その露天風呂から望む景色は美しかった。  
 空は青く、大気は澄み、小鳥のさえずりが心地よい。しかしそれ以上に美しいのが、一  
糸まとわぬ姿で、お湯と戯れる六人の美少女なのであった。  
 こんな機会は二度とないだろうから、各員の姿を握り拳で描写させていただく。  
 
 以上を踏まえ、露天風呂である。  
 
 まず、真琴。  
 しばしば触れてきた通り、真琴はスタイル抜群だ。特に鳩尾から下腹部へと続くライ  
ンが絶妙に美しく、無駄な贅肉が一切ない。さらに――この際言ってしまうが、真琴は巨  
乳の部類に入る。いわゆる「ロケットおっぱい」という奴だろうか。そんな真琴が『わー、  
ホントいい景色!』などと言いながら、湯船からお尻丸出しの前傾姿勢で身を乗り出して  
いるのだ。岩に手を付いている真琴のバストは、重たげに垂直方向を向いており、まさし  
く『たわわに実った』という表現がふさわしい。さらにその可憐な佇まいの突端から、  
ぽたぽたと滴が落ちている様が、たとえようもなく悩ましいのである。なにしろその下、  
乾いた岩の表面に、およそ17センチ感覚で小さな二つの水滴の跡ができているのだ。これ  
はたまらない。真琴のヒップについていえば、きゅっと締まってたるみが一切なく、いやらしい  
気持ちがなくても頬ずりしたくなるような白磁のなめらかさ、つややかさをたたえている  
(もちろん、架空の目撃者にいやらしい気持ちがあったら、もっといろいろしたくなるこ  
とだろう)。芸術的と呼ぶだけでは済まされない、男の丹田やリピドーやらにズシッと  
くるような真琴の肢体なのである。  
 次、類。  
 いちばん小柄な類の体つきは、まだまだ発育途上だ。胸もお尻も小さいが、幼さを残  
た類のバストのふくらみは、むしろその筋の方々にとってはほぼ理想的なバランスを達成し  
ている。あどけなさを演出するくらいのレベルで、微妙におなかがまだ膨らんでいる感じ  
とか、おへそがちょっとだけ小学生っぽかったりとか、そういうのもしっかり抑えてい  
る。また、今の類は癖毛を濡らし、髪のリボンを解いている。そうした途端、類の  
相貌はどこか大人びた少女になる。その雰囲気とこの体型、そして風呂の外に立って柵に  
よりかかる無防備な裸身とのギャップがたまらない。そんな類が、無防備なその姿を青空の  
下にさらし、『ホント、ホント! きれいですねー!』などと無邪気にはしゃいでいる  
わけである。警戒心はまったくゼロだ。手ぬぐいさえ持たずに、その裸身を丸出しにして、  
浴場の中をベタベタと走り回るのだ。だれかに見られる可能性など夢想だにしていない。  
まったく、露天風呂だというのに! だがこれがグッとくる。  
 次、若菜。  
 若菜も小柄な方なのだが、類とは対照的に出るとこは出て、引っ込むところは引っ  
込んでいる。着やせするといってもいいぐらいだ。現にいま湯船につかり、仰向けの姿勢  
でうっとりしている若菜のバストの先端二〇%は、氷山のごとく水面からぷるるんと顔をの  
ぞかせていた。ねばりのある泉質の湯が、コンパクトかつ豊満な、実に形のいい若菜の乳房にね  
っとりとまとわりつき、つややかな光沢をはなっている。『うーん……気持ちいい』と言  
いつつ、くるりと一八〇度ロールすると、今度は若菜のお尻が湯船に浮かぶ。ピンク色に上気し  
たその肌の色は、健康的でありながら、なまめかしい艶っぽさを放っている。ただ小柄な  
だけでは醸し出せない質感。つかめばほどよく指先がのめり込むような、やわらかな弾性を  
たたえた若菜のヒップだ。  
 次、茉衣子。  
 茉衣子はうっとりと『いいお湯ですね……』だのと言いながら、濡れて半透明になった手  
ぬぐいで前をギリギリに隠しつつ、湯船に脚をすべりこませたりしている。茉衣子はまさしく  
『意外と着やせするタイプ』だ。日頃の楚々として、ほっそりとした黒衣姿からは想像も  
つかないほど、どこか肉感的な茉衣子の肢体なのである。むっちりと豊かでありながら、上品で落  
ち着いた肉置き。安産型の茉衣子のお尻は、湯船の縁に腰掛けているために、すこしだけふにゃっと  
押しつぶされていて、その形がまた絶妙に扇情的だ。それでいて、締まるべきところは  
締まっている。湯煙の中で、濡れた茉衣子の黒髪がほっそりしたうなじにまとわりつくその姿を  
見る者がいたとすれば、『ああ日本人に生まれて本当に良かった』と感涙にむせぶこと  
だろう。そして、たっぷりと量感のある茉衣子の乳房。すべらかでありながら、すいつくような質  
感を持つそれに、薄手の手ぬぐいがけなげに張り付き、上気した肌と汚れを知らぬ大切な  
部分とが、わずかに――ごくわずかに透けて見えそうになっている。  
 次、ユウキ。  
 ユウキは壁際で洗面器にお湯を出して、『いやー、来て良かったわ』と言いつつ体を洗っ  
ている最中だ。かっちりした肩、すらりと引き締まったユウキの太股の健康美がまぶしい。その脚  
線は、えもいわれぬ緊張感をかもしており、しなやかな野生動物の美しさを感じさせる。  
背中のラインのなめらかさは、武術娘のユウキにしか出せない魅力だ。細身なユウキだが、ユウキのバスト  
は茉衣子に負けていない。どーん、と前方に向けて張り出した、見事な形の双丘。それ  
が体を動かすたび、ぷるぷると小刻みに震えるのだからこたえられない。濡れた肌にまと  
わりつく泡、泡、泡……。ちらりとかすかに見え隠れする桜色。ソープをシャワーで洗い  
落とす姿のアダルトなしっとり感。普段の粗暴なイメージとは対極のあでやかさだ。  
 そして、サナエ。  
 サナエはいちばん遅れて、脱衣所から浴場に入ってきたところだった。三つ編み  
の髪をおろし、ほんのりと頬を赤らめ、小さな手ぬぐいで、いじましく前を隠しなが  
ら、後ろ手にガラス戸を閉める。やわらかな微風でちらちらと手ぬぐいが揺れ、すべてを  
隠しきることはできなくなって、サナエはどうすることもできずに身をすくめた。   
 サナエの裸身も格別だった。ほとんど透明といってもいいような、真っ白で瑞々しい肌。  
腕に抱けば折れてしまいそうな華奢な体つき。ほっそりとした、頼りなさげな肩。両膝を  
ぴったりと合わせているのに、太股の間には空間ができてしまうような細い脚。やはり小  
柄で幼さの残る体つきのサナエだったが、女の子らしい部分はそれなりに発育していた。  
青空の下で丸出しになった愛らしいサナエのお尻が、おびえるように震えている。  
 
 以上。描写終わり。  
 

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