「マス…タァ…んっ……ぁ……」  
熱い喘ぎと共に息が零れた。柔らかなシルクのシーツは肌にやわらかく  
纏わりつく。違う、欲しいのはマスターの大きな腕と逞しい胸の暖かさ。  
切なさに耐えきれなくて、自分で自分を慰める。  
ちゅく、ちゅぷ、と指先が襞の内側をくすぐり、膣口を浅く抜き差しす  
る。もう幾年にも渡って触れられてさえいない其処は、狭く、切なく。  
尖りきった淫核は指が触れるごとに堪え難い痺れにも似た快感を覚える  
のに。  
 
高潔で純粋な人柄で、品格も高くて、素晴らしい方である事は解ってい  
る。己を大切に扱ってくれている事も。でも、この身体の切なさはどう  
したらいいのか。まさか抱いて下さいなどと言える訳もなく、誘うなん  
てとんでもない事なのだと解っている。だから……。  
「……ふっ…んっ……んぁっ……っ……っ……!」  
枕に押し付けた唇を噛んで声を堪える。指先が勃起した肉芽を弾くごと  
に、仰け反りそうな痺れの中で。マスターを想う。  
「マス…ァ…ァ…!……ふぁっっ!!」  
 
頭の中が白くなりビクビクと身体が痙攣する、シーツを掻く爪先がぎゅ  
っと丸く縮こまるのを自覚して。  
「ぁ……は………は……」  
くたりと力の抜けた身体を寝台に投げ出し、うつ伏せたまま、ほろりと  
零れた涙のままに嗚咽を噛み殺して。  
「どうした? 静。具合でも…」  
「…!!」  
我慢できずに漏れてしまった声を聞かれてしまった!  
扉の向こうからかけられた声に狼狽えながらもあわててシーツを被り、  
背を向けて丸めて。  
「…なんでも……ありません。大丈夫です……」  
(抱いて下さい…マスター!)  
なんとか取り繕いながら、心の中では本当の事を叫ぶ。  
「そう……か」  
戸惑うように応えながら、遠ざかっていく足音に止まらない涙を枕に  
押し付けて。  
眠れない夜が、更けていった。  
 
お終い。  
 

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