何度かやっているうちに、癖になってしまった。  
最初はおどおどしながら、こっそり100円とか300円とかの安物のアクセやメイク道具を盗ってた。  
けど、それが回を重ねるごとに額が増えていって、それを盗る方法にも工夫を考えていた。  
最近よくやる方法が、鞄に盗った商品を入れて、トイレまで行って、それをブラの中やパンティの中に  
隠す…。でも一番安い商品を1,2個ぐらい鞄に残しておく。それは、もし盗ったことがばれた場合への対策のため。  
安いものを少し盗ったぐらいなら、初めて万引きという行為をしたのだ…とごまかすことが出来る。  
少しお説教をされるぐらいでブラやパンティの中に隠された高値の商品は気付かれもしない。  
そう、安心してた。  
でもまさか、あんなことをする奴等がいるなんて思いもしなかった。  
 
 
この店に務めて早1年。  
俺より少し年上のギアと共に今日も店内を軽く見回す。  
最近は中高校生…しかも、店の商売柄からか、女の万引きが後を絶たない。  
今日も売り場に集ったフリをしながら、こっそり万引きをしようとする女子高生数名を補導した。  
…今日の獲物はコイツか。  
補導した数名の女子高生の中から、一番美人の奴だけを残して後はとっとと親に引き取らせた。  
その時引取りに来た親が、  
「これで黙っててください!お願いします!!」  
と札束を手渡した。俺たちは何も言わず、ニヤリと笑ってそれを受け取った。  
一人ポツンと作業員部屋に残った女は不安げな顔をしながら俺とギア上司の顔を見た。  
「あの…私は帰れないんですか…??」  
少しかすれた声で女が尋ねた。  
「あぁ、もしかしたら…まだ盗ったモンを隠してるかも知れねぇからな」  
ニヤリと笑って俺は言った。  
「え…?」  
「つまりだ。隠したものを鞄の中にだけ入れるとは限らない、ということだ」  
ギアが声のトーンを少し落としながら言った。  
「そーゆうこと。なんで、オマエの体を隅々まで調べさせてもらうぜ?」  
「なっ…!やだ、やめてください!!」  
「別に抵抗しても良いが…。後で困るのは君だ」  
「そっ。俺ら世間様には善人ってイメージだしなぁ。オマエは万引き犯…つまり、悪人だ。  
 その制服、ドーマ学園のだろ?そんなお嬢様学校に通ってるお方が万引きしたなんてなぁ。  
 それに、俺らがちょちょっと誰かに言えば、罪はもっと重くなるんだぜ?」  
「……」  
「恨むなら、オマエのした行為を恨めよ?」  
女子高生の抵抗はピタリと止まって、顔から涙が一筋流れた。  
泣いた女を無理やり犯すのも悪くねぇ。  
俺は女のセーラー服のボタンを一つずつ外しはじめた・・・。  
 
 
「…そちらのお嬢さん。ちょっと話があるんですが」  
びくっ!と体が震えるのが分かった。  
私がいつもみたいに商品を盗って、それをいつもみたいに隠した後。  
急に後ろから声をかけられた。  
振り向くとそこには、さらさらの赤毛が目立つ私よりちょっと年上に見える男の人と、  
ナイフで削ぎ落としたような輪郭で、かなりの長身の…多分年は私よりだいぶ上と思える男の人が立っていた。  
「な、なんですか?いきなり…」  
「いや、ちょーっと聞きたいことがあってよ。俺たちについて来てくんねぇ?」  
「え?」  
「いーからいーから」  
「ちょ、ちょっと…!」  
赤毛の人に腕をつかまれて、引きずられるような形で私は部屋につれていかれた。  
……作業員部屋。そう書かれたプレートが部屋のドアに見えた。  
(でも、でも…。ばれない、ばれるわけない…。  
 鞄の中だけ見せて、謝ればいいんだから…)  
ガチャッっとその部屋の扉のドアが開いた。  
そこにはごく普通の机が1つと、椅子が3つあった。  
「ここに座って」  
長身の男が私に椅子を勧めた。  
「…はい」  
小さく返事をして、私はその椅子に腰を下ろした。  
男二人は残った椅子に腰を下ろして、じっと私を見ながら赤毛の男が言った。  
「とりあえず自己紹介。俺の名前はトラップ。こちらはギア。  
 あんたの名前は?」  
「パ、パステルです」  
「ふ〜ん。さてパステルさん、どうしてこの部屋にアンタが呼ばれたか…分かってるよなぁ?」  
やっぱり…!ばれて、たんだ。  
仕方ない、素直に謝って逃がしてもらおう。  
 
「…ごめんなさい」  
「随分素直だな」  
長身の男…ギアが言う。  
「すいません…!テストとか、友達関係とか、そういうのでストレス溜まってて。  
 気付いたら、つい盗っちゃってて…。  
 これ、返しますから。本当にすいませんでした!!」  
ここで涙でも流せたらいいんだろうけど、生憎こんなこと初体験の私には  
そんな高度な技が出来るわけなかった。とにかく許してもらって、早くこの場所から抜け出したい。  
「あっそ。ストレスが溜まってねぇ…。で、何盗っちゃったわけ?」  
私は俯きながら鞄の中から小さいアクセを取り出した。値札には500円と小さく書かれてあった。  
「ほう。これだけ、なんだな?」  
「…はい」  
コクンと頷いた。胸と太ももあたりのひんやりとした感じが良心にチクリと突き刺さったけど、仕方ないんだ。  
 
「どう思う、トラップ」  
「さぁ…。アンタの望むとおりにやっちゃえばいいんじゃないですか?  
 そーゆー女好みなんでしょ」  
「確かに。しかし、それはお前もだろう?」  
「さっすがギア先輩。俺の思うことなんでもお見通しっすねぇ…」  
目の前の女…パステルに聞こえないように小声で会話する。  
これからこの女をどうするか。悪そうな奴に見えねぇし、盗ってるモンもしょぼい。  
多分これが初めてなんだろうな。普通ならこんな女、即効で親に知らせて引き取らすはずだが。  
このパステルという女には…なんともいえない魅力があった。  
何も知らない、無垢な女。天使みたいな雰囲気を漂わす女。こういう女は久しく見ない。  
しかもおまけにドーマ学園の制服、と来たもんだ。  
ドーマ学園ってのははたから見ると豪華な金持ち学校で、万引きのまの字も知らないような奴ら  
ばっかりが通っていると思っていた。  
が、事実は小説より奇なり。俺たちが補導する女子高生の大半がドーマ学園の女子だった。  
金持ちには人に言えない事情があるんだろうな。  
 
二人が小声で何か話したかと思うと、急に真面目な顔をして私の顔を見た。  
そして、トラップがニヤリと笑みを浮かべて言った。  
「分かった。けどな、確かめてぇことがあるんだ。  
 ちょっとこの机に仰向けになってもらえねぇ?」  
「?」  
その笑みが気になったけれど、逆らってもどうにかなるわけでもないし、私は素直にその命令に従った。  
硬い机が背中にあたり、ブラのホックがあたって少し痛かった。  
 
「パステル…といったな。申し訳ないが、これが我々の仕事なんだ。  
 念のために、もう少し調べさせてもらう」  
ギアが冷静な声で言った。  
「えっ…?もう少し調べるって、どういう意味!?」  
体を起き上がらせようとしたけれど、男二人の力に敵うはずも無く。  
腕をトラップに、足をギアに押さえられて私はどうすることもできなかった。  
「やだっ…!うそでしょ!?ねぇ、やめてよ!!」  
「抵抗するのはいいけどよ…後で困るのはパステル、アンタの方だぜ?」  
耳元でトラップが囁いた。少しだけコーヒーの匂いがする。  
「それ、どういう意味?」  
「君はドーマ学園だろう?ドーマ学園の伝統…問題を起こすと即退学。  
 そのくらいは、君も知っているはずだ」  
「……!!」  
どうしてそのことをこの人たちが知ってるの!?  
驚いた表情する私を見て、得意顔でトラップが言う。  
「どうしてそんなこと知ってるの?って顔してんなぁ。  
 俺たちが補導したのは、お前が初めてってわけじゃねぇからな…。  
 ほんっとお前の通ってる学校は便利だぜ」  
くっくっと彼は笑った。  
「そういうわけだ。抵抗しても無意味。  
 素直にしていた方がいいぞ。万引きを認めたようにな…」  
下の方からギアの声が聞こえた、次の瞬間。  
太ももにひんやりとした感触…ギアの、手だった。  
けれど私は、そのギアの手が私の太ももに触れたことより、隠したアクセが見つかるかどうかが  
一番の問題だった。  
 
 

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