「あーもう一哉君の能面ヅラー!」
バスンと勢い良く網戸にスポンジが投げつけられる。
埃と一緒にスポンジがポロリと落ちるとそれを拾ってまた遠くから…
「一哉君の…ムッツリスケベー!」
投げつける。
鈴原むぎは怒っていた、その原因は彼女の彼氏である御堂一哉だ。
先ほど元カノと会ってきた一哉
そのことを問い詰めても何も言ってくれない。
「こんなんじゃあたしだって不安になるよ…」
スポンジを拾い上げ悲しそうに呟く。
しかしやはりそれに対しての怒りも少しはあり
もう一度離れて網戸に向かって振りかぶる。
「一哉君のーエロオヤジー!」
「ほう、お前俺をそんな風に見てたのか、なかなか興味深い意見じゃないか」
スポンジがぶつかるのと背後からの声が重なった。
むぎは驚いて後ろを振り返る
渋い顔で腕を組んで立っている御堂一哉がそこにいた。
「あ、はははは」
思わず渇いた笑い。
「能面ヅラ、ムッツリスケベ、エロオヤジ…
あげくの果てには網戸にスポンジを投げつけてるのか?公私混同も甚だしいな」
「スポンジはともかく言ってることは事実だもん」
密かな抵抗のように小さな声で返すむぎ。
「つまりお前は俺のこと能面ヅラでスケベなこと考えてるエロオヤジって
言いたいのかよ」
「ふ、普通の高校生からしたら十分エロだよ!エロエロですー!」
「なるほど」
短く言った後、一哉はむぎのあごを捕らえて上を向かせた。
「じゃあお前の思ってるとおりエロオヤジになってやる」
「え!?…遠慮します」
むぎの答えにフっと笑うと、聞く耳持たんと言うように唇を重ねる。
片手を頭の後ろに回して支え、貪るようなキス。
「ん…んん…」
それに対して一哉の胸に両手の拳を当て体を離そうと試みるがびくともしない。
そうこうしてるうちにあごを捕らえた一哉の手が下へ移動し
晒されている太股に触れてスカートをたくし上げながら指先で撫で上げる。
そのくすぐったくもゾクゾクする感触にむぎの体がピクリと反応する。
どんどん息が乱れて苦しくなってくるむぎの目にジワリと涙が浮かんだ。
ゆっくり滑るように撫で上げられた手はむぎの下着に到達し
指でソコを揉みはじめる。
「んぅ…ん、んん…あ、や、やぁだめ…」
離れた唇から唾液が糸を作る、ペロリとそれをなめ取った一哉は
後頭部に回した手をキャミソールの下に移す。
ブラの下に手を入れて爪先を先端に乗せ、傷つけないよう注意しながら弄り始める。
「や、やだ…だめ、だめ…」
「駄目じゃないだろむぎ、ほらこんなに濡れてきたぜ?」
耳元で囁き、下着をずらして、指を濡れ始めたそこに触れさせ
わざと音をたたせてむぎに聞かせる。
いやらしい水音が耳に届くと先ほどより顔を赤らめさせて目を閉じ。
「お願…い…一哉、君…やめ…」
「これでも、十分我慢してきたんだ」
先ほどよりも低い声、怒っているのだろうかと涙で濡れた顔で一哉の顔を見ようとした時
チュプと人差し指が入り込もうとし始めた。
思わず一哉の服を握り力を入れる。