季節は晩秋  
 
とある休日  
 
 
 
 
薄暗い空間。明かりの付いていないその場所は、神庭家の納戸の中だった。夕食前の夕暮れ時だからなおさら暗い。  
 
「ゆ、幸宏! だめっだめっ! だめぇっ!」  
 
神庭家の、キッチンへと続く通路にて。小夏は体を壁に押し付けられながら、納戸の中に引きずり込まれた。  
ミニスカートの中に手を突っ込まれいたずらされていた。  
必死に、込み上げてくる声をこらえるものの、吐息だけが細かく出てしまう。  
 
「あっあっ!」  
 
……いたずらをしている者は云うまでもない。幸宏だった。もうすぐ夕食ということで、小夏が幸宏の部屋に呼びにきたのだが、  
そこで彼女がよく着ているタンクトップとミニスカートを見ているうちに、だんだんと触りたくなってしまったのだった。  
 
小夏は大人なスーツ姿もいいと思うけれど、スタイル抜群なだけに露出度の高いラフな格好も良く似合っている。  
そんな彼女を見て幸宏は、征服してみたいという欲求にかられるのだった。  
 
 
そもそも二人がこういう関係になったのは夏休みのことだった…  
 
 
盆休みに祖父母の元を訪れた時、風呂場でばったり!というエロゲのようなイベントが起きてしまった。  
幸宏は浴衣を羽織っていたが、小夏は全裸である。その場では何事も無かったの様に流した、何も無いはずだった…  
 
 
ところが後日、幸宏は小夏に勉強を教えてもらっている最中、突如その話を蒸し返されたのだった。  
 
小夏は「……父以外の男には誰にも見せたこと無かったのに…責任取ってくれる?」と呟いたのだった。  
 
幸宏は訳が分からなかった。さすがに「嘘だっ!」とはいえない。  
幸宏自身、あの時はじめて生身の女性の裸を見たのだった。  
 
信じられないことに、小夏はポロポロと涙を流し嗚咽を漏らしていた…  
その小夏の姿は、普段は力強く猛獣のような彼女の意外な一面だった。  
 
幸宏は突然思い出した。  
数ヶ月前、刈谷との最後の戦いを巡って、色々な事があって鬱屈していた時のことを…  
そんな自分を何とかするべく方々に手を回して手助けしてくれたのが小夏だった。  
そして、九重&刈谷の卒業式の日、「幸宏、あなたと私は似ているわ。同じじゃないけどね。」といわれた。  
彼女は説明できない『衝動』を理解してくれる唯一人の女性だったのだ。  
 
その大切な女性が裸を見られたことを泣いている…幸宏は覚悟を決め責任を取ろうと思った。  
 
そのようないきさつがあって、二人は恋仲になったのだった。  
ちなみに二人の関係は完全に秘密である。  
それは当然だろう。イトコ同士は結婚できるとはいえ、教師と生徒である。学校に知られれば懲戒免職&退学処分は免れまい。  
少なくとも幸宏が高校を卒業するまでは表沙汰にはできない。  
 
 
ちなみに、幸宏はこの時までに美冬、御神楽、三島、山田、井筒の妹、合田の妹、中村の妹、千秋に想いを告げられていたが、  
いずれにも返事は保留してある。  
 
さて、どうしたものか…  
 
と、難儀な事情を抱えてはいたが、それから二人は勉強と称して仲を深めていったのだった。  
二人が初めて結ばれたとき、小夏は結合部から血を流していた。  
「嘘だっ!」と思っていたのに。  
何と「…男の子とするのは初めてだから。」といった。この年(24歳)まで処女だったのだ!  
 
それからは何度も肌を重ねていた……  
 
と、云う訳で。納戸の中に入って小夏を攻めていたのだった。何でそんな場所を選んだのか…  
希春姉さんの近くですることで、小夏を羞恥の渦に叩き落とすため。幸宏はとても意地悪だった。  
 
「わっ!」  
突然のことに、当然のことながら小夏はびっくりしてしまう。いきなり、スカートの上からお尻を触られたのだから。  
 
「声出しちゃだめだよ」  
「んっ!」  
そして幸宏は小夏の両手を掴んで壁に押し付けて、その背後から素早くスカートの中に右手を入れて、  
薄い布地の下着も邪魔とばかりにかきわけて、剥き出しの秘所を指でなで回し始めた。  
 
「だ、だめぇ。幸宏。姉さんに気づかれる……!」  
顔を真っ赤にして抗議する小夏。だけど幸宏は構いはしない。  
「あっあっあっあっ」  
 
年の割りに薄い陰毛をかきわけ、滑らかな割れ目の中に指を這わせて、ずぷ、と出入りを繰り返す。  
敏感な小夏の秘所は、幸宏の指をすぐに受け入れてしまう。  
 
「はぅっ! はぅぅっ! あ、あ、やぁ。こんな、の。は、恥ずかしい。あぁぁ」  
 
キッチンからは、希春姉さんがフライパンで何かを炒めるような、ジュージューと云う音が聞こえてきた。  
そんな所で、幸宏に指攻めされて感じ始めてしまっている。  
そう思うと小夏は、頭の中が真っ白になってしまう。  
 
「だ、だめ。だめ、だめ、だめぇぇ。もう、だめ、こんなの……ああっ」  
 
幸宏は小夏の秘所に指を一本、ニ本、と徐々に増やしながら挿入し、抜き差しを繰り返しながら、  
同時に左手でお尻をまさぐる。小夏は鍛えられているだけあって、とても触り心地がよかった。  
 
 
そうこうしてる間に、小夏の秘所は潤んできて、幸宏の指が出入りするたびにくちゅくちゅと粘り気のある水音を立ててしまう。  
 
「ひぁっ! ああ。ああ」  
 
幸宏は、小夏の感じるポイントを把握済みだった。時にゆっくりと、時に早く、緩急をつけて攻める。  
小夏の下着がとろとろに濡れて、ぽた、ぽた、と一滴、ニ滴、滴が床に落ちる。  
幸宏の指先も濡れていく。幸宏は指の出入りを更に早めていく。  
 
「小夏姉さん、イキたい?」  
 
小夏ははっきりと頷いた。幸宏の小さな声は、小夏の耳にはっきりと入ったのだから。それに合わせたわけではないけれど、  
程なくして小夏はあっさりと達してしまった。ひくひくと体を小刻みに震わせ、滴を更にこぼしながら。  
 
「ああああっ! ああっ! ああっ! やあぁっ!」  
 
夕食後、皆それぞれの用事で部屋に戻る。  
 
希春と小夏は仕事関係だそうだ。社会人は大変だなあ。  
美冬は受験勉強。彼女は僕も応援に行ったインターハイで優勝したので(この時、告白された訳だが…)  
スポーツ特待生として私大なら早慶でも何処でも行けそうなもんだが、  
本人はどうしても父と叔父(幸宏の父)の母校である一橋大学に行きたい、ということで、毎日猛勉強なのだ。  
幸宏は予習復習および、  
「お前しか頼れるヤツはいないんだ」と懇願する千秋の性教育のレポートの手伝いをさせられた後、  
もうすぐ任期の切れる生徒会の仕事に追われていた。  
 
 
そして深夜1時、神庭家は寝静まっている時間である。  
そこを狙って小夏が部屋に来た。  
 
 
「あ、あっ……んんっ! 好きっ……好き、好きぃっ。……んんぅっ!」  
 
対面座位で互いに抱きしめ合いながら一つになる。小夏は必死に腰を上下に揺さぶり、込み上げて来る思いを口にし続けた。  
幸宏はそれに答えるかのようにキスを繰り返した。互いの鼓動も息吹も感じる、密着した状態。  
 
「んはぁっ! だ、だめ……。ち、乳首……だ、だめ、あっ!」  
 
小夏の胸はとても大きい。  
大きさだけでなく、弾力も色艶も、焼きたてのワッフルのようないい匂いも、正直言ってたまらない。  
希春には敵わないが、千秋よりは大きい。その胸を存分に揉みしだき、谷間に顔を埋め、ピンと起った乳首をいじくり倒す。  
まるでミルクを搾り出すかのように執拗にその大きな胸を責めた。  
 
幸宏は小夏の耳をアマガミする。  
「小夏姉さん。気持ちいいでしょ?」  
「あ、あああっ! き、気持ちいいっ! い、いく……! ゆ、ゆきひろ、あっあっあっ! も、もっと……突いて!」  
 
小夏の要望通りに激しく出し入れし、最奥部をノックする…   
 
「う、あ……ああっ! つ、突いて……! もっとぉっ! あひっ……い、いくっ!う、うあああああっ!」  
 
小夏は半狂乱になったように腰を動かし……やがて、達した。  
幸宏も達して、絶頂に震える小夏の膣内に注ぎ込んだ。  
 
 
二人は後始末をして、しばらく余韻に浸っていると…  
 
 
コンコン、と意匠を凝らした重いドアがノックされ  
 
「……幸宏、ちょといい?」  
 
隣の部屋で寝ているはずの美冬の声がした  
 
 

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