サラはシートに背を預けたまま、虚ろに視線を漂わせて荒い呼吸に胸を上下させてい  
た。  
 ただ席を隣り合わせただけの男の指に辱められ、なす術もなく絶頂に達してしまった  
事実の前に、もう自分の世界の何もかもが失われてしまったようだった。  
 どれほど悔やんでも後悔しきれず、かといって今さら助けを呼ぶ気力もない。それに、  
はしたなく乱れた姿を他の誰かにまで見られるのも嫌だった。  
 これは悪い夢だった。毒蜂に刺されたようなものだ。  
 サラはぼんやりと自分に言い聞かせようとしていた。全てを忘れて記憶から捨て去っ  
てしまえば、元の日常に帰る事ができる。フジタはまた邪険にするかもしれないけど、  
いっぱい甘えてしまおう。きっと何だかんだと文句を言いながらも、最後は優しくして  
くれるに違いない。  
 サラが目元に溢れた熱い涙を指で拭おうとするのと、男が手を伸ばしたのが同時だっ  
た。  
(…あぁ……)  
 手首を掴まれたサラの表情に絶望の気配がよみがえる。頬を大粒の滴が流れ落ちてい  
くのが分かったが、それはたったの一滴でしかなかった。  
 男の力はそれほど強くなかったが、捻るようにして引き寄せられると肘や肩の関節に  
少し痛みが走り、サラは堪らずに腰を浮かせ、つい男の方へと身体を傾けた。  
 バランスを崩したところで肩を掴まれて引かれると、シートから斜めにずり落ちて男  
の足元に移されてしまう。  
 一瞬、そのまま通路側に逃げ出せるかと期待したが、獲物を手中におさめた男がそう  
簡単に隙を見せるはずもなく、彼の左足はしっかりと抜け道を妨害していた。  
「……あ、の…何を……」  
 結局、大きく開かれた足の間から座ったままの男を見上げるような格好で、サラは怪  
訝そうに小さな声で尋ねた。男は直接に答えはしなかったが、その次の行動に少女の清  
らかな瞳は大きく見開かれ、汚らわしそうに背けられた。  
 男はサラの目の前でズボンのジッパーを下ろし、彼の男性器を露にしていったのだ。  
 
 サラは何が起きているのか理解できなかった。金属を擦るような音がかすかに聞こえ、  
視界の下の方でトランクスの青い縦縞模様がなんとなく見えると、現実感の無い脳裏で  
無意識にオジン臭い趣味だなどと笑いかけてさえいた。  
 だが、その下着の中に男が手を入れて持ち出した黒い影。  
「あぁ……嘘、そんな……お、男の人…の……」  
 サラの年齢で何も知らないわけではなかったが、これほど間近に接した経験もなかっ  
た。次々と襲ってくる異常な事態に、ほとんど思考力を奪われて混乱してしまう。  
 疑問と答えが何度も堂々回りをし、無意識に騒ぐ恐怖と悪寒にサラは後じさろうとす  
るが、たいして広いはずもない座席の間ですぐに背がぶつかって逃げられない。  
 男はぎゅっと目を閉じたままのサラの手を掴んで、強引に引き寄せた。  
「……ッひ…!」  
 サラの指先が男のモノに触れた。文字どおり身の毛もよだつようなおぞましい感触に  
鳥肌がたち、裏返った悲鳴を上げた。  
 熱く嫌な弾力感があるが、まだそれほど硬くはない。少女のしなやかな指先には、嫌  
なほど存在感のある肉茎と、その皮肌にわずかに浮かぶ血管の様子まではっきりと感じ  
られてしまう。  
 サラは弱々しく首を振ったが、そんな拒否が受け入れられるはずもない。  
 男に掴まれ、されるままに撫で擦ると肉棒はゆっくりと膨れ上がって硬くなり、少女  
の手の中ではっきりと分かるくらいに勃起していく。  
「ほら、口にくわえて舐めろよ。分かってるんだろ。でないとお前が望んだ通り、この  
まま人を呼んでやるぞ」  
 初めて男が喋るのを聞いた。  
 声質は柔らかいが、無慈悲な脅しの言葉にサラは一瞬恐怖に固まってしまうが、あま  
り考える余地はなかった。  
 他の人に知られる事だけは避けなくてはいけない。騒ぎになって全てを衆人に知られ  
たら、フジタに顔を見せる事もできなくなる。今はどんな恥辱にも耐え、この飛行機か  
ら何とか降りる事さえできれば、一番大事なものだけは失わずにすむに違いない。  
 かすかに浮かんだ一縷の望みだけを頼りに、サラは諦めたように大人しくなった。  
 二人の距離を取ろうとしていた腕の力が抜かれ、目をきつく瞑ったまま顔の向きを戻  
す。場所が狭いので仕方なく正座して少し膝を前に進めると、ゆるゆると上半身を近付  
けた。  
 
 恐る恐る目を開いたサラは眼前の男根を目の当たりにすると、すぐに思わず目を閉じ  
てしまった。だが、一瞬でも見てしまったペニスは自分の手の中で熱くかすかに脈打っ  
ているようで、その存在はもう瞼の裏に焼き付いてしまっている。  
 サラは仕方なく意を決すると、また目を開き、強要された奉仕を始めた。  
 しゅ、しゅっ……。  
 男の機嫌を損ねないように、まずは丁寧に肉棒をしごきながら半分ほど被っていた皮  
を剥いて、しっかりと亀頭をあらわした。  
 赤黒い肉棒が少女の手の中で擦れて、明らかに硬さを増していく。  
 だが、完全に勃起しきってもサラはまだ延々と手でしごき続けているだけなので、焦  
れた男の手が伸ばされた。  
 サラは殴られるのかと一瞬身をすくませたが、男は彼女の頭を上から掴んで強引に顔  
を近付けさせた。サラも抵抗はするものの、力負けしてじりじりと引き寄せられていく  
のが分かったので、すぐに諦めてしまう。  
 ちゅ、っと少女の唇が亀頭に触れた。  
 かすかに湿った柔らかな感触に、男は鼻息を漏らして感じ入った。  
 異性の性器に口付ける感触にぎゅっと目を閉じ、サラは涙を浮かべながら耐えるしか  
ない。さらに頭を押さえつけられ、股間に顔を埋めると大きく開けた口に彼のモノを含  
んでいく。  
(ん、ふッ……んぅ…ぅ……)   
「おぉ……ん、いいぞ……」  
 少女と男の息が重なって漏れた。  
 大きな肉棒に完全に唇を塞がれ、サラは息苦しそうに鼻で息をするしかない。そんな  
ものは感じたくもなかったが、くわえてすぐ、亀頭の先から先走りが滲んでかすかな苦  
みのような味と匂いが喉奥に広がったので、男が悦んでいると知れた。  
 
 大きなモノに口を塞がれ、込み上げるような嗚咽感と息苦しさに、サラはそのまま動  
けなくなってしまう。  
(んッ……ふ…ぅッ……んぅ……じゅぷ……ゥっ……)  
 肉棒と頬の内側の隙間から青臭いような独特の苦みが流れ込んできて気持ち悪く、そ  
れを和らげようとして自然に分泌される唾液が口内に溜まっていく。零して服や床を汚  
す事を無意識に嫌ったサラは、それを啜ってしまった。  
 喉を鳴らして流れ落ちる液汁に舌が動いたので、男は図らずも唾をまぶされて舐めつ  
けられるような刺激を受け、背中まで快楽を感じて深く息を吐きながら、びくんっと肉  
棒を跳ね上げて一回り膨らませた。  
(…ッ!? ん…んぅッ……はっ……かはッ……っ、は…ケホっ……)  
 喉奥を突き上げられたサラは咽せてしまい、耐えきれずに肉棒を吐き出して小さく咳  
き込んだ。口端からだらしなく零れてしまいそうになる涎を、眉をひそめながら指で拭っ  
て舐めとる仕草は、誰にも見られる事は無かったがあまりに淫らだ。  
 少しくわえていただけなのに顎が痺れたように疲れてしまっていて、男の味もまだ薄  
く喉に残っているようだった。  
 休ませてほしいと思ったが、目の前で剛直を怒らせたままの男に、そんな願いを聞い  
てもらえるはずがないのは明らかだ。  
 サラは躊躇したが、やがてしなやかな指先を伸ばして彼のモノに絡めると、ゆっくり  
と上下に撫で擦りはじめた。  
 もちろん、それだけではもう満足させられないと分かっているので大きく舌を出して  
伸ばすと、おずおずと顔を近付け、目を閉じて眉を顰めながら亀頭のくびれ辺りにねっ  
とりと舌を這わせていく。  
(……ん……れろっ……ちゅ……、ん…ふ、ぅん…………)  
 自分を辱めた男にここまでするのは屈辱的でしかないが、今、体力的に多少でも楽が  
できる方法はこれしかなかった。  
 
 少女らしい優しい指遣いで上下にしごきながら、亀頭や肉棒の裏筋を丁寧に舐めつけ  
て綺麗にしていき、時には袋の方まで指を這わせて下から包みあげるようにそっと撫で  
て揉んでいく。  
 サラはこんな事をするのは初めてだったが、もとからの甲斐甲斐しい性格と、くわえ  
込むのをサボっているという後ろめたさから、結果的に熱心な奉仕を続けた。  
 男の先端からは快楽を示す透明な液が次々と滲むので、サラはその度に口付けて吸い  
取っていくが、真面目な彼女自身がそうやって絶えず刺激を与えていくのだから、キリ  
がない。  
 やがて、このままでは終わらないと悟ったサラは、いよいよ覚悟すると亀頭の先端に  
唇を押し付け、少しずつ男根を口の中に埋めはじめた。  
 硬いモノにゆっくりと唇が割り開かれ、侵入する塊を飲み込んでいくが、少しは慣れ  
たのか最初ほど辛くは感じずにいられた。  
(ん……ちゅ、あむ……んぅ……ふぅう……んッ……)  
 隆々とそびえる男根を小さな口内に収めるため、わずかに腰を浮かせて真上から頬張っ  
ていく。  
(んん、ぅ……ふ……、ん……ん……)  
 何とか鼻で呼吸しながら彼のモノをしっかりとくわえ込むと、サラはゆっくり顔を上  
げて自分の口から引き抜いていき、再び深くまでくわえ込んでいった。それを静かに繰  
り返しはじめる。  
 大きな肉棒は小さな口に余り、出し入れする度に唇が肉茎をきつく擦り付け、舌が亀  
頭の裏に這わせられる。男のモノはあっという間に唾液に濡れて、てらてらと赤黒く光  
り、青スジも増えてさらに醜悪な姿に変わっていくようだった。  
 少女に施される極上の快楽に、男はえも言われぬように低く呻きを漏らしながら感じ、  
サラの頭をそっと撫でた。手触りの良い絹糸のような髪が指の間で滑り、それが上下す  
るのに合わせて送り込まれる快感を、己のペニスでじっくりと味わっていく。  
 
(ん……ぅんっ……じゅぶ……ちゅ…ぬぷ……んっ……)  
 サラは何度も出し入れして唇と手で肉棒をしごき続けていった。頭を揺さぶるうちに  
段々と思考がマヒしていくようだった。肩口から滑り落ちる黒い艶髪を何度かきあげて  
戻したか分からない。  
 一度休んだ顎もまた疲れて痺れだし、突き上げる亀頭によって熱く濡れた口の粘膜が  
擦られていくうちに、それぞれが融けて一緒に混ざっていってしまうようだった。  
 周囲に気付かれないように音には注意していたが、それでも自分の口の中で響くいや  
らしい水音は意識せずにはいられない。  
 ぼうっとした心地で頭を上下に振り続けているサラは、自分の身体が奇妙に火照って  
いくのに気付かなかった。口と性器というお互いの敏感な感覚を何度も触れあわせる間  
に、男の快楽まで少女の身体に染み付いていったのかも知れない。  
 サラの息はすっかりと上がり、下腹部に熱が溜まっていった。一度絶頂を感じた膣口  
が再び開きかけて密かに熱い蜜を滴らせ、下着の恥ずかしい染みを広げていく。  
 そして男のモノも同時に、限界近くまで昂りつつあった。  
 少女の腰を浮かせるほど硬く反り上がった肉棒は、びく、びくっと鼓動し、熱くこみ  
上げる圧力を刻々と高めていく。もう、いつ暴発してもおかしくなかった。  
(ん…んッ…!? フ、ぅっ……ん、んんぅうっ……!)  
 男はサラの頭を両手で掴むと、自分の思うままに強引に前後に揺さぶらせはじめた。  
 突然自由を奪われ激しく動かされると、何度も喉奥を圧迫されて苦しめられる。まる  
で今まで自分の手の中にあったモノが、強い意志と目的を持って暴れだしたようだ。  
 すでに抵抗する体力も気力も無いサラは涙を浮かべながら事の成り行きに耐えるだけ  
で、男はすぐに低く唸った。  
「ん…出るッ……く……ぅッ……」  
 びゅッ…どびゅっ……ドク、どくっ……!  
(……ン!? …くっ……ふ…んぅ、んっ…ん、んぅうううっっ……んぅう……)   
 涙より熱く濃い精液が、サラの喉奥に流し込まれた。  
 
 サラは残酷に浴びせられる現実をただ受け止めるしかなかった。  
 喉に叩き付けられるほど強く突き上げられ、口の中で大きく膨れ上がって肉棒が脈動  
し、熱く重い粘液が力強く噴き出されていく。  
 射精された白濁はべっとりと喉に貼付き、そのまま奥へと爛れ落ちていった。  
 あまりに濃い臭気と味は耐えがたく、サラは吐きたくて仕方なかったが、頭を押さえ  
つけられて深々と肉棒をくわえたままで、そうすることもできなかった。  
 そのうえ追い打ちのように断続的な射精を受けると、狭い口腔内は精液に溢れ、否応  
なく飲み込まずにはいられない。  
(んぅう……ん…ごくっ……くっ……)  
 サラは無数に泳ぐ精子達が喉から自分の中へと流れこんでいくのを、漠然と感じてい  
たが、それがいつまで続くのかは分からなかった。ただ、いつの間にか男の手がサラの  
頬を包むように優しく撫でていて、その手のひらが温かく、身体中に心地良い熱が伝わっ  
ていくようでもある。  
 やがて男が射精を終えて手を離すと、サラは力なく腰を落としてへたり込み、くわえ  
たままだった肉棒からずるずると口を離していく。亀頭と少女の唇の間に、白く濁った  
糸が引かれた。  
 少女の口から引き抜かれた肉棒は勢いを失うことなく相変わらずの堅さで跳ね上がり、  
サラの頬にべちんっと当たったが、彼女は気にする余裕もなく男の足の間でしなだれて  
しまい、肩で息をし続けるだけだった。  
 だが、男はそんなサラの腕を掴むと、おもむろに自分の方へと引き上げていく。  
 サラはシートに座ったままの彼に跨がらされると、力が入らずに崩れ落ちて、その胸  
元に寄り添うような格好になってしまった。  
 男はゆっくりとサラを抱きしめて背中を撫でると、そのまま両手を撫で下ろしてお尻  
の方へと這わせた。  
 
「ん……はぁ……はっ……ぁ…い、ゃぁ…………」  
 小振りだが形良く膨らんだお尻を衣服の上からいやらしく撫で回した手は、それだけ  
では飽き足らず太腿から撫で上げて、柔らかなピンクのスカートを捲るように内側に手  
を入れていく。  
 サラのか弱い抗議の声に薄く笑みだけを返した男は、そのまま素肌のお尻を撫で回す  
と、さらに指先を下着の下に滑り込ませ、ゆっくりと脱がせていった。  
 サラは必死に逃れようとして男の胸に手をつくが、さっきまでの快楽による余韻と動  
揺でまったく力が入らずに立ち上がる事もできない。  
 結局たいした苦労もなく脱がされてしまった黒い下着は、サラの片足首に引っ掛けら  
れて残され、哀れな姿を晒された。  
「ゃ……お願、い………」  
「ああ、分かってる。ちゃんと最後まで可愛がってやるよ。優しくしてやるから、声を  
出すなよ」  
「ち、ちがっ……ぁ…あ……っ……」  
 穏やかな口調で、男の小声がサラの耳元に囁かれた。  
 サラは拒もうとするが、熱い吐息を感じるとそれだけで感じるものがある。  
 そしてスカートがたくし上げられると、お腹に精液と唾液に濡れた男根が押し当てら  
れるのを感じて、完全に言葉を失ってしまった。  
 逃れる事などできない。さっきまで自分の口の中にあったこの硬く熱いモノが、こん  
どは自分の膣中をきつく満たすのだ。口内にはまだ精液の残りが粘ついていた。  
 それでも少女の身体はおかまいなしに準備を整え、じゅくりと愛液を溢れさせるのだ。  
「は、ぁ……い、嫌ぁ……ッ!」  
 男はじっくりとお尻をこね回してサラの感度を高めていき、尻穴まで軽く弄った。  
 菊門のしわをなぞられ、軽くすぼまりに指を突き立てられると、サラは新たな恐怖と  
未知の刺激に脅えたが、何故か身体はそれにすら反応してしまい、愛液が内股まで滴た  
り落ちてしまう。  
 されるがままに腰を浮かされると、濡れて光る亀頭がサラの膣口にあてがわれた。  
 
「挿れるぞ……」  
「あ…だ、ダメ……許してぇ……ん……ァ……あぁッ……!」  
 異物の侵入感にサラは男の肩にしがみついて胸元に額を押しあてながら何度もかぶり  
を振ったが、男が容赦する事はなかった。スカートを捲り上げて露にさせた尻肉を両手  
で鷲掴みにすると、力ずくで下に押し込んでいく。  
 硬い亀頭は押し付けられた膣口を簡単に割り開き、ずぶずぶと貫いていった。程よい  
肉厚の小陰唇が開かれ、熱く濡れた内側の襞と粘膜がゆっくりと侵入する男根を包み込  
んでいく。  
「は……ッ……、ぁッ……!」  
 自分の膣内を満たしていく男根の硬さに圧迫されたサラは、背を仰け反らせて苦しげ  
に喘ぐが、刺激が強すぎて声も出せない。熱い肉棒に少しずつ突き上げられると、膣壁  
を擦り付けられる快楽にぎゅっと彼のモノを締め付け返し、結合部がますます密着して  
敏感に感じていってしまう。  
 少女の柔らかな尻を押し付ける男の手は熱く、抵抗できないほど力強い。諦めと同時  
にゾクゾクと快感に震え、どうせこのまま奥まで満たされるなら、いっそ一思いに突き  
上げて至上の快楽を与えて欲しいとさえ考えてしまう。  
(んッ……ぅあ……や、ぁ……ああッ……)  
 そしてサラが密かに願った通りに奥深くまで貫かれると、甘い果実が弾けるような至  
福の後に刺激が一瞬和らいで、サラは男の胸の上に崩れ落ちた。うまく呼吸できずに半  
開きになった唇は細かく震え、膣内も同じように痙攣している。  
 男は繋がり合ったままでしばらく動かず、代わりにサラの後ろ頭やお尻をそっと撫で  
てきた。その手の温かさと同時に外気の冷たさも感じると、スカートを捲られていて、  
お尻も結合部もすべてが丸見えなのを思い出し、サラは恥ずかしさのあまり彼の胸に真っ  
赤な顔を埋めて隠した。  
(あぁ、だめ……お腹の中が…すごッ…胸も、温かくて……ん、ぁ……ううん、違うッ  
……私、嫌なのにッ……)  
 わずかな理性の断片では激しく嫌悪するのだが、与えられる性の快感はそれ以上に甘  
美だ。サラはもう自分が何を考えているのか、どうしたいのかさえ分からなかった。  
 
 サラと繋がりあう幸福に浸り、少女の秘所の熱や締まりをじっくりと感じると、男は  
彼女の腰を両手で掴んでゆっくり動かしはじめた。  
(ぅ…あぁッ…あ……んッ、ぁ……)  
 出し入れが始まると、まったく動けず朦朧としていたサラの下半身から再び快楽が沸  
き上がる。  
 引かれるまま腰を持ち上げると、抜けていく肉棒がカリの部分で膣の天井を引っ掻い  
ていき、激しい電流を流されたようにゾクゾクっと感じて、締付けてしまう。  
 そして抜け落ちる寸前、今度はいきなり腰を押されて、ずんっと重い感触に突き上げ  
られた。身体の芯から震わされるような振動と、擦りあげられる刺激があまりに気持ち  
良く、ますますきつく根元から男根を締め上げていくのだ。  
(んっ……は、ぁんッ……あぁ! んくっ……ぁ…いゃあ……んっ………)  
 男に腰を掴まれ、されるままに何度も腰を動かして出し入れを繰り返していく。  
 ぐちゅっ、ぐっちゅっといやらしい音が二人の間に響きはじめるので、男は少しでも  
その音を隠すように、サラの背から毛布をかけた。  
(もう、はぁ…んっ……そん、な……奥まで突い…ちゃ……ぁ、い…やぁ……、んっ……  
も、もうっ……駄目ッ……気持ち、いい…よぉっ……)  
 若い肉体は与えられるままに快楽を貪りだし、いつの間にかサラは自ら淫らに腰を振  
り下ろして肉棒をくわえこんでいくので、男はお尻を抱えるように掴んで逆に引き上げ  
てやるだけで良かった。  
 サラは痴態を隠すように頭を下げて縮こまり、男の胸にしがみつく。胸を押し付ける  
と、充血して勃ちあがった乳首が腰の動きにあわせて擦れ、乳房も柔らかく潰れてます  
ます心地よい。声が出ないように噛んだ指は、ついさっきまでしゃぶっていた肉棒の感  
触を思い出し、無意識に艶かしい動きで舌を這わせて吸っていた。  
 だが絶頂寸前まで昂らされているのに、激しく動き大きな声を出すこともできないの  
は変わらない。もどかしさのせいで、なおさら強く腰を揺らしてしまう。  
 
 深々と突き上げる男根を受け止めるたびに少女の膣口からは愛液が溢れて滴り、可愛  
い唇が熱い吐息を紡いでいく。  
 擦れあう部分でお互いの感度が高まっていった。男のモノも存分にサラの膣奥を堪能  
し、一突きごとに絡み付いてくる襞と、ぬるりとした膣壁全体からの締め付けに、これ  
以上なく硬くなって快楽に溶かされていく。  
 一度サラの口に射精したのにも関わらず彼の限界は近かった。再び溜め込まれた精液  
がせき止められ、下半身の状況は緊迫している。  
 男はサラのお尻から手を離したが、サラは自ら夢中で腰を動かしてしまっていて気付  
いていない。毛布の中で白いセーターの裾をたくし上げ一気に胸を露にさせると、ブラ  
をずらして素肌の胸を横からこね回した。  
(んっ……んっ……ッ…ふ、あッ……あ、駄目…いッ、イっちゃう……ッ)  
 急に胸を揉まれ、乳首を指で押しつぶされたサラは、激しく鞭打たれたような快楽を  
全身に疾しらせ、膣全体をぎゅぅッと締付けてしまった。  
 その瞬間、男根が耐えきれずに力強く鼓動し、男は少女の身体を下に押し込めるよう  
に頭を抱え込んで抱きすくめた。サラの膣奥に熱く煮えた白濁が注ぎ込まれる。  
 びゅッ…どくどくッ……ドクっ……!  
(は、ぁッ……ッ……あ、あぁあああっっっッ………ッ……!)  
 肉棒が子宮口まで貫いて思うままに射精し、膣奥の壁に何度も精液を浴びせていった。  
奥を叩き付けられて灼熱の液汁が広がるのを感じると、少女の膣は肉棒を食いちぎりそ  
うな勢いでぜん動し、残った精液の一滴まで絞りとっていく。  
(ぁ……あ…熱……すご、こんな……に……んッ…ぁ………あぁ……)  
 サラはピンク色に爆ぜる火花に頭の中を埋め尽くされて達した。白く霞んでいく意識  
の端で、下腹部にじわりと流れる熱い快感が追い打つ波のように全身に広がっていくの  
だけが感られる。  
 二人は一緒に力尽きて折り重なったまま、乱れた息だけを繰り返して辺りに気だるい  
空気を漂わせていたが、膣中の壁と、繋がったままの男根はいつまでもびくびくと痙攣  
を続けて、なかなか収まることはなかった。  
 
 
 
 窓の外では濃い群青の景色が少しずつ明るくなり、夜明けが近付きつつあった。  
 エンジン音は低く唸り続け、通路の奥の方でフライトアテンダントが何か準備し始め  
るような気配が感じられる。  
 男は二度目とはいえサラの膣中での射精があまりに良かったのか、すっかり果ていた。  
満足げな表情を浮かべてぴくりとも動かない。  
 全てはやっと終ったが、激しい絶頂の後で朦朧として男の胸に寄り添ったまま、サラ  
は心身とも打ちひしがれていた。やがて意識が確かになるに従って、じわりと涙を滲ま  
せていく。  
 フジタを裏切ってしまった。もう、彼に会う事はできない。  
 見ず知らずの男に犯され、自らも性の快楽に流されてしまった悔しさのあまり、男の  
シャツを掴んだまま声もなく泣き伏せ、どうしようもなく嗚咽を漏らした。  
 そんなサラの頭を、いつの間にか男がそっと撫でて笑った。初めてアイマスクを外し、  
憎々しいほど穏やかな眼差しで見つめてくる。  
 サラはその目を抉ってやりたい思いで、しかし何も言えないまま睨み返した。  
「…ッ……」  
「おいおい、そんな怖い顔するなよ。サラだってずいぶん動いていたじゃないか。気持  
ち良く感じてくれてたんだろ?」  
「誰がッ……アンタなんか、と……」  
 もう、こいつを殺して自分も。一瞬思い詰めたサラだったが、ふと言葉を途切れさせ  
た。どうして自分の名前を知っているのか。  
 サラは得体の知れない恐怖を感じてたじろいだが、男はその様子を見てまた笑った。  
「くっく、まだ気付かないのか。これなら上手く行きそうだな」  
 思わせぶりな言いぶりと、何もかも知っていて思い通りになるというような不遜な男  
の態度。サラは混乱したが、何かパズルのピースが一つずつ正しい位置にはまっていく  
ような感覚に怪訝な表情を浮かべた。  
 
「あ……ぁ…ま、まさか……確かに声色は似てるし…でも、だって顔!全然ちがッ…!」  
 サラの表情が少しずつ引きつっていく。考えてみると思い当たる節があった。  
 意地悪なくせに本当は優しくて、そばにいるだけで幸せを感じられる温もり。そして、  
たった二回で完全に果ててしまう圧倒的な体力の低さなど。  
 男はサラの表情の変化を眺めて楽しそうに笑うと、顎の付け根辺りを掴んで自らの皮  
を引き剥しっていく。いや、それは本物の肌ではなかった。  
「ふふ。そうだよ俺だ、フジタだよ。驚いたみたいだな、まあ無理もないか。実は今度  
の商売相手がちょっとヤバい奴でね、俺の顔も知られてるからそのままだとまずいんだ。  
そこでワーナー警部直伝の変装術を試してみたんだが……サラにもバレなかったんなら、  
これで十分いけそうだな。まあ、お互い本当にイケたわけだが!なんてな、はっは」  
 もう、彼が手にあるキチン・キトサン系の被覆材で作られた変装用マスクを見るまで  
もなく、最低のオヤジギャグを聞いてサラは確信した。  
 自分を犯し陵辱した相手がフジタと分かると、安心して嬉しいどころか激しく怒りが  
込み上げてくる。必死で抑えようとするが、筋が張りつめ音が立つほど強く、少女の拳  
が握りしめられるのも無理はない。  
「フッ、フぅうううっ、フ、ジ、タぁあああ………」  
 フジタが鬼の形相で目を光らせたサラの様子に気付いた時には遅かった。  
「フジタのッ……バカスケベドAHO──ぉおお………ッ!」  
「ッ…うわ、おい馬鹿ッ……!」  
 一気にまくしたてながら、渾身の張り手をお見舞いしようと立ち上がったサラ。  
 しかし、フジタが恐怖とともに慌てて指差す視線の先に意識を向け、動きが固まった。  
「え? ……ッ…ぁ、き……きゃぁああっっッ、嫌ッ、見ちゃダメええええっッ……!」  
 セーターを大きく捲りあげられたままのサラの胸には、柔らかそうなおっぱいとピン  
ク色の乳首が晒されてふるんっと可愛く揺れていた。  
 慌てて両腕で隠すがもう遅い。飛行機内中に響き渡るサラの悲鳴は、いつの間にか目  
覚めを迎えていた周囲の視線を一斉に集めたのだった。  
 
END  
 

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