「可愛ええのう」
言ったのは中田三郎。テーブルに肘ついて手に顎乗せてニヤニヤ笑ってる。悦子は先程彼に‘ブーが忙しい言うて会えん’と漏らしたばかりだった。
「なんなんよ中田三郎ォ。からかわんといてや。」
「可愛えわ、淋しくてこんな夜中に突拍子もなく俺んトコきたんやろ。」
東京の中田三郎の仮住まいは悦子の下宿所からも近かったため、悦子はしょっちゅう彼の所に通っていたのだ。
無論愚痴りに。
「可愛すぎていじめたくなるわ」
にこりと中田三郎が笑い、上半身がテーブルを越し、悦子に顔が近づいた。
「な…!んっ!?…ン、ふ…」
唇を離してニヤリと中田三郎は笑った。悦子は手を唇に当て、目を見開いている。
「…な、何してるんよ中田三郎…!」
「関野とチュ−くらいしたんか?」
にや、と中田三郎が笑った。
悦子が勢い余って、そんくらいしたわ!と叫ぶと、中田三郎はテーブルを横によけてじりじりと悦子の方に近づいてきた。
悦子もまたじりじりと後退していく。
が。壁にあたり、悦子は、げ、と小さくもらした。
「なんや、そがい逃げんでもええやんか」
肩をすくめて笑った。悦子にとっていまやその笑顔は恐怖の対象でしかなくなった。
「逃げるわ!あほう、てか来んといて!」
それにも中田三郎は口端を上げて笑う。
「逃げるってことは、どがいなヤラシイ想像しとるん?」
「・・・っ、違っ!あ!」
耳を軽く噛む。それに悦子は過剰なほどに反応した。それに満足した中田三郎は、凌辱心を高めていった。
舌が首を這い、鎖骨をなぞる。所々に赤い華を咲かせていく。
悦子は両手で男を押し返そうとするが、びくともしない。
「っっ…!中田三郎!これ以上したらあたし怒るけんね」
かわええのう、と心中で笑った。
タンクトップを巻くりあげ、ブラのホックも手際よく外し、悦子の胸を両手で揉み砕く。
「えぇっ、ン!っ…あ!や、やめてや…ぃッ」
つん、と自己主張を始めた悦子の胸の突起を口に含んだ。
「や、だ…!ンっ」
片方から舌を離し、もう片方の突起をちろちろと嘗めてやると、悦子の躰はビクッと悦んだ。
「っつ…だ、めや…」
「なに?もうここ限界か?」
中田三郎がむき出しのふとももを撫でる。
悦子は壁にもたれて脚をおって座っている状態である。この日に限ってスカートをはいていた。
「いけん…ッ、や、ぁぁぁ…」
隙間から手を滑り込ませる。悦子は脚を閉じようとしたが、既に遅かった。
「外まで染みてぐちょぐちょやぞ、篠村。ヤラシイのう。」
下着の上から割れ目をなぞる。その、上の、突起に中田三郎の指が当たると、悦子は声を荒げて鳴いた。
「へえ…」
にやにやと笑って、中田三郎は悦子に顔を近づける。
「…っつ!いや、や、もっ…ふ、ン!」
キスが、今までと違った。中田三郎の進入してきた舌に悦子も、舌を絡ませ始めたのだ。
それに満足して中田三郎は唇を離した。
喘ぐ悦子の口からは銀の糸がひいている。
「どこがいやなん?」
力の抜けた脚を大きく開け、中田三郎の指がショーツの脇から、今度は直接、悦子の秘所に触れた。
「ひぅ…!や!」
中指がグッと入る。円を描くようにナカをかき回した。
チュク…ピチャ、ップ…と水音をわざと悦子に聞かせるように立てる。
抜けば悦子は「ひゃ…あ…」と名残惜しそうに鳴いた。
中田三郎は指にまとわりついた大量の蜜を、悦子に見せ付けるように舌でなめた。
「こんなに濡れとるぞ?」
「ああ…う、…いやや…やめ、よ」
目はもううつろで、身体に力も入っていないのに、うわごとのように悦子は言う。
「ほうか、強情やなあ。」
悦子を抱き上げ、傍のベッドにほうり投げ、ショーツを脱がす。
ソコに顔をうずめた。
「あ!やや…そん、なん、やめッ!ン…!あああ」
中田三郎の舌は執拗に、悦子の珠を撫でる。
「アッああ!ああああン」
悦子の脚が、身体が小刻みにびくびくと震え始めた。
そろそろか。中田三郎は思った。
「・・・っ中田さぶろう・・・?」
一歩手前で、止められた悦子は、潤んだ目で男を見る。
「イかしてほしいんなら、やってな。」
悦子は、差し出された男のそれを、恐る恐る舐め始めた。
もう、快感を得る事以外は考えられなかった。
稚拙ながらも、中田三郎は満足していた。そして、加虐心を煽られる。
「ふぐ…ッ!は、」
突き出された其れがさらに奥に突っ込まれ、悦子は苦しそうに喘いだ。
「下手やのう、関野もかわいそうに、こんなんじゃなあ」
「ん!…っん、ふ…」
必死に咥えた自分の其れを舐める悦子、というだけでも、感じていたが、悦子が何を思ったか、
裏筋をしきりに舐め始めた。
「っ、ええぞ、篠村…離しい」
ちゅく、と先端があてがわれた。
「ふあ…」
ぐっ。一気に悦子のそこが呑み込んだ。
「ひあぁぁあぁっ、あぁぁっ」
不覚にも、待ちこがれてしまったモノをくわえた秘唇がギチギチと締め付ける。
これは反則じゃが、と中田三郎は快感に浸りながら思う。自分の知っている女の躰の中でこんなエロい躰はなかったぞ。しかし。
「あンっ…ぁあんっ…」
痛いとも何とも言わんかったの。関野とはもうヤっとんか。やけるのう。
悦子の胸を強く揉み、硬くなった先端を指で弄んだ。
「や、はぁ…っ…胸、やっ…」
イヤはイイの裏返し。締め付けが強くなる。悦子はただ真っ白になった頭で快感を求め、ひたすら腰を揺らし打ちつける。
ヤラシイのう。声もヤバいが。
目の前の胸の突起に歯を立てた。
「あぁっ、ん……なか、さぶろ…っ」
「イかしてほしいんか。」
悦子が小さく頷いた。中田三郎は小さく笑って、結合部分のすこし上、充血してぷっくりしたそこに、溢れ出た愛液を塗り付け摘む。
「っあっ…ああぁぁぁぁぁんンっ……!」
悦子が鳴いてさらに強く締め付ける。中田三郎は彼女に全てを吐き出した。
ぐったりと床に伏す悦子はまだ肩で息をしていた。
「ええもん聞かしたる。」
とニヤニヤ笑いながら中田三郎は携帯のボタンを押した。
そして聞こえたのが最中のやりとり。くちゅピチャという淫音まで聞こえる。
「あんた…っ!」
顔をあげた悦子は顎を掴まれる。
「関野に送られとうなかったら、関野が研修から東京に帰ってくるまで篠原は俺のオモチャや。」
胸を鷲掴みにする。
「っあ…!……オモ、チャ…?」
「気持ちイイこといっぱい教えちゃるわ」