「透君、ホントに一人で大丈夫かい?」
自分の部屋を掃除するといってくれた透に、そのまま任せてしまったものの
彼女が大量に本を抱えてよろめくのが危うく思えてしかたない。
「大丈夫です!こう見えても私、腕力には・・・・っっきゃ」
予想通り、言葉の終わらないうちに透はバランスを失った。
紫呉は、素早く彼女の後ろに回り込むと抱きとめる、が、その瞬間には紫呉の姿は
煙に包まれその姿を変える。次に透の目に映ったのは、もう一つの彼の姿―黒い犬だった。
結果的に、紫呉を下敷きにしてしまった透は、慌てて飛び起きる。
「すっ、すみませんっ!お怪我はありませんか!?紫呉さんっ!!」
「なーに。透君は軽いからね。全然どうってことありませんよ。」
「ほんとに、ほんとに何処も怪我していないですか?!」
「大丈夫だって・・・・・あ、でも」
突然何かを思いついたように紫呉が微笑む。
「ちょっとイタイ場所があるかな。透君、ちょっと僕をベットに
連れてってくれるかい?」
「!!やっぱり、どこかお怪我をされたのですね。わかりましたっ。」
二つ返事で答えると透は紫呉を背負い、彼のベットへと運ぶ。
「・・・ふぅ。すまないね、僕はこの姿になっても結構重いだろう?」
「いえ、そんなことっ、気になさらないでください。それよりお怪我の具合は・・・・・・!っ」
ベットの上で再び紫呉は人の姿に戻る、反射的に透は背を向けた。
「あの、そのっ・・・救急箱を取りに行ってきますね。」
慌てて自分の着替える時間を考え、立ち去ろうとする透を紫呉は逃さなかった。
透の手首を掴み軽く引っ張ると、彼女は簡単にベットの上にしりもちを付いた。
「慌てることはないよ、透君。」
裸の紫呉と眼があい、透は耳まで赤くになる。
「しっ紫呉さんっ、手を離して、服を着ていただかないと、その、困まってしまいますっ」
目を堅くつぶって顔をそらす透の様子を紫呉は楽しそうに見ている。
「服を着てしまうと、僕の怪我した場所が手当てできないでしょ?」
「でっですが、救急箱がないと・・・・っ」
「大丈夫、薬ならここにあるよ。だから、ちょっと見てくれないかな、僕の怪我の具合を。」
そう言われては断ることはできない、自分のせいで怪我をしてしまった紫呉の言葉に透は答えた。
「は・・・い。」
透は恐る恐るその瞼を開くと、紫呉のほうを向いた。隠されていないその一物が視界にはいって
しまう。必死で焦点を合わさないようにするが、そうすると怪我の様子が見れない。
「あのっ・・・・・・紫呉さん、下を・・・・・・・・・隠していただけ・・・・・ますか。」
透は、赤くなった顔をさらに真っ赤にして言う。紫呉は、透の様子を見ながら、意地悪そうに微
笑み、言い切った。
「駄目だよ。僕が怪我をした場所は、ココだっていうのに。」
予想外の返事に透は、赤くなっていた顔を真っ青にする。追い打ちをかけるように紫呉は続けた。
「薬・・・・・・・・・・塗ってくれるよね?」
自分で塗れとは言えなかった。紫呉のそれは大きく、彼はその裏側が痛いという。聞いただけで
恥ずかしくなる台詞から何処を怪我しているのかを予想すると、透は怪我の確認をするべく紫呉の一
物にそっと触れる。それが脈打ちどんどん堅く色を変えていくことから怪我がよっぽどひどいのかと
透は不安になった。
「・・・・・・・・紫呉さん、痛くありませんか?」
紫呉のものを持ち上げながら、透はその痛みをうかがう。
「問題ないよ。怪我の痛みはあるけどね・・・・・・・ハァ・・・・・ハァ。」
息づかいの荒くなる紫呉の容態を見て、彼がよっぽどな痛みに耐えていることを思った彼女は、
急いで外傷のある部分をさがした。が、なかなか見つからない。紫呉がいう痛みの位置はあいま
いで、透がいじるたびにそれは形を変えていった。
「んっ・・・・・・・・っそう、そこだよ。透君っ・・・・ハア」
「どんどん腫れ上がっていきますっ・・・早くお薬をぬらないとっ。」
慌てる透が紫呉に薬の所在を尋ねる。紫呉は息切れながらゆっくり微笑むと、透に言った。
「薬を塗る前に、血がたまってしまったみたいだからね。それをね・・・・・抜かなきゃ・・・んっハァ・・・・ハァ。」
「・・・・・・骨折の時とかは、よく針を刺して抜き出すとお母さんからきいたことがあります!」
透の意外な知識に今度は紫呉が青ざめると、急いで反対する。
「まさか、こんなとこ針で刺したら、役に立たなくなっちゃうよ。」
「・・・・・あっ。」
自分がとんでもないことを言ったことに気づいた透は赤面し頭を抱えた。紫呉は再び意地悪く笑うと、
透の耳元でそっと囁く。
「・・・・・・先から吸い出してくれないかな?」
「・・・・・・・・・・・っ!!」
紫呉の提案に透は言葉を失う。
「そ、そんなこと・・・・・・・。」
「僕を助けると思って・・・・・・ね?透君。」
大きく腫れ上がった彼のものをみるとやむを得ない手段なのだろうか。覚悟した透は、彼の言葉に
嫌々ながらもうなずいた。
透は紫呉のものを再び手に取り、先をそっと口にくわえると思いっきり吸いついた。その瞬間を
待っていた紫呉は、透に優しく声をかける。
「っんぁ・・・・そう・・そっとだよ。歯を立てちゃ、嫌だからね・・・・・・ハァ、・・・・ハァ。」
透の口に埋まっていく自分を見ながら、紫呉の息は上がっていく。透の口の中で、それはどんどん
膨らむと彼女の息を詰まらせた。
「んふぅ・・・・・・ハァ・・・・・・んんンっ」
「ハァ・・・・もぅ・・・・・少し。奥まで入れないと・・・・ハァ、抜けそうにないなぁ・・・・・・。」
紫呉がそう言うと、透はさらに奥までそれを口に含んで吸い続けようとした。その瞬間だった。
紫呉の両手が透の頭を掴む、そして大きく腰を揺らした。
「んっ!!っっっ!!!」
紫呉のものが透ののどを突く。せき込もうとするが、紫呉はそうさせてはくれなかった。
透の口の中で大きく膨らんだものが激しく振動する。紫呉が腰を打つたびに、それは透ののどに突いた。
透は、呼吸もままならなく意識が朦朧とする。
「すごく・・・・・・・・ハァ、ん・・・・いいよ。透くぅんっ・・・・・・ハァ・・・・ハア。」
何を言ってるかは、透には聞こえていなかった。ただ紫呉の息づかいと、腰の振動だけが彼女に伝わる。
そして・・・・・、
「ハア・・・・・・・ンッ!」
紫呉の強い腰打ちとともに透の口の中で彼のそれが放たれた。突然のものに透は吐き出そうとするが、
紫呉のものは口の奥まで入ったままであり、それを許さない。のどの奥へと液体を飲み込むことがはっ
きりと感じとれる。紫呉は再び腰を打ち何回か抜くと、やっとそれを透の口の外に出した。
「げほッッ・・・・・・げほっん!!」
ほとんど息の出来なかった透は暫くむせかえると、紫呉に向かい声を出す。
「紫呉さ・・・んの血、飲み・・・込んじゃ・・・いまし・・・・た。」
のどを痛めたのか、とぎれとぎれの言葉を聞きとり紫呉は微笑する。
「おかげさまで腫れもひいたよ。・・・・透君の手当のおかげだね。」
さっき頭を強く掴んでいた手とは別のものに思えるくらいに、優しく紫呉は透の頭を撫でた。
いつもの着物を纏った元気そうな紫呉を見て、透はほっとする。
「怪我・・・が、大し・・・・たことにな・・・らずによかった・・・・・です。」
治療にとてつもない疲労感を覚えた透は、とうとうその場で意識を手放してしまった。
そんな透の寝顔をみながら紫呉はつぶやく。
「・・・・今度するときは下でお願いしますよ・・・・・・。」