ズビシッッ「ぐぼわあっ!」  
美冬の痛恨の一撃で僕は大ダメージを受けた…(クッ!何て重いパンチだ、この小さいカラダの何処にこんなパワーが)  
理不尽な攻撃に僕は抗議する  
「いきなり何するんですか!親父にも打たれた事無いのに!美冬姉さん、僕、何かマズイこと言った?」  
美冬は睨んでいる何故か怒っているようだ、怒りたいのはこっちなのに…  
 
「あのねえ神庭君、今のは神庭君が悪いわよ。」  
「なんでですか?いずみ先輩!」  
わけがわからない僕は、いずみ先輩にも声を荒げる  
 
そこを解説するかのように御神楽さんが(まるでかわいそうなものを見るような目で)  
「あのねえ、会長…女性に『体験済みなの?』なんて聞くもんじゃないですよ。」  
さらに九重部長も同調して  
「そうよ予感バッチ、女の子の過去は検索しちゃだめよ。」  
どうして僕がここまで言われなきゃいけないんだろうか…  
美冬は僕を睨んだまま  
「…私が…幸宏以外の男に、このカラダを抱かせるわけ無いでしょ…」  
なんて言い出だすもんだからますます僕は悪者扱いだ…  
 
ちくしょー!このままやられてたまるか!反撃してやるぞ!  
「美冬姉さん、まだ僕は姉さんに言わなきゃいけないことがあるんです。」  
「…何。」  
「このことは黙っていようと思ってましたけど、みんなにバラします!」  
「…」  
 
皆が僕に注目している…よし言うぞ!  
「美冬姉さん、冬休みに入ってから…姉さんおかしいですよね  
風呂に乱入するのは、やめて下さい目のやり場に困りますから…」  
「「「「「???」」」」」その場にいる全員が仰天している(よし!計算どうりだ…だが、まだまだ)  
「あと、夜中に僕の布団に入ってきて、ディープキスしたり、そ、その、股間を弄ったり…  
理性が決壊しそうです、美冬姉さんが僕の事好きだからって、やりすぎだとおもいます。  
ファーストキスがディープキスなんて…マニアックすぎです。」  
 
フフン、言ってやったぞ!どうだ!皆が美冬を仰天した目で見ている  
三島さんは「神庭君が…神庭君が…」といい何故か半泣きだ、何で三島さんが泣く必要があるんだろうか?  
「美冬、そんなことしてたの…そりゃ私も『さっさとしろ』とは言ったけど…」  
「…ねえ、美冬さん、あなた一応、文武両道の優等生ってことになってるのよねえ?」  
『???』  
皆、驚きを隠せないようだ…どうです姉さん参りましたかw僕は勝ち誇った気分になった  
 
だが、美冬は何事も無かったかのような涼しい顔で  
「…幸宏、我慢しなくていいのに…溜まってるんでしょ?理性なんか捨てて、私のカラダを好きにしていいのに…」  
と、のたまい僕の勝利気分を打ち砕いてくれた…  
 
僕は一応反論を試みる  
「美冬姉さん、冷静になってください、僕たちまだ高校生だし…それに、カラダは大事にしないと…  
溜まったら自分で処理しますから。」  
「…私は、勝つためなら…幸宏の奥さんになるためなら…何でもするよ…」  
と、上気した頬と潤んだ目で僕を見つける…(ああ、話が噛み合わない…どうしよう)  
 
「え〜っと、なにやら妙な雰囲気になりましたが…次にネタのある方お願いします!」  
司会の三島さんがこの雰囲気を打ち破り強引に話を進めてくれた…GJ!三島さん!  
そこで…  
 
「次は私の番よ、美冬さん、さっきはよくもやってくれたわね!このまま一気に決着を付けよう…  
ってとこでしょうけど…私も負けないわよ!」  
と御神楽さんが声をあげる、美冬姉さんに対抗心むき出しで…(そういえば、御神楽さんも僕に気があるんだよな…)  
 
「会長様、ぜひとも会長様に聞かねばならないことがあるんですが」  
御神楽さん、睨まないでください…  
「何ですか?」  
「この前、生徒会室に女神委員会の代表が来ましてねえ、『これは今月の新作です、閣下にお渡しください』と  
妙な紙袋を渡されました。」  
ま、まさか、や、やばい、僕は動揺を必死で抑え  
「それが何か?」  
と答えた  
 
「会長…何かじゃありません、ここにいる美冬さんに天ヶ崎さん、そして見城さんの…  
2年の女神の盗撮写真集ですよ、しかも聞くところによると女神委員会の活動を黙認するため  
それらを要求したそうですね…そもそも盗撮は犯罪です、しかも会長が賄賂を要求…  
あきれてものが言えませんよ。」  
 
まずい、これはまずい、僕は外顔は真面目にしてるのに、こんなことがバレたら…  
「「最低だよ…神庭君…」」  
み、三島さん、凪原さん  
「神庭君、まさか、神庭君が…」  
ああ、いずみ先輩、そんな目で僕を見ないで〜  
「…幸宏…よほど溜まってるのね…そんなもので…お風呂で私の裸見てるのに…今夜、してあげる…」  
ああ、お姉さま〜〜優しくして下さい  
「ねえねえ缶バッチ、はるるんはさえポンの彼女だよ?どうしよっかな〜、さえポンに連絡よ。」  
ぶ、部長やめてください、三枝先輩に殺されます  
『会長閣下はエロス大王』  
小夏姉さん!煽らないでください!  
もうだめだ、さっきの美冬姉さんの話に加え、僕の密かな楽しみまでバレて…僕は…  
 
「会長様…溜まってるのでしたら、ぜひ執事の私にご相談ください…盗撮写真でヌクなんて不健全ですよ。」  
御神楽さん…もう勘弁してください…  
「そ、そんなこと生徒会室できるわけ無いでしょう!」  
「できますよ、役員どもを全員追い出します!」  
御神楽さん、獲物を狙う獣の目ですよ…でも、こういう御神楽さんもいいなあ…  
 
「ところで美冬さん、相談があるんだけど。」  
「…なあに、御神楽さん。」  
御神楽さんが美冬姉さんに話があるようだ、何故か嫌な予感がするぞ…  
「美冬さんは、会長とHしたいんでしょ?」  
「…そうだよ。」  
「私もなの。」  
「…」  
「そこで、家では美冬さんが好きにすればいい、でも学校では私にさせて欲しいのだけど…  
さっきいったように役員どもを追い出してバレない様にする。  
それから、例えば土曜日とか3人で食事しない、私もだけど友人との付き合いもあるでしょうけど。  
会長様は二股がけと罵られるでしょうけど…二人ともだめになるより、いいと思わない?」  
「…わかった…それでいい。」  
「これで、妥協は成立ね、めでたしめでたし。」  
 
なにやら勝手に話が進んでいる…  
「ちょ、ちょっと待ってください!ぼ、僕の意思は?」  
「あら会長、両手に花で何が気に入らないのかしら?」  
御神楽さんは見た事も無いような怖い目だ…  
「…幸宏、弟が姉に対し拒否権があると思うか?」  
美冬姉さん、怖いですよ…  
「わ、わかりました、それでいいです…」  
このふたりには敵いそうも無いや…  
 
「あの〜、ちょっといいですか?」  
次のネタは凪原さんか…  
 
「何、凪原さん。」  
「今朝のニュースでやってたんですけど、チンパン福田首相が少子化対策の切り札として、  
重婚を認める法案を提出するらしいですよ?  
このおかげでチンパン福田内閣の支持率は10%から45%に回復したらしいです。」  
 
「ナギナギそれホント!?」  
三島さんが突っ込んでいる  
「ホントだよママちゃん。」  
「ねえねえ神庭君、私もお嫁さんにしてね(はぁ〜と)」  
どうして僕が三島さんをお嫁さんにしなきゃいけないんだろうか?さっぱりわからない?  
 
「あ〜それ本当だったんだ、なんだ、じゃあ私と美冬さんが戦う必要なんか無いじゃない。」  
「…これで、全て丸くおさまる。私の8年越しの夢がかなう…」  
御神楽さんも美冬もホッとした様子だ  
「え〜っと、一件落着ということでいいですか?」  
ふう…チンパン福田やるじゃないか  
御神楽と美冬両方を堂々手に入れることができるのか  
学校で見せびらかして新会長様の威信を見せ付けてやろう…  
 
小夏姉さんがボードを掲げている  
『君たち、大事な事を忘れていないか?』  
「小夏姉さんどうしたの?」  
大事な事って何だろう?僕にはさっぱりわからない  
「希春姉さんの事を…忘れていないか?」  
小夏が珍しく話し出す…あっ、そうだ、すっかり忘れていた…希春姉さんも僕に気があるんだった!  
 
 
あ〜〜〜もう大変だ、何で僕はこんなにもてるんだろうか…  
まあ、考えてもしょうがないし、いいか。  
もう、こうなったら来るもの拒まずだ!  
 

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