ゴポ……ゴポポッ…………  
「フフフ、コレを入れれば……」  
――薄暗がりの中、何かが煮えるような音と、少女の怪しい声だけが響き渡る。  
 
「フフフフ……、ついにできたわ! 苦節約1ヶ月! コレさえあれば……」  
そんな事を呟きながら、彼女の右手には無色透明な液体が入った容器が握られている。  
 
――ガチャッ  
 
「……おい、何をやっているんだ?」  
そんな中、突如部屋に入ってくる男。 少女は「まずは私とコイツで実験ね」そう呟きながら、男に襲い掛かった―――。  
 
 
 
 
『マジカル(?)ゆうこちゃん』  
 
 
 
 
―――3日後。  
 
「と、言うわけでナギナギ! 井筒くんとの距離を劇的に縮めてあげるわ!」  
「えっ??」  
 
放課後、唐突にそんな話を九重ゆうこから持ちかけられた凪原ちえは、間の抜けた返答しかできなかった。  
 
「だから! 最近のナギナギと井筒くん、全く距離が縮んでないじゃない! デートはしてるのっ?! 手は握った?!」  
 
(突然そんな事を言われても困る)  
 
しかし、付き合っているわけではなく、自分の方から少しずつチャンスを作っていこうと思っていた彼女は、その突然すぎる質問を受け流す術はない。  
どんな返答をしようかと、あうあうするしかなかった。  
そんな彼女の心の内を見透かしたかのようにゆうこは続ける。  
 
「ぜんぜん進展していないのね! ああっ、もうっ! 井筒くんはああ見えてきっとシャイなのよ! もっとナギナギの方からアタックするべきだわっ! あぁ、任せて! このマジカルゆうこちゃんに全て任せればいいのよっ!!」  
 
力強くそう言い切るゆうこ。て、いうかマジカルゆうこちゃんって……。そう思っている凪原をよそに、ゆうこは某猫型のようにポケットに手を入れ、透明なビンを取り出した。  
 
「積極的になれるクスリー」  
 
先代のダミ声を真似ながら、そのビンを高く掲げるゆうこ。  
凪原はというと、そのビンをまじまじと見つめていた。どうやら興味はあるらしい。  
その妙に興味たっぷりの視線を受けニヤリとするゆうこ。そして彼女は、こう言い放った。  
 
「コレを飲めば10分間だけ積極的になれるの! その時間内は今以上にアタックできること間違いなしよっ!!」  
 
そう言ったゆうこは、ビンと鍵を凪原の手に握らせる。  
「コレを持ってその部屋へ入りなさい。 そして10分後にそのクスリを飲むの! 井筒くんは私に任せて!」  
 
彼女は踵を返し走り去ろうとする。が、一瞬足を止めて凪原の方を向きこう言った。  
「あっ、その部屋にある小道具は着ておいた方がいいわ。 きっと井筒くんも気に入ると思うし。」  
 
そして彼女は、瞬く間に井筒を呼びに去っていった。  
 
「……一体このクスリ、何なのかな…?」  
 
残された凪原は、そんな事を呟きながら部屋に入る。  
 
「……ふえぇっ!? これ……着るの?」  
 
そして、そこにあった小道具に一瞬戸惑いながらも、先輩の言葉に従って10分後に備え始めた。  
 
――10分後。  
「さぁ!ここよ井筒くん! この部屋にいいものがあるの!」  
 
予定通り10分きっかりに井筒を部屋の前に連れてきたゆうこ。ゆうこ大好きな井筒は当然その不自然さに気付かない。  
 
「どうしたんですか九重先輩。ここに何があるんです?」  
 
一応、先ほどから何があるかは聞いているものの、頑として教えてはくれない。  
 
「いいから! ここに入れば分かるのよ!」  
「え? だってここの鍵って生徒会で管理しているんじゃ…?」  
「いいからっ! そんなもの部長権限でいくらでも缶バッヂからブン取れるわよ!」  
 
(……神庭も大変だな)  
 
そんな事を思いながら井筒研は扉を開ける。  
とたんにゆうこに背中を蹴られ扉を閉められた。  
 
「えっ!? いったいなんですか九重先輩! 何なんですか!?」  
 
あまりに唐突な展開にビビる井筒。しかしゆうこは  
「探し終わらないと出られないわよー。」  
 
などと言って外から鍵をかけてしまった。  
慌てて中の鍵を探す。しかしどうやら内側からも鍵が必要な特殊な構造らしい。  
仕方なしに探し物をしようとする井筒、しかし中は真っ暗で、全く何も見えない。  
 
「なんだここ? 窓とかねぇのか?」  
 
電気のスイッチを探す井筒。運良く右手に引っかかったため、部屋はすぐに明るくなった。  
早速ゆうこの言っていたいいものを探そうとする井筒。  
 
「な゛っ!?」  
 
しかし、明るくなった室内でそれを見つけた井筒は、一瞬にして体と思考が停止した。  
――そこにあったのは、物ではなく凪原ちえであった――しかも、スクール水着を着た。  
 
「あーっ、井筒くんらぁー。」  
 
普段では考えられないような口調で名前を呼ばれ、一瞬身をすくめる井筒。  
彼女の目はとろんとしており、まるでアルコールを飲んだ後のようである。  
井筒を見つけた凪原は、ゆらゆらと井筒の方へ歩いてくる。  
明らかにおかしい。そう思った井筒は一応凪原の方へ駆け寄り、ふらふらした足取りの凪原を抱きとめる。  
 
「おいっ! どうしたんだよ凪原!?」  
 
体を揺さぶりながら話しかける井筒。しかし凪原は先ほどより熱っぽい目で井筒を見る。  
 
「あ……っ、そんなに触られると……っ。んはぁん……っ!」  
 
何かがおかしい。酷く艶っぽい声を聞いて、呆けつつも井筒はそう思った。しかし、次の瞬間、何故か視界が天井を向く。  
どうやら呆けている間に押し倒されたらしい。  
馬乗りになっている凪原。  
 
「井筒くぅん……体がね……んっ……なんか熱いのぉ……あっ……んっ……」  
「ちょっとまて! 凪原っ! どうしちまったんだよ! って!?」  
 
正気に戻そうと声をかける。しかし、井筒はズボンの右足に湿り気を感じそこを見てしまった。  
必死に腰を動かし、井筒の足に秘部を擦り付ける凪原。  
そのスクール水着は、股間の部分だけが、異常なほど濡れていた。  
 
ぬじゅっ……にゅじゅっ……ぢゅくっ……  
 
次第に井筒のズボンをも濡らし、その粘性のある液体が淫靡な音を立て始める。  
 
「あはぁ……っ! 気持ちいいよぉ……井筒くんの足、気持ちいいよぉ……っ!」  
 
彼女の目は、悦に浸りながらも井筒の方をまるで誘うようなまなざしで見据えていた。  
そのまま、腰を動かすのをやめてひざ立ちで井筒の顔あたりまで移動する凪原。  
彼女は水着の秘部を覆う部分を、自ら彼に見せるようにずらす。  
 
「井筒くぅん……。私のいやらしいところ……みてぇ……っ。」  
 
顔が幼いと体の成長も遅いのだろうか、毛も生えていないキレイ秘部は、ヌラヌラといやらしく光を反射させながら、その雫を井筒の顔にポタポタと落としていった。  
 
「こ……れが、女の……」  
 
思わずゴクリと喉がなる。反射的に手を伸ばそうとする井筒。しかし、彼の理性がそれを押しとどめる。  
触ってみたい。でもいいのだろうか。  
 
「触ってぇ……井筒くぅん。井筒くんに触って欲しいよぉ……っ!好きにしてぇ……」  
 
そんな理性と本能の葛藤を感じ取ったかのように、彼の理性を崩壊させる一言を凪原は言い放ち、くちゅりと自らの秘部を指で広げる。  
流石の井筒も、ここまでされてはもう抗えない。自らの目の前にある凪原の腰を持ち、グイと近づけその濡れた場所に口付ける。  
 
ヂュクッ……ピチャッ  
「ひぁっ……あっ……ン……あぁぁっ!」  
 
舌で丁寧に、そのあふれ出す蜜を舐め取る井筒。  
その甘い匂いに頭がクラクラしながらも、まるでそれを求めるかのように飲んでいく。  
 
「あはぁ……ぁっ! 井筒くんとキスしちゃったよぅ……っ! 下のお口で、私のぉ……っ! いやらしい口で井筒くんの口とキスしちゃったよぉ……。」  
 
歓喜のあまり軽くイってしまい、思考がトんでしまったのだろうか。彼女の口からは、普段の彼女では絶対に出てくることの無い言葉が飛び交う。  
普段とのギャップと、そのいやらしい匂いに、井筒のモノもコレまで経験したことの無いような興奮をしている。  
彼は、彼女の腰を抑えていた手を離すと、自分のズボンに手をかけ、そのいきり立ったモノを取り出した。  
 
「な……凪原……っ、俺のもしてくれないか?」  
 
明らかにおかしい、凪原の秘唇と口付けを交わし、そのあふれ出す蜜を舌ですくった辺りから、絶対に何かがおかしい。  
そう思いながらも、井筒は止められなかった。女から舐められると凄いらしい。そんなクラスメイトの話を聞いていたためか、彼の手は自然と自分のモノを取り出していた。  
 
「うん、分かった。井筒くんのおちんちん、いっぱい気持ちよくしてあげるね。」  
 
頬を赤らめながら、向きを変えてそそり立ったモノを手で握る凪原。  
それをまるでアイスキャンディーでも舐めるかのように、ゆっくりと舌を這わせる。次第に唾液とそうでないものが合わさり、凪原の舌を粘度のある液体が蹂躙してくる。  
それに合わせるかのように、井筒のモノはビクビクと跳ねた。  
 
「ひゃうっ!」  
負けじと井筒は、凪原の奥深くまで舌を突き入れる。そこはまるで別の生き物のように蠢き、井筒の舌を包む。  
 
「井筒くん、それだめぇ! 気持ちいいのぉ!」  
 
(すごいわ井筒くん。健吾あんなことしてくれなかったのに……)  
グチュグチュと淫靡な音を立てながらあふれ出す蜜を舌でかき回す井筒。  
その姿をモニタ越しに見ながら、ゆうこはこの3日間の実験を思い出していた。  
健吾を使ってそのクスリの依存性、薬物耐性を試していたのだが、その間一度たりともこんなに舌で激しくしてもらった覚えはなかった。  
 
「むぅ……健吾ったら、どうしてこんな気持ちよさそうなことしてくれなかったのかしら! 今日帰ったら早速してもらうんだからっ!」  
 
健吾の予定も人権も全くわきまえず、自分の快楽のために決心するゆうこ。モニタを見ると、今度は凪原が井筒のモノをのど奥まで咥え込んでいる。  
 
グプッグプッと音を立て、吐き気を抑えながらも、容赦なくのどの奥に突き立てられる逸物に吸い付く凪原。井筒のモノは、既に根元まで凪原の唾液で包まれている。  
 
「な……なぎ……っ、もう出る……っ」  
 
そんな凪原の行為に耐えられなくなったのか、果てる寸前まで来る井筒。しかし、その一歩手前で凪原は彼の逸物から口を離した。あまりの唐突さに、井筒はあっけに取られながら凪原の方を見る。  
 
「凪原……?」  
「だめぇ……ちゃんと、この中で出して欲しいよぅ……」  
 
自らの秘裂を指で広げながら、切なそうに言う凪原。ヨタヨタと這いながら、井筒の逸物を自分の秘部へと近づけていく。  
ぬちゅりと音を立てて、井筒の逸物と凪原の入り口が擦りあわされる。  
彼女は一度だけ井筒の方を振り向くと、ふわりと優しい微笑を浮かべ、そのまま一気に彼のモノを飲み込んだ。  
 
「ぐぅっ……!」  
背筋を這う様な快感が井筒の中を駆け抜け、思わずうめきにも似た声を上げる井筒。その上では、凪原が恍惚の表情を浮かべている。――結合部に、先ほどまで彼女が純潔だった証を垂らしながら。  
 
「お……お前、それ……大丈夫なのか?」  
 
それに気付き、井筒は暴走しそうになる感情をどうにか押し込めながら問いかけた。しかし彼女の表情は、全くと言っていいほど痛みをあらわしてはいなかった。  
 
「痛いと思ってたんだけど、気持ちいいのぉー。腰が止まらないよぉ……んあぁー」  
 
ジュプジュプと音を立てながら一心不乱に腰を上下させる凪原。その腰使いに合わせるかのように井筒も自らの肉棒をつきたてる。  
 
(フフフ、痛みを快感へと昇華させる。それこそがこのクスリの最大の特徴よ!)  
そんな二人を見ながら、ゆうこは思わずガッツポーズを取った。自らの破瓜の時も、痛みではなく異常なほどの快感が襲ってきた事を思い出し、ニヤリと笑う。  
モニタの向こうでは、井筒が既に限界を迎えているようであった。  
 
「凪原……っ! わりぃ、もう……っ!」  
「んっ! いっぱい、いっぱい出してぇっ!」  
「くぁぁっ!」  
 
「ハァッ……ハァッ……私も、イっちゃったぁ……」  
床に突っ伏しながら、凪原は荒い息を立てている。  
「井筒くぅん……気持ち……よかっ…ふぇ?」  
 
快感の余韻に浸る凪原のカラダを起こし、仰向けに寝かせる井筒。状況が分かっていない顔をする凪原をよそに、井筒はその治まらぬ欲望を快感の渦へと突き立てた。  
 
「あぅっ! はぁん! 井筒く……わらひ、イったばっかりで、らめぇっ! そんならめぇぇ!」  
向かい合ったまま、井筒は下半身を打ち付けてくる。先ほどの凪原自身より激しく、快楽のみを求めるように。  
「いづ……んぁっ! らめぇ……こわれひゃう! わらし、こわれひゃぅぅんっ!」  
 
あまりの激しさに、本当に壊れてしまうのではないかと凪原は心配になる。しかし、自分も彼の体を離さないように、必死にしがみつく。  
何処までも快楽に酔いしれそうになる感覚、しかし井筒は突然、指をとんでもない場所へと突き入れた。  
 
「……っっ! 井筒く……! そこ、ちが…っ! そこ……お尻……っ! ゆび……っ!らめぇいれひゃらめぇぇぇ!」  
突然の異物感に思わず体全体を硬直させる凪原。彼女の膣内が、精を全て絞り出すかのように、井筒のモノを締め上げる。  
 
「ぐッ! なぎは……また出すぞ!」  
「あぁ……ッ! まだ出てる……でてるよぉ……」  
 
言うが早いか、井筒はまたもや凪原の一番奥へ欲望を吐き出した――  
 
(ずいぶんと激しく乱れるわねぇ……)  
 
不思議に思う。自分の時も、先ほどの缶バッヂといずみちゃんを見ても、こんなに激しく乱れたりはしていなかった。  
 
(小瓶1滴で10分って教えた……てない!?)  
 
先ほどの会話を思い出す。確か自分は「飲めば10分間積極的になれる」そう言った。決して「1滴」という言葉を使っていない。その予測どおり、凪原の隣に転がっている小瓶には、クスリが1滴も入っていない。  
(全部飲んだら……どうなるのかしら?)  
10滴ほど飲んだ時は、正直健吾の強引さに身の危険を感じた。10分間だけだったので助かったが、小瓶の中身を全部飲んだらどうなるか、正直自分でも分からない。  
 
「あの……大丈夫か?凪原?」  
 
どうやら10分きっかりで、クスリの効果は切れたようだ。激しく攻め立てられ、ぐったりと横になっている凪原。そんな彼女を気遣うかのように、井筒は声をかけた。  
 
「……うん。あの、井筒くん、あと私のこと、ちえって、呼んで欲しいな?」  
「あ……あぁ、ちえ。あの……悪いんだけど、もう一回、大丈夫か?」  
 
クスリが切れたあとに、また再開する二人。ゆうこは満足げに首を縦に振った。  
よしよし、ちょっと飲む量は間違ったけれど、この二人はもう順風満帆ね。  
 
あとは、缶バッヂといずみちゃんよ。鍵を手に入れるために、いずみちゃんがどうしてもっていうから、あのクスリを持たせて懐柔したのだけれど……。  
最初はいずみちゃんが「神庭君?どうして欲しいの?ほら、言って御覧なさい?」とか、ちょっとお嬢様言葉で攻めてたわね。あの後どうなったのかしら?  
彼女はパソコンのカメラ映像で、生徒会室を映してみる。  
すると、意外すぎる光景が目の前に広がっていた。  
 
「ダメでしょう、いずみ? ちゃんとおねだりしないと、入れてあげないよ?」  
 
(ま……まさか、いずみちゃんが攻められてる!?)  
 
彼女の入り口に、自分のモノをニュルニュルと擦りつける幸宏。いつもは受けのような性格をしているのに、今の目は攻めそのものだ。  
 
「おねがい神庭君、入れてぇ!」  
「……おや? 神庭君って誰のことですかいずみ? それと、どこに何を入れて欲しいんですか? おねだりの仕方、ちゃんと教えましたよね?」  
 
(か……缶バッヂって実は……)  
 
口調は丁寧で、しかも笑っている。ただ、明らかにじらしているのが分かった。その行為はSそのもの。  
 
「あの……ゆきひろ、おねがい、私のお……こに……ちん入れて……ください。もう我慢できないの……」  
 
(あぁぁぁ! なに言わせてるの缶バッヂ! っていうかいずみちゃんの中、既にあふれるくらい出してるじゃない!)  
 
真っ赤になりながら頭を抱えるゆうこ。  
健吾で試した時は、衝動をそのまま性欲に変えたような行為だった。どうやらこのクスリ、男の場合は本能そのままの状態になるようだ。  
そんな事を冷静に考えていると  
 
「何ですかいずみ? よく聞こえなかったのでもう一度言って貰えますか?」  
 
幸宏がいずみの耳元でささやくように、もう一度何をしてほしいか尋ねていた。その左手は、彼女の豊満な乳房の先を弄び、右手はいずみの鎖骨からわき腹にツツと移動しながら彼女の性感帯を刺激する。  
 
(や、やらしすぎよ缶バッヂ……)  
 
いつもは天然と言われてからかわれている幸宏だが、それすら実は計算なのではないだろうかと思わせるような行為に目をそらすゆうこ。しかし耳ではその行為をしっかりと聞いていた。  
 
「ゆきひろ! お願い! 私のおまんこに、ゆきひろのおちんちんいれてぇっ!」  
「よくできました。」  
 
ずにゅぅっ。にっこりと笑って自分の逸物をいずみの秘裂へと押し込む幸宏。  
 
「んん……っ!」  
「どうしたんですか、いずみ? もしかして、もうイってしまった……とか?」  
 
耳元でささやく幸宏、そんな彼の言葉に反応もできないくらい、いずみは呆けてしまっている。  
 
「イケナイ子だね、いずみは。僕がまだイってないのに、勝手に一人で気持ちよくなっちゃって。」  
 
そう言った幸宏は、ゆっくりと、彼女の膣壁をわざと擦るように角度を付けて自分のモノを抜き出す。  
 
「ふあぁっ……、ゆきひろっ……、私……イったばかり……」  
 
絶頂を迎えた後の敏感な時に、わざと感じるような抜き方をされたせいか、彼女は目を閉じて痛いほどの快楽に耐えている。  
 
ずんっ  
 
「ひあっ! まってぇ! そんな勢いよくっっ!!」  
 
やっと抜けきると思ったとき、彼のモノはまた彼女の奥深くにもぐりこませた。  
そのまま勢いよくピストン運動を繰り返す幸宏。  
 
「あっ、やっ!だめっ!あっ!」  
 
ズンズンと音が聞こえそうなくらい激しく腰を打ち付ける幸宏。  
その姿は、獣同士の性行為を見ているかのようだった。  
 
「いずみ先輩……気持ちいいですか?」  
 
しかし、幸宏の口調が突然変わった、それに合わせて貪るような腰の動きがだんだんと和らいでくる。どうやらクスリが切れてきたらしい。  
 
(いずみちゃんには、ちゃんと1滴で10分前後って教えてたものね。……あれ?)  
 
おかしい、既に始まってから3時間以上たっているのに、今頃切れるのはおかしい。  
そう思っていると、いずみはおもむろに小瓶を手に取り、最後の一滴を口に含むと幸宏の唇に吸い付いた。  
ぐちゅぐちゅと音を立てながら舌を絡めあう二人。どうやらいずみはクスリが切れそうになるたびに、こうやって一滴ずつ摂取させていたようだ。  
 
(そ……そんな手があったのね!でも、最後の一滴ってことはこの3時間、ずっとしっぱなし!?)  
 
それは健全な高校生である。2〜3時間程度なら余裕でできそうだ。しかしここは学校の、しかも生徒会室なのだ。ずっとこんな事をして大丈夫なのだろうか。この3時間、誰にも見つかっていないということは、ある意味奇跡であり、異常だ。  
 
(まぁいいわ! そんなことはどうだっていいのよ!)  
 
「あっ、ンっ! ゆきひろぉ、そんなに激しくしないでぇ……っ!」  
 
クスリが切れた時とは比べ物にならないほど激しく腰を打ち付ける幸宏。その快楽に耐え切れず、嬌声とともに今にも泣き出しそうな声が生徒会室に響き渡っている。  
 
「何を言っているんですかいずみ? もっとして欲しそうにキュウキュウ締め付けてきますよ?」  
 
生徒会室の机に幸宏の制服を広げただけの簡易ベッドには、いずみの艶やかな黒髪が広がっている。  
そのカラダは、幸宏が腰を動かす度に揺れ動いていた。  
 
(いずみちゃん? 一体何を考えて3時間ヤリっぱなしなの?)  
 
ゆうこはその意図だけが分からない。いくらクスリを使っていると言っても、カラダと精神が耐えられなくなってしまう。現に幸宏は言葉攻めをしているものの、明らかにクスリが切れたら倒れそうな顔をしている。  
いずみも相当イき疲れているように見えた。これ以上攻められたら、自分なら明らかに狂ってしまう。  
 
「出すよいずみ、また中に出すよ!」  
「ああっ! きて! きてゆきひろ!」  
 
ドクッドクン  
 
それが、最後の力だったのだろう。幸宏はトサッと机に倒れこみ、そのまま眠ってしまった――  
 
「……ねぇ、神庭君?」  
 
呼吸がやっと整ったころ、いずみは安らかな寝息をたてる幸宏に話しかける。  
 
「基礎体温って知ってる? 男の子にあるのかは知らないけれど、こう、ある周期ごとに体温が高くなったり、低くなったりするの」  
 
彼女は右手で波を描きながら寝ている彼に向かって説明を始めた。  
 
「まぁ、こんなにキレイな曲線じゃないんだけれどね。それでね、私は毎月だいたいこの時期に、体温が低いところから、高いところに変わるのよ。  
……あくまでも目安だけれども。ちなみに今朝測った時はね、昨日より体温が下がっていたわ。おそらく、明日からは上がるんじゃないかしら?」  
 
そんな彼女の顔はいつものように優しく微笑みながらも、目が笑っていなかった。  
 
(いずみちゃん……それって)  
 
パソコンのモニタ越しに彼女の台詞を聞くゆうこ、その顔は明らかに動揺し始めている。  
「あとね、これも目安なんだけれど、あと2週間ちょっとぐらいでアレが始まるはずなのよ?」  
 
(まさか! まさかそんな! いずみちゃん、そんな!)  
 
「ふふふっ。この方法も、確実ではないのだけれど。今回と来月、来なかったらどうしようね? 神庭君?」  
 
安らかに眠る幸宏、その代わりにゆうこは背中のいやな汗が止まらなかった。  
 
「家族にいつ挨拶に来てくれるかしら。経済的にも大丈夫だし、私は望んでこうしたのだから、アレは無理よ? いくら天ヶ崎が相手でも、私は絶対にそれをしないわ」  
上を向くいずみ、その目は決意にあふれていた。その後、小悪魔的に微笑みながら幸宏に向かってささやく。  
「それと、今回がダメだったら今度は、もうひとつの方法を試してみましょう? 欧米では、結構確率が高いって言われている方法なのよ。  
知っている? チャンスはね、月に2回くらいあるのよ? だから、次に誘った時は、またいっぱい気持ちよくしてほしいな? まぁこのお薬が、誘発剤代わりになってくれているのなら、その心配はないのだけれど……ね?」  
 
(あぁ……それってやっぱり)  
頭を抱え込みながらもゆうこはモニタを凝視していた。  
またも優しい笑顔を浮かべるいずみ。彼女は幸宏の頭をソッと撫で、  
 
「学生だし、まだ18歳にならないから、結婚じゃなくて婚約かしら? ふふふっ。 よろしくね。幸宏パp」  
 
 
――パタン  
 
「ふ……ふふふふ」  
 
真っ青な顔をしてパソコンを閉じるゆうこ。その口からは、ただただ乾いた笑いのみが垂れ流される。  
 
(ま……まだ来てないワケじゃない。まだ来てないワケじゃないから。大丈夫!きっと!きっと来るハズよいずみちゃん!)  
「ど……どんな悩みも、いっぱつ解決。マジカルゆうこちゃん! 次はあなたの番なんだから!」  
 
嫌な汗を流しながら、震えた声で、震えた手でポーズを決めるゆうこ。  
そのまま「どうしようどうしようゴメンね缶バッヂゴメンね」と繰り返し、彼女は去って行った。  
 
――廊下の陰から見ている女性に気付くことなく。  
 
(アレを使えば、サエくんと……フフフフ)  
 
そのころ、井筒と凪原はというと――  
 
「ちえっ!ちえっ!」  
パンパンと肉のぶつかり合う音が部屋に響き渡る。  
「けんくん!けんくん!わらひ、わらひまたイっひゃう……っっ!」  
 
もう何度目になるだろうか、私が絶頂を迎えると同時に彼もまた私の中に精を吐き出す。  
既に私の中は井筒くんの精でいっぱいだった。  
 
(ふぇぇ、これ、いつまで続くの? 私おかしくなっちゃうよぉ)  
 
既にクスリの効果は切れている。しかし井筒の精力は一向に衰えることはなく、それどころか回を重ねるごとに自分の感じるところを容赦なく攻め立ててくる。  
 
「ちえ……あの、もう一回、大丈夫か?」  
「……うん。いっぱい出してぇ、いっぱい私で気持ちよくなってぇ……」  
 
心配そうな顔で聞いてくる井筒。凪原は既に限界だったが、井筒の言葉に何故か逆らえず、肯定で返してしまう。  
 
「あぁ、ちえ、お前もいっぱい気持ちよくしてやるからな」  
(これ以上気持ちよくされたら、本当に私壊れちゃうよ……。九重先輩のばかぁ……。ていうか、もしものことがあったら……井筒くん、責任とってくれるのかなぁ……)  
 
学生結婚って……いいかも。とか思いながら、幸せと快楽に浸る凪原であった。  
 
Fin?  
 

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