「ねえ、トラップ…」  
白いシーツに広がる赤毛の、細い体をゆさゆさとゆさぶる。  
が、うーとうなったっきり全く起きる様子がない。  
ため息をついて窓の外を見ると、まんまるなお月様が光っている。  
 
んー、困った、眠れない…。  
今日はルーミィをお昼寝させようと横になったら、  
そのままお夕飯まで寝ちゃったんだよね。  
「あっそこにお宝が!!」とか叫べば起きるんだろうけど、  
眠れないから相手して、なんていったら  
いった瞬間怒られそう…っていうか「責任とれ」とかいわれて襲われちゃいそうだし…。  
今も胸のあたりに点々と残っているであろう赤い痕をなでながら苦笑いする。  
 
 
襟のあいた服が着れなくなるから、首はやめてっていってるのに  
「だから、おれのモンだっつー証拠なんだよ!」  
とかいって無理やりつけられちゃうんだよね。  
でも…トラップが私を好きでいてくれる証拠なんだあ、って思ったら  
あんまり、嫌じゃなかったり…むしろ嬉しかったり…するんだよね。うう、恥ずかしい。  
 
証拠かあ……  
眠っているトラップの横顔に目をやる。  
すっと通った鼻、とがった顎、小さな耳、閉じた瞼から伸びた、細いまつげ。  
その顔がよくみたくて、そっと体を起こすと、月の光が半裸のトラップを照らしだした。  
かけていた布がおち、真夏ながらも肌に夜風が気持ちいい。  
 
うっ…。トラップの体って、普段、まじまじと見る機会なかったけど、こうやってみると…  
綺麗、なんだよね、やっぱり。  
余計なお肉はほとんどついてないし、浅黒い肌もすごいなめらかだし。  
でもなんか、男の子って、胸が全然ないのが変な感じ……  
 
その時、雲がかかったのか、急に月の光がさえぎられた。  
い、今ならトラップも起きないよね…  
わたしは、吸い寄せられるように、トラップのたいらな胸に唇をよせていた。  
濡れた唇にあたる、ひんやりとした肌の感触。  
そのままぎゅーっときつく吸い上げる。  
あ、あれ、こんな感じでいいんだよね…?舌が痛くなってやっと口を  
離すと、トラップの胸に、真っ赤な楕円の小さな痕が残っている。  
 
わたしのものだっていう、証拠……。  
なんだか頬があつくなってきて、わたしは夢中でトラップの体に  
「証拠」をつけていった。  
何個も、何個も、唇と舌が我慢できなくなるほど痛くなってからは、  
その「証拠」をぺろぺろとなめていった。  
このひとがいとしくて、この体がいとしくて、この「証拠」がいとしくて…。  
その時、舌先が小さな突起に触れて、トラップの体がびくん!と跳ねた。  
はっ、な、なにやってんのわたし…!!  
真っ赤になって、おそるおそる顔を見上げたけれど、トラップの起きる気配はない。  
なにごともなかったようにすやすや寝ている。  
ああびっくりした…でもトラップいつも大声だしても、揺さぶっても、  
多少けっとばしても(ごめん!)起きないし、このくらい……大丈夫だよね?  
 
えーと…ここ……に触れたからかなあ。  
なんだか面白くなってきてしまって、そのトラップの、そこを、ぺろりと舐めてみた。  
「…っ」  
やっぱり体が震えて、トラップの眉間に皺がよる。  
おもしろい…。いつもトラップは、わたしがなにかお返しをしてあげようと  
するといやがるんだよね。わたしも脇腹とかは笑っちゃうから、  
トラップもくすぐったいから断ってたのかと思ったんだけど…  
 
そのままぺろぺろぺろぺろっと、右の、乳首…を舐めてみると、  
「んん…」  
とトラップが声を漏らした。  
か、可愛い!  
こんなトラップみたいことない…わたしは調子にのって、  
もっと激しく舐めながら、そしていつもトラップがするみたいに、  
左手で左の乳首を軽くこすってみた。  
 
「うう……っ」  
トラップは深いため息をついて、身をよじる。  
感じて…くれてるのかなあ?その声がもっとききたくて、  
左手はそのまま動かしたまま、鎖骨や、首筋や、唇をぺろぺろと舐める。  
頭がぼうっと熱くなってきてしまって、さらにトラップの唇のあいだからえいっと  
舌を差し込んでみる。  
ぬるぬるとした、トラップの口のなか…舌…夢中でわたしの舌を  
からめてしまう。トラップが苦しそうな息がびちゃびちゃになった  
舌と舌の隙間からもれて、つい左の指でトラップの胸をきつくつまんでしまった。  
びくり!とトラップの体が反応して、苦しそうな顔をしたトラップをみて…  
 
ぞくり、と背中を甘くてうずうずしたものが駆け抜けた気がした。  
 
ごごめんね、痛いのかな?と心配にもなったんだけど…  
それよりももっと、もっとトラップの、そんな顔がみたくて。  
 
いつの間にかトラップに馬乗りになっていたわたしは、  
さっきから腰のあたりにあたっているでっぱりに右手を伸ばした。  
ゆらゆらと揺れているそれを手探りでつかまえ、パジャマの布地の  
うえからぎゅっ!と握ってみた。  
びくびくっとさっきよりも激しくトラップの体が痙攣する。  
 
気が付けば、窓から月の青白い光が差し込んでいた。  
唇を離し、膝立ちになってトラップを見下ろすと、  
わたしのよだれでてらてらと光るトラップの顎、  
濡れた胸に散った、いくつもの赤いしるし……  
その赤いしるしは胸だけでなく、おへそのあたり、  
そのしたのほう布地ぎりぎりまで続いていて…  
 
トラップ、大すきだよ、トラップ、わたしのトラップ…  
証拠、証拠、トラップはわたしのもの…  
大すきなの、トラップ…  
 
内腿を熱い、どろりとしたものがつたっていった。  
体を下へずらすと、でろでろに濡れた布地が張り付いて気持ちが悪い。  
なんだろ…これ…わたし、もしかして…濡れてる…?  
 
ベッドの下のほう、ちょうど、トラップの脚の間に座ると、  
すうっと息を吸ってウェストのゴムをつかんで、一気にパジャマを引きずり落とす。  
びよん、と姿をあらわしたソレは…  
 
うわあああっ!  
友達とかから色んな話はきいてるし、トラップとその…体の関係?になってから  
もう半年くらいたつけど未だに…ちゃんとみたことなかったんだよね。  
なんだかそれは、別の生き物みたいで、ぴくぴく動いてるし、赤黒くて、血管も浮いてるし、  
すごい太いし…  
コレが、わたしのなかに、入ってたんだよね…?  
 
そう思うと、ずきん!と痛いような甘い感じが腰のあたりに走った。  
頭がぼうっとしてきて、汚いとも思わずに、その先の部分に舌をのばす。  
そーっと舌でつついてみると、先っぽのにたまっていた雫?  
みたいのがつつーっと糸をひいた。  
にが…くはないや、あんまり。これならいけそう!  
 
次は思い切って、トラップのそれ…を一気に口に含んでみる。  
「ぅあ…っ!」  
とトラップがはっきりと声を出した。  
体はびくびくとふるえ、口のなかのものが一瞬にして、熱くふくらむのがわかった。  
んむっ……  
喉にあたって苦しいけれど、頑張って頬ばって、舌もちょろちょろと動かしてみる。  
「ああっ、うっ…!」  
トラップが情けない声を上げるのがいとしくて、いつものわたしみたいに  
感じてくれているのがわかって嬉しくて、夢中で舌を動かしていた。  
 
トラップの荒い息遣いがどんどんとわたしを煽っていく。  
そうだ、証拠もつけないと、ここにも…  
ぼんやりとした頭のまま、口のなかのものを強く強く、吸い上げた。  
「んああああっ!!」  
そのとたん、口に含んでいたものが一瞬ぶわっと熱く、大きくなった気がして、  
ぶわっとなにかがはじけた感触があった。  
な、なにこれ…!?にっ、にがーーーい!!!  
途端に口を離したら、わたしの頬に熱い、どろっとしたものがかかった。  
たまらず体をトラップから離し、舌を出す。  
 
どろどろっとした白いものが唇のはしからこぼれていくが、  
口の中に広がった激しい苦味はどうなることもなく、わたしは半泣きで  
口をぬぐっていた。に、臭いもなんだか変な臭いがするし…!  
 
パニック状態になっていると、骨ばった手がわたしの髪をなでてくれた。  
ぎくっ、としておそるおそる顔を見上げる。し、しまった…!  
「パステル…ずいぶんとまあ手の込んだサービスしてくれたもんだな」  
まだ頬の紅潮したトラップが、わたしを見つめてにやりと笑った。  
その笑顔が、なんだか…色っぽすぎてわたしはどぎまぎしてしまう。  
「まあなあ、こんな夜中に……欲求不満ってやつ?」  
にやにや笑いながらわたしの上着を脱がし、顔をごしごしとぬぐう。  
ううー…。  
真っ赤になってうつむいたわたしの頬に軽くキスをして、トラップは  
「まあこのご恩は体で返させてもらいましょうかね?体で」  
といたずらっこのように、嬉しそうに笑って。  
わたしは身の危険にもかかわらず、やっぱりその笑顔に見とれてしまった、のだった……  
 
(終)  
 

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