既に手遅れな気がかなりしているが、それでもこれ以上の暴言を吐かせる訳には行かない。  
とりあえず、明日からどんな目で見られるかとか、知り合いから何を聞かれるかとか、  
考えれば考えただけ凹んでしまいそうだったので、  
今は八つ当たり・・・否、正当な?意趣返しの意を込めて、  
唇を塞がれてもがいている先輩に、己の欲求を余すことなく突き立てることにする。  
 
「ん、んんん―――! んむ、んむっ!? んん―――! ん、んんん! んんんん――――――!」  
 
通る声を封じられて、くぐもった低い呻き声しかあげられなくなったさくらの膣内を、  
この状況でも萎えることの無い肉槍で遠慮も容赦もなくめちゃくちゃに突きまわす。  
さくらはまだ何か言いたいのか、唇をもごもごと動かそうとしたり首を振って唇を自由にしようともがくが、  
彼女の胸を弄っていた手を後頭部にあてがい下から頭を押さえて逃れられないようにしてしまい、  
あとはただひたすらに快楽を貪る行為に集中する。  
 
部室中に甲高く響いていたさくらの嬌声が封じられたあとは、  
ぐちゅっ、じゅぷっ、ずちゅっ、ぬぷ・・・っ、ずぷぷ、ぢゅくっ、ぐぷ――――――と、  
絡み合う性器が奏でる淫猥な水音が二人の耳にはっきりと届き、  
互いの意識から徐々に今のこの行為のこと、互いの身体を貪ること以外の全てを、忘れさせていった。  
 
 
しばらくは逃れようと暴れていたさくらの唇も抵抗を止め、  
抗議するかのように苦しげだった呻き声も甘く、蕩けるような響きに覆われてゆく。  
ついに快楽に抗うことを諦めた彼女から更なる悦楽を引き出そうと、  
重ねあった唇から舌を突き出し、彼女の舌を探し当て、絡め取る。  
さくらは全く抵抗することなく平井のキスを受け入れて、自分からも舌を絡め返す。  
 
「んぷ・・・んん・・・! んちゅ・・・っぷ・・・あ、うん! んぷ・・・ちゅぱ、ぴちゅ・・・んむ・・・!」  
 
既に下半身で激しく交わりあっているにも関わらず、  
まるでそれでは物足りないかのような熱烈さで二人は舌を絡め、唇を求め合う。  
平井はひたすら激しく腰を打ち付け、さくらは自分の上で暴れる身体に脚を絡め、  
上と下の、二箇所の敏感な粘膜で互いのソコを貪りあいながら、  
二人が初めて体験する性の悦楽は、身体と心を絡ませながら何処までも昂ぶり続ける。  
 
「んちゅ、ちゅぱ・・・あむ、んむ―――! んぷ、あふ、あ、ん! ちゅ、ちゅぷ・・・ぴちゅ・・・ん!」  
 
押し寄せる悦楽の波に呑まれ、唇が自由であったなら共に言葉にならない喘ぎ声を洩らしつづけていただろう。  
だが、今や二つの唇は“塞ぐ”のではなく“貪る”為に重ねられ、  
声を出す間もあらば、ただひたすらに相手の舌を絡めとり、こぼれる涎を啜りあう。  
もちろんその間も、二人の腰は交わりあうことをひと時だって止めはしない。  
平井はさくらの膣壁が己のモノに絡み付いてきゅうぅ、と締め付ける感触に、  
さくらは平井の肉茎に身体の内側の敏感な粘膜をぐりぐりと擦り抉られる感触に、  
背筋が粟立つような快楽を注ぎ込まれ悦びに打ち震える。  
 
互いに初めて感じる未知の快楽に圧倒され、本能の赴くままに貪りあいながら、  
二人は加速度的に身体を、心を、昂ぶらせてゆく。  
この悦楽を永久に感じつづけたいと思いつつ、同時に一刻も早く、果ててしまいたいとも思う。  
だが、どちらにせよ・・・昂ぶり続ける限り、望むと望まざると頂きは近づいてくる。  
やがて、それをはっきりと自覚した平井は―――  
 
「っく、ぷぁ・・・さ・・・くら、先輩っ、オレ、もう、もう・・・っ」  
 
昂りきった己自身の限界を悟り、ラストスパートとばかりに全力でさくらの中を荒々しく突き回しながら、  
彼女にそれを伝える。  
 
「んあ・・・あ、うぁあああっ! あむ! んぅう! ん―――! んぁあぅう―――!」  
 
平井の激しすぎる責めに乱れ狂わされ、さくらもまた喜悦の頂きに登りつめようとしていた。  
そんな時に唇を自由にされてしまえば、彼女の悲鳴のような嬌声は堰を切ったように溢れ出し、  
部室中、いや、下手をすれば学校中に響きかねない。  
実際、嬌声の一部は間違いなく響いてしまっただろうが、それが“嬌声”として認識されるほど長く響く前に、  
さくらは平井の胸に顔を押し付けて、自らの声を押し殺す。  
それは完全ではないが、少なくとも全校に響かない程度には声を抑える効果はあるだろう。  
 
「くぅ・・・! せんぱい・・・先輩っ! さくらせんぱいっ!」  
「あん・・・ぅうう! ひぁ! あふ! ひらい、くんっ! ひらいくんっ!」  
 
間違いなく隣の部室には声が通ってしまっているだろう。  
幸いに運動部なので、この時間はまだ練習に出ているハズだが、近くを人が通れば聴かれてしまうに違いない。  
だが・・・既に二人には、そこまでの気は回らない。  
今はもう、ただひたすらに・・・  
 
「もう、オレ・・・でる、もう、っく・・・ぅう・・・っ」  
「わたし、もぉ! きちゃう、ひらいくんのでっ! きちゃうよおっ!」  
「っう! せんぱ・・・あ、せ、せんぱいっ!? やめ、ちょ・・・!」  
 
もう、限界だ―――そう感じた平井が、さくらの中から臨界に達したソレを引き抜こうとした矢先、  
彼の腰に絡めていたさくらの脚がぎゅうう、と絞まり、逆にさくらの中へ深く沈み込ませてしまう。  
 
「きてぇ・・・っ! ひらいくんの、ほしいのっ、だから、だから! 中でいいからっ、ぜんぶだしてぇっ!」  
 
それがマズいことだと分かっていても・・・もはや、どうにも出来なかった。  
既にこみ上げてきていた衝動に逆らうことなど出来る筈も無く―――  
 
「う、く―――さくら、せんぱ・・・っ、出る、で・・・っくぁああ!」  
「あ、ひぁ、あ! でて、ぁ、い、あ・・・い、く、イ、ぁ、あぁ! あぁああぁああ―――――――――!」  
 
平井はそのまま・・・さくらの中にありったけの精を、ぶちまける。  
目眩がするような強烈な絶頂感と共に、  
自慰行為の時とは比べ物にならないくらいの大量の精液を、何度も何度もさくらの膣内に注ぎ込む。  
あまりに射精が続きすぎて、本当に彼女に吸い取られているのではないかとちらりと思ったりもしたが、  
どうしようもない開放感と、絶頂の快楽の前では、どうでもいいことだった。  
 
「あふ・・・ぅく・・・ぅ・・・すご、い、よぉ・・・いっぱい、でてる・・・」  
 
きゅっと締め付けた脚の間で、彼の身体がびくびくと震えている。  
同じタイミングで彼女の中に突き立てられた肉の槍の穂先からは熱い粘液がほとしばり、  
膣内を彼の精液が満たしてゆく。  
平井が絶頂に達して彼女の中で果てたその刹那、  
彼のモノが激しく脈動し、彼女の中へ最初の精を放ったその瞬間に、さくらもまた絶頂を迎えていた。  
身体の内側で平井の猛ったモノが何度も跳ね、その度に強烈な勢いで熱い精液を注ぎ込まれる。  
膣の最奥、子宮口に叩きつけられる濃密な粘液は液体とは思えないほどに硬く、  
その感触は敏感になりすぎているさくらを官能の喜悦で突き上げて、絶頂を与え続ける。  
イかされ続ける身体はがくがくと震え全身に力は全く入らず、  
くわえ込んだモノを逃すまいと絡み付いていた脚が解ける。  
 
平井の身体もまた射精による圧倒的な快楽と解放感、そして虚脱感にガクガクと震え、  
拘束が解かれた拍子に肉槍はさくらの膣内から外れてしまう。  
締め付けを解かれたソレはびくんびくんと跳ねてはその度に虚空に向けて精を放ち、  
白濁は放物線を描いてさくらの前髪から顔、胸、腹、そしてブルマにまで降り注ぐ。  
己が放った白濁の粘液が彼女の身体中を白く汚してゆく様を平井はとどめることも出来ず、  
体内の精を全て吐き出すまでさくらの身体に白濁を浴びせ、ドロドロに染め上げていった。  
 
 
 
「うー・・・平井くん・・・出しすぎだよー」  
「す、スミマセン・・・」  
 
さくらは身体にべったりとこびり付いた平井の精液をティッシュで拭いながら、口を尖らせて文句を言う。  
それは平井が意図してやったことではないのだが、どちらが責められるべきかと問われれば、  
やはり彼が文句を言われる立場なのは仕方なかった。  
 
「それにしても・・・穿いたままするだけじゃ飽き足らず、かけて〆るなんて・・・  
 平井くんって、私が見立てた以上のブルマ好き・・・もはやハイエンドクラスだねー!」  
「・・・もう、何とでも言って下さい・・・」  
 
二人は今、並んで部室の床に腰を下ろし、壁にもたれかかっていた。  
さくらはすっかりいつもの調子に戻り、後始末をしながら平井を弄って楽しんでいる。  
平井は汚れたモノを簡単に拭って先に始末を済ませ、先ほどまでのさくらとの行為の余韻に浸っている。  
今になって思えば、いきなりあんなことをしてしまって、  
その前後で二人の関係がぎこちなくなってしまってもおかしくないハズなのだが、  
さくらにはそんな雰囲気は微塵も無く、いつも通りに平井は完全にペースを握られたままなので、  
彼女の調子に合わせるほかは無い。  
実際、誘ったのも彼女からだし、そういうものなのかな・・・などと彼女をあしらう合間にぼんやりと考える。  
 
―――そういえば先輩、特訓って言ってたっけ・・・あれは、方便だったのかな・・・  
 
ふと思い出してみるが、まあどうでもいいことだろう、と頭に浮かんだ言葉を霧散させたとき、  
 
「ね、平井くん、ここ、みて・・・」  
「ん、なんです? 先輩・・・って・・・」  
 
さくらが指し示したところは、さっきからさんざん強調している、彼女のブルマ。  
それは彼女自身の蜜でしとどに濡れそぼっていた上に、  
平井のモノが抜かれたあとは自然と元の位置に戻るので、中から溢れ出た精液まで染み込んでしまっている。  
そして最後に外からかけられた分がべっとりとこびり付いて、濃紺の布地に白濁した粘液が目立って仕方ない。  
 
「すごいでしょ・・・でもね、これ・・・ここを押すと・・・んぅっ!」  
「う・・・わ・・・」  
 
さくらの手が下腹部・・・秘所よりやや上のあたりをぎゅっと押すと、  
身体がびくんと震えたあと、こぽぽ・・・とブルマの下から泡が湧き立ち、どろりとした白い粘液が滲み出る。  
言うまでも無く・・・さくらの愛液と、平井の精液が彼女の中で混ざり合ったものだった。  
その、あまりに淫猥な光景に、平井は息を呑む。  
あれだけ激しく達して、全て吐き出したと思っていた性欲が身体のどこかでむくり、と起き上がる気配がする。  
 
「ほら・・・わたしのブルマね・・・平井くんの精液で、もうべちょべちょなんだ。  
 もう、洗濯しても、平井くんのにおい・・・とれないかもしれない・・・  
 きっと、これを穿いてるだけで、身体中に平井くんのを浴びてるみたいな気になって、  
 あそこの中も、今みたいに平井くんのでいっぱいにされちゃってるようにしか思えなくなっちゃうんだ・・・」  
 
ついさっきまで身体を拭きながら、あれだけいつも通りの態度を取っていたさくらが、  
今は行為の最中に戻ってしまったかのような、淫蕩な表情で平井に語りかけてくる。  
 
「今だって、ね・・・これ穿いてると・・・平井くんに、されてた時のこと思い出しちゃって・・・  
 すごくね、疼いちゃってるんだよ・・・? ほら、とろとろで・・・熱いでしょう?」  
「せん・・・ぱ・・・」  
 
唐突過ぎる展開に理解が追いつかず、身体だけが再び熱を持ち始めつつある平井の手を取ると、  
さくらは再びブルマを横にずらし、蕩けきっている秘所に彼の手を導く。  
 
「ひぅ・・・! ね、あつい、でしょ・・・平井くんの、欲しがってるんだよ・・・  
 ねぇ・・・平井くん・・・また・・・いいよね・・・?」  
 
そう言ってさくらが手を離すと、平井は何も言わず、自由になった手でジャージの紐を解き始める。  
出し尽くしたハズの欲求すら瞬時に満たし、唐突過ぎる展開に疑問すら抱かせない。  
―――それが、山咲さくらの、演技力なのだ。  
 
「平井くん、今度は私が上になって、いいかな・・・?」  
「はい・・・上?」  
「うん、ちょっと硬いけど、ここに仰向けになって?」  
 
平井はジャージとトランクスを下ろすと、言われるままに床に寝そべる。  
だが彼の肉茎だけは既にそそり立ち、重力に逆らって天を衝いている。  
さくらはそれを跨ぐように立つと、ブルマを片手でずらしたまま、ゆっくりと腰を下ろし・・・  
 
「ん・・・! んぅ、あ、ぅあ! うく――――――!」  
「う、く! っ、せんぱ・・・う、ぐ―――」  
 
じゅぶぶぶぶ・・・と、  
さくらの膣中を満たしていた蜜と精液を溢れさせながら、再び平井のモノがそこへ飲み込まれてゆく。  
相変わらずの締め付けを維持しながら、平井の精液で更にぬめりと滑らかさを増した彼女の膣壁は、  
この時点で脳髄が溶けるかと思うくらいの感触で、  
 
「せんぱ・・・っく、これ、ヤバいです・・・っ、すぐ、出ちゃいそうで・・・」  
「うふふー、ダメだよ、我慢しないと意味、ないんだから、ね」  
「で、でも・・・さっきより、これ・・・」  
「弱音は聞かないよー!? さ、腹筋とお尻に力を入れて・・・いつもやってるでしょー?」  
「は、はい・・・って・・・え?」  
 
違和感がある。  
なにか、どうしようもなく手遅れなような、  
致命的に騙されてしまったような。  
 
「じゃあ、動くから、ね・・・ん! んく・・・ぅ、あは・・・いい、よぉ・・・」  
「う、わ、っく! やば、せんぱいっ! ほんと、これじゃあ、すぐ・・・!」  
「ダメダメ! すぐに出しちゃったら特訓にならないんだからー!」  
「・・・とっ、くん?」  
「んふ・・・っ、そう、だよー、最初に言ったでしょ、秘密の特訓だ、って、ぇ・・・」  
「・・・・・・」  
「だから、出さないように腹筋とお尻に力を入れて、さーきばって!」  
 
そして平井は、悟る。  
ハメられた。  
ハメてるけど、ハメられた。  
 
「さあ! 気合だよー? どんどん動くから、しっかりお腹に力入れてねー!」  
「うう・・・結局、そういうオチなんですね・・・」  
「ふっふっふ、そういうこと! じゃあ、しっかり声出していこうかー!」  
「・・・ちょっとまて、声・・・?」  
「当たり前でしょ、通る声を出すためにお腹に力を込める特訓なんだから!」  
 
何がどう当たり前なのか突っ込みたくてたまらないが、  
既に突っ込んでいるし改めて突っ込みを入れる余裕など平井にはもはや無い。  
 
「じゃあ、“先輩、僕もう我慢できない!”って大きな声で、ハイ!」  
「そ、それは却下・・・って、っぐ―――!?」  
「んんっ! あん、もう、それじゃあ・・・  
 “哀れなこの僕にどうかお情けをお与え下さい”で、せーの!」  
「・・・い、いつもの、とおりに・・・あ、あめんぼあかいなあいうぇあぁああ!?」  
「あふ・・・ぷぷっ! ダメだよー、もっとお腹に力いれないと、あく・・・、いつまでも、終わらない、よっ!」  
 
だが、いくら腹筋に力を込めようが、尻を締めようが、  
身体の上で上下するさくらの中の感触は、その努力を一動作で打ち消してしまう。  
発声練習のはずの声は甘美な感覚に負けて・・・男としては非常に情けない、嬌声に変えられてしまうのだ。  
 
「せ、せんぱ・・・あぅう! 無理、これ、むりで・・・っぁあ! く、さくら、せんぱ―――っ!」  
「コラー! 平井二等兵! 特訓に逃げ道は、あぅ、ん! ない、んだからっ!  
 きっちり、声を出しながら、わたしがイくまで、終わらないんだからねー!」  
 
それはもう、平井にとってはほとんど死の宣告。  
さっきは同時にイったものの、今は明らかにさくらの方に余裕がある。  
思えば、そもそも彼女は“演技をする”と自分で言っていたのだ。  
あの時が演技なのか、それとも今、 “後輩に特訓を施す先輩の余裕”を演じているのかはわからないが、  
このまま行けば間違いなく彼は・・・  
 
「あーちなみに、さっきあれだけ出しちゃったから、もうあんな勢いでは出ないだろうからね!  
 平井くんがイったと同時にわたしもイくなんて、期待しちゃダメだよっ!  
 じゃあ、干からびちゃう前にがんばろー!」  
「うう・・・あーもう! どうにでもなれだっ! あめんぼあかいなあいうっくぅう! や、やっぱ、う、うぁあ!」  
「あーでもその前に、そんなにいっぱい出されたら、わたしが妊娠しちゃうかもしれないねー♪  
 んふー、それもイイかな〜?」  
「ぶっ! あ、あ・・・あめんぼあかいなあいうえおッ!」  
「おーそうそう、その調子だよっ! さ、それじゃあ、んくっ、ガンガンいくよー!」  
 
・・・  
・・・・・・  
 
こうして、二人だけの甘ーい日々が続いたのでした。  
 
 
「甘くないっ! 甘いけど甘くないっ!」  
「えー、身体を張った愛の特訓なのにー」  
「えーじゃないっ!」  
 
 
 
 
・・・ちゃんちゃん。  
 
 
 

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