深夜2時。  
こんな時間まで起きているGGG隊員など、ほとんどいないだろう。  
部屋で自由な時間を過ごしているのだったら尚更である。  
しかし、凱は寝付けずにいた。  
「おかしいな・・・いつもだったらこんな時間まで起きてるハズないのに・・・」  
小さく呟きながら、薬を置いてある棚を開ける。  
「えーっと、・・・これだ」  
茶色の小瓶を手に取る。ラベルは貼っていないが、薬がぎっしり詰まってる。  
(こんなにあったっけ・・・?)  
自分が思っていたよりも多量の薬が入っていたことに困惑しながらも  
(まぁ、いっか)  
薬を2粒飲んだ。  
 
瓶を戻すとき、もう一本茶色の小瓶が見えた気がした。  
 
 
同時刻。  
命は、部屋の中に出て来た黒い、大きな害虫から避難していた。  
「はーっ・・・トイレに行こうと思っただけなのに!」  
命は思い付く限りの侮辱の言葉を吐き続ける。  
「どーしよー・・・」  
勢い余って部屋の外に出てしまったので、あの虫のいる部屋には引き返す気が起こらなかった。  
(スワンは休暇中だし、迷惑だろうけど凱にかくまってもらおうかな)  
 
命は、男性移住区の方角へ歩き出した。  
 
 
「おかしい・・・」  
顔が、体が熱い。  
頭がぼーっとする。  
凱は、薬を飲む前までは感じなかった感覚に支配されていた。  
薬を飲み間違えた、ということは理解できる。  
しかし、何の薬を飲んでしまったのかは全く理解できなかった。  
そんなとき。  
「凱ー・・・入るよー・・・」  
ちいさなちいさな、誰にも聞こえなさそうな声がした。  
凱は、一般人より何倍も優れた聴力でその声を聞き取る。  
自分の部屋のパスを知っている時点で誰かは分かり切った事なのだが。  
「みこと・・・いまは・・・」  
ダメだ、と言い切る前に命は部屋に入ってきてしまった。  
「ごめんね、凱。起こしちゃった?」  
「いや、今まで寝付けなかったんだ。・・・でも、今日は・・・」  
体を起こそうとする。  
意外にも体は楽に動いた。  
しかし。  
(・・・!)  
自分の下半身の辺りに、掛け布団の上からでもわかるような突起を見つけてしまった。  
(いつの間に勃起してたんだ!?)  
軽いパニックを起こす。  
命はその瞬間をばっちり目撃した。  
むろん、凱はそんなことは知らない。  
 
「ん?どうしたの?」  
「いやっ、何でもない!」  
とりあえず命には見られないでおこう、と布団の中から手で突起を覆う。  
「んっ・・・!」  
触れた瞬間、声が漏れた。  
「凱?」  
「やっ、本当に何でもない、何でもないから!」  
いくら恋人同士であれど、最中でもないのに勃起している姿を見られるのには抵抗がある。  
(・・・っ!いつもだったらこんなことで声なんて出ないはずなのに!)  
ただでさえ熱かった体が、より一層火照り出した。  
命がにっこりと微笑む。  
「凱・・・なんかヘンだよ?」  
命はベットの上にある凱の体にまたがって、顔を覗き込んだ。  
そして、凱の頬に手を当てる。  
「・・・!」  
あまりの冷たさに、体をびくん、と震わせた。  
「ほら、顔熱いじゃない。風邪かも知れないよ?」  
確信犯である。  
「大丈夫だ・・・エヴォリュダーが風邪なんか引く訳無いだろ・・・?」  
無理矢理作った笑顔を命に見せる。  
「そぉ・・・?」  
「ああ、だから心配するな」  
凱は、押さえてないほうの手で命の頭をそっと撫でる。  
しかし、命の目線は凱の顔ではなく、隠しているほうの腕にあった。  
 
 
しばらくして、命が問い掛ける。  
「ねぇ、凱。・・・何か隠してない?」  
一番聞かれたくない事を的確に問われて、凱は焦る。  
「そ、そんなわけないだろっ!?」  
「嘘ぉ。さっきから何を押さえてるのかなぁー?」  
言いながら、子供が悪戯するときのような笑みを浮かべた。  
そして、腕を布団の中に潜り込ませる。  
(命のヤツ、最初から知っててからかってたのか・・・!!)  
今更真相を知ったところで意味はない。  
布団の中にある手の上に、命の手が乗った。  
「あっ・・・命っ!」  
「ほら、手どけて」  
と、力づくで手を退かされる。  
普段の凱なら命に力で負けることなどありえないのだが、今日は違った。  
纏わり付くような熱が身体を、頭を支配している。  
その支配は凱を会話をすることさえ困難な状態に陥れていた。  
「みこ・・・と、やめ・・・」  
ズボンをさげようとしている命に制止をかける。  
しかし命は聞き入れる様子など全くなく、パンツごとずるずると下げた。  
 
布団をめくりあげ、丸裸になった凱の下半身を見つめる。  
「・・・・すごい」  
いつも見ているはずなのだが、やはり感心してしまう。  
男性器が興奮してぴんと立っている様子は、女である命にとって、いつ見ても不思議なものであった。  
 
自分の下半身にそんな言葉を投げ掛けられた凱は、そんなに見るのなら早くしてくれ、というアイサインを送り続けていた。  
それに気付いたのか、命はちょん、と人差し指で先端に触れる。  
「んっ・・・!」  
普段の何倍も敏感になったそれは、凱に異常なまでの快感を与えた。  
その時、凱は自分が何の薬を飲んだのか思い出した。  
 
 
「凱さん、これ差し上げます」  
「瓶?・・・薬か?」  
「はい、私が開発したエヴォリュダーのためのお薬です」  
「俺専用って訳か。・・・で、何の薬なんだ?」  
「夜、命さんと一緒の時にでも使ってください。命さん、喜ぶでしょうから」  
「・・・わかった。サンキューな、パピヨン」  
「あ、ちょっと待ってください。それを使うのは一粒ずつにしてくださいね。かなり強力ですから」  
 
 
あまり機能していない頭をフル回転させて会話を思い出した。  
二週間ほど前の、勤務が終わった直後の会話である。  
(あぁ・・・そういうことだったな・・・)  
 
凱が飲んだのは睡眠薬ではなく、パピヨンが開発した、エヴォリュダー用の強力な媚薬であった。  
 
 
命の手が凱のものを覆う。  
行為そのものをやめさせることは出来ないと悟った凱は、今まで起こった事をありのままに話そうとした。  
だが、襲いくる快感のせいで上手く言葉に出来ない。  
そうしている間に、手で与え続けている刺激はより一層激しさを増す。  
凱はそれをただ受け止めるしかなかった。  
 
「ぁ・・・あっ・・・」  
喘ぎ声が漏れ始める。  
「今日の凱、すごい・・・」  
 
「なに・・・が?」  
「すごく感じてる」  
「それは・・・」  
ちらっと薬棚に目をやる。  
「・・・?」  
命も後を追うようにして目をやる。  
「薬?」  
凱はこくこく、と首を縦に振る。  
「薬・・・!?も、もしかして、パピヨンから貰った奴飲んじゃったの!?」  
また首を縦に振る。  
「うー・・・パピヨンってば、ホントにあげちゃったんだ・・・」  
うーん、と考えこむ命。  
凱には、パピヨンと命の間でどんなやり取りがあったのか、全くわからなかった。  
「・・・なにか、あったのか?」  
凱が問う。  
「うん、まあいろいろとね・・・それより、凱」  
凱の潤んだ青い瞳をじっと見つめる。  
 
「折角の機会なんだし、今日は気持ち良くしてあげるから」  
そういうと、命は凱のものの先端を口に含んだ。  
 
「んんっ・・・ぁ」  
凱が体をよじる。  
命はそんな彼の姿をちらちらと見ながら、徐々に舌を動かし始める。  
「つぅ・・・はぁ、みことぉ・・・」  
どんなときでも出さない、色っぽい声。  
涙が零れ落ちそうな青の瞳。  
いつもより火照った身体。  
それらは命の心臓の鼓動を一気に早めた。  
(・・・今日の凱見てると、すごくドキドキする)  
頬が紅潮するのが自分でもわかった。  
ぽーっと身体が火照る。  
命は凱の体温が自分にも伝わって来ているのかな、とぼんやり考えていた。  
その時。  
「ぁっ・・・あ、みことっ、もう我慢できない・・・っ!」  
「ふぇ?」  
「俺の、離し・・・んぅっ!!」  
凱は体をびくんとさせながら、精液を体の外に勢いよく出す。  
何のことだかわからなかった命はその全てを口で受け止めてしまった。  
 
「・・・っ!?」  
とろんとしたものが命の口を満たした。  
入り切らなかった液体が口の端から一筋垂れている。  
(・・・どうしよう、むちゃくちゃエロい・・・じゃなくて)  
「だから言っただろ・・・が、我慢できない、って・・・」  
先程喘ぎながら言った言葉に恥ずかしがりながら、凱は命に言い訳をする。  
彼を支配していた感覚は少しずつ和らいできていた。  
「・・・ほら、垂れてる」  
そう言いながら凱は、命の口から垂れた白い液体を手で拭こうとした。  
その時、命ののどが動いた。  
「命!?そ、そんなの飲むもんじゃ・・・」  
凱が焦る。  
「いいの。凱のだもん」  
命は指で液体を拭う。  
「凱、気持ちよかった?」  
拭った指をぺろぺろと舐めながら問う。  
凱はその様子を直視出来なかった。  
「ねぇー、凱ってば。答えてよぉ」  
そんな彼の顔を覗き込む。  
「ごめん」  
「・・・?」  
「まだ足りない」  
凱は、命をベットの上に押し倒した。  
 
「・・・凱?」  
「今日は俺を・・・俺を、気持ちよくさせてくれるんだろ・・・?」  
凱の顔がかすかに紅潮している。  
薬はまだ効いているようだ。  
彼は命の紅い瞳を見つめると、強引に唇を重ねた。  
「んっ・・・」  
命の声が漏れるとほぼ同時に舌が侵入してくる。  
ぴちゃぴちゃと、舌が触れ合う音が響いた。  
(もぉ・・・凱ってば、すぐに自分の好きな展開に持ち込むんだからぁ)  
と考えながらも、命自身が凱を求めていることは否定できなかった。  
やがて、キスが解かれる。  
凱は悪戯めいた顔をしながら、命のパジャマを脱がしていった。  
慣れた手つきで胸の辺りのボタンだけを外し、命の大きめな乳房をあらわにさせる。  
谷間に軽くキスをすると、凱の手は命のパジャマのズボンの中に滑り込んだ。  
指で命の中を掻き回すと、彼女は予想通りの反応をしてくれた。  
「んっ、あっ・・・やっ、やだっ、凱のえっちっ!」  
「ほら、もうこんなになってるぜ・・・?」  
掻き回すたびにくちゅくちゅと音がする。  
命の顔が赤く染まる。  
凱はそんな恋人のかわいらしさを堪能しながら、ズボンを脱がし、パンツを脱がした。  
 
 
「もぉ・・・凱のばか」  
「そんなこと言うなって」  
機嫌を損ねた命に、凱が微笑みを返す。  
「・・・そんなにいじけるなよ」  
膨れた頬に軽くキスをすると、先程掻き回していたあたりを舌で愛撫した。  
「きゃあっ!?」  
いつもより高い声で命は反応する。  
「やだっ!いきなりそんなとこ舐めないでよっ、ばかぁっ!」  
「・・・お前、ムードぶち壊すなよ・・・」  
「ムードもなにもないも・・・」  
不満を垂れ流していた命の口は、凱の唇に優しく塞がれた。  
短い、だが、濃厚なキスにはさすがの彼女も反抗できなかった。  
それどころか、凱のパジャマを掴み、胸板に顔を寄せている。  
「もう・・・」  
「素直じゃないな、命は」  
と言いながら、凱は命の頭をなでた。  
(・・・やっぱ、凱には敵わない)  
最初、凱を気持ちよくしてあげると言ったのは自分なのに、  
気付くといつもと一緒になってしまった。  
(・・・あ、まだ薬効いてる)  
未だにほんのりと紅くなっている頬を確認した。  
 
「・・・どうかしたのか?」  
命は優しく微笑む凱を見つめるながら、口を開いた。  
「凱、立って」  
「は?」  
「だからぁ、き・り・つ!」  
命の言動を不思議に思いつつも、ベッドから下り、側に立った。  
幸いにも薬の効き目は切れつつあったので、比較的楽に立つことが出来た。  
もちろん、下半身には何も着けてない。  
そして命はその様子をじっと見つめていた。  
「・・・ほら、立ったぜ?」  
「ふふ、そのままでいてね」  
そう言うと、命は凱の背後に座りこんだ。  
「命?何して・・・んっ!?」  
「・・・今日は、私が凱を気持ちよくさせてあげるんだもん。  
凱は動かなくていいよ」  
「だ、だからって・・・  
こんな汚いとこ舐めるんじゃ・・・んっ、あっ!」  
凱の顔が再び真っ赤に染まる。  
「凱ってば、やっぱりここが好きなのよねー・・・  
喘ぎ声、女の子みたい」  
命はわざと音を立てながら、凱のアナルを舐めていた。  
元から感じやすいのと、薬の僅かな効き目があったようで、彼は呼吸を乱しながら喘ぎだす。  
 
「んっ、ふぁっ・・・命っ!!」  
微妙に間の抜けた声が部屋に響き渡る。  
「凱のココ、そんなに気持ちいいの?」  
そう言って、命は舌を動かし続けていた。  
付近を舐め上げ、穴に舌の先を少し入れ込む。  
そうするたび、薬で感じやすくなった身体は快感を覚え、喘ぐ。  
「あ・・・っ!」  
壁に手をつき、舐められている所を彼女に突き出しながら。  
「凱、かわいい・・・」  
「ん、ぁっ!命っ・・・命っ!」  
「あれ?もう我慢できない?」  
凱は頷く。  
そして、よたよたとベッドに腰掛けた。  
「?」  
命が不思議がっているといきなり腕を引っ張られ、凱の膝の上に座わらされた。  
背中に、彼の熱いものが当たる。  
「・・・どうしたの?」  
彼女が尋ねる。  
 
「挿れて、ほしい・・・命、挿れてくれないか・・・?」  
 
彼が2回、はっきりと言った。  
 
 
「凱・・・」  
命が赤くなる。  
凱は何も言わずに座っている。  
彼の熱いものを命の背中につけながら。  
「うん、わかった・・・まっててね」  
彼女はそういいながら姿勢を変えた。  
そして凱と向き合い、怖ず怖ずと彼を受け入れる。  
「んっ・・・」  
「ぁっ、命の中、気持ちいい・・・」  
そのまま命は上下に腰を動かした。  
液体に触れる音が鳴る。  
「あっ、・・・凱っ!」  
「命・・・うっ・・・」  
お互いの目が会うと、荒い呼吸を唇で、舌で塞いだ。  
 
「んんっ・・・んっ・・・」  
舌と舌が絡み合う。  
「ぁ・・・はぁ・・・命っ、みことっ・・・!」  
普段の彼からは到底想像出来ない声で愛しい人の名を連呼する。  
それは命も同じである。凱の背中に手を回し、力一杯腰を動かしながら名を口にしていた。  
「あっ・・・んぅ、がい、・・・凱、きもちいい?」  
命の問い掛けに、凱は首を縦に振って答えた。  
「ふふ・・・凱の、すごい・・・中でまだ大きくなって・・・ホント、えっちなんだから・・・」  
「・・・いまさら、だろ・・・っぅ、あっ、ああっ!」  
凱の喘ぎ声がだんだん大きくなる。  
「あ、ぁっ、命、みことぉ・・・んん・・・っ!」  
びくびくと彼のものが中で震える。  
「あっ!・・・っぁ、あぁ・・・」  
「凱っ・・・!」  
「命、みことぉ・・・!」  
命の小さな身体をぎゅっと抱きしめながら、凱は快感に支配されていった。  
 
「・・・効果はバツクンですね」  
パピヨンがスピーカーから漏れる声を聞いて呟く。  
「凱さんの部屋に監視カメラを仕掛けて正解でした。  
これからも、エヴォリュダーについて調べなければなりませんね」  
サブモニターに、幸せそうに身を寄せ合うふたりが映し出られていた。  
「・・・耕介にはまずお風呂に入って貰わないと・・・」  
ため息が部屋に響いた。  
 
 
そんなことは知らず、ふたりは服を全て脱ぎ、凱のベッドで身を寄せ合っていた。  
「・・・凱、全部中に出しちゃったね」  
「・・・ごめん」  
「いいの、凱との赤ちゃんだったら・・・」  
「命・・・」  
ふたりの顔が赤く染まる。  
 
そして、時計の針は3時を指そうとしていた。  
 

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