――線香に火をつけて、仏前に手を合わせた。
今日は双子の妹の、愛美(あみ)の三回忌だ。
私たちはとても仲が良く、どこに行くにも一緒だった。
――そして、私たち双子にはお互いが離れていても、お互いの存在を感じることが出来る確かな絆があった。
例えば、愛美が転んで膝を擦りむいた場合、私にも同じ痛みが走る。またその逆も然りだ。
――お互いに何かがあればすぐわかるのに、私は愛美を助けることが出来なかった。
三年前、愛美は何者かに性的暴行を受け、殺害された。
私は愛美の痛みを知りながら、何も出来なかった。
あの日、私たちは街へ遊びに行く予定だった。
部活のあった愛美と、部活に所属していない私。
午前中部活のあった愛美とは、駅前で待ち合わせることにした。
時間になっても愛美は現れなかった。
不審に思っていると、肌に不快な感触を覚えた。
「ふっ…はあ…、……くふぅっっ………!」
重い足取りで、愛美のもとへと急いだ。
乳房をなぶられる快感で、息が上がってくる。
膣口を触れる感覚に、腰が砕けそうになる。
秘芽を弾かれると、達してしまいそうになる。
周囲が奇異の目で見ていたが、そんなことよりも愛美の方が何倍も大事だった。
「…………あ、あ、あと、……………すこしで」
分かる、愛美に近づいているのがわかる。
もうすぐ、愛美を助けられる!!
――でも、そんな希望はすぐに消えてしまった。
「!!!!!!!」
股関に生じた激痛、それはもう手遅れだという証。
――愛美の初めてが散らされたということ。
ごめんね、愛美。助けられなくて…………………………………………………………………………
私はそこで意識を手放してしまった。
私が目覚めた時、愛美は既に事切れていた。