「あ、あのね……。わたし……ずっと、クレイのことが好きだったの」 
ちょっと!? 
わたしの恋人のクレイの部屋から聞こえてきたこの声! 
マリーナよね!? 
前々からクレイのことを好きだったのは知ってたけど、まさか告白するなんて! 
うう。マリーナらしいなぁ。 
普段はあんなに友達面してるのに裏では全然違うもんね。 
わたしがこのパーティーにいることだって、そこはわたしの居場所だったのよ、なーんて言われたことがあるもの。 
もぉー、あの時はびっくりしたね。 
だけど、そんなマリーナだからこそ、クレイがわたしの恋人だと知りながら告白するのはよーくわかるの。 
さぁ、どうしようかな。 
とりあえず、わたしはドアの隙間から、そーっと様子をうかがってみることにしたんだ。 
「マリーナ……。そうだったのか」 
「クレイは……わたしのこと、どう思ってるの?」 
「そうだなぁ」 
クレイは口元に手を当てて何かを考えこんでいる。 
あのねぇ……、わたしというものがありながら悩むなんて! 
クレイってば、どういうつもりよ!? 
マリーナも赤くなった顔をうつむかせて、口元に手を当てている。 
クレイ! 
マリーナは詐欺師なのよ!? 
騙されちゃダメー! 
その時、 
「パステル、そんなとこで見てないで入っておいで」 
と、クレイ。 
ひゃあぁぁぁ。 
バレてたの!? 
うう。わたしってば恥ずかしい! 
わたしが部屋に入ると、クレイはわたしの肩を抱いて、 
「紹介するよ、マリーナ。おれの彼女のパステル」 
はぁぁぁー。よかったぁ。心配したよぉ。 
わたしはクレイの一言に安心した。 
それと同時にマリーナにいじわるしたくなった。 
だって、マリーナには今までさんざんいじわるされたもんね。 
しかも、他の人が気付かないような小さないじわるばっかり。 
普段のマリーナはパーティーのために力になってくれるんだ。 
だけどね、それはクレイのためなんだと思う。 
わたしと友達っぽくするのもクレイによく見られたいがためっていうか。 
言い返したいことはたくさんあった。 
でも、クレイに良く思われたいのはわたしも同じだから。 
いつも気付かないふりをして流してたんだけど。 
もぉー、我慢できないもんね。 
「やだぁ。クレイってば突然どうしたの?マリーナとは何の話?」 
全部聞いてたけどね。 
「うん。マリーナがさぁ、おれのこと好きなんだって」 
ひゃあ。 
クレイってば、ナイス! 
「えぇー。ク 
レイはわたしのものなのに!」 
あはは。 
マリーナったら傷付いた顔をしてる。 
そりゃそうよね。 
マリーナは、いつもわたしに対して、どこか上から目線だもの。 
それにいつもいじわるされても大人しくしてたわたしにこんなこと言われて、高い高ーいマリーナのプライドが傷ついたのかなぁ? 
「まぁ、そう言うなよ。せっかく、マリーナがおれのこと好きになってくれたんだぜ」 
むむむ。なによ、それ。クレイはマリーナをかばうわけ? 
「クレイ、ありがとう……」 
さすが詐欺師のマリーナ! 
涙をためた瞳でクレイを見つめながら、しおらしい態度でそんなことを言うんだから。 
「それで提案なんだけどさ」 
「なによ?」 
「今から三人で楽しいゲームをしないか?」 
「ゲームって?」 
「コレを奪い合うゲーム」 
そう言って、クレイはズボンのファスナーを下ろして、いきり立ったモノを取り出した。 
「ちょっとぉー!クレイったら何を考えてるのよー!」 
クレイのバカバカバカー! 
どうして、どうして、マリーナに見せちゃうのよ!? 
それに奪い合うですって!? 
「パステル、そんなに睨むなって」 
「だってー!」 
わたしが動揺丸出しで、クレイに抗議してみせたその時、わたしは気付いてしまった。 
うつむいたままのマリーナの唇の端がきゅっと上がったのを。 
な、な、な、なによ!? 
笑われた!? 
マリーナにはわたしのいじわるなんてまったく堪えてないんだ。 
ううん。自信たっぷりのマリーナのことだもの。 
きっと、奪い取る気満々なのよね。 
だけど、そうはさせないからね? 
クレイも、彼のモノも、マリーナから守ってみせる。 
わたしは強く強く心に誓った。 
ところが、 
「クレイ、口でさせて?」 
うそぉ!?マリーナに先手を取られちゃった! 
わたしは思わず泣きそうになったんだけど、 
「ダメだ。コレはまだパステルの物だからな」 
「クレイ……!」 
わたしは嬉しくなって、クレイの前にひざまずいて、彼のモノを口に含んだ。 
「はは。パステルは気が早いなぁ。ま、おれも気持ちいいからいいんだけど」 
そう言いながらベルトを外すクレイ。 
さっきよりもむき出しになってしまったそれを隠すように、わたしは根元までくわえ込んだ。 
苦しいけど、クレイを守るためだもの。 
「パステル、すごいなそんなに喉の奥までくわえこむなんて」 
クレイの大きな手が優しくわたしの髪の毛を撫でた。 
「こんなにかわい 
いことされたら、マリーナには譲れないな」 
「じゃあ、わたしはどうすればいいの?」 
表情はうかがえないけど。 
声色だけで、劇場マリーナが始まってるのがよくわかった。 
詐欺師のマリーナの得意技よね。 
クレイ……、どうするのかな。 
「マリーナ、それで誘ってるつもりか?」 
「え?」 
「パステルはおれが指示しなくても、こうしておれのモノをしゃぶってる。マリーナも何かしてみせてよ……っと。おれに触るのは禁止。まだ許した覚えはないからな?」 
「そんな……!」 
「マリーナは自分の体があるだろ?それを存分に使ってみせなよ?」 
「わかったわ……」 
ん?衣擦れの音が聞こえる。 
何を……するのかな。 
「パステル、休憩だ。面白いものが見れるよ」 
クレイはわたしをマリーナの方へ向かせると、後ろからギュッと抱き締めてきた。 
「ひゃっ」 
クレイの唇がわたしの首筋をなぞり、服の裾から進入してきた両手が胸をもてあそぶ。 
あぁ、もぉ、気持ちいいってばぁ。 
「こら、パステル。ちゃんと見てるか?」 
「え?」 
そうだ。わたしってば、すっかりマリーナのこと忘れてた! 
ついつい瞳を閉じてクレイから与えられる快感を味わうのに夢中になってたみたい。 
「ひゃあー」 
わたしはゴクリと唾を飲んだ。 
だって、目の前で全裸のマリーナが床に座っていて。 
しかも、大きく両足を開いてるの! 
それにね。 
なんとなんと、マリーナってば自分で胸を揉みながら、右手でアソコを一生懸命こすって、あんあん言ってるんだよ! 
わたしはクレイのモノ欲しさにそこまで痴態を晒すマリーナに戦慄を覚えた。 
「卑しい性欲の奴隷だな、マリーナ」 
「あひぃっ、だって、クレイがクレイが欲しいのよぉ、ほら、こんなにじゅぶじゅぶいってるぅー、あひぃぃんっ!」 
マリーナは仰け反りながら、自分の中に指を出し入れしながら、いやらしい音を立てた。 
なんなのよ!? 
必死すぎるんじゃない!? 
「……性欲の自制がきかないドスケベ女」 
わたしは思わず、マリーナをなじった。 
「パステルも良いこと言うなぁ」 
「そ、そう?」 
そんなわたしに向かって、マリーナは笑みを浮かべながら、 
「ふ、ふふ……、何とでも言えばいいわ。わたしはクレイのためになら何でもできるの。パステルと違ってね!んあぁぁっ!あひぃぃぃん!」 
言い終わると、絶叫したマリーナはガクガクと体を震わせ、床に崩れ落ちた。 
達したはずなの 
に、マリーナの指はまだ自身の秘部を激しく出入りしている。 
あごを床にすり付け、腰を揺らしながら、節操なしに続くマリーナの自慰。 
それは、劇場マリーナに続き、マリーナの自慰ショーと呼ぶにふさわしいものだった。 
詐欺師としてのスキル全開なのが劇場マリーナなら、マリーナの自慰ショーは、マリーナが自慰のレベルにおいても一流だというのをわたしに見せつけるもので、マリーナのはじける性欲はわたしを怯えさせる。 
「ひぎぃぃぃ!」 
こんな人、エベリン中を探しても、マリーナしかいない! 
クレイは……どうするのかな。 
目の前で、これだけすごい自慰を見せつけられたら……。 
今はまだわたしの体をあちこちまさぐってるクレイの手が離れていったら、どうしよう。 
まだまだ止まらないマリーナの性欲は、さらなる荒技を繰り出す予感すらして怖くなったわたしは、体中をまさぐるクレイの手にそっと自分の手を重ねた。 
「パステル?どうした?」 
「……怖いの」 
「はひぃぃぃん!」 
マリーナの快楽を叫ぶ声が響く。 
「どうして?」 
「クレイがもしわたしから離れて行ったらどうしようって思って」 
「気持ちいぃぃぃ!クレイ!早くぅ!」 
わたしたちの会話に割り込むようにマリーナは声を上げる。 
「離れないよ」 
「だけど、マリーナはクレイのために目の前であんなにことをしてるのよ?わたしにはできないもの」 
「クレイの太い棒!ここに!ここに!突き刺して!あひゃぁぁぁ!」 
マリーナは性欲の限りを叫ぶ。 
「……バカだな。パステルは」 
「うん……。わたし、バカなの。クレイのために何もできない…。こんなにクレイが好きなのにマリーナみたいにできないの。ごめんね、クレイ。ううっ」 
「あひぃぃぃっ!マリーナのドスケベ子宮を殴って!クレイのチンポで殴って!」 
マリーナは叫ぶ。 
「泣くなよ。パステルが泣いたらおれも悲しいよ」 
「クレイ……」 
「はやくぅぅぅん!マリーナの中にチンポ汁こぼしてぇ!グビグビ飲ませてぇ!クレイぃぃぃ!」 
マリーナ。 
「好きだ……パステル」 
「わたしもクレイが……好き」 
「また、また…、イグぅぅぅっ!マリーナの淫乱マンコイグぅぅぅ!クレイのひんほ待ちきれずにイグぅぅぅ!」 
……。 
マリーナが本日二度目の絶頂を迎えてヒクヒクしている頃。 
わたしとクレイはというと、ギュッと抱き合って。 
クレイの指先がわたしのまぶたをなぞった。 
幸せ、だなぁ……。 
痙攣中のマリーナを横目にわたしは暖かな気持ちで満たされていた。 
「そういえば、マリーナもいたんだっけ」 
「クレイ!?今さら!?」 
「はは。パステルがあんまりかわいいからさ」 
「クレイったら……」 
「だけど、マリーナもこのままじゃかわいそうだ」 
「えぇ!?」 
なに……? 
わたしはクレイの言葉に耳を疑った。 
クレイは……どうするつもり? 
「なぁ、マリーナ。欲しいんだろ?」 
クレイを見上げてコクンと頷くマリーナ。 
うう。嫌な予感。 
……わたしを裏切るの? 
クレイ、さっきくれた言葉は嘘なの? 
ね? 
クレイはわたしを裏切らないよね? 
神様お願い、そして、恋の女神メナースお願い。 
わたしの大事なクレイをマリーナから守って……!  
 
「マリーナ、今の気分を外に向かって叫んでみなよ。開放感があって気持ちいいぞ」 
「ク、クレイ!?わたしはあなたの前だから何でもできるの」 
「おれが見てる」 
「で、でも外にいる人に聞かれちゃうわ?」 
「さっきまであんなにドスケベなことしてたくせに。そうかマリーナは偽ドスケベなんだな」 
「そ、そんなことない……!」 
「じゃあ、本物のドスケベだと証明してくれるね?」 
「わかった……。クレイのためになら、わたしは何だってできるから」 
「何だって、か。それなら、今からおれの命令を聞くんだぞ?」 
「いいわ。何でも命令して」 
あわわ。どうなっちゃうんだろう。 
やっぱり、マリーナはやる気だし。 
「そこの窓の前でさっきみたいにオナニーしながら、開放感たっぷりに叫んでみて」 
マリーナはやるのかな。 
クレイのためにそこまでするのかな。 
クレイは……そんなマリーナをどう思うのかな。 
胸が痛い。 
「あひぃぃぃ!マリーナにハメハメしてぇぇぇ!ぶっとくて、汁まみれのチンポでグリグリしてぇぇぇ!」 
うそぉ。 
言っちゃった!? 
マリーナってば、外に向かって言っちゃった!? 
いくらなんでも開放感がありすぎよ!? 
クレイはその様子を楽しそうに見つめてる。 
「あぁぁあぁぁ!淫乱マリーナのマンコはクレイのチンポを欲しがってるのぉぉぉ!ひぎぃ!」 
マリーナの叫びは続いた。 
もちろん激しく指を動かしながら。 
「あひゃ!死んじゃう!チンポ飢えのマリーナこのままじゃ死んじゃう!クレイぃぃぃ!合体、合体してぇ!くぁん!」 
これが山ならずいぶん恥ずかしい山びこが返ってくるだろう。 
その時、クレイの部屋をノックする音が聞こえた。 
「さっそく聞きつけたみたいだな」 
「え?」 
何なの? 
クレイは何をするつもり? 
扉を開けると、そこにいたのはキットンだった。 
「いやぁ。大胆ですねぇ。ぎゃははは」 
「おめでとう、キットン」 
「いいんですかぁ?マリーナさん、あなたは確か……わたしのことが、嫌い、ですよねぇ?覚えてますよ。初めて会ったときに無視されたのを。あぁ、あの時はパステルも無視されたんでしたっけ?マリーナさんあなたも災難ですねぇ。嫌いな二人が一堂に会してるんですから。ぎゃははは」 
「マリーナ、こっちにおいで」 
「ク、クレイ?」 
「よかったな、マリーナ。キットンが来てくれたぞ」 
「うんうん。キノコのスペシャリストキットンだもんね。 
よかったね、マリーナ」 
やっと事情が飲み込めたわたしは笑顔でマリーナへの祝福の言葉をかけた。 
「ぐふふふ。マリーナ、わたしのキノコでかわいがってあげますよ。あ、キノコって言っても、もちろん本物のキノコではありませんよ。もののたとえと言いますか。ぎゃはははは。わざわざ言わなくても淫乱なあなたのことだ。わかりますよねぇ?大丈夫です。お風呂には入ってませんが、変な病気はありません。まぁ、薬草マニアのわたしが病気じゃ元も子もありませんがねぇ」 
「おい、キットン。前置きはもういいから」 
「そうよ。もうマリーナも我慢の限界よ?」 
「では、早速おいしいキノコをごちそうしましょう!キットン族のキノコです!キットン族から直に生えてる貴重なキノコです!さぁさぁ、マリーナさん」 
ズボンを下ろしたキットンの股間にはまさにキノコのようなそれがあった。 
極太でとても短く、かさが開いたそれはクレイのモノと同じとは思えない。 
「ひぃっ!な、なんでキットンなの!?クレイ!わたしはあなたが欲しいのよ!?」 
「……マリーナは」 
クレイは暗い顔をしてうつむくと、いったん言葉をきった。 
「おれの大切な仲間をそんな風に言うのか?おれはそんな子嫌いだよ」 
「いやぁ!わたしのこと嫌いなんて言わないで?クレイ……」 
すがるマリーナ。 
「キットンはな、奥さんのスグリと事情があって離れて暮らしてるんだぞ。そのキットンの性欲処理をマリーナに頼んでるだけなのに」 
「……キットンとしたら、クレイは抱いてくれる?」 
「質問に質問で返すなよ?もう面倒だな」 
クレイはマリーナの肩を掴むと、そのまま押し倒して組み敷いた。 
いやぁぁぁぁぁ! 
マリーナのあの勝ち誇った顔ときたら! 
わたしが絶望感から倒れそうになったその時だった。 
「キットン今だ!」 
クレイ? 
「おお。連携プレーというやつですね。いやー、さすがクレイはパーティーのリーダーですね。こういう状況で何をすればいいかよくわかってる。ぎゃははは。ではマリーナさん覚悟して下さいね?挨拶と違って、キットン特製キノコは無視できません。何しろマリーナさんと一体化してしまうわけで、」 
「キットン、前置きはそこらへんにして。マリーナに餌の時間よ。マリーナは料理が得意だもんね。キットンのキノコを調理してね」 
わたしはマリーナの足をグイと掴んで更に足を開かせた。 
もうわたしに対して、あんな勝ち誇っ 
た顔はさせないわよ? 
見くびらないでよね? 
「パステル、えらいぞ。さすがおれの恋人だ」 
「クレイの役に立てて良かった……。ううっ」 
「もう泣くなって」 
クレイはそう言うと、わたしの唇を塞いだ。 
クレイはマリーナの肩を押さえて。 
わたしはマリーナの足を持ちながら。 
息の合った連携プレー。 
二人の呼吸が合わさる。 
そして、マリーナの上で交わされるキス。 
それがまさかこんなにロマンティックなキスになるとは思わなかった。 
「そうだ」 
「マリーナは!?」 
わたしたちがキスに夢中になっている間に……なんとなんと! 
キットンがマリーナにキノコを、じゃなかった、キノコのようなキットンのモノを押し込んでたの! 
「さぁさぁ、マリーナさん!どうですか!」 
「いゃぁぁぁ!もう許してぇぇぇ!やっぱりキットンはイヤよぉぉぉ!キットンはお風呂に入ってないのよ!?」 
「目を背けてはいけません。ま、そむけても、この香り高いキットンキノコの存在感は無視できませんよねぇ。マリーナさん!あなたの肉壁をわたしのキノコがえぐってます!こんなキノコ知ってましたか!?新種です!新種です!汁が出るキノコです!マリーナさんあなたに濃厚なキットンミルクをドバっと捧げましょう!搾りたてですよ!ぎゃははは」 
すごい……! 
キットンってこんなときでもよくしゃべるのね。 
あれれ? 
マリーナの様子が……変。 
半分白目をむいて、だらしなく開いた口からは舌がはみ出てるの! 
それに、すごーく嬉しそうな顔してるんだよね。 
「あぎぃぃぃ!マリーナの淫乱マンコがぶっといキノコ食べてるぅ!お風呂に入ってない臭いキノコぉぉぉ!あひんっ!気持ちいい!気持ちいいのお!キットンの臭いキノコの匂いがマンコにつくのぉぉぉ!あきゃあぁぁ!」 
「ふふふ。ついに、アヘアヘ草の効き目が出てきましたね」 
「キットン、アヘアヘ草って何だい?」 
「うんうん。わたしも気になる」 
「よくぞ聞いてくれました!アヘアヘ草とは、これをすりつぶしたものを男性器に塗ることで、徐々に女性器に浸透させていく薬草なのですが。いわゆる淫剤というやつですね。男性も快感を増すのですが、女性の場合はそれが600とんで3倍!当社比調べです!いやぁ、画期的ですよ。この効き目。否応なしにアヘ顔になってしまうんですよ!マリーナさんの顔を見て下さい。こんなに頬を赤らめて、白目をむきそうになりながら喜んでま 
す。この口元もだらしないですねぇ。ついによだれまでたらしちゃいましたよ。あのマリーナさんがねぇ」 
その様子はまるでマリーナ爆破と言うのにふさわしい壊れっぷり。 
これがアヘ顔なのね。 
わたしはまた一つ大人になった、かもしれない。 
この世の中にはまだまだ知らないことがいっぱいある。 
「ひんほ……!ひんほ……!おいし……!マリーナのマンコまたイグぅぅぅ!キットンにイガざれるぅぅぅ!ピクピクするぅ!あぁっ!あひゃぁぁぁ!ひぎぃ…!」 
本日三度目のマリーナの絶頂はまさにアヘ顔の極みで。 
わたしにはそれが少しおかしかった。 
「さ、パステルの部屋に行こうか」 
「クレイ?」 
「面白いものが見れたよな。おれはもう満足だ」 
「そうね。行きましょ」 
「じゃあな、キットン」 
「楽しんでね、キットン」 
「そういうお二人も楽しんで下さいね。良かったらアヘアヘ草もお分けしますよ?どうですか?」 
「あはは……。キットン、わたしは遠慮しておくわ」 
「パステルはどんな顔でもかわいいと思うよ」 
「クレイったら!」 
「冗談だよ、冗談」 
わたしが小突くとクレイは優しく微笑んだ。 
 
「そういえば、」 
「どうしたんだい、パステル?」 
「もしかして、クレイは最初からマリーナとするつもりはなかったの?」 
「気付いてくれた?」 
「もぉー、心配させないでよぉ」 
「おれたちも長い付き合いだろ?たまには面白いことをしてみたいし、それに」 
「それに?」 
「マリーナに対しての牽制だよ。おれ、マリーナがパステルをいじめてるの最近まで気付いてやれなかったからさ。ノルからも聞いたよ。いつかの差し入れの話。我慢させてごめんな」 
「ん。いいよ。それにわたしはクレイの優しいところが大好きなんだよ?」 
「はは。ありがとな」 
クレイは照れくさそうに鼻の頭をかいた。 
「いつかクレイ言ってくれたよね。クレイは詐欺に騙されるようなパステルの方が好きだって」 
「ああ、二人でクエストに行ったときだっけ。懐かしいな」 
「うん。わたしだってそうよ?マリーナの悪事に気付かなかったのはクレイが優しいからだもの」 
「ま、心配するなよ。おれは詐欺とかする子は好きじゃないから」 
「わかってる」 
「じゃあ、そろそろおれたちも楽しもうか」 
「そうね、クレイ」 
「大好きだよ、パステル」 
そう言って、クレイはわたしをベッドに押し倒した。 
 
おわり 
 

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